2018年1月第5週 株 コメント

1月第5週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20180202


1月第5週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20180202


時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次) 
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ



(2018年1月第5週の株式市場の概況)
日経平均株価終値 23275円 前週末比-357円

1月第5週は為替レートが少しばかりの円安が進行した。一方、今まで上昇が続いていたNY株が長期金利の上昇を嫌気して26日金曜日を頂点にして下落に転じた。今まで世界の株価上昇の原動力であったNY株が下落に転じると、日本の株価も上昇力を失う。1日の木曜日だけはNY株の上昇を好感する形で大きく反発したが、2日金曜日は再度下落した。日経平均株価は第4週よりは少し大きいが、大幅まではいかない下落幅で週を終えることになった。


買い方
(1) 自己
自己はいつも最後に掲載

(2)個人
現先合計  3590億円の買い越し
現物現金   985億円の買い越し
信用    1749億円の買い越し
先物     857億円の買い越し

高年齢富裕者層の売りは減ったとは思うが続いている。スイングトレーダーは信用と先物の両方で買いを入れ続けた。週間で見ると個人はいつもと同様に逆張りの買いとなった。逆張りの買いといっても指し値は引き続き高めであったが、第5週は海外の売りがあまりにも大きかったので少し売りに押される形になった。

(3)投信
現先合計 2539億円の買い越し
現物   1322億円の買い越し
先物   1217億円の買い越し

野村総研による日本株型公募投信の資金流出入
 1087億円の純流入(この中の多くの部分が現物株の買いになる)

ブルベア型投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 1200億円前後の買い越し
大和投信
「ダイワ・ブルベア・ファンドⅣ ブル3倍日本株ポートフォリオⅣ」
 100億円前後の買い越し

上記のファンドを含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で1500億円前後の買い越し。

上記以外の投信による売買
現物         240億円前後の買い越し
日経平均ラージ先物   40億円前後の売り越し
それ以外の先物    220億円前後の売り越し
合計          30億円前後の売り越し

その他もろもろの投信の売買は公募、私募を合計すると上記の金額であり、現先合計では30億円だけの売り越しであった。第5週の投信による買いのほとんどすべてが設定と大口のブルベア型投信の買いで説明できる。

買い方
(4)信託
現先合計 1435億円の買い越し
現物   1787億円の買い越し
先物    352億円の売り越し

第5週はトヨタの自社株買いが210億円入っている。それ以外に信託の現物買いが1580億円ほど入っている。この買いについては根拠のあることは何もわからない。直観では、この高値を買うのは運用の歴史の浅い会社であり、ゆうちょ銀行かかんぽ生命の信託勘定。


売り方
(1)海外
現先合計 1兆1888億円の売り越し
現物     3526億円の売り越し
先物     8362億円の売り越し

大手証券(外資系14社、日系大手5社)の先物手口概算を示す。


1月第5週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20180202

上記の外資系14社合計の先物手口概算(3種の先物)と先物の投資部門別売買状況の海外(3種の先物)とを比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較20180202


いつものように海外と外資系の差を修正することによって近づけた。

(1)はいつもと同じ東証公表の裁定売買分の修正である。修正前の差は206億円、修正後は56億円である。最近、修正後の差が小さい週が続いているが、第5週も非常に小さかった。

海外の売買の全部が外資系だけに流れているわけではない。外資系に日系の機関投資家の売買も流れているはずである。ただ、そうした売買の「買い-売り」が偶然にもゼロかゼロに近かったということである。そして外資系の自己の売買は修正前の200億円前後の買いに近かった可能性が高い。この200億円は自己のところでも使うので覚えておいていただきたい。

海外の中で、売り方のトップはUBS。第5週もモルガンMUFG、クレディ・スイスなど他社で売ってUBS証券へギブ・アップ、または建玉移管をしている。こうした売買手法を用いるのはUBS本体運用部であることに間違いない。4週連続の大幅な売り越しである。

売り方の2番目はABNアムロクリアリング。この会社の売買はヘッジファンドとは限らないが、短期か短期に近い中期志向の投機的な売買である可能性が高い。

第3週の海外による現先合計の売りは1兆1888億円である。後で示すが、海外は日系の自己を通した代理の買いが2200億円程度入っている。実質的な海外による売りは9700億円なのである。UBSとABNの先物売りの合計は1兆0400億円である。この2社の売りが海外全体の実質的な売りよりも多い。海外は現物が売り越しでメリル・リンチは先物を買い越している。ただ第5週の海外の売りを要約すると、UBS本体運用部とABNの少数、すなわち1社から数社の大口投機顧客の売りであったとまとめても良いと思われる。


(*)自己という特殊な部門
1月第5週は買い方の(1)になった
現先合計 3749億円の買い越し
現物   3270億円の売り越し
先物   7019億円の買い越し

裁定売買
東証発表の裁定売買
 2594億円の裁定解消(現物売り・先物買い)

裁定売買を実施した主な証券会社
裁定解消売買上位の証券会社
 三菱UFJ2300億円、みずほ200億円、ドイツ150億円

東証発表の裁定残の株数変化から計算した裁定売買の推計値
 5300億円前後の裁定解消(現物売り・先物買い)

2つの数字の差は2700億円。結論から言うと、このうち500億円程度は日系大手を中心とする広義の裁定解消売りであり、2200億円程度は日系大手の自己から取引所外取引で海外の大口顧客に売却されたと考える。この場合、自己の取引所での現物売りは狭義広義の裁定解消で3100億円となり、自己の現物売り3270億円と一致はしないが、近い金額になる。

自己に含まれる日銀ETF
 1526億円の買い

日銀ETF以外の自己
 2200億円前後の買い(現先合計)

