2017年 年間 株 コメント

2017年 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント年次2017


2017年 日経平均株価 日中足チャート
2017年年間株価ブログ用


時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次) 
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ



(2017年の株式市場の概況)
日経平均株価終値 22765円 前年末比+3651円

2017年は前年の大統領選挙で当選を果たしたトランプ氏が大統領に就任し、夏頃まではトランプ大統領への政策期待と不安定感から株価は一進一退であった。9月からアメリカの大型減税法案の成立期待が高まるとともに、NY株の上昇に加速が付いた。12月に税制改革法案は成立し、NY株価は過去最高値まで上昇した。日本株もNY株に連動する形で9月から上昇が続き、26年ぶりの高値まで上昇して年を終えた。世界中が好景気で株高が進行した。日本も企業収益の回復が著しかったということが株高の大元に存在していた。


買い方
(1)自己
現先合計 5兆5613億円の買い越し
現物   6兆0321億円の買い越し
先物     4708億円の売り越し

裁定売買(大部分が自己だが、一部に海外もある)
東証発表の裁定売買
 5278億円の裁定形成(現物買い・先物売り)
東証発表の裁定残の株数変化から計算した裁定売買の推計値
 4000億円前後の裁定形成(現物買い・先物売り)

2つの数字の差は1300億円。年間の乖離金額としては小さい。裁定形成売買は年間5000億円前後であった。

自己に含まれる日銀ETF
 5兆9033億円の買い 

2017年の最大の買い越し主体は日銀ETF。海外が買い上がった後、反落するところを買い支えた。これが基本であるが、2017年の最高値12月25日と2番目の12月11日は日銀ETF買いにより上昇した日であった。

日銀ETF以外の自己
 3000億円前後の売り(現先合計)

確かなことはわからない。勘のレベルでは法人の持ち合い解消売りを取引所外取引で自己が引き取り、取引所内で売却した分が多いという感じがする。

買い方
(2)海外
現先合計 1兆9571億円の買い越し
現物     7532億円の買い越し
先物   1兆2038億円の買い越し

大手証券(外資系14社、日系大手5社)の先物手口概算を示す。


2017年 大手証券 先物手口概算
ブログ先物手口2017年年間

上記の外資系14社合計の先物手口概算(3種の先物)と先物の投資部門別売買状況の海外(3種の先物)とを比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較2017年年間

海外と外資系の差を比較した。乖離は1.3兆円とかなり大きい。特に日経平均ラージ先物の乖離が1.7兆円と大きい。

先物の買い越しトップはゴールドマン。日経平均ラージ先物の5700億円買いが中心である。ゴールドマンには2017年年間(3月第3週第4週6月第2週)に日経平均ラージ先物で自己買い・海外売りと思われるクロスが合計3.6万枚、7400億円存在した。ゴールドマン自己の日経平均ラージ先物の買い5700億円プラス1700億円は自己が海外の代理として買っている分なのである。

これを考慮すると海外の日経平均ラージ+ミニ先物は売り越しではなく、買い越しになる。同時に年間の海外は実質的な買い越し金額が2.7兆円であった。現物とTOPIXラージ先物の買いが中心であり、日経平均型の先物は小幅の買い越しである。この点から、2017年の海外の買いは投機ではなく中長期性の投資的資金による買いが中心であったことがわかる。

日経平均株価が16日連騰を含んで一番大きく上昇したのは9月第2週-11月第2週の9週間である。この期間の海外による現先合計は5.4兆円の買い越し。9週間の買い越し金額としては過去最高であった。

この期間に先物を大量に買い越したのはUBS1.4兆円、ゴールドマン1.1兆円。UBSの買いの大半はUBS本体運用部の買いである。UBSは年間では9550億円もの売り越しであるが、株価の上昇局面では買い越していた。UBS本体運用部とゴールドマンの少数の大口顧客の先物買いが11月7日以前の8週間と2日の大幅上昇を作り上げた最大の主体であった。

買い方
(3)事法
現先合計 1兆2491億円の買い越し
現物   1兆2325億円の買い越し
先物      167億円の買い越し

買いの中心は自社株買い。持ち合い解消の売りが出ているので、それを差し引いた金額が上記の金額。

買い方
(4)その他法人
現先合計 6122億円の買い越し
現物   6047億円の買い越し
先物     74億円の買い越し

従業員持ち株買いによる買いが3000億-5000億程度。

買い方
(5)その他金融機関
現先合計 1440億円の買い越し
現物   1348億円の買い越し
先物     92億円の買い越し

日銀の資金循環統計によると、農林水産金融機関が現物株を買い越している。農林中金を筆頭とした農林系の金融機関が買い越していると考える。


売り方
(1)個人
現先合計 5兆5524億円の売り越し
現物現金 7兆7105億円の売り越し
信用   1兆9171億円の買い越し
先物     2410億円の買い越し

巨額の株式資産を保有する高年齢富裕者層は売り一辺倒である投資家が多い。特に株価の上昇局面に上値の指し値で売る。従って、個人が大量に売り越す結果は下げではなく上げになるケースが多い。

もう少し若い年齢層が中心のスイングトレーターは信用、先物を中心に買い越した。個人の基本は逆張りだが、スイングトレーターは年を通して見ると順張りの買いになっている。

