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2019年5月第3週 株式需給コメント

5月第3週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20190524


5月第3週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20190524


時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次)
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ



(2019年5月第3週の株式市場の概況)
日経平均株価終値 21,117円 前週末比-133円

5月第3週の外部環境は、ドル円レートはほぼ横ばい、NY株は下落であった。週初に第1四半期のGDPが公表されたが、数値は良し、中身は悪しという玉虫色の材料であった。その後は大きな材料は公表されていない。支配されていたのは第2週に発表されたファーウェイに対する制裁と米中貿易戦争の激化であり、フィラデルフィア半導体株指数、原油や銅価格も下げるなどのやや重苦しい雰囲気であった。日経平均株価は3週連続で下落して週を終えることになった。


買い方
(1)自己
自己はいつも最後に掲載。

買い方
(2)事法
現物先物合計     + 1,431 億円
現物         + 1,404 億円
先物合計        + 27 億円
日経平均ラージ先物   + 39 億円
日経平均ミニ先物    - 10 億円
TOPIXラージ先物     - 1 億円

事法の買いは現物の自社株買いが中心。公表済みの中での一番大口はキャノン、5月10日-22日、500億円。他の多くは6月上旬に公表。

買い方
(4)個人
現物先物合計    + 528 億円
現物現金      + 16 億円
信用        + 570 億円
先物合計       - 57 億円
日経平均ラージ先物 - 166 億円
日経平均ミニ先物  + 211 億円
TOPIXラージ先物  - 102 億円

逆張りの個人は買い。買いの多くは信用と日経平均ミニ先物。スイングトレーダーが押し目で買いを入れている。

買い方
(6)投信

現物先物合計    + 119 億円
現物        - 323 億円
先物合計      + 442 億円
日経平均ラージ先物 + 419 億円
日経平均ミニ先物   + 0 億円
TOPIXラージ先物  + 25 億円

野村総研による日本株型公募投信の資金流出入
 -73億円(この中の多くの部分が現物株の売りになる)

ブルベア型投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1570)
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 +250億円前後
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1357)
「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」
 +150億円前後
大和投信
「ダイワ・ブルベア・ファンドⅤ ブル3倍日本株ポートフォリオⅤ」
 -50億円前後

上記のファンドを含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で+350億円前後。

設定と大口ブルベア型投信7本以外の投信による売買

現物先物合計    - 160 億円
現物        - 250 億円
先物合計      + 90 億円
日経平均ラージ先物 + 70 億円
日経平均ミニ先物  + 0 億円
TOPIXラージ先物  + 20 億円

解約と大口ブルベア型投信7本を除くその他もろもろの投信の売買は、現先合計では上記のように160億円の売りであった。金額としては大きくない。その何割かは私募投信が現物中心に売りを出した可能性が高い。


売り方
(1)海外

現物先物合計    - 4,892 億円
現物         - 799 億円
先物合計      - 4,093 億円
日経平均ラージ先物 - 1,932 億円
日経平均ミニ先物   - 485 億円
TOPIXラージ先物  - 1,644 億円

大手証券(外資系14社、日系大手5社)の先物手口概算を示す。

5月第3週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20190524

上記の先物手口概算(3種の先物)の外資系14社合計と、先物の投資部門別売買状況の海外(3種の先物)とを比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較20190524

いつものように海外と外資系を比較した。

海外と外資系の差は1160億円。金額としてはやや大きい。中でもTOPIXラージ先物の差が840億円と大きい。TOPIXラージ先物の大半は海外売り、自己買いである。TOPIXラージ先物は外資系の自己の買いである可能性が非常に高い。日経平均型も外資系自己の買いである可能性はそれなりに高い。

ただ断定的に言えるのはここまでである。ここから先は様々なシナリオが考えられる。自己の売買は常に複雑である。ここでは一つのシナリオとして外資系自己による海外の代理の買いが400億円、それ以外は広義の裁定の買いが750億円あったというものを示す。詳しくは自己のところで説明する。

