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2019年4月第2週 株式需給コメント

4月第2週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20190412


4月第2週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20190412


時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次)
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ



(2019年4月第2週の株式市場の概況)
日経平均株価終値 21871円 前週末比+63円

4月第2週の外部環境は、ドル円レートはほぼ横ばい、NY株は下落であった。第2週は材料不足で小動きの週であった。ファンダメンタルズ的には水曜の機械受注が予想以下で少し売られる結果になった。NY株も値下がりしており、上昇のエネルギーは乏しかった。それでも決算の良かったファーストリテイリングが金曜に大きく上昇し、日経平均株価は週次での年初来高値を更新して終えた。とはいえTOPIXは5日連続下落の20ポイント安であり、実質的には下げの週であったかもしれない。ここでは日経平均株価をメインのベンチマークとして使用している。


買い方
(1)自己
自己はいつも最後に掲載

買い方
(2)海外
現先合計    787億円の買い越し
現物     1214億円の買い越し
先物      427億円の売り越し

大手証券(外資系14社、日系大手5社)の先物手口概算を示す。


4月第2週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20190412

上記の先物手口概算(3種の先物)の外資系14社合計と、先物の投資部門別売買状況の海外(3種の先物)とを比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較20190412

いつものように海外と外資系を比較した。

第2週は外資系自己の裁定売買が東証から公表されていないので修正はない。

海外と外資系の差は1562億円。ミニとはいえSQ週であるのでこれくらいの差は生じる。SQ時に外資系自己と海外の間で現物、先物、オプション、OTCデリバ等の玉移動が発生するからだ。そのため1562億円の大半は外資系自己による買いであると考える。

自己のところで説明するが、第2週は日銀 ETF 以外の自己が900億円の売りである。こうした自己のアウトライトの売りは他の主体の代理の売りであるケースがよくある。しかし第2週の外資系自己は売りではなく1562億円の買いである。従って、海外の代理の売りが自己にある可能性は低い。ただ SQ時に先物以外と現物等との玉移動などもあるので可能性はゼロではない。

第2週は財務省統計での海外の現物買い金額は東証統計を4000億円ほど上回っている。3月に行われた配当金節税目的のOTCデリバを利用した現物売りの反対売買が行われている。上場分でも3月に行われた海外による現物売り・先物買いの反対売買、すなわち現物買い・先物売りが行われ、それに対して外資系自己が向かっている。先物は海外が売りなので外資系自己は買いである。先に書いた1562億円の外資系自己の先物買いは、その多くはこの節税目的の売買であると考えられる。

このように第2週はSQあり、節税目的の反対売買ありで自己と海外には相当複雑な売買がある。そしてその具体的な内容は外から見てわかるような単純なものではない。読めるケースはあるが、例外的な週だけである。

過去の経緯からすると、そうした複雑な売買にかかわっていそうな外資系証券は、ソシエテ、ゴールドマン、UBS、ドイツなどである。

先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフは先物手口に関心がある方はぜひ見ていただきたい。

複雑な売買が多い第2週ではあるが、大口の売買だけをまとめた内容を月曜にツイッター上で書いている。それを再掲載する。



先に複雑な売買が多いと書いたが、メリルとABNアムロクリアは過去の売買から見て複雑な売買をする可能性が低い外資系証券でもある。

第2週の先物のぶつかり合いはメリル買いvsABNアムロクリア売りが中心であった。その結果は、引き分けであったと言える。

第2週の海外は現先合計で787億円の買い越しである。節税目的の反対売買である現物買い・先物売りがある。そのため必ずしも現物主導であるとは限らない。ただ先物を見る限り、売りと買いがぶつかり合ってその差が787億円と小さくなっている。日経平均株価の小幅上昇に寄与はしたが、TOPIXの下落を止めることはできなかった。


