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2019年4月第1週 株式需給コメント

4月第1週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20190405


4月第1週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20190405


時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次) 
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ



(2019年4月第1週の株式市場の概況)
日経平均株価終値 21808円 前週末比+602円

4月第1週の外部環境は、ドル円レートは円安、NY株は上昇であった。第1週もファンダメンタルズと米中貿易戦争に相場が左右される傾向は変わらなかった。ファンダメンタルズについては善悪両方あったと思うが、良い方向に解釈されることが多かった。月曜は悪かった日銀短観より、良かった中国PMIの方が高く評価された。アメリカでも月曜の上昇した製造業ISMは好材料と捉えられたが、下落した水曜の非製造業ISMはあまり材料視されなかった。米中貿易戦争関連でも出た材料が良い方向に解釈された。NY株は年初来高値を更新し、日経平均も週末値では年初来高値を更新することになった。


買い方
(1)海外
現先合計    8028億円の買い越し
現物      6228億円の買い越し
先物      1800億円の買い越し

大手証券(外資系14社、日系大手5社)の先物手口概算を示す。


4月第1週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20190405

上記の先物手口概算(3種の先物)の外資系14社合計と、先物の投資部門別売買状況の海外(3種の先物)とを比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較20190405


いつものように海外と外資系を比較した。

(1)はほぼ毎週のようにある裁定絡みの売買の修正である。(2)は中心限月である日経平均ミニ先物6月限の建玉変化が見えないので、この時期にはいつも入れている想定である。

修正後の海外と外資系の差は1442億円。金額としては大きい。この差の大半は外資系自己による買いであると考える。

自己のところで詳しく説明するが、第1週は裁定残が何らかの理由で大きく減っている。外資系自己と思われる現物売り・先物買いが入っている。この金額を1400億円前後と考える。

外資系自己による1400億円の現物売り・先物買いのうち、1000億円前後はOTCで現物を売っている。OTCで現物を買ったのは海外であろう。残りの400億円前後は取引所で現物を売っている。

この現物売り・先物買い1400億円を実施した外資系証券はゴールドマンであると考える。これは有力なシナリオではなく、最近よく使うひとつのイメージである。細かく計算すると数字に矛盾があるし、根拠も不明な点がある。正しくはないけれども、近い売買が実際にあった可能性はそれなりに高いという意味である。

海外の日経平均ラージ先物は売り越しである。しかし、ゴールドマンは日経平均ラージ先物を1850億円買い越している。ゴールドマンの買いが全部海外であると考えると、海外がどこの証券会社でそれ以上の日経平均ラージ先物を売ったのかがわからない。ゴールドマン東京自己の現物売り・先物買い1400億円はイメージにすぎないが、現実をある程度は説明できる。

先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフは先物手口に関心がある方はぜひ見ていただきたい。

外資系の先物の買い方のトップはメリル・リンチ。メリルはゴールドマンとは異なり自己ではない。大口の投機筋である。2月以降、強気で買いを増やしている。

先物の買い方の3番目はクレディ・スイス。ここも投機筋の買いであろう。3月第4週は信託の買いに対して売りをぶつけてきた。4月に入ると再度買いを入れてきた。

海外は現物が6228億円の買いである。海外の現物はこのところ大半が売り越しであった。久々の現物の買い、しかも大口の買いである。

海外はこれ以外にOTCで1000億円の買いがあると考える。海外がOTCでゴールドマンから買ったというのは可能性があまり高くないイメージである。しかし、自己のところで説明するが、海外によるOTCでの1000億円の買いだけならもう少し確度が高い。

海外は現先合計では8028億円の買いであるが、この1000億円の買いを加えると、実質的な海外の買いの合計は9000億円前後ということになる。

先物は投機筋の買いが多そうである。投機筋は今までも先物を中心に買っていた。現物はわからないが、投機筋中心とは限らない。投機筋以外もNY株が年初来高値を更新する中、出遅れている日本株を現物も含めて買った可能性が高い。

買い方
(2)自己
自己はいつも最後に掲載


売り方
(1)個人
現先合計   6853億円の売り越し
現物現金   4033億円の売り越し
信用     1544億円の売り越し
先物     1276億円の売り越し

