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2018年11月第4週 株 コメント

11月第4週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20181129


11月第4週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20181129



時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次) 
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ



(2018年11月第4週の株式市場の概況)
日経平均株価終値 22351円 前週末比+705円

11月第4週の外部環境は、ドル円レートは小幅の円安、NY株は大幅上昇であった。第4週の上昇は基本的にはNY株の大幅反発が原因であった。悪材料も出たがあまり反応せず、材料があると良い方向に解釈された。月曜は大阪万博開催決定で上昇、水曜のパウエルFRB議長のハト派的な発言で木曜は上昇、金曜は週末の米中首脳会談で好材料が出るとの思惑で上昇。本物の好材料も出たが、後付け的な材料も混じっている。週間では5日連続上昇の大幅高で週を終えることになった。


買い方
(1)海外
現先合計   1961億円の買い越し
現物     2102億円の売り越し
先物     4062億円の買い越し

大手証券(外資系14社、日系大手5社)の先物手口概算を示す。


11月第4週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20181129

上記の先物手口概算(3種の先物)の外資系14社合計と、先物の投資部門別売買状況の海外(3種の先物)とを比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較20181129

いつものように海外と外資系を比較した。(1)、(2)はほぼ毎週ある裁定絡みの売買の修正である。

修正後の外資系と海外の差は1537億円。ドイツのTOPIXラージ先物は1150億円の売り越しであり、そのうち500億円が東証公表の裁定の売りである。しかし、残りの650億円も自己の広義裁定とも言えるTOPIXラージ先物売り・現物買いと考えている。日経平均ラージ先物売りはUBS自己以外ではどの証券会社の売りかはわからない。ただ外資系自己が現物買い・先物売りをやっていることは間違いない。後ほど自己のところで説明する。

先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフは先物手口に関心がある方はぜひ見ていただきたい。

買い方トップはソシエテ。TOPIXラージ先物を自社で買ったのは200億円以下で他は移管玉である。ソシエテ自体の客層も広く、かつ他社で買った分である。

買い方の2番目はモルガンMUFJ。ここは先物を大量に買い越して注目を浴びた。それが多くはソシエテかゴールドマンなどに移管され、一部がモルガンに残っている。

買い方の4番目はゴールドマン。日経平均ラージ先物もTOPIXラージ先物も売り越していたが、移管の結果、建玉は買い越しになっている。

売り方はドイツのTOPIXラージ先物とUBSの日経平均ラージ先物が目立つ。この2社は大半を自社で売っており、移管玉は少ない。先に書いた通り、この多くは自己による狭義、広義の裁定売りの割合が高いと考える。

外資系を通じる海外の先物は大半が買い越し。ただ大口は少なく小口の集積。現物は2102億円もの売り越しとなる。

現物売りについては先物買いとセットになったロング・ショートの割合が高そうである。

ネットの先物買いについては小口の集積のため分析をしても確たる結論には辿りつけない。勘でしかないが、投機の買いの比率が高いと思う。

CTAは9月に大量に買い、10月に大量に売って巨額の損出を出した。大きく動ける状況ではない。ただ全体としてはCTAも含む投機筋はNY株の上昇を見て売りから買いに転じたと考える。この先物買いがドイツを筆頭にして狭義、広義の裁定形成売買を引き起こした。

ただ現先合計での海外による買い越し金額はそれほど大きなものではない。株価が大きく上昇したのは、海外が大量に買ったというよりも、売り方の指し値の位置が高かったためと思われる。

買い方
(2) 信託
現先合計  1123億円の買い越し
現物    1450億円の買い越し
先物     327億円の売り越し

信託のTOPIXラージ先物258億円売りは現物買いとのセットである。配当込みTOPIX連動目的の先物買いが配当金が支払われたので現物への乗り換えが始まった。

トヨタが信託方式の自社株買いを11月19日-11月30日に603億円実施と公表している。その他にも信託方式の自社株買いの公表は小口なら存在する。信託の買いの中には信託方式の自社株買いが多く含まれており、全体の半分近くを占めた可能性が高い。

第3週に買い上がった強気派の信託も週の前半くらいまでは買い続けた可能性がある。自社株買いを足し合わせると1123億円の買い越しになった。

買い方
(3) 事法
現先合計  1016億円の買い越し
現物    1056億円の買い越し
先物      40億円の売り越し

12月に入ってから、11月中の自社株買い実施の公表が相次いでいる。一部は信託方式であるが、事法部門での買いの方が多い。第4週も多めの自社株買いが入っている。高水準の自社株買いはまだ続く。

買い方
(4)投信
現先合計   378億円の買い越し
現物     847億円の買い越し
先物     469億円の売り越し

野村総研による日本株型公募投信の資金流出入
 158億円の純流入(この中の多くの部分が現物株の買いになる)

この上げ相場で買い越しは珍しい。積み立てNISAなどの効果が少しは見える。ただNISAは利益に対して税金がかからないだけである。損をしてもその損失は取り戻せない。日経平均株価はバブル時代の高値の半値強であり、高値で買った株はまだ損をしたままである。若者はともかく、株を大量に保有する高年齢富裕者層は、無税であっても損をする可能性のある株や日本株型の株式投信を大量に買うことはまだない。

ブルベア型投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1570)
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 200億円前後の売り越し
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1357)
「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」
 100億円前後の買い越し

