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2019年6月第3週 株式需給コメント

6月第3週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20190621


6月第3週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20190621


時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次)
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ



(2019年6月第3週の株式市場の概況)
日経平均株価終値 21,259円 前週末比+142円

6月第3週の外部環境は、ドル円レートは円高、NY株は上昇であった。週初は第2週の香港デモの後遺症などから弱含みで推移した。火曜の引け後にトランプ大統領が米中首脳会談実施を発表し、米中貿易戦争の緩和期待を引き起こす。水曜のFOMCでは予想通りであったがパウエルFRB 議長がハト派的な金融政策を示唆。そのためNY株が大きく上昇し、日本株も追随して上昇した。週末はイラン情勢の緊迫化や円高進行で下落した。日経平均株価は3週連続の上昇であったが、TOPIXは小幅下落で週を終えることになった。


買い方
(1)事法

現物先物合計   + 1,297 億円
現物       + 1,294 億円
先物合計       + 2 億円
日経平均ラージ先物  - 4 億円
日経平均ミニ先物   + 3 億円
TOPIXラージ先物   + 3 億円

事法の現物買いは自社株買いが中心。6月分の自社株買い終了の発表はあるが、大口と言えるものは少ない。7月上旬にまとめて公表されることになる。

買い方
(2)自己
自己はいつも最後に掲載。


売り方
(1)海外

現物先物合計     - 973 億円
現物         - 1,126 億円
先物合計       + 153 億円
日経平均ラージ先物  + 64 億円
日経平均ミニ先物   - 253 億円
TOPIXラージ先物   + 445 億円

大手証券(外資系14社、日系大手5社)の先物手口概算を示す。

6月第3週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20190621

上記の先物手口概算(3種の先物)の外資系14社合計と、先物の投資部門別売買状況の海外(3種の先物)とを比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較20190621

いつものように海外と外資系を比較した。

海外と外資系の差は1089億円。多くは外資系自己の買いである可能性が高い。そして、その大半はソシエテの東京自己の買いであると考える。少し後で説明する。

先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフは先物手口に関心がある方はぜひ見ていただきたい。

買い方のトップはゴールドマン。ゴールドマンは自社であまり買っておらず、他社で買って移管した分が多い。移管をするのは投機筋とは限らない。ただ投機筋の方が移管の比率は高い感じはする。特にTOPIXラージ先物のフローは売り越しであり、700億円以上を他社で買ってゴールドマンに移管している。日経平均型は普段から投機筋の売買比率が高い。従って、ゴールドマンの先物買いはヘッジファンドを中心とする投機筋の買いの比率が高いと考える。

買い方の上位3番目はソシエテ。うちTOPIXラージ先物は1250億円の買いである。移管ではなくソシエテで買った建玉である。

このうちの1000億円は東京自己の買いと考える。その中の700億円は取引所で現物を売るという裁定解消売買(=新規売り裁定)、残りの300億円はOTCで現物を売るという裁定解消売買と考える。これが上記の海外と外資系の差1089億円の先物買いの大部分を占めることになる。

これは、確度が高いとまでは言えない1つのシナリオである。追加の説明は自己のところでする。

海外は先物が153億円の買いであり少ない。現物は1126億円の売りである。現物は昨年から売りが続いている。投機よりも中長期性の資金の利食い売りが多いのであろう。

ただし先に書いた通り、ソシエテを通じて300億円ほどOTCで現物を買った海外顧客がいる。OTCをも加えた海外合計は700億円弱の売りとさらに小幅の売りになる。

売り方
(2)個人

現物先物合計     - 772 億円
現物現金       - 738 億円
信用         - 153 億円
先物合計       + 119 億円
日経平均ラージ先物  + 34 億円
日経平均ミニ先物   + 78 億円
TOPIXラージ先物    - 1 億円

個人は伝統の逆張りの売り。ただ売り越し金額は少なめである。日経平均は上昇したが、TOPIXは小幅の下落であったので、売りの減少は当然かもしれない。ショートポジションであった先物には買い戻しが入っている。

売り方
(3)投信

現物先物合計     - 483 億円
現物         + 613 億円
先物合計      - 1,096 億円
日経平均ラージ先物  - 812 億円
日経平均ミニ先物    - 1 億円
TOPIXラージ先物   - 267 億円