個人は伝統の逆張りの売り。日経平均が年初来高値近辺に達したので、売り越し金額は増えた。高年齢富裕者層からスイングトレーダーまで総売りであった。ファンダメンタルズが今ひとつ良くないので弱気になっている。

(2)投信
現先合計   652億円の売り越し
現物     588億円の買い越し
先物     1241億円の売り越し

野村総研による日本株型公募投信の資金流出入
 619億円の純流出(この中の多くの部分が現物株の売りになる)

ブルベア型投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1570)
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 1250億円前後の売り越し
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1357)
「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」
 250億円前後の買い越し
大和投信
「ダイワ・ブルベア・ファンドⅤ ブル3倍日本株ポートフォリオⅤ」
 100億円前後の売り越し

上記のファンドを含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で1100億円前後の売り越し。


解約と大口ブルベア型投信7本以外の投信による売買

現物          1210億円前後の買い越し
日経平均ラージ先物   440億円前後の売り越し
それ以外の先物     320億円前後の買い越し
合計          1090億円前後の買い越し

解約と大口ブルベア型投信7本を除くその他もろもろの投信の売買は、現先合計では上記のように1090億円の買いであった。

金額は大きい。確かなことはわからない。私募投信の現物を中心とした買いが多いものと考える。3月第4週は現物を中心に1000億円前後売っていた。これは利食いの売りが多いと考えていた。

ただ4月第1週の大量の現物買いを見ると、3月第4週にカラ売りをし、4月第1週に買い戻したものもあるかもしれない。最近の私募投信は、ヘッジファンドと変わらない売買をする投資家がいることまでは確かである。


(*)自己という特殊な部門
第1週は買い方の(2)になった。

現先合計   1046億円の買い越し
現物     649億円の売り越し
先物     1695億円の買い越し

裁定売買
東証発表の裁定売買
 769億円の裁定形成(現物買い・先物売り)

裁定売買を実施した証券会社
裁定形成売買上位の証券会社
 野村700億円、ドイツ600億円
裁定解消売買上位の証券会社
 三菱UFJ450億円、みずほ200億円

東証発表の裁定残の株数変化から計算した裁定売買の推計値
 1400億円前後の裁定解消(現物売り・先物買い)

2種類の数字の差は2200億円。

ただ自己の売買は現物649億円売り・先物1695億円買いである。従って裁定売買は解消であり、1400億円前後の裁定解消の方が近そうである。

そこでゴールドマン東京自己が1400億円の現物売り・先物買いを実施したと考えた。現物の400億円は取引所で売り、1000億円はOTCで売った。まだ数字は合わないが、それなりに近くなる。

ただゴールドマンは裁定と同様の売買をするが、最近は東証にその数字を報告したことがない。なぜ第1週に突然東証に報告したかを説明できない。この点がゴールドマンの現物売り・先物買いという考え方の最大の欠点である。だから、イメージという確度の高くない表現を用いている。

しかし東証に裁定売買を報告するドイツ、ソシエテ、UBS はいずれも先物を大量に売っている。従って、先物を大量に買ったのは、1社ならゴールドマンと考えるのが一番都合がいいという事実もある。


自己に含まれる日銀ETF
 60億円の買い

日銀ETF以外の自己
 1000億円前後の買い

少し大きい。ディーラーのポジション調整の売買による差の範囲内と言える金額を上回る。

そのためゴールドマンの東京自己が先物を1000億円買い、現物をOTCで1000億円売り、そしてOTCで海外顧客が1000億円買ったと考えた。

海外顧客がゴールドマンから買ったという点は確度が高くないとしても、OTCで外資系証券から1000億円買ったという点の確度は高いと考える。


(4月第1週合計)
合計すると、「海外、自己の買い越しvs個人、投信の売り越し」であった。

買い方は自己も含まれているが、大半は海外の代理の買いと考える。従って、買いの大半は海外による買いであった。NY株の値上がりと日本株の出遅れが海外を強気に変えた。

売り方は個人とブルベア型投信の売りが中心であった。それ以外も国内投資家の大半は売り越した。NY株よりも国内の弱めのファンダメンタルズを重視したものと思われる。

結果として、日経平均株価は602円上昇した位置で週末の需給は均衡し、4月第1週を終えることになった。


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テーマ : 経済
ジャンル : 政治・経済

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