上記のファンドを含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で50億円前後の売り越し。

設定と大口ブルベア型投信7本以外の投信による売買

現物          690億円前後の買い越し
日経平均ラージ先物   620億円前後の売り越し
それ以外の先物     190億円前後の買い越し
合計          260億円前後の買い越し

設定と大口ブルベア型投信7本を除くその他もろもろの投信の売買は、現先合計では上記のように260億円の買いであった。

信託と同様に強気派の投信が少し買ったようである。それ以外に海外とは正反対の現物買い・日経平均ラージ先物売りというロング・ショートを600億円ほど実施した私募投信があった可能性が高い。


売り方
(1)個人
現先合計  3875億円の売り越し
現物現金  2806億円の売り越し
信用     781億円の売り越し
先物     289億円の売り越し

個人は今年に入って48週中44週で逆張り。第3週は連続逆張りが途絶えたが、第4週は逆張りに戻った。個人は総売りである。ただ金額はそれほど大きな金額でもない。

第4週の個人は売り越したものの、売り指し値はかなり高かった。第3週のように下げ相場での順張りの売りにはならなかった。NY株が大きく戻したことなどが個人心理に大きく影響したと思う。12月に入って株価は大きく下げていることから、12月に入って売買のやり方はまた変わっている。第4週に関しては株価が戻り続けていたため、戻りを見ながら上値で指し値をして売る売り方が多かったようである。これが第4週の株価が大きく上昇した原因になった。


(*)自己という特殊な部門
11月第4週は買い方の(6)になった。

現先合計   34億円の買い越し
現物   2237億円の買い越し
先物   2203億円の売り越し

裁定売買
東証発表の裁定売買
 650億円の裁定形成(現物買い・先物売り)

裁定売買を実施した主な証券会社
裁定形成売買(または売り裁定解消売買)上位の証券会社
 ドイツ500億円、UBS300億円、みずほ100億円
裁定解消売買上位の証券会社
 ソシエテ150億円(海外自己と推定)

東証発表の裁定残の株数変化から計算した裁定売買の推計値
 950億円前後の裁定形成(現物買い・先物売り)

2種類の数字の差は300億円。現物は2237億円の買い越しである。

実際の裁定売買は950億円に近いと見る。差の300億円の大半はドイツ自己の裁定形成または売り裁定の解消売買と見る。

しかし、より広義の裁定売買とも言える自己による現物買い・先物売りはもっと多く、2200億円前後存在した。

ドイツのTOPIXラージ先物は1150億円の売りである。海外のところで示した表からTOPIXラージ先物には修正前に外資系自己を中心とした1269億円の売りがあった。この大半はドイツ自己の現物買い・先物売りであると考える。

日経平均型先物は修正前に外資系自己を中心とした1067億円の売りがある。このうち300億円はUBS自己の裁定の売りである。残りもどこかの外資系の自己による現物買い・先物売りのようである。可能性が高いのはソシエテかドイツの自己である。それ以外にも外資系自己の売りがあるとしても、どこの会社であるかはわからない。

自己に含まれる日銀ETF
 60億円の買い

日銀ETF以外の自己
 30億円前後の売り(現先合計)

金額としては非常に小さい。

海外のところで外資系を通じて海外以外の主体が先物を2337億円売っていることを示す表を掲載した。その多くは外資系自己の売りであったと思われる。ただ現物買いを伴っているはずである。そうでないと、日銀以外の自己が30億円の売りという小さな金額にはならない。


(11月第4週合計)
合計すると、「海外、信託、事法、投信の買い越しvs個人の売り越し」であった。

買いの中心は海外であり、次が信託と事法を通じる自社株買いであった。信託と投信を通じる国内の強気派も少し買った。

売り方の中心は個人であった。伝統の逆張りであるが、第4週に関しては売り指し値の位置がかなり高かった。

結果として週末の日経平均株価は705円上昇した位置で需給が均衡し、11月第4週を終えることになった。


11月月間


11月月間 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント月次201811

11月月間 大手証券 先物手口概算
ブログ月間先物手口201811

記録にとどめておくべき事項、数字

(1)投信現物
野村総研によると11月の日本株型公募投信は1072億円の資金純流入

(2)投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1570)
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 800億円前後の売り越し
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1357)
「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」
 100億円前後の売り越し
大和投信
「ダイワ・ブルベア・ファンドⅤ ブル3倍日本株ポートフォリオⅤ」
 25億円前後の買い越し

上記を含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で900億円前後の売り越し

(3)事法部門での自社株買い
東芝の2577億円買いが一番大口

(4)信託部門での自社株買い
トヨタの603億円買いが一番大口

(5)裁定売買(大部分が自己、一部は海外)
東証発表 裁定解消売買の金額合計
 724億円(現物買い・先物売り)
東証発表 裁定残株数変化からの裁定形成売買推計値
 900億円前後(現物買い・先物売り)

上記2つの数字の差は200億円。月間の差としては小さく、無視できる金額である。

(6)自己
日銀ETFが4446億円の買い

(7)合計
11月月間では

  事法  6287億円の買い越し
  自己  2981億円の買い越し

            vs

  個人  4830億円の売り越し
  海外  1949億円の売り越し
  
であった。

日経平均株価は107円上昇し、月末の需給は均衡して11月の4週間を終えることになった。

自社株買い中心の事法と日銀ETF買いが中心の自己が買い方。売り方が個人と海外。順張り系の海外と逆張り系の個人がめずらしく両方売り方になった。株価が下がって上がるという行って来いに近い形の小幅高という結果で月が終わったことがその原因であり結果でもある。



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テーマ : 経済
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