売り方
(2)投信
現先合計 1兆7119億円の売り越し
現物   1兆0435億円の売り越し
先物     6685億円の売り越し


野村総研による日本株型公募投信の資金流出入
 1兆6488億円の純流出
 (この中の多くの部分が現物株の売りになる)

ブルベア型投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 3300億円前後の売り越し
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均インバース・インデックス連動型上場投信」
 1000億円前後の買い越し
大和投信
「ダイワ・ブルベア・ファンドⅣ ブル3倍日本株ポートフォリオⅣ」
 900億円前後の売り越し

上記のファンドを含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で3800億円前後の売り越し。

投信の売買のかなりの部分は上記の解約とブルベア投信の売りで説明がつく。

売り方
(3)銀行
現先合計 7612億円の売り越し
現物   8650億円の売り越し
先物   1037億円の買い越し

現物を中心に持ち合い解消売りが継続。

売り方
(4)信託
現先総合   5935億円の売り越し
現物      939億円の買い越し
先物     6874億円の売り越し

信託方式の自社株買いがトヨタ1社で3800億円。自社株買いを除く信託の現物は売り越し。先物はヘッジ売り。

売り方
(5)証券会社
現先合計 4281億円の売り越し
現物   4319億円の売り越し
先物     38億円の買い越し

東証に会員権を保有していない中小証券の売買。実質的には大半が個人の売買であり、個人と同様に売り越し。

売り方
(6)保険
現先合計 3819億円の売り越し
現物   5709億円の売り越し
先物   1890億円の買い越し

現物は持ち合い解消売りが続く。先物はアベノミクス相場開始の初期に売った分の買い戻し。

(2017年合計)
2017年年間では

  自己 5兆5613億円の買い越し
  海外 1兆9571億円の買い越し
          vs
  個人 5兆5524億円の売り越し
  投信 1兆7119億円の売り越し

で日経平均株価は3651円上昇して2017年を終えた。


(2017年の評価)

日経平均株価は上昇したが、日銀ETFと海外による買いで上昇の大半が説明できる。株価の上昇局面で買い上がったのは大半が海外であった。海外は年間で2兆円、実質なら2.7兆円程度の買い越し。上昇局面で大量に買い、その後の下げ局面で何割か売ったため、年間の買い越し金額としては大幅とは言えない金額である。海外が売り越すと日銀ETFが大量に買い、株価を下支えした。5.9兆円の日銀ETF買いの株価下支え効果は非常に大きかった。

高年齢富裕者層を中心とする個人の現物株の売り越しにも変化はない。アベノミクス相場開始以降、金額は増加している。投信の売りも個人中心の解約売りの金額に近い。信託の先物売り越し金額0.7兆円というのはファンドマネージャーの先安感が非常に強かったということである。

日本経済新聞社が算出している日経平均株価の予想PERは2016年末が16.2倍、2017年末は15.1倍。前年末と比べてPERは少し低下。すなわち株価はEPSの増加率を少し下回る上昇。それでも割安とも割高とも言いにくい適正価格の範囲内の上昇であった。しかし、その適正価格を作り出したのは海外を除くと日銀ETFによる買いの影響が大きかった。日銀ETFによる大量の買い支えがあった結果、日経平均株価は企業業績の増加に見合う適正価格を形成して2017年を終えることになった。



【いつもクリックで応援していただき、大変感謝しております】      
  

テーマ : 経済
ジャンル : 政治・経済

2018年1月第3週 株 コメント

1月第3週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20180119

1月第3週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20180119


時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次) 
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ



(2018年1月第3週の株式市場の概況)
日経平均株価終値 23808円 前週末比+154円

1月第3週はNY株が引き続き大きく上昇した。為替レートはほんの少しの円高であった。第3週は日次レベルで見るとNY株価と日経平均株価はかならずしも連動してはいない。それでも大きな流れとしては、円高がほとんど停止した環境下で、NY株価の上昇を材料とした上げ相場であったと思う。今年に入ってからは、第1週が大きく上昇、第2週は小幅下落、そして第3週は再度上昇ということになった。


買い方
(1) 自己
自己はいつも最後に掲載

(2)投信
現先合計 1079億円の買い越し
現物     52億円の売り越し
先物   1131億円の買い越し

野村総研による日本株型公募投信の資金流出入
 571億円の純流入(この中の多くの部分が現物株の買いになる)

ブルベア型投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 300億円前後の買い越し
大和投信
「ダイワ・ブルベア・ファンドⅣ ブル3倍日本株ポートフォリオⅣ」
 100億円前後の買い越し

上記のファンドを含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で500億円前後の買い越し。

上記以外の投信による売買
現物         560億円前後の売り越し
日経平均ラージ先物  620億円前後の買い越し
それ以外の先物     10億円前後の買い越し
合計          70億円前後の買い越し

その他もろもろの投信の売買は公募、私募を合計すると上記の金額であった。その中で現物売り・日経平均ラージ先物買いが500億円程度は存在しているように見える。私募投信の中にはアービトラージ方式で運用しているファンドは存在し、その売買は過去にも何度か見られた。第3週も同種の私募投信のアービトラージ解消売買があった可能性は十分に考えられる。なお、上記以外による投信の売買合計は70億円前後の買いにすぎない。第3週の投信の買いの大半は設定とブルベア型投信の買いで説明できる。