財務省の統計では第5週の海外による現物売りは1267億円であり、東証統計3526億円の売りとの差は2259億円であった。日銀ETF以外の自己と近い金額である。

第5週は上表にも記された3種の先物において、日系大手の先物買いの合計は7150億円、投資部門別売買状況先物の個人を除く国内投資家の先物買い+自己の先物買い=7689億円と計算できる。差は539億円。何が言いたいかというと、先物投資部門別売買状況の自己による3種の先物買いの合計を計算すると6945億円になるが、そのすべてが日系大手ではないが、その大部分は日系大手による先物買いである可能性が高いということである。先に外資系の自己が先物を200億円買いと書いた。539億円から200億円を引くと340億円になる。この340億円が残りのよくわからない先物買いになる。説明が不可能な誤差なのであるが、7000億円前後の売買を推定する際の誤差なので、金額としてはかなり小さい。

起こったことは海外の超大手の1顧客が、現物のインデックス買いを2200億円だけ決め商いで買おうとしたのである。現物インデックスの保有が少ない外資系では対応できず、日系大手に流れた。日系大手は裁定のポジションとして保有していた2200億円を崩して取引所外取引で現物を海外の超大手顧客に引き渡した。そしてポジションカバーのために裁定で売り建てていた先物を買い戻した。取引所内での裁定解消売りがない中で、裁定残が2200億円減少したのは先に書いた通りである。

これは第2週に5000億の売買があった時と全く同じ構造である。顧客も同一の1顧客かもしれない。東証と財務省の統計の金額の差とほぼ同じであるなど、状況証拠としては有力なものが多く、説明の不可能な誤差が小さい。このシナリオは第2週と同様に当たりの可能性が高いと考える。


(1月第5週合計)
合計すると「自己、個人、投信、信託の買い越しvs海外の売り越し」であった。

自己は海外の代理の買い2200億円、日銀ETFの買い1526億円がその内容である。個人、投信、信託が押し目でかなり高い位置に指し値を置いていた。

海外の実質的な売りは自己による代理の買い2200億円を引いた9700億円である。その内容はUBS本体運用部とABNアムロクリアリングの少数の大口投機顧客による先物の売りであった。

外資系2社から出た巨額の先物売りに国内勢が買い向かい、日経平均株価は357円安にとどめることができた。


1月月間


1月月間 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント月次20180202

1月月間 大手証券 先物手口概算
201801月次手口


記録にとどめておくべき事項、数字

(1)投信現物
野村総研によると1月の公募型日本株投信は2537億円の資金純流入

(2)投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 1500億円前後の買い越し
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」
 300億円前後の買い越し
大和投信
「ダイワ・ブルベア・ファンドⅣ ブル3倍日本株ポートフォリオⅣ」
 550億円前後の買い越し

上記を含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で2400億円前後の買い越し

(3)事法部門での自社株買い
富士フイルムの157億円買いが一番大口

(4)信託方式の自社株買い
トヨタの1320億円買いが一番大口

(5)自己
日銀ETFが5393億円買い

(6)日銀ETF以外の自己
 8500億円の買い
この中で第2週の5000億円、第5週の2200億円、合計7200億円は自己による海外の代理の買いであった。

(7)裁定売買(大部分が自己、一部は海外)
東証発表 裁定解消売買の金額合計
 3945億円(現物売り・先物買い)
東証発表 裁定残株数変化からの裁定解消売買推計値
 9000億円前後(現物売り・先物買い)

上記2つの数字の差は5000億円、月間でも非常に大きい。第5週のように差を説明できる週もあった。

(8)合計
1月月間では

  自己 1兆3924億円の買い越し
  投信   4509億円の買い越し
  信託   3830億円の買い越し
  個人   2046億円の買い越し  
           vs
  海外 2兆5306億円の売り越し
  
で日経平均株価は510円上昇して1月の5週を終えた。

自己に海外による代理の買いが少なくとも7200億円は入っている。この分を含めると海外の実質的な買いは1兆8000億円。UBS本体運用部とABNの投機筋と思われる少数大口顧客が合計で1兆9450億円の先物を売っている。1月第1週に海外による買いで急上昇した後、第2週以降は国内投資家が高めの指し値で押し目買いを積極的に入れ続けた。UBSとABNの2社から大量の先物売りが出て少しずつ崩されたが、1月第5週末時点では前月比510円高と高値を維持することができた。

1月の5週間は、海外2社から大量に出た先物売りを国内勢が受け止め、月間では国内勢が買い越しのまま上昇して終えることになった。バブル崩壊後、日銀ETFと公的年金以外の国内投資家がこの高値を大量に買い越して株価が上がったという月は1度もない。20数年間戻り売りを続けてきた国内勢の投資行動に重大な変化が訪れたのかもしれない。しかし、2月2日夜にアメリカ雇用統計でアメリカの長期金利が上昇、NY株下落で日本株も大きく下落してしまった。残念ながらこの変化が一時的ではないことを現時点ではまだ確認できない。



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2018年3月第2週 株 コメント

3月第2週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20180316


3月第2週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20180316


時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次) 
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ



(2018年3月第2週の株式市場の概況)
日経平均株価終値 21677円 前週末比+207円

3月第2週は為替レートは少しばかりの円安、NY株価は小幅の下落であった。前週末9日に発表されたアメリカ雇用統計が雇用者数大幅増、賃金上昇率鈍化でゴールディロック相場が継続可能な内容であった。そのため9日のNY株価は大幅高となった。それを好感する形で月曜の日本の株価も大幅高となった。火曜は円安が進行し、株価上昇は継続した。水曜以降は主としてNY株価の下落を嫌気する形で日本の株価も下げが続いた。金曜はNY株は上昇したが、マクマスター米大統領補佐官更迭の報道などにより日本の株価は下落した。週間の日経平均株価は週前半の大幅上昇の貯金が寄与し、上昇で終えることになった。

