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2019年11月第1週 株式需給コメント

11月第1週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20191108


11月第1週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20191108


時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次)
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ



(2019年11月第1週の株式市場の概況)
日経平均株価終値 23,932円 前週末比+541円

11月第1週の外部環境は、ドル円レートは円安、NY株は上昇であった。前週末のアメリカ雇用統計が堅調な結果で、NY株は大きく上昇した。加えて月曜の朝にフィナンシャル・タイムズ電子版がトランプ政権による対中制裁関税の一部撤回検討を報じた。この材料で週初の日経平均は大きく上昇して始まった。その後も米中摩擦に関してはいくつかの材料が出たが、それらは市場に好意的に受け止められ、NY株高、円安も進行した。日本企業の決算内容は相変わらず良いとは言えない内容ではあった。しかし、日経平均株価は4日連続で上昇し、週末は年初来高値を更新して終えることになった。


買い方
(1)海外

現物先物合計      + 5,793 億円
現物          + 4,602 億円
先物合計        + 1,191 億円
日経平均ラージ先物    + 108 億円
日経平均ミニ先物     - 428 億円
TOPIXラージ先物    + 1,533 億円

大手証券(外資系14社、日系大手5社)の先物手口概算を示す。


11月第1週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20191108

上記の先物手口概算(3種の先物)の外資系14社合計と、先物の投資部門別売買状況の海外(3種の先物)とを比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較20191108

いつものように海外と外資系を比較した。両者の差は1637億円。

10月第5週はこの差が878億円であった。そしてその大部分はソシエテ東京自己の買いでかなりうまく説明できた。

11月1週もメインはソシエテ東京自己を想定して考えたが、うまく説明できない。ソシエテ東京自己も買ったと思うが、シェアは低く、他にも外資系東京自己が動いている。同時に日系大手、おそらく野村自己も見えない所で変則的な売買をしている。

10月第5週は大半が1社であったが、11月第1週はメインだけでも複数の証券会社が動いている。そして現物やSGX、OTCデリバなどが絡み合い複雑な形になっている。自己は毎週複雑である。証券会社の内部情報が全部わからなければ解明できない。解明可能な部分は、比較的大きなシンプルがある週のシンプルな部分だけである。

先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ、 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフは先物手口や先物投資部門別売買状況に関心がある方はぜひ見ていただきたい。

先物の買い方のトップはソシエテ。第1週末時点でTOPIXラージ先物の買いは7万枚前後であり買い建玉もトップである。ただ東京自己、海外自己、海外顧客と分かれている。海外顧客も年金からHFTまで幅広い。

先に書いた通り、1番大きく動いたのは東京自己と考えていたが、そう単純なものではなかった。自己や多種多様な顧客が動いたことは間違いない。ここまでは正しくても、ここから先の肝心な部分の説明が残念ながらできない。

先物買い方上位はモルガンMUFG、JPモルガン、シティ、ゴールドマン、メリルリンチ。これらは最近は投機筋の割合が高いと思われる証券会社である。そしてゴールドマン以外は買い増しが多い。

外資系の先物売り方トップはCスイス。ここも投機筋であり、10月第5週までは買い増し組であった。11月第1週に入って売りに転じた。Cスイスの売りが外資系の先物買い金額が少なかった大きな原因になった。

海外は現物も買いである。10月第5週でも書いたように、ファンド調査会社の集計数字では欧米の投信は内外の株を買い始めていた。その中には日本株も含まれている。最近は海外の買い越しが続いているが、名実ともに現物中心に買い越したのは久々である。

海外は現先合計で5793億円の買い。10月第5週はOTCを含めて5500億円の買いであった。金額は特に増えていない。第5週との差はアメリカ雇用統計でNY株が上がったこと、月曜にフィナンシャル・タイムズ社が米中部分合意成立の可能性が高いニュースを流したことである。これで売り方も買い方も指値を引き上げ、月曜の寄りから高値で始まった。こうなるとカラ売り予定の投資家の中には、売りではなく買い戻しをするようになり、株価上昇が続いた。

売り方
(1) 個人

現物先物合計      - 3,186 億円
現物現金        - 3,824 億円
信用           + 192 億円
先物合計         + 446 億円
日経平均ラージ先物    + 64 億円
日経平均ミニ先物    + 377 億円
TOPIXラージ先物    - 4 億円

個人は今年に入ってから44週中38週で逆張り。現物現金は高年齢富裕者層の売り切りが中心。先物はショートが増えていたので買い戻しを迫られた。信用は小幅買い越しである。一部のスイングトレーダーが順張りの買いで勝負をしたと考える。