売り方
(1)海外
現先合計 1899億円の売り越し
現物   2222億円の売り越し
先物    323億円の買い越し

大手証券(外資系14社、日系大手5社)の先物手口概算を示す。


1月第3週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20180119

上記の外資系14社合計の先物手口概算(3種の先物)と先物の投資部門別売買状況の海外(3種の先物)とを比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較20180119

いつものように海外と外資系の差を修正することによって近づけた。

(1)、(2)はいつもと同様の東証公表の裁定売買分の修正である。修正後の差は554億円で、修正前から差は少し拡大した。週間の差の大きさとしては平均的なレベルである。

海外の中で、UBSの売りの多くは本体運用部の売りである。いつもと同様にクレディ・スイスなどの他社で大半を売って、UBS証券へ建玉移管またはギブ・アップをしている。これはUBS本体運用部の売りでしかありえない。ただし、東京自己の裁定の売りも150億円存在している。2週連続の大量売りで、UBS証券の日経平均ラージ先物のポジションはショートになった。

しかし、海外全体では先物は323億円の買い越しになっている。売りの大半は現物の2222億円の売り越しである。

昨年も海外は11月第1週までは連続買い越しで株価は大きく上昇した。11月第3週以降に現物は5週連続でかなりの金額の売り越しになった。しかし、株価はほとんど横ばいに近かった。ファンダメンタルズが悪くないので、大量の売りは出したものの、売り指し値は上値に置いて売り急がなかったからである。

今回も同様に現物を上値の指し値で売っている。先物は売りと買いが激突しており、合計は小幅の買い越しである。現物の売り手は、先物を売買しているグループとは異なるようである。昨年はオイルマネーかもしれないと書いたことがある。第3週もオイルマネーとは決めつけないが、普段大量に売買する年金、投信、ヘッジファンドなどとは異なる集団であると思われる。

(2)個人
現先合計  722億円の売り越し
現物現金  624億円の売り越し
信用    395億円の買い越し
先物    492億円の売り越し

高年齢富裕者層の売りは続いている。スイングトレーダーは信用では買い越しが続いた。先物は第2週に大量に買い越したので、第3週は利食いの売りになった。合計するといつもと同様の逆張りの売りになった。



(*)自己という特殊な部門
1月第3週は買い方の(1)になった
現先合計 1899億円の買い越し
現物   2020億円の買い越し
先物    121億円の売り越し

裁定売買
東証発表の裁定売買
 91億円の裁定形成(現物買い・先物売り)

裁定売買を実施した主な証券会社
裁定形成売買上位の証券会社
 野村200億円、みずほ150億円、UBS150億円

裁定解消売買の証券会社
 三菱UFJ300億円、ドイツ100億円

東証発表の裁定残の株数変化から計算した裁定売買の推計値
 1100億円前後の裁定解消(現物売り・先物買い)

2つの数字の差は1200億円。形成と解消とでは正反対であり、金額としても大きい。

この週の自己は現物が2020億円の買い越しである。裁定解消売買は出ていない。裁定売買をする自己の現物インデックスのごく一部に少額の売りがあったなどのため、裁定のポジションが厳密な裁定のポジションではなくなっただけだと思われる。すぐ後に書くが、第3週は日銀ETF買いが先物に795億円入っているので、自己に先物売りが900億円前後存在しているはずである。第3週は狭義広義の裁定と日銀ETF準備用に、現物買い・先物売りが900億円前後あった可能性が高い。

日銀ETF
自己に含まれる日銀ETF
 795億円の買い

日銀ETF以外の自己
 1100億円前後の買い(現先合計)

第3週の自己は現物2020億円買い・先物121億円売りである。日銀ETFは原則は先物買いなので、日銀ETFを除く自己の先物は900億円ほどの売りになる。買いではない。

この週の日銀ETF以外の自己による買いは、先物ではなく現物に入っている。取引所内取引で現物を買い、取引所外取引で同金額の現物を大口顧客に売却している。だから自己は現物で2020億円もの買い越しになっている。

QUICKによると、16日火曜日の10時過ぎに、銘柄数が少ないクロスが1600億円入ったとのことである。日銀ETF以外の自己の1100億円買いはこの1600億円クロスの一部なのであろう。このような現物買いをする大口顧客が国内にいるとは思えない。多分海外であろう。ただ第2週のような明確な証拠はないので、海外の買いと断定はしない。


(1月第3週合計)
合計すると「自己、投信の買い越しvs海外、個人の売り越し」であった。

自己は日銀ETFの買いがあり、それ以外に大口の現物買いがあった。投信は公募投信とブルベア型投信の設定に伴う買いがあった。売りの中心は海外であり、個人も逆張りの売りであった。

自己の大口の現物買いと投信は上値をも買い上がった。海外と個人は上値に指し値を置いていた。結果として日経平均株価は154円の上昇で週を終えた。



【いつもクリックで応援していただき、大変感謝しております】      
  

テーマ : 経済
ジャンル : 政治・経済

2018年1月第2週 株 コメント

1月第2週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20180112

1月第2週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20180112


時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次) 
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ



