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2019年1月第2週 株 コメント

1月第2週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20190111


1月第2週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20190111


時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次) 
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ




(2019年1月第2週の株式市場の概況)
日経平均株価終値 20360円 前週末比+798円

1月第2週の外部環境は、ドル円レートはほぼ横ばい、NY株は大幅な上昇であった。アメリカでは4日に好調な雇用統計の結果が出た後、パウエルFRB議長が予想以上にハト派的な講演をした。このパウエル発言によりNY株の雰囲気が大きく変わった。4日のNY株は大きく上昇して引けた。その後は特に大きな好材料が出たわけではないが、NY株の戻りは続いた。このNY株の上昇を受けて、月曜の日本株も大きく上昇した。木曜だけは円高進行で反落した。週を通して見ると、日経平均株価は6週ぶりに上昇して週を終えることになった。


買い方
(1)投信
現先合計  1925億円の買い越し
現物    1337億円の買い越し
先物     587億円の買い越し

野村総研による日本株型公募投信の資金流出入
 159億円の純流入(この中の多くの部分が現物株の買いになる)

ブルベア型投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1570)
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 350億円前後の買い越し
大和投信
「ダイワ・ブルベア・ファンドⅤ ブル3倍日本株ポートフォリオⅤ」
 150億円前後の買い越し

上記のファンドを含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で500億円前後の買い越し。

設定と大口ブルベア型投信7本以外の投信による売買

現物         1180億円前後の買い越し
日経平均ラージ先物   100億円前後の買い越し
それ以外の先物      20億円前後の売り越し
合計         1260億円前後の買い越し

設定と大口ブルベア型投信7本を除くその他もろもろの投信の売買は、現先合計では上記のように1260億円の買いであった。

私募投信は公募投信よりも株の売買代金は多い。しかし、純資産の変動額はずっと小さい。すなわち、株の組入比率は公募より私募がずっと低く、私募は公募よりもずっと売買回転率が高い。私募の売買は公募とは異なり、短期の投機的な売買が多いことを示す。

第2週も現物を中心に株の買い越し金額は大きい。公募の買いも一部はあるにしても、買いの多くは私募であった可能性が高い。NY株急騰を材料に、海外のように高値を買い上がっていたことになる。

買い方
(2)信託
現先合計  1096億円の買い越し
現物     385億円の買い越し
先物     711億円の買い越し

現物にはトヨタの自社株買いが335億円あると推測する。2月にならないと正確なことはわからないが、12月20日以前は1日に67億円ずつ買っていた。残りの現物買いにも、トヨタ以外の自社株買いが含まれている可能性が高い。

信託の先物買いは日経平均ラージ先物994億円の買いが中心である。TOPIXラージ先物とは異なり、日経平均ラージ先物は投機的な売買の比率が高い。第2週も投機的な買いが入ったと考えざるをえない。

まるで海外の買いのように高値を買い上がっており、信託の買いのようには見えなかった。

買い方
(3)自己
自己はいつも最後に掲載。


売り方
(1)個人
現先合計   2724億円の売り越し
現物現金   1005億円の売り越し
信用      739億円の売り越し
先物      981億円の売り越し

個人は伝統の逆張りの売りになった。第1週の下げ局面は小幅ではあるが買い越しであった。第2週は株価が大きく上昇したので売り越しになり、金額も増加した。

売り方
(2)海外
現先合計   1830億円の売り越し
現物     2905億円の売り越し
先物     1076億円の買い越し

大手証券(外資系14社、日系大手5社)の先物手口概算を示す。


1月第2週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20190111


上記の先物手口概算(3種の先物)の外資系14社合計と、先物の投資部門別売買状況の海外(3種の先物)とを比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較20190111

いつものように海外と外資系を比較した。(1)はほぼ毎週のようにある外資系自己の裁定売買による修正である。(2)は中心限月である日経平均ミニ3月限の建玉変化が計算できないので入れている修正である。

修正後の差は2191億円。通常は外資系の自己が買っているケースが多い。ただ第2週の自己の先物は売り越しである。外資系自己の買いはあったとしても少ない。信託や銀行の買いが外資系に流れた分が多かったと思われる。

先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフは先物手口に関心がある方はぜひ見ていただきたい。

買い方のトップはHSBC。このうち1300億円前後はSQ決済である。おそらく、SQで日経平均ミニ先物を買い、現物を1300億円売ったと思われる。裁定解消と同じ形であり、現物売り・先物買いのロングショートであった可能性が高い。

