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2019年1月第5週 株 コメント

1月第5週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20190201


1月第5週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20190201



時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次) 
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ




(2019年1月第5週の株式市場の概況)
日経平均株価終値 20788円 前週末比+15円

1月第5週の外部環境は、ドル円レートは円安、NY株は上昇であった。いつものようにNY株上昇が日本株の最大の上げ要因であった。特に水曜のFOMCが予想以上にハト派的な内容となったため、NY株は大きく上昇し、木曜の日本株も上昇した。しかしその前の火曜の引け後にマザーズのサンバイオに大きな悪材料が出た。これが水曜の日本株下落の要因になった。サンバイオはマザーズ上昇の中心銘柄であったが、一部までも動かすことは珍しい。日経平均株価は4週連続の上昇となったが、連騰の疲れもあり上昇幅は小幅であった。TOPIXは下落で終えた。


買い方
(1)事法
現先合計  542億円の買い越し

大半は自社株買い。

(2)銀行
現先合計   185億円の買い越し
現物      88億円の売り越し
先物     273億円の買い越し

現物は持ち合い解消売り。先物の大半は第4週に売った分を中心とする買い戻し。

(4)個人
現先合計     31億円の買い越し
現物現金    331億円の売り越し
信用      254億円の買い越し
先物      108億円の買い越し

個人は日経平均で見ると順張りの買いになった。火曜日の引け時点でサンバイオを持っていた人は大けがであったと思う。しかしそれは運の悪い一部の人だけであった。スイングトレーダー全体では信用と先物を少し買い越した。


売り方
(1)信託
現先合計   332億円の売り越し
現物    1064億円の買い越し
先物    1397億円の売り越し

現物にはトヨタの信託方式の自社株買いが入っている。しかし最終局面なので、66億円だけの買いであった。それ以外では398億円の売り越しになる。

第4週に、信託の中で投機的な売買が増えたと書いた。

第5週の特徴は1000億円前後の現物買い・先物売りである。この1000億円の現物買い・先物売りは裁定売買である。裁定売買の内容から考えると、裁定形成売買は自己には見えず、自己以外に1000億円ほどある。自己以外の1000億円は信託部門としか考えられない。

最近は私募投信がロングショートを頻繁に行っている。信託もロングショートを始めたようだ。最初は野村自己にロングショートの指導を受けている。東証には野村による1000億円の裁定形成売買、裁定残の増加として記録されている。

東京自己と海外自己以外が裁定売買をしても、証券会社には裁定売買かどうかはわからない。そのため裁定売買と東証に報告されることはほとんどない。東証に野村の裁定売買と報告され、公表されたということは、野村自己が信託に裁定売買の手法を指導したからと考える。

(2)保険
現先合計   248億円の売り越し
現物     176億円の売り越し
先物      72億円の売り越し

現物は持ち合い解消売り。先物の大半はおそらくヘッジ売り。

(3)投信
現先合計    54億円の売り越し
現物     652億円の買い越し
先物     706億円の売り越し

野村総研による日本株型公募投信の資金流出入
 193億円の純流入(この中の多くの部分が現物株の買いになる)

ブルベア型投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1570)
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 200億円前後の売り越し
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均インバース・インデックス連動型上場投信」
 300億円前後の売り越し
(ダブルではなく、シングルの方)

上記のファンドを含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で650億円前後の売り越し。

設定と大口ブルベア型投信7本以外の投信による売買

現物          460億円前後の買い越し
日経平均ラージ先物    50億円前後の買い越し
それ以外の先物     110億円前後の売り越し
合計          400億円前後の買い越し

設定と大口ブルベア型投信7本を除くその他もろもろの投信の売買は、現先合計では上記のように400億円の買いであった。

この買いも確かなことはわからない。信託の先輩格である私募投信は投機的な売買が多い。400億円の買いの中には公募投信の買いも少しはあると思う。しかし、かなりの部分は投機的な私募投信の買いと考える。

売り方
(5)海外
現先合計     35億円の売り越し
現物     1294億円の売り越し
先物     1259億円の買い越し

大手証券(外資系14社、日系大手5社)の先物手口概算を示す。


1月第5週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20190201


上記の先物手口概算(3種の先物)の外資系14社合計と、先物の投資部門別売買状況の海外(3種の先物)とを比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較20190201

いつものように海外と外資系を比較した。外資系自己の裁定売買は少ないと考え、修正はしていない。

海外と外資系の差は695億円。平均よりは少し大きい。大半は外資系自己の買いと思われるが、第5週の自己は複雑でよくわからない。

先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフは先物手口に関心がある方はぜひ見ていただきたい。

重要な点はすでにツイッターに書いているので、それを再掲載する。


繰り返すと、クレディ・スイスの売りはCTAである可能性が高いが、それほど大口の顧客ではない。

バークレーズのTOPIXラージ先物買いは長期性の資金の買いである可能性が高い。ただ出遅れ型順張りなので、株価が上がり続けないと買いは続かない。

パリバの買いは海外自己。撤退のニュースはブルームバーグの記事に書かれていた。上記の「先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ」を見ればわかるように、パリバは巨大なショートを保持したまま株価が上昇しても踏まない。これは現物とは限らないが、ロングショートの形が多いからであろう。しかし、最近は建玉が非常に小さくなった。主力であった海外自己の撤退が原因に違いない。第5週は海外自己による現物売り900億円前後を伴っている可能性が高い。

