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2019年2月第3週 株式需給コメント

2月第3週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20190222


2月第3週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20190222



時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次) 
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ



(2019年2月第3週の株式市場の概況)
日経平均株価終値 21426円 前週末比+525円

2月第3週の外部環境は、ドル円レートは円安、NY株は上昇であった。株価が上昇した主因は、米中貿易摩擦の緩和期待とNY株高であろう。木曜までは米中貿易戦争に関する交渉が進んでいるという材料が相次いで出た。木曜のNY株は経済指標の悪化から下落し、金曜の日本株も下げた。それでも週次ペースの日経平均株価は、2週連続で今年の最高値で終えることになった。


買い方
(1)海外
現先合計   4488億円の買い越し
現物       35億円の売り越し
先物     4523億円の買い越し

大手証券(外資系14社、日系大手5社)の先物手口概算を示す。


2月第3週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20190222

上記の先物手口概算(3種の先物)の外資系14社合計と、先物の投資部門別売買状況の海外(3種の先物)とを比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較20190222

いつものように海外と外資系を比較した。

(1)はほぼ毎週のようにあるドイツの裁定絡みの売りである。

修正後の海外と外資系の差は1970億円。差は大きい。外資系の東京自己の売りが多くを占めると思われる。この差についてはすぐ後で説明する。

先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフは先物手口に関心がある方はぜひ見ていただきたい。

重要な点はツイッターですでに説明しているので、それを再掲載する。


補足すると、メリルの先物は第2週も4250億円の買い越しであった。2週合計では7400億円の買い越しになる。2週間の海外全体の現先合計の買い越し金額7191億円を上回っている。この大半を他社で買ってメリルへ建玉移管していた。2週連続でこういう買い方をする大口投資家は、大手ヘッジファンド1社であると考えてほぼ間違いないと思う。

超単純化すると、このヘッジファンド1社が2週間で日経平均株価を1092円引き上げたと言っても間違いではない。

ソシエテは第2週に日経平均ラージ先物を1350億円売り越していた。前回、これは新規の売りであると推測した。第3週に同じ金額を買い越している。ということは、多くは第2週の売りの買い戻しであると思われる。

売り方のトップはゴールドマン。日経平均型先物中心の売りである。ゴールドマンの日経平均型先物の売買は、ヘッジファンドなどの投機筋の比率が高い。そのため上記のツイッターでの説明もヘッジファンドらしき大手と書いた。

しかし投資部門別売買状況を分析した結果、第3週に関しては先物売りの中の2000億円前後はゴールドマンの東京自己による売りであると考えを変えた。それも大半は現物を買った上での先物売りである。先に書いた外資系自己の1970億円の先物の売りを説明することができる。自己のところでも書くが、同時に自己による大量の現物買い・先物売りをも説明することができる。消去法ではあるが、ゴールドマンの先物売りが自己と考えるのが一番都合が良い。それ以外のシナリオは、いずれも確度がずっと低くなる。

海外の現物は15週連続の売り越しである。ただ第3週も35億円の売りでしかない。メリルの大口顧客は米中貿易戦争の解決を非常に楽観的に予想しているのであろうか。海外には大口投資家が多数いるが、1社だけがNY株に対して出遅れている日本株を2週連続で大量に買っている。そのため第2週と第3週の日経平均株価は比較的大幅な上昇になった。

(2)事法
現先合計   1194億円の買い越し
現物     1188億円の買い越し 
先物       6億円の買い越し

現物は自社株買いが中心。ブリジストンが月曜日に379 億円買っていた。3月初めに、2月分がまとめて公表される。

買い方
(3)信託
現先合計   337億円の買い越し
現物     735億円の売り越し
先物     1072億円の買い越し

信託には700億円から1000億円程度の現物売り・先物買いという裁定解消売買と同じ形の売買が見える。信託は1月第5週に1000億円前後の裁定形成売買を実施している。その解消売買を1000億円前後実施したと推測する。野村自己が現物買い・先物売りというクロスに近い形で反対売買をしたと考える。

