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2019年2月第4週 株式需給コメント

2月第4週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20190301


2月第4週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20190301



時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次) 
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ



(2019年2月第4週の株式市場の概況)
日経平均株価終値 21603円 前週末比+177円

2月第4週の外部環境は、ドル円レートは円安、NY株は上昇であった。第4週に関しては、小幅のNY株高以上に円安が好感された。週の初めにトランプ大統領が3月からの対中関税引き上げの延期を公表。カシミールでインドとパキスタンの軍事衝突が発生したり、ファンダメンタルズ面でも悪材料は出た。しかし、米中貿易戦争の緩和期待が大きかったため、数は少なめのファンダメンタルズの改善材料がより重視された。日経平均株価は3週連続の上昇となり、今年の最高値で週を終えることになった。


買い方
(1)海外
現先合計   1725億円の買い越し
現物     1952億円の売り越し
先物     3677億円の買い越し

大手証券(外資系14社、日系大手5社)の先物手口概算を示す。


2月第4週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20190301

上記の先物手口概算(3種の先物)の外資系14社合計と、先物の投資部門別売買状況の海外(3種の先物)とを比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較20190301

いつものように海外と外資系を比較した。

(1)はほぼ毎週のようにある裁定絡みの売買の修正である。第4週はドイツに加え、ソシエテの売りも東京自己の売りと考えた。

修正後の海外と外資系の差は2294億円。差は大きい。外資系の東京自己の売りが多くを占めると思われる。この差についてはすぐ後と自己のところで説明する。

先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフは先物手口に関心がある方はぜひ見ていただきたい。

重要な点はツイッターですでに説明しているので、それを再掲載する。


補足すると、買い方上位トップのモルガンMUFGと2番目のクレディ・スイスは、昨年9月の株価上昇時に順張り型のCTAが大量に先物を買い、その後の急落局面で売り遅れて大損をした2社である。第4週も2社が買い越しているが金額は昨年9月よりは少ない。今回も、昨年9月にあまり大量には買わなかったCTAを含む順張り系のヘッジファンドの買いであるように見える。

売り方のトップはゴールドマン。ゴールドマンの売りは第3週に続いて自己の売りであり、同金額の現物買いを伴っていると考える。

海外の現物は16週連続の売り越しである。第4週も1952億円の売りになった。この売りの中には年金などの長期性の資金の売りもあるかもしれない。ただ多くは先物とのセットの売り、すなわちロングショートの解消売買であると思われる。

昨年は現物買い・先物売りのロングショートが大量に組まれた。今年に入ってその解消売買が出ていると考える。手口はパリバ以外ははっきりした会社はない。ただゴールドマンも含めて外資系の証券会社なら多かれ少なかれ存在しているはずである。

第2週と第3週の外資系による先物買いのトップはメリルであった。第4週はそれが モルガン MUFG 、次いでクレディ・スイスに変わった。昨年9月と同様に株価が上がった、すなわち順張り系のシステムで買っているのだと思われる。第4週も好材料は出たが、多くはなかった。そのため、株価上昇自体を材料にするヘッジファンドの買いが多いと考えるのが妥当であろう。

買い方
(2)事法
現先合計   1059億円の買い越し
現物     1059億円の買い越し 
先物       0億円の買い越し

現物は自社株買いが中心。2月実施分が公表されつつある。ただ第4週に属する3月1日分の公表は先なので、確定した内容はまだわからない。

買い方
(3)投信
現先合計  302億円の買い越し
現物    215億円の買い越し
先物     87億円の買い越し

野村総研による日本株型公募投信の資金流出入
 80億円の純流入(この中の多くの部分が現物株の買いになる)

ブルベア型投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1570)
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 350億円前後の売り越し
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1571)
「日経平均インバース・インデックス連動型上場投信」
 300億円前後の売り越し

上記のファンドを含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で750億円前後の売り越し。

解約と大口ブルベア型投信7本以外の投信による売買

現物          140億円前後の買い越し
日経平均ラージ先物   220億円前後の買い越し
それ以外の先物     500億円前後の買い越し
合計          860億円前後の買い越し

解約と大口ブルベア型投信7本を除くその他もろもろの投信の売買は、現先合計では上記のように860億円の買いであった。金額としてはやや大きい。

公募投信の買いも一部あるにしても、回転売買が多い私募投信が多く買っていると考える。先物中心の買いであり、買い戻しが多いと思われる。


売り方
(1)個人
現先合計  1024億円の売り越し
現物現金   884億円の売り越し
信用     13億円の売り越し
先物    127億円の売り越し

個人は伝統の逆張りの売り。高年齢富裕者層からスイングトレーダーまで総売りが3週連続で続いている。株価の水準が高くなったので、売り指値はそれほど高くなかったようである。そのため株価上昇幅も大きなものとはならなかった。