あとUBSとソシエテが合計して200億円ほどの東証公表の裁定解消売買がある。海外自己による現物売り・先物買いである。

パリバ、UBS、ソシエテの合計で1100億円の現物売り・先物買いになる。

第3週の海外は、先物市場を見ると大口の売りと買いが激突している。しかしそれらと現物とを合計するとゼロに近かった。そして、現物売り・先物買いのロングショートが上記3社を中心に大量に存在した。


(*)自己という特殊な部門
第5週は売り方の(4)になった。

現先合計  43億円の売り越し
現物   621億円の売り越し
先物   578億円の買い越し

裁定売買
東証発表の裁定売買
 45億円の裁定形成(現物買い・先物売り)

裁定売買を実施した主な証券会社
裁定形成売買上位の証券会社
 野村1000億円
 ソシエテ海外自己100億円、UBS海外自己100億円
裁定形成売買上位の証券会社
 みずほ500億円、三菱UFJ250億円

東証発表の裁定残の株数変化から計算した裁定売買の推計値
 50億円前後の裁定解消(現物売り・先物買い)
 
2種類の数字の差は100億円。誤差のレベルであり、無視。

ただ、自己の現物は621億円の売りでしかない。信託のところで書いたように、野村自己が1000億円の裁定形成売買を指導して信託が裁定売買をしたとしか考えられない。従って、自己の売買はみずほと三菱UFJの合計750億円の裁定解消売買に近い。


自己に含まれる日銀ETF
 764億円の買い

日銀ETF以外の自己
 800億円前後の売り

日銀ETFの先物買いと日銀ETF以外の先物売りが重なっているので、自己は裁定解消売買しか見えない。第5週の自己は、日系も外資系も複雑である。複雑な自己の売買は、外から見て読み切れるものではない。


(1月第5週合計)
合計すると、「事法、銀行の買い越しvs信託、保険、投信の売り越し」であった。

買い方は事法の自社株買いと銀行の先物買い戻しが中心であった。

売り方は信託、保険、投信の小口売りが中心であった。その中で一番まとまった売りは、ロングショートを除くとブルベア型投信7本の利食い売りであった。

先物手口を見てわかる通り、大口の売り手も買い手も存在していた。しかし、同一部門内でぶつかり合い、現先合計では部門間での売買は小幅なものになった。

結果として、日経平均株価は15円だけ上昇した位置で週末の需給は均衡し、1月第5週を終えることになった。


1月月間


1月月間 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント月次201901

1月月間 大手証券 先物手口概算
ブログ月間先物手口201901

記録にとどめておくべき事項、数字

(1)投信現物
野村総研によると1月の日本株型公募投信は667億円の資金純流入

(2)投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1570)
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 450億円前後の売り越し
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1357)
「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」
 400億円前後の売り越し
大和投信
「ダイワ・ブルベア・ファンドⅤ ブル3倍日本株ポートフォリオⅤ」
 150億円前後の買い越し

上記を含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で1450億円前後の売り越し

(3)事法部門での自社株買い
東芝の430億円買いが一番大口

(4)信託部門での自社株買い
トヨタの982億円買いが一番大口

この買いを除くと信託は売り越し

(5)裁定売買(自己が多いが、海外と信託もある)
東証発表 裁定形成売買の金額合計
 2470億円(現物買い・先物売り)
東証発表 裁定残株数変化からの裁定形成売買推計値
 3500億円前後(現物買い・先物売り)

上記2つの数字の差は1000億円。差は小さい。

(6)自己
日銀ETFが3056億円の買い

(7)合計
1月月間では

  自己    2646億円の買い越し
  事法    1264億円の買い越し
              vs
  個人    4630億円の売り越し
  保険     508億円の売り越し
  
であった。

売り方は逆張りの個人が中心。

買い方は日銀ETFを中心とする自己と、大半は自社株買いである事法。特に日銀ETFは買い上がる主体ではない。

12月は海外の大量売りで日経平均は大きく下げた。1月は第1週に下落し、第2週が急上昇であった。第2週は投信が上げの最大の主役であった。第3週以降は海外が上値を買い上がった時に株価は上昇し、海外が売って少し下がった局面で主に日銀ETFが買って下げを食い止めた。自己と事法が1月の大口の買い手である。しかし株価上昇の貢献度としては、340億円と小幅の買い越しでしかない海外の方が大きかったかもしれない。

結果として、日経平均株価は774円上昇して月末の需給は均衡し、1月の5週間を終えることになった。


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テーマ : 経済
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