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2019年6月第4週 株式需給コメント

6月第4週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20190628


6月第4週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20190628


時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次)
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ



(2019年6月第4週の株式市場の概況)
日経平均株価終値 21,276円 前週末比+17円

6月第4週の外部環境は、ドル円レートは少しばかりの円安、NY株は下落であった。NY株は第3週の20日にSP500が終値ベースで過去最高値を更新していたが、高値を抜ける勢いはなく反落した。最大の材料は29日土曜の米中首脳会談であった。交渉進展などの楽観的なニュースの方が多かったと思う。しかし、いずれも信頼性が高いと言えるものではなかった。NY株よりも出遅れていることもあり、日本株は下げることにはならなかった。思惑だけで小幅な上げ下げが続いた。日経平均株価は6月は4週連続の上昇で週を終えることになった。


買い方
(1)自己

自己はいつも最後に掲載。

(2)信託

現物先物合計     + 503 億円
現物         + 2,587 億円
先物合計       - 2,084 億円
日経平均ラージ先物   + 27 億円
日経平均ミニ先物    + 1 億円
TOPIXラージ先物   - 1,944 億円

第4週は配当金支払いの多い週である。主にパッシブ型のファンドが現物を買った。3月末に先物をヘッジ買いしていたファンドは、1900憶円ほどTOPIXラージ先物を売って現物買いに乗り換えた。そうでないファンドは現物だけを600億円買った。

(3)その他法人

現物先物合計    + 483 億円
現物        + 496 億円

従業員持株会の買いが中心。ボーナス支給の時期なので買いが増えた。

売り方
(3)投信

現物先物合計     + 94 億円
現物         + 271 億円
先物合計       - 178 億円
日経平均ラージ先物  - 359 億円
日経平均ミニ先物    + 0 億円
TOPIXラージ先物   + 173 億円

野村総研による日本株型公募投信の資金流出入
 -37億円(この中の多くの部分が現物株の売りになる)

ブルベア型投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1570)
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 -200億円前後
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1357)
「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」
 -550億円前後

上記のファンドを含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で-700億円前後。

設定解約と大口ブルベア型投信7本以外の投信による売買

現物先物合計     + 830 億円
現物         + 310 億円
先物合計       + 520 億円
日経平均ラージ先物  + 340 億円
日経平均ミニ先物    + 0 億円
TOPIXラージ先物   + 170 億円

それ以外のもろもろの投信の売買は、現先合計では上記のように830億円の買いであった。投信の売買は設定解約と大口ブルベア型投信7本で大体は説明できる週が多い。しかし、第4週はその両者が売り越しであったが、それ以外がより大きな買い越しになった。投機的な私募投信の買いが中心と思われる。最近は買いが続いている。それでも売る時は大量に売る。そのため、ヘッジファンド型私募投信と最近は書いている。


売り方
(1)海外

現物先物合計     - 1,693 億円
現物           - 6 億円
先物合計       - 1,688 億円
日経平均ラージ先物   + 276 億円
日経平均ミニ先物   - 456 億円
TOPIXラージ先物   - 1,532 億円

大手証券(外資系14社、日系大手5社)の先物手口概算を示す。

6月第4週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20190628

上記の先物手口概算(3種の先物)の外資系14社合計と、先物の投資部門別売買状況の海外(3種の先物)とを比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較20190628

いつものように海外と外資系を比較した。

海外と外資系の差は1612億円。多くは外資系自己の買いであり、具体的にはソシエテの東京自己の買いが大半であると考える。2週連続である。少し後で説明する。

先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフは先物手口に関心がある方はぜひ見ていただきたい。

売り方のトップはメリル・リンチ。先物合計で6900億円の売り。ただ大部分をメリル以外で売っている。ソシエテで売ってギブ・アップ(=建玉移管と同じで、今回は手仕舞い売り)したと考える。ということは、1社かせいぜい数社の売りである。今年の年初から買い続け、最近になって売っている大手ヘッジファンドの売りである可能性が高い。米中首脳会談を前にして、売りを大量に出したようだ。

買い方のトップはソシエテ。先物合計で5100億円の買い。

このうちの1600億円はソシエテの東京自己の買い、残りの3500億円は海外顧客の買いと考える。

1600億円の根拠は、上記の外資系と海外の買いの差1612億円である。これは必ずしもソシエテ東京自己だけの分とは限らない。誤差はある。しかし、ソシエテの東京自己が1600億円前後買っている可能性が高いことは後ほど示す。ソシエテ東京自己は現物を1600億円売ってヘッジをしている。