先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフは先物手口に関心がある方はぜひ見ていただきたい。

売り方のトップはソシエテ。月曜のツイッターではこの一部は裁定の売りであると書いた。この時は断定的な書き方をした。可能性はそれなりに高いとは思うが、非常に高いまでは行かない。第3週の外資系自己は合計すれば上記のように1160億円の買いである。ソシエテの裁定の売りがあったとすれば東京自己ではなく海外自己の売りである。金額は自己のところでも説明するが、400億円前後と考える。

ソシエテの売買は内外の自己、HFTも含む ヘッジファンド、その他の機関投資家など客層が広い。第3週に関しては海外自己の裁定の売りはあったと思う。しかし海外顧客がそれ以上の金額の売りを出した可能性が高い。客層の特定も難しい。

売り方上位2番目はABNアムロクリア。ここは客層が狭く、HFTも含むヘッジファンドなどの投機筋の売りである。

売り方上位3番目はメリル・リンチ。メリルは第2週の5550億円の売りから金額が減少している。大手ヘッジファンドの年初からの買いから売りへの転換は間違いない。ただ第3週の売り金額は少し中途半端な数字である。

海外による現先合計の売りは4892億円。先に書いた通り、自己に代理の買いが400億円前後あるかもしれない。その場合の海外の実質は4500億円前後の買いへと金額は減少する。

売りは先物の売りが多めである。全体でもヘッジファンドなどの投機筋による売りの比率が高そうだ。5月5日のトランプ大統領による対中関税引き上げ表明以降、年初から買い続けてきた海外投機筋は弱気になって売り続けているようである。


(*)自己という特殊な部門
第3週は買い方の(1)になった。

現物先物合計    + 2,590 億円
現物         - 579 億円
先物合計      + 3,169 億円
日経平均ラージ先物 + 1,205 億円
日経平均ミニ先物   + 235 億円
TOPIXラージ先物  + 1,685 億円

裁定売買
東証発表の裁定売買
 -868億円(現物売り・先物買い)

裁定売買を実施した証券会社(「-」は現物売り・先物買いを示す)
みずほ   - 750 億円
三菱UFJ  - 300 億円
野村    + 200 億円

東証発表の裁定残の株数変化から計算した裁定売買の推計値
 -450億円前後(現物売り・先物買い)

2種類の数字の差は400億円。

この400億円の大半はソシエテ海外自己の現物買い・先物売りであると考える。

自己に含まれる日銀ETF
 +2181億円

日銀ETF以外の自己
 +400億円前後

この400億円は外資系自己による海外の代理の買いの金額と考えた。手口まではわからない。

これ以外に外資系の自己に750億円の買いがある。これを外資系自己の広義裁定の解消売買750億円と考える。これが日系大手の自己によるETF準備用の現物買い・先物売り1000億円と相殺されている。これなら自己の現物買いの合計金額は600億円となり、実際の自己の現物買い579億円に近くなる。

こう考えると金額だけなら大体は合う。ただ数字については、こじつけのような合わせ方が多い。

上記に示したのは1つのシナリオである。このシナリオは大当たりも大外れも可能性は低いと思う。シナリオに近い売買はあった可能性はそれなりに高い。ただそれ以外にも様々な自己の複雑な売買があり、金額は結果として上記の金額になったのであろう。様々な自己の複雑な売買の正確な内容は誰にもわからない。推測が可能なのは上記のような1つのシナリオが限度である。


(5月第3週合計)
合計すると、「自己、事法、個人の買い越しvs海外の売り越し」であった。

売り方の中心は海外。5月5日のトランプ大統領による対中関税引き上げ表明以降はヘッジファンドなどの投機筋が中心となって日本株に売りが続いている。第3週の売りは第1週よりは減少したが、第2週を上回る売りが出た。

買い方は自己の日銀ETFが1番多く、事法の自社株買い、逆張りの個人のスイングトレーダーも買った。

結果として、日経平均株価は133円下落した位置で週末の需給は均衡し、5月第3週を終えることになった。


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テーマ : 経済
ジャンル : 政治・経済

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