売り方
(1)信託
現先合計   968億円の売り越し
現物     344億円の買い越し
先物     1312億円の売り越し

信託の現物買いは、信託方式の自社株買いとしか考えられない。多分、ソフトバンクグループの買いであろう。

先物の売り越し金額は高水準。特にTOPIXラージ先物の売りが続いている。買い戻しはかなり先のことになると思われる。日経平均ラージ先物は投機的なヘッジ売りであろう。これは近い将来の買戻しがある。短期的にも中期的にも弱気のファンドマネージャーが多く、全体の売りが増えた。そしてTOPIXの下げに大きく寄与した。


(2)投信
現先合計   797億円の売り越し
現物     609億円の売り越し
先物     188億円の売り越し

野村総研による日本株型公募投信の資金流出入
 384億円の純流出(この中の多くの部分が現物株の売りになる)

ブルベア型投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1570)
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 300億円前後の売り越し
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1357)
「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」
 300億円前後の買い越し
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1571)
「日経平均インバース・インデックス連動型上場投信」
 250億円前後の買い越し

上記のファンドを含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で200億円前後の買い越し。


解約と大口ブルベア型投信7本以外の投信による売買

現物          220億円前後の売り越し
日経平均ラージ先物   70億円前後の買い越し
それ以外の先物     450億円前後の売り越し
合計          600億円前後の売り越し

解約と大口ブルベア型投信7本を除くその他もろもろの投信の売買は、現先合計では上記のように600億円の売りであった。

確かなことはわからない。投信の場合、ブルベア型投信が今年に入って4月第2週を除く大半の週で先物を売り続けている。しかし、それ以外の投信の先物は買い越し傾向であった。私募投信の買いが中心であろう。信託よりも投機性が高く比較的強気であった私募投信も、第2週はTOPIXラージ先物を中心に利食いの売りを出したものと思われる。


(*)自己という特殊な部門
第1週は買い方の(2)になった。

現先合計   1257億円の買い越し
現物     607億円の売り越し
先物     1865億円の買い越し

裁定売買
東証発表の裁定売買
 469億円の裁定形成(現物買い・先物売り)

裁定売買を実施した証券会社
裁定形成売買上位の証券会社(大半が売り裁定の解消)
 ソシエテ(海外自己)500億円、みずほ150億円
裁定解消売買上位の証券会社
 三菱UFJ150億円

東証発表の裁定残の株数変化から計算した裁定売買の推計値
 1150億円前後の裁定形成(現物買い・先物売り)

2種類の数字の差は700億円。ただどちらの数字に近いかは何とも言えない。自己は現物売り・先物買いになっている。海外のところで書いたように外資系自己に先物買いが1562億円近くある。その多くが現物売り・先物買いであると思われるからだ。また、ソシエテの売り裁定解消は海外自己である。自己は毎週、複雑でわかりにくい。SQ週はさらにわかりにくくなる。


自己に含まれる日銀ETF
 2175億円の買い

日銀ETF以外の自己
 900億円前後の売り

少し大きい。ディーラーのポジション調整の売買による差の範囲内と言える金額を上回る。

上回る部分の金額については、海外か国内投資家の代理の売りである。ただ繰り返し書くが複雑な週なので、どちらの代理売りが多いかはわからない。


(4月第2週合計)
合計すると、「自己、海外の買い越しvs信託、投信の売り越し」であった。

買い方は日銀ETFを中心とする自己であった。TOPIXの下げを小幅にし、相変わらず買い支えの効果は大きかった。海外は売り買いがぶつかり合って少しばかりの買い越しになり、日経平均株価の小幅上昇に寄与した。

売り方は信託と投信を中心とする国内勢。今ひとつ良くないファンダメンタルズを嫌気し、かなり弱気になって戻りを売っている。

結果として、日経平均株価は63円上昇、TOPIXは20ポイント下落した位置で週末の需給は均衡し、4月第2週を終えることになった。


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テーマ : 経済
ジャンル : 政治・経済

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