売り方
(2)銀行
現先合計  783億円の売り越し
現物    359億円の売り越し
先物    424億円の売り越し

現物は持ち合い解消の売り。第3週比では減少だが、金額は比較的大きめ。

先物は第3週に買っており、それ以前も買い越し傾向が続いていた。その分の利食い売りが多かったと思われる。


(*)自己という特殊な部門
第4週は買い方の(5)になった。

現先合計    30億円の買い越し
現物     2632億円の買い越し
先物     2602億円の売り越し

裁定売買
東証発表の裁定売買
 251億円の裁定形成(現物買い・先物売り)

裁定売買を実施した証券会社
裁定形成売買上位の証券会社
 ソシエテ250億円、ドイツ150億円、みずほ150億円
裁定解消売買上位の証券会社
 野村250億円、UBS (海外自己)100億円

東証発表の裁定残の株数変化から計算した裁定売買の推計値
 950億円前後の裁定形成(現物買い・先物売り)
 
2種類の数字の差は700億円。第4週の裁定形成は950億円に近いと考える。

ところが自己による現物の買いは2632億円である。先物売りもそれに近い金額である。

海外のところで外資系自己の売りが2294億円あると書いた。その多くはゴールドマン、ドイツ、ソシエテの東京自己の売りであると考える。同時に同金額の現物を買っている。

東証公表分では日系大手の裁定売買は小幅の裁定解消である。従って裁定形成は外資系自己が中心である。950億円の裁定形成の大部分はドイツとソシエテであると思われる。それ以外の現物買い・先物売りはゴールドマンが中心であり、ドイツとソシエテなども含まれていたと考える。


自己に含まれる日銀ETF
 60億円の買い

日銀ETF以外の自己
 30億円前後の売り

金額は非常に小さい。ディーラーによるポジション調整の売買の差として許される範囲内の金額である。


(2月第4週合計)
合計すると、「海外、事法の買い越しvs個人、銀行の売り越し」であった。

買い方は海外による買いが多かった。モルガンMUFGとクレディ・スイス中心にヘッジファンドが買ってきた。順張り系なので、買い上がりが多かった。事法の自社株買いは押し目を中心に買ったと思われる。

売り方は個人と投信が中心。ファンダメンタルズが今一つの上、株価の水準も高くなった。そのため、売り指値はあまり高くなかった。

この売買の構図は第2週、第3週とあまり大きく変わっていない。 ただ国内中心の売り指値の位置が低くなった。。

結果として、日経平均株価は177円上昇した位置で週末の需給は均衡し、2月第4週を終えることになった。


2月月間


2月月間 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント月次201902

2月月間 大手証券 先物手口概算
ブログ月間先物手口201902

記録にとどめておくべき事項、数字

(1)投信現物
野村総研によると2月の日本株型公募投信は204億円の資金純流出

(2)投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1570)
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 1650億円前後の売り越し
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1357)
「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」
 1950億円前後の売り越し
大和投信
「ダイワ・ブルベア・ファンドⅤ ブル3倍日本株ポートフォリオⅤ」
 50億円前後の買い越し

上記を含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で3700億円前後の売り越し

(3)事法部門での自社株買い
ブリヂストンの486億円買いが一番大口

(4)信託部門での自社株買い
噂のあったソフトバンクの自社株買いは現時点では公表されていない。 公表された自社株買いは数10億円レベルの小口ばかり。全部合計して316億円になるか微妙なところ。

ソフトバンクが買っていない場合、自社株買いを除く信託による現物買い越し金額はゼロ近辺。

(3月15日 ソフトバンク自社株買い2月2740億円と公表)

(5)裁定売買(自己が多いが、海外もある)
東証発表 裁定形成売買の金額合計
 1324億円(現物買い・先物売り)
東証発表 裁定残株数変化からの裁定形成売買推計値
 1200億円前後(現物買い・先物売り)

上記2つの数字の差は100億円。差は小さい。

(6)自己
日銀ETFが2340億円の買い

(7)合計
2月月間では

  海外    8269億円の買い越し
  事法    4462億円の買い越し
            vs
  個人    6949億円の売り越し
  投信    3004億円の売り越し
  
であった。

最大の買い手は海外であり、先物の買いが中心。その大半はヘッジファンドの新規買いであった。手口を見るとメリルが1番多く、8600憶円の買い。ヘッジファンドはモルガンMUFGやクレディ・スイスなどでも買っており、株価上昇に貢献。それ以外は現物売り・先物買いのロングショート解消も多かった。

買い方の2番目は自社株買いが中心の事法。ただ事法は買い上がりが多い主体ではない。

売り方は逆張りの個人と投信が中心。両主体とも上値での戻り売りが多い。

結果として、日経平均株価は814円上昇して月末の需給は均衡し、2月の4週間を終えることになった。


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テーマ : 経済
ジャンル : 政治・経済

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