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2019年4月第4週 株式需給コメント

4月第4週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20190426


4月第4週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20190426


時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次)
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ



(2019年4月第4週の株式市場の概況)
日経平均株価終値 22,259円 前週末比+58円

4月第4週の外部環境は、ドル円レートは小幅の円高、NY株も小幅の下落であった。材料としては木曜に日銀の金融政策決定会合があったが、ほとんど現状維持に近い内容であった。経済指標では金曜の鉱工業生産が予想より悪かった。決算発表も本格化し始めたが今年度の企業の業績予想はアナリスト予想を下回る数字の方が少し多かった。このように特に良い材料は出ていない。10連休前ということもあり、連休後の様々な思惑が絡み、株価は下げることはなかった。日経平均株価は4週連続の上昇であり、週次での年初来高値を更新して週を終えることになった。


買い方
(1)自己
自己はいつも最後に掲載。

買い方
(2)海外
現物先物合計      + 1,158 億円
現物          + 3,079 億円
先物合計        - 1,922 億円
日経平均先物(ラージ) - 1,563 億円
日経平均先物(ミニ)   - 290 億円
TOPIX先物 (ラージ)  + 25 億円

大手証券(外資系14社、日系大手5社)の先物手口概算を示す。


4月第4週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20190426

上記の先物手口概算(3種の先物)の外資系14社合計と、先物の投資部門別売買状況の海外(3種の先物)とを比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較20190426

いつものように海外と外資系を比較した。

海外と外資系の差は1177億円。やや大きい。この多くは外資系自己の買いである可能性が高い。

自己のところでも説明するが、第4週は日銀ETF以外の自己が600億円の買いである。こうした自己のアウトライトの買いは他の主体による代理の買いであるケースがよくある。第4週の外資系自己による買い1100億円のうち600億円は、海外の代理の買いである可能性が高い。

第4週の財務省統計での海外による現物買い金額は東証統計を3000億円ほど上回っている。3月に行われた配当金節税目的のOTCデリバを利用した現物売りの反対売買が続いている。

上場分でも3月に行われた海外による現物売り・先物買いの反対売買、すなわち現物買い・先物売りが行われ、それに対して外資系自己が現物売り・先物買いで向かっていると思われる。外資系自己の先物は買いになる。

この買い金額を500億円と置いてみる。もっと多いとも考えられるが、理由を説明するとこじつけが多くなるので500億円以上という意味で500億円にしておく。

外資系自己の買いは1100億円であるが、海外の代理の買いが600億円、節税対策の受けの買いが500億円と想定する。

過去の経緯からすると、こうした複雑な売買にかかわっていることが多い外資系証券は、ソシエテ、ゴールドマンなどである。ただこの2社が比較的多いというまでであり、第4週も具体的にどこの外資系証券かの特定は難しい。

先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフは先物手口に関心がある方はぜひ見ていただきたい。

手口の重要な部分はツイッター上に公表済みである。それを下に再掲載する。



先物の買い方のトップはメリル・リンチ。上に書いた通りであり、今年に入ってからずっと買い続けている。

先物の売り方のトップはJPモルガン。その上に引用先を示した過去の建玉推移を見ると、昨年12月SQ時に買った分の売りである可能性が高いことがわかる。

海外は節税対策の現物買い・先物売りが少なくとも500億円はある。そして自己に代理の買いが600億円ある。現先合計にこの代理の買いも含めた海外の買いの合計は1700億円前後ということになる。

現物の買いが一番多く、次がOTCを通した自己の代理の買いである。先物が1922億円売りというのは実体を上回るが、売り越しであることに変わりはない。

第4週はNY株も安く、ファンダメンタルズ的にもあまりいい材料は出ていない。それでもメリルに見られるように買いで勝負する海外の投資家がいた。現物やOTCでも10連休中のNY株の上昇、連休後の日本株の上昇を予想して買い越した海外投資家が多少はいたということである。


売り方
(1)信託

現物先物合計       - 1,302 億円
現物            - 437 億円
先物合計          - 865 億円
日経平均先物(ラージ)   + 281 億円
日経平均先物(ミニ)     + 1 億円
TOPIX先物 (ラージ)  - 1,155 億円

信託はTOPIXラージ先物中心の売りである。これは新規のヘッジ売りであろう。日経平均ラージ先物は買い戻し。現物も売り越し。ファンダメンタルズが今一つなので逆張りの売りを継続。

売り方
(2)投信

現物先物合計      - 1,166 億円
現物           - 561 億円
先物合計         - 605 億円
日経平均先物(ラージ)  - 720 億円
日経平均先物(ミニ)    - 0 億円
TOPIX先物 (ラージ)  + 99 億円

野村総研による日本株型公募投信の資金流出入
 -621億円の流出入(この中の多くの部分が現物株の売りになる)

ブルベア型投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1570)
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 -550億円前後
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1357)
「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」
 -50億円前後
大和投信
「ダイワ・ブルベア・ファンドⅤ ブル3倍日本株ポートフォリオⅤ」
 -100億円前後

上記のファンドを含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で-700億円前後。

解約と大口ブルベア型投信7本以外の投信による売買

現物先物合計      + 160 億円
現物           + 60 億円
先物合計        + 100 億円
日経平均先物(ラージ)  - 10 億円
日経平均先物(ミニ)   + 0 億円
TOPIX先物 (ラージ) + 100 億円