買い方
(1) 自己
自己はいつも最後に掲載

買い方
(2)銀行
現先合計  812億円の買い越し
現物    218億円の売り越し
先物   1030億円の買い越し

現物は持合い解消売り。先物は2月第4週、3月第1週に銀行は日経平均ラージ先物を1054億円売り越していた。3月第2週に銀行は日経平均ラージ先物を1054億円買い戻したわけである。

買い方
(3)投信
現先合計  522億円の買い越し
現物    757億円の買い越し
先物    235億円の売り越し

野村総研による日本株型公募投信の資金流出入
 359億円の純流入(この中の多くの部分が現物株の買いになる)

ブルベア型投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 450億円前後の売り越し
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」
 50億円前後の買い越し

上記のファンドを含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で370億円前後の売り越し。

上記以外の投信による売買
現物         400億円前後の買い越し
日経平均ラージ先物  100億円前後の売り越し
それ以外の先物    230億円前後の買い越し
合計         530億円前後の買い越し

その他もろもろの投信の売買は公募、私募を合計すると上記の金額であった。ここ何週間かは投信の売買は資金純流出入とブルベア投信7本の売買で大半が説明できた。3月第2週は売りと買いの交錯となったため、結果としてほとんど説明できなかった。それ以外のもろもろの投信の売買で説明ができた。ニューマネーはその他もろもろの投信の一部=「外国株中心、日本株は一部」といった投信を通して現物株に買いを入れていたようである。


売り方
(1)海外
現先合計   3435億円の売り越し
現物     1728億円の売り越し
先物     1707億円の売り越し

大手証券(外資系14社、日系大手5社)の先物手口概算を示す。


3月第2週 大手証券 先物手口概算

ブログ週間先物手口20180316

上記の外資系14社合計の先物手口概算(3種の先物)と先物の投資部門別売買状況の海外(3種の先物)とを比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較20180316

いつものように海外と外資系を比較した。(1)(2)はほぼ毎週のようにある外資系の裁定売買分の修正である。(3)は中心限月である6月限の日経平均ミニ先物の建玉が4月のSQまでわからない。従って、今の時期はこうした修正を入れるしかない。

非常に差の大きな週が5週間続いたが、ようやく平均以下の差に戻った。海外と外資系は一致はしなくても、大きく離れることも少ないはずである。

手口から、UBSとソシエテの間に1兆4000億円のクロスがあることがわかる。。UBSの買いはUBS本体運用部の利食いの買い戻しである。ソシエテの売りは東京自己か海外自己のどちらかと思ったが、海外自己であった。ソシエテの建玉は上から7番目である。かつては7000億円の玉を東京自己が受け、現物に反対売買を出したことが何度かあった。しかし、1兆4000億円の玉は東京自己では受けず、海外自己で受けた。現物の方は自己の方に推測を書くことにする。

ソシエテの次に大量に先物を売っているのはゴールドマン。これは3月16日の日本経済新聞にアジアパシフィック株式営業共同統括ベンジャミン・ファーガソン氏が下記のようなコメントをしている。

「米金利が急上昇したのを嫌気し、CTAが先物を売る動きが目立つ。」
     略 
「一方で(株式の買いと空売りを組み合わせる)ロングショートのファンドや長期投資家は今年も買い越している」

ものすごくおしゃべりな人である。普通、CTAの注文を受けた証券会社の人はそのことを絶対にしゃべらない。しゃべれば次から注文が来なくなるからである。CTAが売ったというのは注文を受けていない証券会社の人が他社の推測を述べているだけである。ところがこの人は自社でCTAが売ったとしゃべっている。ゴールドマンは3週連続で先物が売り越しなのであるが、3月第1週と第2週の売りの大半は他社で売ってゴールドマンに建玉移管したものである。建玉移管はよくあることだが、ゴールドマンにとってはあまりメリットがないのかもしれない。移管したければゴールドマン以外の他社に移管してもかまいませんという意図があるのであろう。

ロングショートについては、自社で先物と現物を両方売買しなければわからない。従って、移管分はロングショートではない。ゴールドマンにはいろいろな顧客がいるので、CTA以外にも建玉移管はあったであろう。それでも、3月第1週6700億円、第2週2500億円、合計9200億円売りのかなり多くの部分はCTAの売りであったことはほぼ間違いないことと思われる。

なお、第2週の海外はTOPIXラージ先物を買い越し、日経平均ミニ先物を売り越している。一方、ゴールドマンはTOPIXラージ先物を売り越し、日経平均ミニ先物を買い越している。しかし、これはあまり重要ではない議論である。パリバが日経平均ミニ先物売り・日経平均ラージ先物買いを1200億円実施しているのは見える。他にも見えないところで同様な売買があるかもしれないからだ。

第2週のゴールドマンは先物だけでは海外全体の149%を売り越している。そして海外全体の現先合計の74%を売り越している。ゴールドマンは海外の先物売りを1社で引き受けている。現先合計では74%しか売り越しのシェアはないが、かなりの部分を売っており、海外の売りは現先合計でもゴールドマン1社が多くの割合を占めていると言ってもよいであろう。そしてゴールドマンの売りの大半はCTAの売りであるのだ。3月第2週は第1週に引き続いてゴールドマンを通じるCTAの売りが海外の売りの多くの割合を占めていた。