(2018年1月第2週の株式市場の概況)
日経平均株価終値 23654円 前週末比-61円

1月第2週はNY株が大きく上昇した。一方、為替レートが円高の方向にふれた。これは9日の日銀による国債オペ減額を受けたものである。ステルステーパリングがついにレーダー上に見えたということであろう。9日火曜日はNY株高を受けて寄りは大幅高で始まった。しかし、日銀のオペ減額を受けた円高を嫌気して株は下げの方向に動いた。この円高により、日経平均株価は少しずつであるが下げが続いた。週間では小幅安であったが、頭の重い展開が続いた。


買い方
(1) 自己
自己はいつも最後に掲載

(2)個人
現先合計 3921億円の買い越し
現物現金  197億円の買い越し
信用   1578億円の買い越し
先物   2146億円の買い越し

高年齢富裕者層は売りだと思うが、売りの金額は減少した。しかし、第1週に大きく売り越したスイングトレーダーが押し目をすかさず買ってきた。結果として、第1週の正反対で個人は大幅な買い越しとなった。下げれば買いの逆張りはいつもと同じであるが、買いの指し値が通常よりも高かった。


売り方
(1)海外
現先合計 1兆0151億円の売り越し
現物      316億円の売り越し
先物     9834億円の売り越し

大手証券(外資系14社、日系大手5社)の先物手口概算を示す。


1月第2週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20180112

上記の外資系14社合計の先物手口概算(3種の先物)と先物の投資部門別売買状況の海外(3種の先物)とを比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較20180112

いつものように海外と外資系の差を修正することによって近づけた。

(1)、(2)はいつもと同様の東証公表の裁定売買である。修正前から差は小さかったのであるが、この分を修正しても第2週は海外と外資系との差は28億円と小さかった。第2週はオプションSQの週なので、普通は外資系の自己がいろいろな売買をし、乖離が大きくなる。第2週もそうした売買はあったとは思うが、先物の外資系自己を合計すればほとんどゼロに近かったようである。あとで説明するが、外資系の売買の中で自己の売買のネット合計がほとんどゼロであったという事実が重要なのである。

海外の売りのうち、UBSの売りの多くは本体運用部の売りである。いつもと同様にモルガンなどの他社で半分以上売って、UBS証券でギブ・アップをしている。これはUBS本体運用部の売りしかありえない。ただし、東京自己の裁定の売りも250億円含まれている。

これ以外は確かなことはわからない。ただこの週の海外の売りは現物はわずかな売りであり、日経平均型の先物を大量に売っている。UBS以外の売りはヘッジ・ファンドを中心とする投機筋の売りの比率が高いと思われる。日銀のテーパリングに気がついて、一挙に先物を売ったものだと思われる。

他方、自己のところで説明するが、海外は日系大手と取引所外取引を通じて5000億円前後の現物株を買っている。大口の中長期性の資金を運用する1社は現物に押し目買いを入れていたのである。

このことを考慮すると海外の取引所外取引も含めた売り越し金額は1兆0151億円の半分程度の5000億円前後であったと思われる。

売り方
(2)投信
現先合計  968億円の売り越し
現物    206億円の買い越し
先物   1174億円の売り越し

野村総研による日本株型公募投信の資金流出入
 154億円の純流入(この中の多くの部分が現物株の買いになる)

ブルベア型投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 250億円前後の買い越し
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」
 50億円前後の売り越し
大和投信
「ダイワ・ブルベア・ファンドⅣ ブル3倍日本株ポートフォリオⅣ」
 350億円前後の買い越し

上記のファンドを含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で450億円前後の買い越し。

上記以外の投信による売買
現物           50億円前後の買い越し
日経平均ラージ先物  1500億円前後の売り越し
それ以外の先物     100億円前後の売り越し
合計         1600億円前後の売り越し

その他もろもろの投信の売買は公募、私募を合計すれば上記の金額であったということである。日経平均ラージ先物の売りが特に多い。公募で1500億円もの売りは考えにくく、私募投信による先物の投機的なヘッジ売りだと思われる。


(*)自己という特殊な部門
1月第2週は買い方の(1)になった
現先合計 6740億円の買い越し
現物   1496億円の売り越し
先物   8236億円の買い越し

裁定売買
東証発表の裁定売買
 535億円の裁定解消(現物売り・先物買い)

裁定売買を実施した主な証券会社
裁定解消売買上位の証券会社
 三菱UFJ400億円、みずほ300億円、ソシエテ200億円

裁定形成売買の証券会社
 UBS250億円

東証発表の裁定残の株数変化から計算した裁定売買の推計値
 3100億円前後の裁定解消(現物売り・先物買い)

2つの数字の差は2600億円。金額としては大きい。この週の自己は広義の裁定解消と、海外からの取引所外取引の買いに対して売り向かった分があった。そして東証に報告している裁定残高だけを減らした分の合計が2600億円前後あったのだと思われる。

日銀ETF
自己に含まれる日銀ETF
 1518億円の買い

日銀ETF以外の自己
 5000億円前後の買い(現先合計)

金額としては非常に大きい。この金額は朝方に財務省が発表した対内株式投資4987億円に近い。あと海外と外資系の比較を毎週掲載しているが、実は国内の機関投資家(個人を除く国内)の先物売買合計と日系大手5社の先物売買合計をも比較している。これは海外と外資系よりずっと複雑であり、近い金額にはならないケースが多い。そのため、今までに書いたことはなかった。

