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2018年11月第1週 株 コメント

11月第1週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20181109


11月第1週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20181109



時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次) 
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ



(2018年11月第1週の株式市場の概況)
日経平均株価終値 22250円 前週末比+7円

11月第1週の外部環境は、ドル円レートは円安、NY株は上昇であった。クドロー米NEC委員長が前週末に出た米中貿易摩擦緩和の可能性を否定する発言をし、金曜のNY株が下げた。日本株も週初は安く始まった。その後、市場の関心は火曜日のアメリカ中間選挙へと向かう。結果は事前予想通りで上院は共和、下院は民主が勝ち、アメリカ政治はねじれ現象になった。NY株は予想通りということで上昇したが、日本株は乱高下する展開になった。日経平均株価は、週間ではわずかに上昇して週を終えることになった。


買い方
(1)海外
現先合計   3836億円の買い越し
現物     2441億円の買い越し
先物     1395億円の買い越し

大手証券(外資系14社、日系大手5社)の先物手口概算を示す。


11月第1週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20181109

上記の先物手口概算(3種の先物)の外資系14社合計と、先物の投資部門別売買状況の海外(3種の先物)とを比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較20181109


いつものように海外と外資系を比較した。(1)、(2)はほぼ毎週ある裁定絡みの売買の修正である。

修正後の外資系と海外の差は1943億円。5週連続で非常に大きなマイナスが続いている。論理的には外資系自己の買いと考えるが、実際にはよくわからない。この点は自己のところで説明する。

先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフは先物手口に関心がある方はぜひ見ていただきたい。

第1週も重要な点はツイッターですでに説明しているので、それを再掲載する。

上記の内容を補完すると、第1週のTOPIXラージ先物の建玉は他社への移管が多かった。ドイツなども受け入れているが、一番多く移管玉を受け入れたのがソシエテである。そのため、ソシエテはTOPIX先物ラージ先物の最大の買い手である。しかしソシエテの日々の売買の合計は売り越しであり、全部が移管分である。その中にクレディ・スイスの他にもモルガン、メリルなど週末に一緒に買った玉も含まれていた可能性がある。

それ以外では、バークレーズがTOPIXラージ先物を一番大きく売り越している。これは10月第5週に説明した通り、長期性の資金の売りである可能性が高い。ずいぶん前に買った分の売りと思われるからだ。

海外全体では買い越しであり、先物よりも現物の買いの方が多い。アメリカ中間選挙後のNY株上昇を見ながら日本株も買っている。先物を見る限り、JPモルガン、クレディ・スイス、ABNアムロクリアリングといった投機筋らしき買いが目立つ。投機筋だけではないのは当然だが、買い方は現物をも含めた全体でも投機筋の割合が高かったように思われる。

(2)事法
現物  1102億円の買い越し

久々にやや大口の自社株買いがあった。8日にNTTが570億円、9日にマツモトキヨシが140億円買った。決算発表時に多くの自社株買いの実施が公表された。今後はしばらく高水準の自社株買いが続く。


売り方
(1)信託
現先合計  2085億円の売り越し
現物    1359億円の売り越し
先物     726億円の売り越し

信託は10月第3週-第5週が買い越しである。先物はその時に買った分の売りが多かったと思われる。

現物は買ってすぐ売りは早すぎる。一部はそうかもしれないが、多くの部分はもっと以前に買った分の売りだと思われる。株価はたいして上昇していない。それなのにこの位置で売ったということは、企業業績などファンダメンタルズ面の頭打ちの可能性などから、今後の先安感を感じて売ったのであろう。

売り方
(2)個人
現先合計  1897億円の売り越し
現物現金  1757億円の売り越し
信用      19億円の売り越し
先物     121億円の売り越し

今年に入って個人は45週中42週で逆張り。伝統の逆張りの売りである。総売りであった10月第5週よりも株価は少しではあるが上昇している。第1週は現物現金の売りが中心である。総売りが続いても不思議ではない。

(3)投信
現先合計  1030億円の売り越し
現物     276億円の売り越し
先物     754億円の売り越し

野村総研による日本株型公募投信の資金流出入
 311億円の純流入(この中の多くの部分が現物株の買いになる)