ただ週初から株価が上に飛んだため、売りを予定していた人たちは少し慎重になったと思われる。終わってみれば売り越しだが、10月第5週との比較では売り指値がかなり上がっていた。少しばかりの先物買い戻しも加わり、株価の上昇につながった。

売り方
(2)信託

現物先物合計     - 2,105 億円
現物         - 1,548 億円
先物合計        - 557 億円
日経平均ラージ先物   + 343 億円
日経平均ミニ先物     + 0 億円
TOPIXラージ先物    - 903 億円

日経平均ラージ先物は少し前に売った分が多いと思われ、踏み上げ買い戻しになった。それでも現物とTOPIXラージ先物は相変わらず大量の売り越しである。ファンダメンタルズ重視から、売り姿勢継続の投資家の方が多い。ただ個人と同様に売り指値はかなり上に移動した。

売り方
(3)投信

現物先物合計      - 1,613 億円
現物          - 1,205 億円
先物合計         - 409 億円
日経平均ラージ先物    - 682 億円
日経平均ミニ先物    + 0 億円
TOPIXラージ先物     + 276 億円

野村総研による日本株型公募投信の資金流出入
 1110億円の純流出(この中の多くの部分が現物株の売りになる)

ブルベア型投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1570)
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 -200億円前後
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1357)
「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」
 +50億円前後
大和投信
「ダイワ・ブルベア・ファンドⅤ ブル3倍日本株ポートフォリオⅤ」
 +150億円前後

上記のファンドを含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で+10億円前後。

解約と大口ブルベア型投信7本以外の投信による売買

現物先物合計      - 520 億円
現物          - 90 億円
先物合計        - 420 億円
日経平均ラージ先物   - 690 億円
日経平均ミニ先物    + 0 億円
TOPIXラージ先物    + 280 億円

その他もろもろの投信の合計は520億円の売り。金額はやや大きい。相変わらず私募投信の売りの比率が高いと思われる。おそらく10月第5週に現物を買った分に一部先物ヘッジをしたものと考える。ヘッジファンド的な投機とロングショートが混じった売買である。


(*)自己という特殊な部門
第1週は売り方の(4)になった。

現物先物合計       - 200 億円
現物          + 1,408 億円
先物合計        - 1,608 億円
日経平均ラージ先物   + 56 億円
日経平均ミニ先物     - 101 億円
TOPIXラージ先物   - 1,571 億円

裁定売買
東証発表の裁定売買
 1648億円の裁定形成
 (現物買い・先物売り、厳密には売り裁定解消が大半)

裁定売買を実施した証券会社(「+」は現物買い・先物売りを示す)

みずほ  + 2,350 億円
野村    + 50 億円
UBS    - 150 億円
三菱UFJ  - 200 億円
ソシエテ  - 400 億円

東証発表の裁定残の株数変化から計算した裁定売買の推計値
 2800億円前後の裁定形成(現物買い・先物売り)

2種類の数字の差は1200億円。自己の現物買いは1408億円である。これを考えると、裁定売買は1648億円に近かった可能性が高い。

差の1200億円はわからない。ソシエテが売り裁定を裁定勘定から裁定以外の勘定に移し、東証に売り裁定の減少と報告をしたのかもしれない。推測にすぎず証拠はない。それでもどこかの証券会社1社だけがこれをやったとしたならば、売り裁定の残高の大きさを考えるとソシエテしか考えられない。


自己に含まれる日銀ETF
 +48億円

日銀ETF以外の自己
 -250億円前後

金額としては大きくはない。ディーラーのポジション調整の売買の範囲内と考えられる金額。


(11月第1週合計)
合計すると、「海外の買い越し vs 個人、信託、投信の売り越し」であった。

買い方の大半は海外である。プレイヤーは投機筋が減り、投信などの現物買いが増えた。ただ実質的な買いの金額は10月第5週とあまり変わっていない。前週末のNY株高、週初の米中貿易摩擦緩和のニュースが買い方を勢いづかせ、高値をも買い上がらせた。

個人、信託、投信と国内の主力は売りが続く。ただ週初からの好材料、株価上昇のため、指値は上に移動した。ファンダメンタルズ不安もあり、迷わず売りを続ける投資家が多かった。他方、一部にはショートの買い戻しをさせられたところもあった。

結果として、日経平均株価は週間で541円上昇して週末の需給は均衡し、11月第1週を終えることになった。


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テーマ : 経済
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