ところが1月第2週に関しては、国内機関投資家の先物売買+自己の先物買いの金額合計(3種だけ)が7217億円、日系大手証券5社の先物買い金額の合計(3種だけ)が7350億円、差が133億円と小さいのである。海外と外資系の差も28億円と非常に小さかったが、国内機関投資家+自己の合計と日系大手5社合計との差も同様に小さかった。

これが意味することは、投資部門別売買状況の自己の先物買いの大半は日系大手5社の自己であり、外資系の自己は非常に小さな金額であったということである。国内機関投資家の先物注文の大半が外資系ではなく、日系大手5社に流れたのである。同時に、海外投資家の先物注文も大半が日系大手ではなく外資系へと流れた。他に全く流れなかったというわけではない。しかし、買いから売りを差し引いた金額はゼロに近かったはずなのである。

このことから、日銀ETF以外の自己の買い5000億円の買いは大半が日系大手の先物買いの一部であったことがわかる。財務省統計の現物株買い金額が5000億円に近い。日系大手の自己は取引所外で5000億円の現物株を海外の超大手顧客に売り渡し、そのポジションをカバーするため、先物に5000億円の買いを入れたわけである。先物手口からすると、日経平均ラージ先物は野村とみずほが中心、日経平均ミニ先物はみずほ、TOPIXラージ先物は野村と三菱UFJが中心だと思われる。大和とSMBC日興が参加した可能性もある。

日系大手にこれほど巨額の海外の現物買いが流れることは通常なら考えられない。おそらくこの超大口の海外顧客は1顧客なのであろう。そして現物のインデックスを決め商いで買いたかったわけである。現物のインデックスのポジションを外資系の自己はそれほど多くは保有していないはずである。株を買うにしろ借りるにしろコストがかかる。一方、日系大手は裁定や日銀ETF準備用のインデックスの買いのポジションを大量に保有している。そうした中で、超大口の海外1顧客が現物のインデックス買いの決め商いにこだわったため、外資系は対応できなかったのであろう。これがデリバの売買か、現物の売り決めなら大半が外資系に流れたであろう。

こういう特殊な売買が5000億円もあったので、自己による大量の先物買いは、日系大手の自己が海外の代理で買ったということがわかる。日銀ETF以外の自己と財務省統計の海外による日本株の買いが両方とも5000億円であり、先物では外資系と海外が近く、日系大手の買いと国内機関投資家+自己の買いの合計も近い。この3者の偶然の一致があるため、他のシナリオは却下され、このシナリオ1本に絞ることが可能になるのである。この推測は当たりの可能性が高いと思う。日銀ETF以外の自己はわからないケースが大半である。特殊な条件が重なった場合、たまには読めることもあるということだ。


(1月第2週合計)
合計すると「自己、個人の買い越しvs海外、投信の売り越し」であった。

自己は日銀ETF以外は自己が海外1社の超大口顧客の代理として買った分である。個人の押し目買いも大量に入った。売り方は海外であるが、日銀のテーパリングを嫌気して、主として投機筋が先物に売りを出してきた。投信も私募投信と思われる投機的なヘッジ売りがあった。自己で海外の代理の買いがあるため、1月第2週の海外による実質的な売りは1兆円ではなく5000億円であった。

海外のテーパリングを嫌気する投機筋の売りが出たが、スイングトレーダーは第1週に大量に売った後に上昇したので、押し目買いをいつもと同様に入れてきた。しかし、いつもとは異なり買いの指し値はかなり高かった。結果として日経平均株価は61円の値下がりで週を終えた。




【いつもクリックで応援していただき、大変感謝しております】      
  

テーマ : 経済
ジャンル : 政治・経済

2017年1月第1週 株 コメント

1月第1週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20180105

1月第1週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20180105


時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次) 
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ



(2018年1月第1週の株式市場の概況)
日経平均株価終値 23715円 前週末比+950円

2018年の第1週は為替レートが少しばかりの円安であった。NY株価は大きく上昇した。好調なアメリカの経済指標、NY株高の影響を受けて、日本の株価も大きく上昇して始まった。最近では大発会は高くても、その翌日は安いことが多い。今年は2日連続で上昇し、26年ぶりの高値を更新して年初の2営業日の週を終えた。


買い方
(1)海外
現先合計 6870億円の買い越し
現物   4851億円の買い越し
先物   2019億円の買い越し

大手証券(外資系14社、日系大手5社)の先物手口概算を示す。


1月第1週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20180105

上記の外資系14社合計の先物手口概算(3種の先物)と先物の投資部門別売買状況の海外(3種の先物)とを比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較20180105

いつものように海外と外資系の差を修正することによって近づけた。

(1)は中心限月である3月限の建玉変化がわからないので、この時期はこうした想定を毎回置いている。通常なら自己の裁定売買があるが、第1週は金額がわずかであった。第1週は海外と外資系との差は87億円と小さかった。

先物の買い方のトップはABNリテアクリアリング。先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフの一番上がABNである。日経平均型は買いから入って短期で売るケースが多い。ヘッジファンドとは限らないが、短期の投機的売買である可能性が高い。海外による先物買いは日経平均型が中心でもあり、短期の投機筋による買いの比率が高かったと思われる。