売り方
(2)個人
現先合計  436億円の売り越し
現物現金 1311億円の売り越し
信用    555億円の買い越し
先物    320億円の買い越し

スイングトレーダーは第1週に信用を少し売り越していたので、第2週は信用ではすかさず買いを入れた。同様に先物は第1週に売り越していたので買い越しとなった。現物はいろいろな種類の資金が混じっているが、高年齢富裕者層の売りがまた増えてきたようである。全体では逆張りの戻り売りという通常のパターンに戻った。


(*)自己という特殊な部門
3月第2週は買い方の(1)になった
現先合計 2259億円の買い越し
現物   2095億円の買い越し
先物    164億円の買い越し

裁定売買
東証発表の裁定売買
 574億円の裁定形成(現物買い・先物売り)

裁定売買を実施した主な証券会社
裁定形成売買上位の証券会社
 ドイツ400億円、三菱UFJ300億円、野村200億円
裁定解消売買上位の証券会社
 ソシエテ250億円

東証発表の裁定残の株数変化から計算した裁定売買の推計値
 950億円前後の裁定解消(現物売り・先物買い)

2つの数字の差は1500億円。差は大きい。結論から言うと、この週の裁定売買は950億円の裁定解消売買である。

ただこの週の自己の現物は2095億円の買い越しである。同時に現物売り・先物買いの裁定解消売買が950億円あるはずである。つまり、どこかの証券会社の自己が3000億円の現物を買っていなければならない。その証券会社はソシエテであると考えている。

自己に含まれる日銀ETF
 1530億円の買い

日銀ETF以外の自己
 700億円前後の買い(現先合計)

この週はソシエテ自己がアウトライトで700億円ではなく、3000億円は買っている。謎の売買は700億円の買いではなく、2300億円の売りである。


(ソシエテの売買についての1つの考え方)

財務省の統計では海外の現物売りは1兆1532億円の売りであった。東証の統計では1728億円である。その差は9804億円。この9804億円に上記のソシエテ東京自己の買い3000億円を加えると1兆2800億円になる。これらはソシエテの東京自己が買い取って東京自己の名義になっているはずである。ソシエテの海外自己は先物に1兆4000億円のアウトライトの売りがある。残りは1200億円。1200億円ならソシエテの東京自己が国内の機関投資家から取引所外取引で買い集めることは可能である。

これらをまとめると

ソシエテ海外自己が取引所内取引で売った先物
       1兆4000億円 
          vs
ソシエテ東京自己が取引所外取引で海外から買い取った現物
        9800億円
ソシエテ東京自己が取引所内取引で買い取った現物
        3000億円
ソシエテ東京自己が取引所外取引で国内機関投資家から買い取った現物
        1200億円

ソシエテは現物は東京自己の買い、先物は海外自己の売りでポジションをスクエアにすることに成功している。東京と海外の合同作業であった。

しかし、上記の考え方には難点がある。最近は日本と海外の配当税率の差から年度末に現物株を日本から海外へと移転する動きがある。財務省の統計と東証の統計の差9804億円にはその動きが何割か含まれている可能性がある。従って、上記の考え方が正しいかどうかは日本から海外へと移転した現物株が日本に戻ってくる4月の半ばまでの動きを見ないと何割が正しいかの判断をくだすことはできない。


(3月第2週合計)
合計すると「自己、銀行、投信の買い越しvs海外、個人の売り越し」であった。

海外先物にはUBS本体運用部の利食いの買い・ソシエテ海外自己の売り1兆4000億円という大口のクロスがあった。

海外でそれ以外に金額が大きかったのはゴールドマンを通したCTAの2500億円近い先物売りである。トランプ政権の動向を見ながら、2週連続で戻りを売り続けていた。

自己を通じる日銀ETF、銀行の先物買い戻し、投信などが買い向かった。週前半を中心にまだ押し目買い意欲は強かった。

その結果、3月第2週は週間に207円上昇した点で週末の需給が均衡し、週を終えることになった。




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2018年3月第1週 株 コメント

3月第1週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20180309


3月第1週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20180309


時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次) 
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ



(2018年3月第1週の株式市場の概況)
日経平均株価終値 21469円 前週末比+288円

3月第1週は為替レートは少しばかりの円安、NY株価は上昇であった。月曜は1日発表のトランプ大統領による追加関税引き上げを引き続き嫌気したNYダウの下げを受けて日本株も弱含んだ。火曜はその関税に例外があることがわかりNYは上昇、日本株も上昇した。水曜はコーンNEC委員長の辞任を嫌気する形で日本株は下げた。木曜はアメリカの追加関税引き上げにカナダ、メキシコの例外があることをはっきりと認めたため、日本株は上昇した。金曜は米朝首脳会談が発表され、日本株は上昇した。3月第1週の日経平均株価は、引き続きアメリカ側の材料に振り回されながら、2月第4週の大幅安から少し戻して週を終えた。


買い方
(1) 自己
自己はいつも最後に掲載

買い方
(2)投信
現先合計 3124億円の買い越し
現物    934億円の買い越し
先物   2191億円の買い越し

野村総研による日本株型公募投信の資金流出入
 597億円の純流入(この中の多くの部分が現物株の買いになる)

ブルベア型投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 1550億円前後の買い越し
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」
 300億円前後の買い越し

上記のファンドを含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で2200億円前後の買い越し。2月第4週の売り越しから再度買い越しに転じた。

上記以外の投信による売買
現物         340億円前後の買い越し
日経平均ラージ先物  200億円前後の買い越し
それ以外の先物    230億円前後の売り越し
合計         310億円前後の買い越し

その他もろもろの投信の売買は公募、私募を合計すると上記の金額であり、現先合計では310億円前後の買い越しであった。投信の買いの大部分は通常の日本株型投信への資金純流入と大口ブルベア型投信7本の買いで説明できる。