買い方の2番目はゴールドマン。ここもロングショートは多い。それでも比率としては、投機の買いの方が高い。

買い方の3番目はクレディ・スイス。昨年10月の急落で投機的なCTAが死亡している。まだ生き残っていた投機筋が買ったと思われる。

先物買い方上位の4番目はパリバ。この会社はいつもロングショートの比率が高いと書いてきた。12日にブルームバーグがパリバ自己取引撤退とのニュースを報道していた。

パリバの海外自己は裁定をも含むロングショートを大量に実施してきた可能性が高い。そのポジションは、最近、閉じられつつある。建玉は売りも買いも少なくなった。第2週の売買の多くもロングショートの手仕舞い売買の比率が高かったと思われる。

パリバのロングショートは対現物もあるが、対OTCデリバ等との様々なロングショートを実施していたはずである。

自己勘定では、CTAとは異なり大きなリスクは取れない。純粋な買いや売りは顧客の売買ならあったはずである。ただ、その比率はそれほど高くはなかったと思われる。

売り方のトップはABNアムロクリア。ここの売りは投機の売りである可能性が高い。

売り方の3番目はドイツ。自己の裁定の売りが350億円ある。これ以外にも自己の売りがあると考えていた。ただ海外の先物の投資部門別を見る限り、裁定以外のドイツの売りの大半は海外の売りであった可能性が高い。

海外先物にはHSBCによる現物売り・先物買いのロングショートがあった。それ以外にもSQ時を中心にロングショートはあったと思うが、方向は先物買いも先物売りも両方あったと思われる。加えて先物にはCTAなどの投機筋の買いはあったとは思うがABNやドイツを中心に売りもあった。海外先物はロングショート以外の純粋なロングと純粋なショートの合計も小さな金額となった。

結果として、海外は現物を中心に売り越しになった。

海外が逆張りになることは時々ある。しかしこれだけNY株が急騰した週に、海外が現先合計で1830億円も売り越しになることは非常にめずらしい。NY株が急騰なので、相当上値の指し値で売ったのであろう。海外の売りにもかかわらず株価が大きく上昇した一因であった。


(*)自己という特殊な部門
第2週は買い方の(3)になった。

現先合計  908億円の買い越し
現物   2358億円の買い越し
先物   1450億円の売り越し

裁定売買
東証発表の裁定売買
 2785億円の裁定形成(現物買い・先物売り)

裁定売買を実施した主な証券会社
裁定形成売買上位の証券会社(または売り裁定の解消売買)
 三菱UFJ950億円、みずほ850億円、野村700億円
 ドイツ350億円

東証発表の裁定残の株数変化から計算した裁定売買の推計値
 4000億円前後の裁定形成(現物買い・先物売り)
 
2種類の数字の差は1200億円。自己の現物は2358億円の買いである。裁定形成売買は2785億円に近かった可能性が高い。

いずれにしろ第2週は裁定形成の現物買いが非常に多い。海外、信託、投信により先物が買われ、現物に裁定買いが入って株価が上昇したという要因は大きかった。


自己に含まれる日銀ETF
 764億円の買い

日銀ETF以外の自己
 150億円前後の買い(現先合計)

ディーラーによるポジション調整の売買差額の範囲内として許される金額である。


(1月第2週合計)
合計すると、「投信、信託、自己の買い越しvs個人、海外の売り越し」であった。

買い方は投信、信託が中心であった。NY株が急反発に転じ、投機的な売買をする投信、信託を中心に現物も先物も買ってきた。この買いはかなり積極的な買い上がりもあったため、海外の買いであるかのように見えた。そして先物の買いは自己の現物に大量の裁定買いをもたらした。下げ局面では自己を通じて日銀ETFも買った。

売り方は個人、海外が中心であった。個人の逆張りの売りは伝統的パターンである。NY株急騰という環境下で、海外が逆張りの売りになることは、非常に珍しい非伝統的なパターンであった。両主体ともNY株が急騰したので、上値の指し値売りが中心であったようだ。

結果として、日経平均株価は798円上昇した位置で需給が均衡して1月第2週を終えることになった。



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テーマ : 経済
ジャンル : 政治・経済

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