現物は確実なことはわからない。ただ第1週の買いはNY株の上昇を受けたにしても、ファンダメンタルズ面で特に好材料が出たわけではない。それなのに上値をガンガン買い上がっている。投機、投資の両方があるにしても、通常よりは投機の比率が高かったと考える。

第1週の海外による買いは6870億円。それほど大きな金額ではない。ただ2営業日なので、5営業日ベースの金額を計算すると1.7兆円になる。海外は、年明けからかなり大量の買いを入れてきたことになる。


買い方
(2)信託
現先合計 1820億円の買い越し
現物     36億円の買い越し
先物   1784億円の買い越し

信託の買いの大半は日経平均ラージ先物1707億円の買いである。信託が週に日経平均ラージ先物を1000億円以上売買することはあまりない。一番最近では11月第2週に1722億円の売りがある。おそらくこの売りが踏み上げられて買い戻しを強いられたのであろう。

手口は大和もあるかもしれないが、中心は野村であると思う。ブルベア型ETFの売りと広義裁定の売りなどがあるため野村に買いが見えないと考えている。これとほぼ反対のことが11月第2週に起こっているからである。

買い方
(3)投信
現先合計  299億円の買い越し
現物    432億円の買い越し
先物    133億円の売り越し

野村総研による日本株型公募投信の資金流出入
 46億円の純流出(この中の多くの部分が現物株の売りになる)

ブルベア型投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 600億円前後の売り越し
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」
 200億円前後の買い越し
大和投信
「ダイワ・ブルベア・ファンドⅣ ブル3倍日本株ポートフォリオⅣ」
 100億円前後の売り越し

上記のファンドを含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で450億円前後の売り越し。

上記以外の投信による売買
現物          500億円前後の買い越し
日経平均ラージ先物   350億円前後の買い越し
それ以外の先物      50億円前後の売り越し
合計          800億円前後の買い越し

その他もろもろの投信の売買は公募、私募を合計すれば上記の金額であったということである。買いを中心に通常より金額が大きい。公募投信では昨年末から1月4日にかけて新規設定が多かった。すぐに買わなかった分を年明けの急上昇を見てあわてて買った分が何割か存在すると思われる。私募投信を中心に先物のショートカバーもあったのであろう。


売り方
(1)個人
現先合計 7237億円の売り越し
現物現金 4578億円の売り越し
信用   1168億円の売り越し
先物   1491億円の売り越し

年明けは高年齢富裕者層もスイングトレーダーも総売りであった。株価が急上昇するとどうしても売ってしまう。戻れば売りという株式市場のヒステリシスが治っていないのである。なお、信用は11月第1週から9週連続の買いであった。10週目にして売りになった。


(*)自己という特殊な部門
1月第1週は売り方の(2)になった
現先合計 1029億円の売り越し
現物    989億円の買い越し
先物   2018億円の売り越し

裁定売買
東証発表の裁定売買
 420億円の裁定解消(現物売り・先物買い)

裁定売買を実施した主な証券会社
裁定解消売買上位の証券会社
 野村100億円、三菱UFJ100億円、みずほ100億円

裁定形成売買の証券会社
 なし

東証発表の裁定残の株数変化から計算した裁定売買の推計値
 400億円前後の裁定形成(現物買い・先物売り)

2つの数字の差は800億円。金額としては少し大きめである。

第1週の自己には現物買いが989億円ある。おそらく野村に989億円以上の現物買いがあり、同金額の先物売りがあると考えている。信託の先物1700億円買いの何割かに対して野村の自己が先物で売り向かい、現物にカバー買いを入れたのであろう。989億円以上の現物買いの何割かは裁定のポジションに入れて裁定残として東証に報告、残りは日銀ETF向けの準備買いのポジションに入れたのだと思う。

日銀ETF
自己に含まれる日銀ETF
 24億円の買い

日銀ETF以外の自己
 1000億円前後の売り(現先合計)

最近、日銀ETF以外の自己は売りが多い。いくつかの可能性が考えられるが、現時点では確度の高そうなものは見つからない。もう少し確度の高そうなことがわかれば、その時に書くことにする。


(1月第1週合計)
合計すると「海外、信託の買い越しvs個人、自己の売り越し」であった。

年が明けてまず海外が日本株にどっと買いを入れてきたので、株価が上昇した。そのため信託の先物売りが踏み上げられて買い戻しを強いられた。個人は株価の上昇に対して過去20数年間と同様に総売りで向かった。ただし、その売りはいつもと同じの上値での指し値売りである。結果として日経平均株価は950円の上昇で週を終えた。




【いつもクリックで応援していただき、大変感謝しております】      
  

テーマ : 経済
ジャンル : 政治・経済

2017年12月第4週 株 コメント

12月第4週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20171229

12月第4週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20171229


時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次) 
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ



(2017年12月第4週の株式市場の概況)
日経平均株価終値 22765円 前週末比-138円

12月第4週のNYダウは小幅高、NASDAQは小幅安であった。為替レートは少しばかりの円高進行であった。欧米がクリスマス休暇ということもあり、出来高が非常に少なかった。大きな材料もなく、値動きも小幅であった。その中で25日に日経平均、TOPIXがともに26年ぶりの高値を付けた。28日は北朝鮮ミサイル発射準備の報道がきっかけに円高株安が進行と説明されている。週を通して見ると、やや値下がりしたまま週を終えることになった。