買い方
(3)事法
現物  632億円の買い越し

大半が自社株買い。大口の買いの公表はまだなし。今後、公表されるはず。

(4)信託
現先合計 278億円の買い越し
現物   414億円の買い越し
先物   136億円の売り越し

様々な種類の信託の一部が打診買いを入れたかもしれない。信託方式の自社株買いも少し入ったかもしれない。

買い方
(3)個人
現先合計  210億円の買い越し
現物現金  738億円の買い越し
信用     24億円の売り越し
先物    504億円の売り越し

現物現金にはニューマネーが入り続けている。信用は買いが続いたので買い余力がなくなった。先物もロングポジションの何割かを投げ売った。


売り方
(1)海外
現先合計   8340億円の売り越し
現物     3754億円の売り越し
先物     4585億円の売り越し

大手証券(外資系14社、日系大手5社)の先物手口概算を示す。


3月第1週 大手証券 先物手口概算

ブログ週間先物手口20180309


上記の外資系14社合計の先物手口概算(3種の先物)と先物の投資部門別売買状況の海外(3種の先物)とを比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較20180309


いつものように海外と外資系を比較した。(1)はほぼ毎週のようにある外資系の裁定売買分の修正であるが、修正により差は大きく拡大した。

海外と外資系の差が3690億円もある。普通なら数百億円レベルである。2月第1週から5週連続の大幅な差の発生である。ただ差が出た理由は3月第1週と2月とでは異なると見ている。理由は3月第1週がメジャーSQの週だからだ。

前回のメジャーSQである12月第1週には修正前に6800億円の差があり、修正により4000億円まで縮小した。しかし、そこから先はわからなかった。今回はSQ以外の自己に4200億円の買い(自己のところで説明)が入っている。3月第1週の差の原因はメジャーSQの週に多い外資系自己による先物の買い、取引所外で現物かデリバを売るオペレーションである可能性が高い。そのオペレーションを行った外資系自己は数社はある。外資系で先物を大きく買い越している証券会社は皆その候補である。しかし、候補以上のことはわからない。

売り方のトップはゴールドマン。外資系の買いは自己であるかもしれないが、売りは海外である。ゴールドマン1社の先物売りは海外の先物売りの145%、海外の現先合計の売りの80%を占める。海外の売りには様々な種類の売りがあるが、3月第1週の売りの大半はゴールドマン1社の売りで説明できると単純化しても大きな間違いにはならないと思う。

ただゴールドマンは客層が広く、従来は日経平均ラージ先物とTOPIXラージ先物の顧客の大半は異なっていた。ただ、今回はロール・オーバーでわかりにくかったが、ゴールドマンの売りの大半は他社で売ってゴールドマンへ建玉移管、またはギブ・アプしている。両先物とも建玉を移管、しかも大量に移管であるから、UBS本体運用部のような超大手の同一顧客である可能性が考えられる。

同一顧客であるならば、大手ヘッジファンドが有力である。2月第4週にクレディ・スイスで売ったヘッジファンドとは常識的には別の顧客であろう。

複数顧客であるならば、TOPIXラージ先物はヘッジファンドではなく、より長期性の資金の手仕舞い売りになる。日経平均ラージ先物には1社であろうと数社であろうと、その中の多くの割合をヘッジファンドが占めている可能性が高い。


(*)自己という特殊な部門
3月第1週は買い方の(1)になった
現先合計 4973億円の買い越し
現物   1178億円の買い越し
先物   3795億円の買い越し

裁定売買
東証発表の裁定売買
 282億円の裁定解消(現物売り・先物買い)

裁定売買を実施した主な証券会社
裁定解消売買上位の証券会社
 みずほ2500億円
裁定形成売買上位の証券会社
 ドイツ1000億円、三菱UFJ700億円、野村450億円

東証発表の裁定残の株数変化から計算した裁定売買の推計値
 100億円前後の裁定解消(現物売り・先物買い)
2つの数字の差は180億円。差は小さく、ほぼ同額とみなしてよい。

現物の1178億円の買いは日銀ETF準備用の買いが何割かはあると考えている。ディーラーのポジションでたまたま現物買い、先物売りになった分もあるだろう。

自己に含まれる日銀ETF
 795億円の買い

日銀ETF以外の自己
 4200億円前後の買い(現先合計)

海外のところで書いたが、外資系と海外の差が3690億円もある。これが外資系の自己の買いである可能性が高い。残りの510億円は全くわからない。従って、4200億円の大部分は外資系の自己の買いであると表記する。

外資系の自己が中心に先物で4200億円近く買い越し、それとほぼ同金額の現物かOTCデリバを取引所外取引で売っている。その現物かOTCデリバを取引所外で買った主体は国内の機関投資家もいるかもしれないが、メジャーSQの週なのでその多くの割合は海外であろう。

ここまで考えると、海外の実質的な買いは現先合計で8340億円ではなく、その半分の4200億円前後であった可能性が高くなる。そうなると、ゴールドマンの先物売りの比率が、海外の売りの中でさらに高まることになる。

外資系自己の売買には深入りせず、わかった部分だけを書いている。他方、外資系自己の売買の中に存在する謎がますます深まってもいる。その謎は解けた時に書くつもりなのであるが、解けない謎がいくつか積み上がり続けていることだけを記載しておく。


(3月第1週合計)
合計すると「自己、投信、事法、信託、個人の買い越しvs海外の売り越し」であった。

海外の売りは現先合計で8340億円であるが、自己に実質的な買いが含まれており、実際の売りはその半分くらいの金額のようである。その中で特に目立つのはゴールドマンによる先物の大量売りである。特に日経平均型にはヘッジファンドの売りが混ざっている可能性が高い。

