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2019年6月第2週 株式需給コメント

6月第2週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20190614


6月第2週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20190614


時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次)
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ



(2019年6月第2週の株式市場の概況)
日経平均株価終値 21,117円 前週末比+232円

6月第2週の外部環境は、ドル円レートはほぼ横ばい、NY株は上昇であった。前週末のアメリカ雇用統計が弱めであったため、利下げ期待からNY株が上昇した。トランプ大統領が対メキシコ関税の引き上げの延期を表明したことも加わり、月曜は高く始まった。第1週に続きこの利下げ期待がNY株を大きく引き上げ、日本の株価上昇にも貢献した。木曜は香港のデモが嫌気されて下落。金曜はペルシャ湾で日本のタンカーが攻撃されるなどの悪材料が出たが影響は小さかった。日経平均株価は2週連続で上昇して週を終えることになった。


買い方
(1)事法

現物先物合計    + 1,564 億円
現物        + 1,547 億円
先物合計       + 17 億円
日経平均ラージ先物  + 19 億円
日経平均ミニ先物    - 1 億円
TOPIXラージ先物    - 0 億円

事法の現物買いは自社株買いが中心。6月分の自社株買いは依然として少ししか公表されていない。7月上旬にまとめて公表される。持ち合い解消売りも多少は出ているはずなので、それを差し引いたのが上記の金額ということになる。

買い方
(2)自己
自己はいつも最後に掲載。


売り方
(1)海外

現物先物合計    - 1,908 億円
現物        - 1,992 億円
先物合計       + 84 億円
日経平均ラージ先物  + 358 億円
日経平均ミニ先物   - 221 億円
TOPIXラージ先物   - 117 億円

大手証券(外資系14社、日系大手5社)の先物手口概算を示す。

6月第2週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20190614

上記の先物手口概算(3種の先物)の外資系14社合計と、先物の投資部門別売買状況の海外(3種の先物)とを比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較20190614

いつものように海外と外資系を比較した。

海外と外資系の差は350億円。外資系自己が売っている可能性が高い。メジャー SQの週なので数千億円の差が出ることもしばしばある。そうした週と比べると差の金額は非常に小さい。

先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフは先物手口に関心がある方はぜひ見ていただきたい。

買い方のトップはABNアムロクリアリング。ただこの会社の買いの大半は日経平均ミニ先物である。6月限に大量の売りを持っていた。そのため買い戻したのではなく、9月限にロールオーバーされただけの可能性が高い。建玉は8月限までしかわからず、9月限はわからないからだ。

買い方の上位2番目はソシエテ。一方、売り方のトップはメリル。両社とも日経平均型の先物では1000億円以上の売買をSQ時に行っている。この売買は同じ大口顧客の売買である可能性がある。メリルで買ってソシエテで売っていた分の裁定解消というわけである。あくまでも1つの可能性である。

売り方の上位3番目はドイツ。このドイツの売りの多くは広義裁定の売りである可能性が高い。この週もメジャーSQ値は高かった。過去数年、ドイツはSQ時に買いを入れ続け、時にはSQ清算値をブチ上げてきた。最近は裁定売買を東証に報告しないので確かなことはわからない。勘のレベルでは、買っていた先物をSQ時に売って現物買いに変えている分があるはずである。ただ東京自己か海外自己かまではわからない。

それ以外にも勘のレベルなら考えられることはあるが、ドイツよりも確度が落ちるので書くことは控える。

海外全体は投資部門別売買状況の数字に近いのであろう。先物は小幅の買い越し、現物は売り越し、現先合計では売り越し。木曜に香港の大規模デモのため下げた時、海外は現物を中心に売っていたようである。


売り方
(2)個人

現物先物合計    - 1,058 億円
現物現金      - 774 億円
信用        + 16 億円
先物合計      - 301 億円
日経平均ラージ先物  - 187 億円
日経平均ミニ先物   - 19 億円
TOPIXラージ先物   - 94 億円

個人は伝統の逆張りの売り。ただ売り越し金額は第1週よりもかなり減っている。信用は小幅であるが買い越しである。スイングトレーダーは第1週にはかなり売り越したが、第2週は買いに転じた者も増えた様である。