買い方
(1)信託
現先合計 3571億円の買い越し
現物     66億円の売り越し
先物   3637億円の買い越し

第4週の信託買いの大半はTOPIXラージ先物の3621億円買いである。2005年以降の信託による先物累積買越枚数を示すグラフを下記に掲載する。

信託売買20171229

26日にTOPIXラージ先物のJNETで野村買い3200億円・ゴールドマン売り2650億円という大部分がクロスの大口売買が入っていた。これはメガバンクの売りに対して信託が買い向かったものである。

グラフを見てわかる通り、信託はこのところTOPIXラージ先物を大量に売っていた。その中で一番大口の売りは12月5日の2600億円売りである。この時も買い方はJPモルガンを通したメガバンクであり、売り方は野村を通した信託であった。こうした売りがたまっていたので、26日に損切りの大口買い戻しをしたようである。

買い方
(2)自己
自己はいつも最後に記載。


売り方
(1)銀行
現先合計 2817億円の売り越し
現物    157億円の売り越し
先物   2660億円の売り越し

第4週の銀行売りの大半はTOPIXラージ先物の2674億円売りである。2005年以降の銀行による先物累積買越枚数を示すグラフを下記に掲載する。

銀行売買20171229

第3週に銀行はゴールドマンで2300億円前後の先物を買い越していた。第2週にも同様な買いが350億円前後あったと思われる。それが26日にゴールドマンでの2650億円の売りになった。先に書いた通り、野村を通した信託によるTOPIXラージ先物の買い3200億円とクロスになったわけである。

グラフを見てわかるように、銀行は売りで投機的なヘッジ売りをしたことがある。買いの大口投機は2005年以降では初めてである。今回の投機は、損あり益ありで、合計すればほとんどチャラに近かったと思う。

売り方
(2)海外
現先合計   729億円の売り越し
現物      22億円の売り越し
先物     706億円の売り越し

大手証券(外資系14社、日系大手5社)の先物手口概算を示す。


12月第4週 大手証券 先物手口概算
ブログ年間先物手口20171229

上記の外資系14社合計の先物手口概算(3種の先物)と先物の投資部門別売買状況の海外(3種の先物)とを比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較20171229

いつものように海外と外資系の差を修正することによって近づけた。(1)は中心限月である3月限の建玉変化がわからないので、この時期はこうした想定は毎回置いている。(2)は先に書いた通りの25日に銀行がゴールドマンで売った分である。(1)、(2)とも当たりの可能性は高いと思う。依然として529億円の差が残るが、これは平均的な乖離の大きさである。

ゴールドマンの売りが銀行なので、第4週の大口の海外はソシエテの売りくらいである。このうちの何割かは第3週に買った分の反対売買だと思われる。投機の手仕舞い売りである。クリスマス休暇のため、1000億円を超える海外による先物売買はソシエテ1社だけであった。

第4週の海外は現先合計で729億円の売り越し、現物株にいたっては22億円の売り越しでしかない。ただ、28日木曜日に現物株を売った主体が見えない。海外の現物は28日に北朝鮮ミサイル発射準備の報道に反応して売り越し、それ以外の日は買い越しが多かったということにしておく。

(3)個人
現先合計  653億円の売り越し
現物現金 1534億円の売り越し
信用    348億円の買い越し
先物    534億円の買い越し

下げ相場にもかかわらず、順張りの売りになった。高年齢富裕者層の売りはあったと思われる。それ以外に年の最終週なので、益出しの売りもあったはずである。ただ益出しの売りは25日と26日だけである。高年齢富裕者層の売りの大半は上値の指し値売りである。そのため28日の下げた日の売りの主役ではない。一方、28日には週間では買い越しのSBI証券が先物を売り越していた。28日の下げをつくったのは個人の先物売りが一因であった。税金を考える必要のないスイングトレーダーは、週間では信用と先物を買い越していた。

売り方
(7)投信
現先合計   22億円の売り越し
現物    302億円の買い越し
先物    324億円の売り越し

野村総研による日本株型公募投信の資金流出入
 650億円の純流入(この中の多くの部分が現物株の買いになる)

ブルベア型投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 550億円前後の売り越し
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」
 100億円前後の買い越し
大和投信
「ダイワ・ブルベア・ファンドⅣ ブル3倍日本株ポートフォリオⅣ」
 50億円前後の売り越し

上記のファンドを含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で600億円前後の売り越し。上記の野村の2ファンドが28日に野村証券でSBIに次ぐ売りを出していた。28日に下げた原因は、野村のETF、特にレバETFが売ったことが一因であった。

上記以外の投信による売買
現物          350億円前後の売り越し
日経平均ラージ先物   100億円前後の買い越し
それ以外の先物     150億円前後の買い越し
合計          100億円前後の売り越し

その他もろもろの投信の売買は公募、私募を合計すれば上記の金額であったということである。


(*)自己という特殊な部門
12月第4週は買い方の(2)になった
現先合計  636億円の買い越し
現物    924億円の買い越し
先物    288億円の売り越し