残りの3500億円の買いは海外である。現物でヘッジしている感じはない。海外の大口顧客の買いであろう。ソシエテは昨年の3月第2週に1.4兆円の先物を海外大手顧客に売った実績がある。3500億円はその4分の1の金額である。ソシエテは内外の自己勘定が大きいが、大口顧客も保有している。

第4週の海外はメリルの大手ヘッジファンドの売りvsソシエテを中心とする多くの外資系の買いであった。メリルの大手ヘッジファンドの売りの規模がより大きく、ソシエテの東京自己も買ったため、海外全体では1693億円の売りになった。


(*)自己という特殊な部門
第4週は買い方の(1)になった。

現物先物合計      + 670 億円
現物         - 3,484 億円
先物合計       + 4,153 億円
日経平均ラージ先物   + 241 億円
日経平均ミニ先物    + 380 億円
TOPIXラージ先物   + 3,391 億円

裁定売買
東証発表の裁定売買
 -189億円(現物売り・先物買い)

裁定売買を実施した証券会社(「+」は現物買い・先物売りを示す)

野村    + 350 億円
ソシエテ  + 100 億円
三菱UFJ  + 50 億円
みずほ   - 700 億円

東証発表の裁定残の株数変化から計算した裁定売買の推計値
 -1100億円前後(現物売り・先物買い)

2種類の数字の差は900億円。差としてはやや大きい。

海外のところで書いたように、ソシエテ東京自己が現物売り・先物買いを1600億円前後実施している。

それ以外に日系大手の現物売り・TOPIXラージ先物買いもある。信託が現物買い・TOPIXラージ先物売りを1900億円実施している。その反対売買を日系大手の自己が行っている可能性が高い。

この両者の一部が裁定残の変化として東証に報告されている。

東証公表の裁定解消は189億円、ソシエテの現物売り・先物買いは1600億円、日系大手の現物売り・先物買いは1900億円、合計すると現物売り・先物買いは3700億円になる。自己の現物売りは3484億円である。差はあるが、大きな差ではない。そのため、上記の推定は100%正しくはないが、それなりに当たっている可能性は高い。


自己に含まれる日銀ETF
 +60億円

日銀ETF以外の自己
 +600億円前後

ソシエテ自己の先物買いには現物売りがついているので、外資系自己の先物買いではない。勘のレベルでは大和自己の買いと考える。大和の先物は600億円の買いであるが、信託とのクロスを除いて大和の顧客である日系大手の機関投資家が買っている雰囲気がないからだ。大和自己がなんらかの理由で600億円前後買う必要があった可能性はある。しかし、それ以上のことは言えず、確かなことはわからない。


(6月第4週合計)
合計すると、「自己、信託、その他法人、投信の買い越しvs海外の売り越し」であった。

第4週は年初から大量に買ってきたメリルの大手ヘッジファンドが6900億円の先物を売り、ソシエテの大口顧客や他社を通じた海外顧客が買った。しかし、その一部をソシエテ東京自己が買い、現物に売りを出した。ただソシエテ自己のうまいところであるが、マーケットインパクトが小さい形、すなわち株価を下げさせない形で売った。

それに対して自己(大和自己?)、信託、その他法人、投信などが買い向かった。

結果として、日経平均株価は17円上昇した位置で週末の需給は均衡し、6月第4週を終えることになった。


6月月間


6月月間 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント月次201906

6月月間 大手証券 先物手口概算
ブログ月間先物手口201906

記録にとどめておくべき事項、数字

(1)投信現物
野村総研による6月の日本株型公募投信の資金流出入
 -639億円

(2)投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1570)
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 -600億円前後
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1357)
「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」
 -350億円前後
大和投信
「ダイワ・ブルベア・ファンドⅤ ブル3倍日本株ポートフォリオⅤ」
 +100億円前後

上記を含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で-1100億円前後。

(3)事法部門での自社株買い
NTTの599億円買いが一番大口

(4)裁定売買(自己が多いが、海外もある)
東証発表 裁定売買の金額合計
 -2131億円(現物売り・先物買い)
東証発表 裁定残株数変化からの裁定売買推計値
 -4500億円前後(現物売り・先物買い)

上記2つの数字の差は2400億円。月次なら差は大きいとまでは言えない。

(5)自己
日銀ETFが+2355億円

(6)合計
6月月間では

  事法  +4531億円
  自己  +2340億円
  
        vs
  
  個人  -4580億円
  海外  -3549億円
  
であった。

事法と自己(大半が日銀ETF)が買う。また同時に海外が売った。

それでも日経平均株価は675円上昇して月末の需給は均衡し、6月の4週間を終えることになった。

この組み合わせで上昇は昨年11月以来。海外の大量売りで急落した月の翌月であるという点が共通。


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テーマ : 経済
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