国内は自己に含まれる日銀ETF、投信、事法、信託、個人が中心に買い向かっていた。順張りではあるが、2月第4週の急落を考えると、逆張りに近い順張りである。

ゴールドマンはアメリカから出る悪材料を見ながら売りを出してきた。2月第4週の急落で割安感を感じた国内勢は引き続き買いを入れていた。国内買いvs海外売りの結果、3月第1週末の日経平均株価は288円上昇した点で需給が均衡し、週を終えることになった。



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2018年2月第4週 株 コメント

2月第4週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20180302


2月第4週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20180302



時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次) 
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ



(2018年2月第4週の株式市場の概況)
日経平均株価終値 21182円 前週末比-711円

2月第4週は為替レートがやや円高方向に進行した。そしてNY株価が金曜、月曜の夜は上昇、火曜、水曜、木曜の夜は大きく下げた。特に火曜の夜はパウエルFRB議長が議会証言で予想以上のタカ派的な発言をしたこと、木曜の夜はトランブ大統領が鉄鋼とアルミニウムに追加関税を課すると発言し、貿易摩擦の懸念が大きな下げの材料となった。日本の株価もNYに連動する形で週の前半は上昇、後半は下落となった。週間の日経平均株価は1892円下げた2月第1週以来の下げ幅を記録して週を終えた。


買い方
(1) 自己
自己はいつも最後に掲載

買い方
(2)個人
現先合計  3852億円の買い越し
現物現金  1646億円の買い越し
信用    1713億円の買い越し
先物     493億円の買い越し

現物現金は高年齢富裕者層の売りがあるとは思う。しかしそれ以上にニューマネーが流入しているようなので、その買いが勝ったようである。信用と先物は買いがたまっていたのでこの位置でこれだけの買いはやや以外であった。大幅な買い越しとはいえ、日経平均株価は大きく下げていた。悪材料が出て株価が下げなければこれだけの買いは出てこなかった。

買い方
(4)事法
現先合計 916億円の買い越し
現物   873億円の買い越し
先物    43億円の買い越し

大半が自社株買い。NTTドコモが2月26日-2月28日に97億円買っているが、毎日32億円強の買いを続けているので、第4週の買い越し金額は、162億円ほどということになる。

買い方
(4)投信
現先合計  276億円の買い越し
現物    435億円の買い越し
先物    159億円の売り越し

野村総研による日本株型公募投信の資金流出入
 725億円の純流入(この中の多くの部分が現物株の買いになる)

ブルベア型投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 100億円前後の売り越し
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」
 300億円前後の売り越し

上記のファンドを含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で600億円前後の売り越し。7週間続いた買い越しから売り越しに転じる。

上記以外の投信による売買
現物         290億円前後の売り越し
日経平均ラージ先物  690億円前後の買い越し
それ以外の先物    220億円前後の売り越し
合計         180億円前後の買い越し

その他もろもろの投信の売買は公募、私募を合計すると上記の金額であり、現先合計では180億円前後の買い越しであった。通常の日本株型投信への資金純流入は継続。ブルベア型投信は売り越しになった。


売り方
(1)海外
現先合計   9413億円の売り越し
現物     3484億円の売り越し
先物     5929億円の売り越し

大手証券(外資系14社、日系大手5社)の先物手口概算を示す。


2月第4週 大手証券 先物手口概算

ブログ週間先物手口20180302

上記の外資系14社合計の先物手口概算(3種の先物)と先物の投資部門別売買状況の海外(3種の先物)とを比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較20180302

いつものように海外と外資系を比較した。(1)はほぼ毎週のようにある外資系の裁定売買分の修正である。

海外と外資系の差が2188億円もある。普通なら数百億円レベルである。2月は4週間の合計で1.2兆円にも達した。第3週にも書いたが、これは海外から通常とは異なる売りが入っているからである。海外の売りはいったん自己の先物が買い向かい、近い金額が自己の現物売りとして出されている可能性が高い。このオペレーションをどこの証券会社が行ったかはまだ確定できない。第4週はロールオーバーが始まり、先物の売買金額が増えたので、第3週から新たにわかった事実は少なかった。

売り方のトップはクレディ・スイス。クレディ・スイスの建玉推移をこのページの15番目に掲載している。このうち日経平均ラージ先物はショートになったのは第3週。そこから2250億円も売っている。こうした売買をするのは、CTAも含むヘッジファンドくらいしか考えられない。

ソシエテはまだ両建玉はロングである。ここは客層が広いこともある。長期性、短期性の資金のどちらかには絞れない。

バークレーズとメリルのTOPIXラージ先物はずっと買っていた分の売りなので長期性の投資的資金である可能性が高い。

海外全体では先物主体の売りであり、しかも日経平均型の先物の売りが多い。ただ、第3週よりも現物の売りが増えた。従って、短期性の投機的資金の比率がまだ高いとしても、中長期性の投資的資金の割合も第3週よりは高くなっていると思われる。


(*)自己という特殊な部門
2月第4週は買い方の(1)になった
現先合計 4772億円の買い越し
現物   1443億円の売り越し
先物   6215億円の買い越し

裁定売買
東証発表の裁定売買
 1690億円の裁定解消(現物売り・先物買い)

裁定売買を実施した主な証券会社
裁定解消売買上位の証券会社
 みずほ1300億円、三菱UFJ700億円
裁定形成売買上位の証券会社
 野村150億円、ドイツ150億円

東証発表の裁定残の株数変化から計算した裁定売買の推計値
 2500億円前後の裁定解消(現物売り・先物買い)

2つの数字の差は850億円。差は大きい。みずほ1社が先物を2600億円買い越している。日系の機関投資家で先物の大量買いはほとんど存在しない。この多くはみずほの自己の買いであり、現物と先物を同時に売買しなかっただけの裁定解消買いが多数あたのであろう。少なくとも850億円はありそうである。第4週の実質的な裁定解消売買は2500億円に近かった。