売り方
(3)投信

現物先物合計     - 347 億円
現物          - 23 億円
先物合計       - 323 億円
日経平均ラージ先物  - 645 億円
日経平均ミニ先物    + 4 億円
TOPIXラージ先物   + 335 億円

野村総研による日本株型公募投信の資金流出入
 -422億円(この中の多くの部分が現物株の売りになる)

ブルベア型投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1570)
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 -400億円前後
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1357)
「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」
 -200億円前後

上記のファンドを含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で-600億円前後。

設定と大口ブルベア型投信7本以外の投信による売買

現物先物合計     + 700 億円
現物         + 400 億円
先物合計       + 300 億円
日経平均ラージ先物   - 20 億円
日経平均ミニ先物    + 0 億円
TOPIXラージ先物   + 330 億円

設定と大口ブルベア型投信7本を除くその他もろもろの投信の売買は、現先合計では上記のように700億円の買いであった。金額としては大きめである。

買いの多くは私募投信の買いであろう。ヘッジファンドに近い私募投信が買いを入れた可能性が高い。NYが高いと海外のヘッジファンドが連動して買うケースが多い。第2週は海外のヘッジファンドが少しは買ったかもしれない。それ以上に国内のヘッジファンド型私募投信が買ったようである。


(*)自己という特殊な部門
第1週は買い方の(2)になった。

現物先物合計    + 1,375 億円
現物         + 733 億円
先物合計       + 642 億円
日経平均ラージ先物  + 415 億円
日経平均ミニ先物   + 199 億円
TOPIXラージ先物    + 71 億円

裁定売買
東証発表の裁定売買
 -1427億円(現物売り・先物買い)

裁定売買を実施した証券会社(「+」は現物買い・先物売りを示す)

三菱UFJ   + 400 億円
野村     + 250 億円
ソシエテ   - 350 億円
みずほ   - 1,700 億円

東証発表の裁定残の株数変化から計算した裁定売買の推計値
 -1800億円前後(現物売り・先物買い)

2種類の数字の差は400億円。差としては小さい。

海外のところで書いたように、ドイツが裁定形成売買を実施した可能性が高い。ドイツは昔から裁定売買の一部しか東証に報告しなかった。最近は全く報告しないようになった。従って、ドイツの裁定形成と上記の400億円は関係がない。

ただドイツだけではなく、日系大手も日銀ETF準備用の現物買い・先物売りをかなり大量に入れていたと思われる。こうした広義の裁定売買をも合計した実質的な裁定解消売買は少なく、裁定解消が株価を大きく引き下げた可能性は低い。


自己に含まれる日銀ETF
 +765億円

日銀ETF以外の自己
 +600億円前後

第2週はメジャーSQの週である。現物、先物、オプション、OTCデリバ等の間で自己のポジション移動が発生しているはずである。みずほの先物買いの金額が非常に大きいため、みずほの自己は買い越しである可能性が高い。他社にも売りと買いがたくさんあり、その差がたまたまみずほを中心に600億円あっただけであると思われる。

ただそこから先、すなわちみずほの自己が+600億円をどうやってカバーしたのか、他社はどうなのかはわからない。ごくまれにわかることがありその時はおもしろいが、普通はわかるものではない。


(6月第2週合計)
合計すると、「事法、自己の買い越しvs海外、個人、投信の売り越し」であった。

買い方のトップは事法の自社株買い。木曜の下げ局面では自己の日銀ETFも買った。

売り方のトップは海外。個人とブルベア型投信も売った。

外見上は上記の通りである。ただ事法の自社株買いが上げの主役かというと、実際は異なると考える。

第2週の日経平均株価は上昇だが、上に飛んだのは月曜の寄り付き直後までであり、その後はほぼ横ばいである。上げの主役は7日のアメリカ雇用統計発表後のNY株上昇とトランプ大統領による対メキシコ関税引き上げ延期である。この結果、月曜の寄り時点の売りと買いの指値が両方とも前週末から大きく上に移動した。

その後、事法の自社株買いが入り続け、木曜の安値では日銀ETFも買い支えた。海外は売り越しであったが、大きく売り越したのは木曜の香港混乱の日であった。

結果として、日経平均株価は232円上昇した位置で週末の需給は均衡し、6月第2週を終えることになった。



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テーマ : 経済
ジャンル : 政治・経済

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