残りは現物買いが300億円ほど残る。信託方式の自社株買いが多くを占める可能性が一番高い。


売り方
(1)個人
現先合計   3095億円の売り越し
現物現金   1936億円の売り越し
信用     486億円の売り越し
先物     672億円の売り越し

個人は伝統の逆張りの売り。高年齢富裕者層からスイングトレーダーまで総売りが2週連続で続いている。株価は上昇しているが、ファンダメンタルズの方は今一つのためか、個人の弱気が特に目立つ。

(2)投信
現先合計  1235億円の売り越し
現物    433億円の売り越し
先物    803億円の売り越し

野村総研による日本株型公募投信の資金流出入
 200億円の純流出(この中の多くの部分が現物株の売りになる)

ブルベア型投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1570)
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 350億円前後の売り越し
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1357)
「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」
 950億円前後の売り越し

ダブルインバースの購入増加による先物売りが大きく増加。個人の売りが続いている。ただ火曜日にかなり大口の売りが出ていた。機関投資家の売りも混じっている。

上記のファンドを含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で1250億円前後の売り越し。

解約と大口ブルベア型投信7本以外の投信による売買

現物          230億円前後の売り越し
日経平均ラージ先物   250億円前後の買い越し
それ以外の先物     210億円前後の買い越し
合計          230億円前後の買い越し

解約と大口ブルベア型投信7本を除くその他もろもろの投信の売買は、現先合計では上記のように230億円の買いであった。金額としては小さい。投信の売りの大部分は解約と大口ブルベア型投信7本の売りで説明できる。


(*)自己という特殊な部門
第3週は売り方の(3)になった。

現先合計   514億円の売り越し
現物     3926億円の買い越し
先物     4441億円の売り越し

裁定売買
東証発表の裁定売買
 290億円の裁定形成(現物買い・先物売り)

裁定売買を実施した証券会社
裁定形成売買上位の証券会社
 ドイツ450億円、みずほ300億円
裁定解消売買上位の証券会社
 三菱UFJ300億円、ソシエテ(海外自己)200億円

東証発表の裁定残の株数変化から計算した裁定売買の推計値
 500億円前後の裁定形成
(現物買い・先物売り、実際には売り裁定の解消売買が多い)
 
2種類の数字の差は200億円。第3週は500億円の裁定形成に近いと考える。

ところが自己による現物の買いは3926億円である。先物売りはそれ以上に多い。

その説明としてゴールドマン自己の現物買い・先物売りが2000億円、野村自己の現物買い・先物売りが1000億円前後あると考える。海外と信託のところで説明した通りである。500億円の裁定形成売買を加えると、合計で3500億円程度の自己による現物買い・先物売りを説明することができる。残りの多くは日系大手の自己による日銀ETF準備用の現物買い・先物売りであると考える 。


自己に含まれる日銀ETF
 60億円の買い

日銀ETF以外の自己
 600億円前後の売り

少し多いが、ディーラーによるポジション調整の売買の差として許される範囲内の金額であると考えることにする。


(2月第3週合計)
合計すると、「海外、事法の買い越しvs個人、投信の売り越し」であった。

買い方は海外による買いが特に多かった。メリル中心に1社の大手ヘッジファンドが2週連続で大量に先物を買い越してきた。第2週に売り向かったソシエテが第3週は買い戻しに転じた。海外の買いがこれだけ増えると、株価は上昇しやすい。

売り方は個人と投信が中心。ファンダメンタルズは今一つの中での上昇ということもあり、個人と投信を中心とする国内勢は売り越しを続けている。

この売買の構図は第2週とほとんど同じである。NY株は上昇が続いているが、多くの海外投資家が日本株を買っているわけではない。メリルを通じて1社の大手ヘッジファンドが日本株を大量に買い越している。

結果として、日経平均株価は525円上昇した位置で週末の需給は均衡し、2月第3週を終えることになった。


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テーマ : 経済
ジャンル : 政治・経済

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