裁定売買
東証発表の裁定売買
 474億円の裁定形成(現物買い・先物売り)

裁定売買を実施した主な証券会社
裁定形成売買上位の証券会社
 三菱UFJモルガン700億円

裁定解消売買上位の証券会社
 みずほ150億円

東証発表の裁定残の株数変化から計算した裁定売買の推計値
 500億円前後の裁定形成(現物買い・先物売り)

2つの数字の差は小さく、ほぼ同金額と見てよい。

日銀ETF
自己に含まれる日銀ETF
 768億円の買い

日銀ETF以外の自己
 100億円前後の売り(現先合計)

この金額は小さく、ディーラーのポジションが少し動いただけであったようだ。

自己は日銀ETF準備用の現物買い・先物売りがあったはずである。それに裁定形成売買と日銀ETFの先物中心の買いを加えると、上記のような数字になったのであろう。


(12月第4週合計)
合計すると「信託、自己の買い越しvs銀行、海外、個人の売り越し」であった。

TOPIXラージ先物では信託買いvs銀行売りがぶつかっていた。信託はヘッジ売りの買い戻し、銀行は投機の手仕舞い売りであった。金額としては信託の方が多く、第4週の最大の買い主体になった。

自己に含まれる日銀ETF買いは25日の高い位置で入っていた。結果として日銀ETF買いが26年ぶりの戻り高値をつくることになった。

株価が一番大きく下げたのは28日だが、先物で個人と野村のETFが売っていた。裁定解消売りはごくわずかであったので、現物は消去法で海外が売ったと考えることにした。

こうした売買の結果、日経平均株価は138円の下落で週を終えることになった。




12月月間 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント月次20171229

記録にとどめておくべき事項、数字

(1)投信現物
野村総研によると12月の公募型日本株投信は916億円の資金純流入

(2)投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 200億円前後の売り越し
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」
 300億円前後の買い越し
大和投信
「ダイワ・ブルベア・ファンドⅣ ブル3倍日本株ポートフォリオⅣ」
 400億円前後の売り越し

上記を含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で300億円前後の売り越し

(3)事法部門での自社株買い
三菱UFJ(持ち株会社=事法)の550億円買いが一番大口

(4)信託方式の自社株買い
トヨタの350億円買いが一番大口

(5)銀行
メガバンクがJPモルガンを通して11月第3週にTOPIXラージ先物を使ってヘッジ売り。その分の買い戻しが12月5日に2850億円。

(6)自己
日銀ETFが5196億円の買い

(7)裁定売買(大部分が自己、一部は海外)
東証発表 裁定形成売買の金額合計
 985億円(現物買い・先物売り)
東証発表 裁定残株数変化からの裁定形成売買推計値
 1800億円前後(現物売り・先物買い)

上記2つの数字の差はあるが、月間では小さい方。

(8)合計
12月月間では

  銀行 2519億円の買い越し
  投信 1693億円の買い越し
         vs
  個人 5594億円の売り越し
  海外 1913億円の売り越し
  
で日経平均株価は54円下落して12月の4週を終えた。これ以外に日銀ETFが買っていたが、自己には別の売りがあって、自己の全体では261億円の買いでしかなかった。売り方も買い方も小粒で、月間の騰落幅も非常に小さな月となった。



【いつもクリックで応援していただき、大変感謝しております】      
  

テーマ : 経済
ジャンル : 政治・経済

 株式関連 株 コメント一覧

  • 投資部門別 現物先物 時系列表

  • 投資部門別売買状況 時系列グラフ

  • 2月第2週 株 コメント

  • 2月第1週 株 コメント

  • 1月第5週 株 コメント

  • 1月第4週 株 コメント

  • 1月第3週 株 コメント

  • 1月第2週 株 コメント

  • 1月第1週 株 コメント

  • 2017年年間 株 コメント

  • 12月第4週 株 コメント

  • 12月第3週 株 コメント

  • 12月第2週 株 コメント

  • 12月第1週 株 コメント

  • 11月第5週 株 コメント

  • 11月第4週 株 コメント

  • 11月第3週 株 コメント

  • 11月第2週 株 コメント

  • 11月第1週 株 コメント

  • 10月第4週 株 コメント

  • 10月第3週 株 コメント

  • 10月第2週 株 コメント

  • 10月第1週 株 コメント

  • 9月第4週 株 コメント

  • 9月第3週 株 コメント

  • 日本株 株式分布状況調査

  • 日銀資金循環統計 株 長期グラフ

  • 日銀資金循環統計 株 コメント

  • 株式先物投資部門別売買状況

  • 大手証券 先物建玉推移 グラフ

  • 投資部門別売買状況のアノマリー

  • 海外投資家の日本株国別売買保有

  • 海外投資家の株式買い越し金額

  • 世界の株価 国別 長期推移

  • 世界の住宅用不動産価格

  • 長期の実質実質為替レート

  • 政府・日銀の犯罪的な政策の誤り

  • 最新記事
    カテゴリ
    全記事表示リンク
    目次のページを表示

    最新コメント
    Twitterを表示
    経済指標が意味するところを解説
    FC2カウンター
    最新トラックバック
    検索フォーム
    リンク
    ブロとも申請フォーム

    この人とブロともになる

    QRコード
    QR
    RSSリンクの表示
    Web Analytics