一方、自己の現物売りは1443億円である。裁定解消売りだけで2500億円ある。加えて海外のところで海外の先物売り・自己の先物買い・自己の現物売りという裁定類似の売買が2100億円あると書いた。ここは少し苦しいのであるが、日銀ETF準備用の現物買い・先物売りが3200億円前後入ったと想定する。日銀ETF買いが毎週大量に入っているので、その準備用のポジションが必要であることまでは間違いないと思う。

自己に含まれる日銀ETF
 2257億円の買い

日銀ETF以外の自己
 1600億円前後の買い(現先合計)

この金額は第3週と比較しても大きい。最近は買いの方が多く、海外の代理の買いかもしれない。ただその根拠は薄い。第4週の買いはわからないと正直に書くのが妥当であろう。


(2月第4週合計)
合計すると「自己、個人、事法、投信の買い越しvs海外の売り越し」であった。

海外の売りは少し増加し、1月第2週以降の売り越し金額は合計7兆円にのぼった。第4週はクレディ・リヨネを通じてヘッジファンドらしき売りが出た。しかし、それ以外にも多額の売りが出ている。

国内は信託が売り越しになったが、それ以外の主要部門は買いで向かった。

国内買いvs海外売りの結果、2月第4週末の日経平均株価は711円下落した点で需給が均衡し、週を終えることになった。急落した2月第1週と同様である。NY株急落という悪材料が出て、買い方も売り方も指し値が下がっる中、買いよりも売りの方が金額が多かった。国内のニューマネーをも引っ張り出すほど買いが増えるためには、株価は大きく下がるしかなかったのである。


2月月間


2月月間 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント月次20180302


2月月間 大手証券 先物手口概算
ブログ月間先物手口20180302


記録にとどめておくべき事項、数字

(1)投信現物
野村総研によると2月の公募型日本株投信は2858億円の資金純流入

(2)投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 3500億円前後の買い越し
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」
 100億円前後の買い越し
大和投信
「ダイワ・ブルベア・ファンドⅣ ブル3倍日本株ポートフォリオⅣ」
 100億円前後の買い越し

上記を含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で4000億円前後の買い越し

(3)事法部門での自社株買い
NTTドコモの486億円買いが一番大口

(4)自己
日銀ETFが6811億円買い

(5)裁定売買(大部分が自己、一部は海外)
東証発表 裁定解消売買の金額合計
 3061億円(現物売り・先物買い)
東証発表 裁定残株数変化からの裁定解消売買推計値
 1兆円前後(現物売り・先物買い)

上記2つの数字の差は7000億円、月間でも大きい。一直線の裁定売買が増えると差も大きくなりやすい。

(6)合計
2月月間では

  個人 1兆1694億円の買い越し
  自己 1兆0574億円の買い越し
  投信   6469億円の買い越し
  事法   4764億円の買い越し
  信託   2508億円の買い越し  
           vs
  海外 3兆8118億円の売り越し
  
現先合計で海外による3兆8118億円の売り越し金額は月間としては過去最高。NY株の急落と円高があり、売り指し値も下げてきた。国内勢も買い指し値を下げたが、買いの金額はまだ不足。国内のニューマネーを呼び込んで2月第4週末の買いと売りの需給を均衡させるためには、日経平均株価が2093円下がる必要性があった。



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2018年2月第3週 株 コメント

2月第3週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20180223

2月第3週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20180223



時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次) 
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ



(2018年2月第3週の株式市場の概況)
日経平均株価終値 21893円 前週末比+173円

2月第2週はNY株価が小幅の下落、為替レートは少し円安という相場環境であった。週初はVIX指数の低下や円安を好感する形で大きく上昇し、22000円台を回復した。その後は反落に転じるが、特に21日のFOMC議事録がタカ派寄りと受け止められたことからアメリカの長期金利が上昇、NY株が急落し、22日の日本の株価も大きく下げた。週末は逆にアメリカの長期金利が低下し、NY株も戻したことから、日本株も再度の上昇になった。週間で見ると日経平均株価は上昇で週を終えることになった。


買い方
(1)信託
現先合計 1406億円の買い越し
現物   1133億円の買い越し
先物    273億円の買い越し

信託方式の自社株買いは、大和証券グループ本社、2月19日-28日、52億円などが公表されている。トヨタの自社株買いが終了したので大口の自社株買いはなく、現物を買っているのは自社株買い以外の資金が中心のようである。現物の買いについては確かなことはわからない。根拠のない勘のレベルでは、ゆうちょ銀行かかんぽ生命の信託勘定が買っている。

買い方
(2) 自己
自己はいつも最後に掲載

買い方
(3)個人
現先合計   772億円の買い越し
現物現金   481億円の買い越し
信用     334億円の買い越し
先物      44億円の売り越し

現物現金は高年齢富裕者層の売りがあるとは思う。しかしそれ以外にニューマネーが流入しているようなので、その買いが勝ったようである。信用は買残の水準が高くなったが、結果は小幅の買い越しになった。今後については大幅な買い越しは難しいであろう。先物もまだ買い建玉の損切りが終わっていない。本格的に大きく買うまではまだ少し時間が必要であろう。

(4)投信
現先合計  623億円の買い越し
現物    412億円の買い越し
先物    212億円の買い越し

野村総研による日本株型公募投信の資金流出入
 725億円の純流入(この中の多くの部分が現物株の買いになる)

ブルベア型投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 100億円前後の売り越し
大和投信
「ダイワ・ブルベア・ファンドⅣ ブル3倍日本株ポートフォリオⅣ」
 150億円前後の買い越し