解約と大口ブルベア型投信7本を除くその他もろもろの投信の売買は、現先合計では上記のように160億円の買いであった。金額は少ない。第4週の投信による売買の大部分は、解約とブルベア型投信7本による売りで説明できる。


(*)自己という特殊な部門
第4週は買い方の(1)になった。

現物先物合計      + 1,340 億円
現物          - 1,962 億円
先物合計        + 3,301 億円
日経平均先物(ラージ) + 1,772 億円
日経平均先物(ミニ)   + 190 億円
TOPIX先物 (ラージ) + 1,260 億円

裁定売買
東証発表の裁定売買
 -587億円(現物売り・先物買い)

裁定売買を実施した証券会社(「-」は現物売り・先物買いを示す)
みずほ   - 200 億円
三菱UFJ  - 200 億円
ソシエテ  - 200 億円
野村    + 50 億円


東証発表の裁定残の株数変化から計算した裁定売買の推計値
 -2500億円前後(現物売り・先物買い)

2種類の数字の差は1900億円。

海外のところで書いた通り、外資系自己には現物売り・先物買いが500億円はある。それを差し引いた自己は現物1500億円売り・先物2800億円買いになる。自己の裁定解消売買は1500億円になる。

先物手口を見るとみずほの先物買いは1300億円もある。裁定解消は200億円よりかなり多く、1300億円であってもおかしくない。日系大手の東証公表の裁定解消は400億円。これにみずほの広義裁定解消1100億円を加えると自己の裁定解消は1500億円になる。さらにソシエテ海外自己の裁定解消200億円を加えると1700億円。

このように裁定解消売買は2500億円までいくかはわからないが、みすほの広義裁定解消を加えると1700億円までは行きそうである。

裁定解消売買が2500億円が正しいのならば、残りはソシエテの裁定解消であろう。ただこれは少し強引な説明が必要になるので、可能性があるにとどめておく。裁定解消売買は見える範囲内では1700億円程度である。


自己に含まれる日銀ETF
 +765億円

日銀ETF以外の自己
 +600億円前後

少し大きい。ディーラーのポジション調整の売買による差の範囲内と言える金額を上回る。

上回る部分の金額については、海外か国内投資家の代理の買いである。第3週は海外か国内かよくわからなかったが、第4週は外資系の自己が買い越しており、海外の代理の買いである可能性が高い。

海外自己が先物を600億円前後買って、同金額のデリバをOTCで売っている。つまりデリバをOTCで買った海外顧客が存在する。

海外顧客がOTCで買ったのがデリバではなく現物であるとしたら、その現物を売ったのはソシエテの東京自己である可能性が高い。現物をOTCで売り、先物を取引所で買う裁定解消売買を行っている。ただソシエテの裁定残は東京自己よりも海外自己の方が多い。そのため、メインのシナリオとして示すのは避けた。可能性があるにとどめておく。

それでも日銀ETF以外の自己600億円の買いは、海外の代理の買いである可能性までは高い。


(4月第4週合計)
合計すると、「自己、海外の買い越しvs信託、投信の売り越し」であった。

買い方は自己が最大であるが、これは金曜の下げ局面における日銀ETFの買いが中心である。海外は自己の代理の買いも含めると1700億円前後の買いであり、第4週の実質的な最大の買い手として株価を引き上げた。

売り方は信託と投信を中心とする国内勢。ファンダメンタルズがあまり良くない中で株価が上昇すると、自社株買いや先物買い戻し以外の大半の国内勢は売りに回らざるをえない。

結果として、日経平均株価は58円上昇した位置で週末の需給は均衡し、4月第4週を終えることになった。


4月月間


4月月間 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント月次201904

4月月間 大手証券 先物手口概算
ブログ月間先物手口201904

記録にとどめておくべき事項、数字

(1)投信現物
野村総研によると4月の日本株型公募投信の資金流出入
 -2665億円

(2)投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1570)
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 -3500億円前後
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1357)
「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」
 +350億円前後
大和投信
「ダイワ・ブルベア・ファンドⅤ ブル3倍日本株ポートフォリオⅤ」
 -200億円前後

上記を含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で-3500億円前後。

(3)事法部門での自社株買い
伊藤忠の209億円買いが一番大口

(4)信託部門での自社株買い
ソフトバンクによる信託方式の自社株買いは現時点では公表されていない。2月、3月と大量に買ってるので、今後公表される可能性が高い。
 
 (5月14日公表 2005億円の買い)

(5)裁定売買(自己が多いが、海外もある)
東証発表 裁定形成売買の金額合計
 +1107億円(現物買い・先物売り)
東証発表 裁定残株数変化からの裁定解消売買推計値
 -2800億円前後(現物売り・先物買い)

上記2つの数字の差は3900億円。差は大きいが、月次ならよくある現象。

(6)自己
日銀ETFが+3060億円

(7)合計
4月月間では

  海外  +1兆7932億円
  
         vs

  個人    -9856億円
  投信    -6140億円
  信託    -2732億円

であった。

海外が中心になって買い上がった。NY株が大きく上昇したので、出遅れ感から日本株にも買いを入れてきた。

国内勢は個人を筆頭にして大半が売り方に回った。ファンダメンタルズ面で今一ついい材料に欠けていたので、戻り売りが続いた。

結果として、日経平均株価は1053月円上昇して月末の需給は均衡し、4月の4週間を終えることになった。



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テーマ : 経済
ジャンル : 政治・経済

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