野村総研による日本株型公募投信の資金流出入
 -238億円(この中の多くの部分が現物株の売りになる)

ブルベア型投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1570)
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 -600億円前後
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1357)
「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」
 -50億円前後

上記のファンドを含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で-700億円前後。

設定と大口ブルベア型投信7本以外の投信による売買

現物先物合計     + 440 億円
現物         + 850 億円
先物合計       - 410 億円
日経平均ラージ先物  - 130 億円
日経平均ミニ先物   + 0 億円
TOPIXラージ先物   - 270 億円

設定と大口ブルベア型投信7本を除くその他もろもろの投信の売買は、現先合計では上記のように440億円の買いであった。

買いの多くは私募投信の買いであろう。まず、ロングショート型の売買が入っている。純粋なロングの買いも現物中心に入っている。ヘッジファンドに近い私募投信が買いを入れた可能性が高い。NY株高に反応した買いであろう。


(*)自己という特殊な部門
第3週は買い方の(2)になった。

現物先物合計     + 380 億円
現物         + 98 億円
先物合計       + 282 億円
日経平均ラージ先物  + 299 億円
日経平均ミニ先物   + 147 億円
TOPIXラージ先物   - 284 億円

裁定売買
東証発表の裁定売買
 -1042億円(現物売り・先物買い)

裁定売買を実施した証券会社(「+」は現物買い・先物売りを示す)

野村    + 50 億円
みずほ   - 50 億円
三菱UFJ  - 150 億円
UBS    - 200 億円
ソシエテ  - 700 億円

東証発表の裁定残の株数変化から計算した裁定売買の推計値
 -2100億円前後(現物売り・先物買い)

2種類の数字の差は1100億円。差としてはやや大きい。

海外のところで書いたように、ソシエテでOTCの裁定解消売買が300億円あると考えている。従って、裁定解消売買は1342億円くらいまでは確実にありそうだ。

残りの800億円については確かなことはわからない。ただ大量の裁定解消売買で株価が下がった感じはしない。過去の現物売り・先物買いを第3週に裁定解消と計上しただけかもしれない。

裁定売買のある証券会社のうちUBSは東京自己、海外自己の両方がありうるが、わからないので海外自己と考えておく。すると東京自己の裁定解消に伴う現物売りは850億円になる。一方、自己の現物買いは98億円である。

この場合、日系大手が日銀ETF準備用の現物買い・先物売りを1000億円近く入れていなければならない。数百億円規模なら入っている可能性は高い。しかし1000億円弱も入った保証はどこにもない。そのため、ソシエテの裁定解消売買が海外自己ではなく東京自己と考えたのは確度の高いシナリオではなく、それほど確度は高くない1つのシナリオと書いている。

自己に含まれる日銀ETF
 +60億円

日銀ETF以外の自己
 +300億円前後

この大半がソシエテ自己による先物買い・OTCでの現物売りと考えた。ソシエテの売買と考えるのは確度の高くない1つのシナリオである。しかし、どこかの外資系自己の先物買い・OTCでの現物かデリバの売り+海外顧客のOTCでの現物かデリバの買いである可能性は高い。


(6月第4合計)
合計すると、「事法、自己の買い越しvs海外、個人、投信の売り越し」であった。

買い方のトップは事法の自社株買い。自己は海外の代理の買いが中心。ヘッジファンド型私募投信も買った。

売り方のトップは海外。個人とブルベア型投信も売った。

海外は売り買い両方があり、差し引くと700億円弱の売りである。個人とブルベア型投信の売りよりも少し金額が小さくなる。売り崩すような主体の売りは少なかった。

買い方は事法が中心であるため、下げの防止には貢献したが買い上がる投資家は少なかった。

NY株高に反応してヘッジファンド型私募投信が金額は少ないが買い越している。売り越した海外の中に、ゴールドマンの手口でヘッジファンドらしき投機家がやはりNY株高に反応して先物を1600憶円近く買っている。こうした買いが株価上昇に貢献した。

さらに付け加えると、株価が1番大きく上昇した水曜日には、週間では売り越しの野村のブルベア型投信が株価上昇が原因で日経平均ラージ先物を買っていた。

結果として、日経平均株価は142円上昇、TOPIXは1ポイント下落した位置で週末の需給は均衡し、6月第3週を終えることになった。


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テーマ : 経済
ジャンル : 政治・経済

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