上記のファンドを含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で150億円前後の買い越し。第2週の2050億円前後の買い越しからは急減。

上記以外の投信による売買
現物         310億円前後の売り越し
日経平均ラージ先物  180億円前後の売り越し
それ以外の先物    220億円前後の買い越し
合計         270億円前後の売り越し

その他もろもろの投信の売買は公募、私募を合計すると上記の金額であり、現先合計では270億円の売り越しであった。ブルベア型投信への資金流入は大きく減少したが、通常の日本株型投信への資金純流入は継続。

買い方
(5)事法
現先合計 604億円の買い越し
現物   625億円の買い越し
先物    21億円の売り越し

大半が自社株買い。三井物産、2月5日-2月28日、317億円などの自社株買いが公表されている。2月分の自社株買いは、今後も公表が続くであろう。


売り方
(1)海外
現先合計   5148億円の売り越し
現物     1132億円の売り越し
先物     4015億円の売り越し

大手証券(外資系14社、日系大手5社)の先物手口概算を示す。


2月第3週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20180223


上記の外資系14社合計の先物手口概算(3種の先物)と先物の投資部門別売買状況の海外(3種の先物)とを比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較20180223


いつものように海外と外資系を比較した。外資系の裁定売買は大口のものはないので今回は修正はなしである。

海外と外資系の差が2623億円もある。普通なら数百億円レベルである。1月は差が少なかったが、2月は3週間の合計で1兆円にも達した。これは海外から通常とは異なる売りが入っているからである。売りの内容についてはまだわからない。ほぼ確実なことは、海外の売りはいったん自己の先物が買い向かい、同金額が自己の現物売りとして出されている。このオペレーションをどこの証券会社が行ったかはまだ確定できない。

外資系証券の中で売りのトップが続いてきたUBSが5位に下がった。金額が小さくなるとUBS本体運用部かどうかわからない。ただUBSは1月第2週-2月第3週で2兆円の売り越しである。その大部分を占めるUBS本体運用部の大量売りはとりあえず終わったようである。

売り方のトップはABNアムロクリアリング。ABNアムロクリアリングの建玉推移をこのページの一番上に掲載している。1月第5週-2月第3週で7500億円の売り越しであるが、買い建玉の売りである。第3週末時点のポジションはほとんどスクエア(売り越しも買い越しもゼロの状態)に近い。従って、買い戻しはない。ただショートを持ったことがあまりないので、可能性としては次に大きく動く時は買いでくる可能性が高い。ただし、第4週は今までのところ売り越し気味のようである。

バークレーズとメリルのTOPIXラージ先物はずっと買っていた分の売りなので長期性の投資的資金である可能性が高い。

ソシエテは長期性、短期性の両方の可能性がある。区別はつかないが、買い建玉の売りである。従って、近い将来の買い戻しがあるかと問われると、両方考えられるが、ない可能性の方がやや高い。

海外全体では先物主体の売りであり、しかも日経平均型の先物の売りが多い。従って、短期性の投機的資金の比率が高いと思われる。

海外は1月第2週-2月第3週に先物を4.3兆円売り越している。しかし、近い将来に買い戻しが来そうなポジションは多くはない。2兆円売り越したUBSの建玉はショートであり、その金額は第3週末時点で1.2兆円になっている。しかし、UBS本体運用部は昨年10月-今年1月に買いで大儲けをしたのでかなりの余裕がある。売買自体も中期性である。1.2兆円の買い戻しは必ず来るが、簡単には来そうにない。

先に書いた1兆円の売りも過去に事例がある。新規の売りだとしても短期に回転するものは少ない。

UBSを始めとした海外の売りが近い将来に買い戻しになるとすれば、好材料が出て株価が大きく上昇することが必要であると思われる。


(*)自己という特殊な部門
2月第3週は買い方の(3)になった
現先合計 1288億円の買い越し
現物   2033億円の売り越し
先物   3322億円の買い越し

裁定売買
東証発表の裁定売買
 123億円の裁定解消(現物売り・先物買い)

裁定売買を実施した主な証券会社
裁定解消売買上位の証券会社
 三菱UFJ100億円

東証発表の裁定残の株数変化から計算した裁定売買の推計値
 200億円前後の裁定解消(現物売り・先物買い)

2つの数字の差は100億円。差は小さく、ほぼ同金額と言ってよい。

一方、裁定売買とは別に自己の現物売りは2033億円もある。この大部分は先物買いとセットになっている可能性が高い。海外のところでも書いた通り、海外の売りを自己が買い向かい、現物にカバー売りを出している可能性が高い。その金額は2月第1週-第3週で1兆円にのぼる。1社か数社かも含めて、証券会社の具体名は背景も含めてもう少し確実なことがわかったところで説明する。

自己に含まれる日銀ETF
 1522億円の買い

日銀ETF以外の自己
 200億円前後の売り(現先合計)

金額としては小さい。ディーラーが行う様々な売買の差が合計して少し売りの方に傾いただけと言える範囲内の金額である。


(2月第3週合計)
合計すると「信託、自己、個人、投信、事法の買い越しvs海外の売り越し」であった。

UBS本体運用部の売りはほとんど止まったが、それ以外の海外の売りが先物を中心に出た。その何割かは裁定解消と似た現物の売りにもなった。しかし、国内勢がそろって買い向かった。国内勢は順張りの買いであり、以前との比較では少しばかり買い姿勢を強めている。2月月初の急落を考えると、まだ押し目の範囲内にあるので買っているのであろう。

国内買いvs海外売りの結果、2月第3週末の日経平均株価は173円上昇した点で需給が均衡し、週を終えることになった。



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