ブルベア型投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1570)
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 1000億円前後の売り越し
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1357)
「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」
 100億円前後の売り越し

上記のファンドを含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で1250億円前後の売り越し。

解約とブルベア型投信7本以外の投信による売買
現物          590億円前後の売り越し
日経平均ラージ先物   710億円前後の買い越し
それ以外の先物     230億円前後の売り越し
合計          110億円前後の売り越し

解約とブルベア型投信7本を除くその他もろもろの投信の売買は、現先合計では上記のように110億円前後の売り越しであった。公募投信と私募投信の売り越し金額の合計である。金額は小さい。第1週の投信売りの大半は、設定と大口ブルベア型投信の売買で説明できる。

110億円の売りと言っても、内容には特徴がある。10月にあったように、日経平均ラージ先物買い・TOPIXラージ先物売りらしきポジションが200億円ほど見える。それ以外にも現物買い・日経平均ラージ先物売りが500億円ほどあったと考えてもおかしくない。

こうした2種類の先物や、現物と先物を組み合わせたロング・ショート的な売買は最近増えている。私募投信がそうした売買の中心であったと思われる。


(*)自己という特殊な部門
11月第1週は売り方の(5)になった。

現先合計 267億円の売り越し
現物   383億円の売り越し
先物   116億円の買い越し

裁定売買
東証発表の裁定売買
 441億円の裁定形成(現物買い・先物売り)

裁定売買を実施した主な証券会社
裁定形成売買上位の証券会社
 ドイツ550億円、みずほ400億円、UBS200億円
裁定解消売買上位の証券会社
 三菱UFJ600億円

東証発表の裁定残の株数変化から計算した裁定売買の推計値
 800億円前後の裁定形成(現物買い・先物売り)

2種類の数字の差は350億円。差としては小さい。少し後でもう一度説明をする。


自己に含まれる日銀ETF
 763億円の買い

日銀ETF以外の自己
 1000億円前後の売り(現先合計)

SQ時の売買は、コンバージョン解消(合成オプション買い・日経平均ミニ先物売り)がモルガンMUFG、ソシエテ、野村。リバーサル解消(合成オプション売り・日経平均ミニ先物買い)がABNアムロクリア、ゴールドマン。この中でほぼ確実に自己なのは野村、ほぼ確実に海外なのはABN。

日経平均ミニ先物の売買金額の合計はゼロに近かったとしても、売りは自己が多く、買いは海外が多そうである。従って、SQ絡みの自己の日経平均ミニ先物は売り越しである。日銀ETF以外の自己1000億円売りというのはモルガンとソシエテが両方東京自己ならありえるが、これはわからない。野村を中心に数百億円の売りということにしておく。


なお、海外のところで書いた通り、これ以外に外資系の自己が1900億円ほど先物を買っている可能性が高い。同時に現物も売っている。日系大手の自己が日銀ETF準備用の現物買い・先物売りを実施していると思われるからだ。

外資系自己の先物買い・現物売りは10月第2週から急増した。外資系と海外の売買の差を考えると、その銘柄の大半はTOPIXラージ先物である。最初のうちは東証が発表している裁定残減少に伴う裁定解消売買が多かった。しかし、だんだんとそれだけでは説明できなくなった。そして11月第1週にはついに裁定残が増加に転じ、裁定解消売買ではなくなった。

しかしこれは、東証が発表していない、売り裁定の形成売買である可能性が高い。自己による先物買いは日経平均型については昔からあった。10月第2週以降、TOPIXラージ先物についても自己による買いが急増した。これを現すグラフを下記に示す。

外資系自己の売り20181109

(全部門の先物投資部門別売買状況の累積はこちら)

10月第2週から海外が大量にTOPIXラージ先物を売り始めると、自己が赤線のTOPIXラージ先物を大量に買い始めている。何割かは東証が公表している裁定残の減少=裁定解消売買である。しかし、11月第1週からは東証発表分の裁定残は増加に転じている。

繰り返すが、論理的に整合性の高いのは、外資系自己による東証に報告していない売り裁定である。ただ論理的にありうることが、実際に幅広く行われていることと同じとは限らない。可能性が低いシナリオなら他にもいくつか存在し、それらを合計すればそれなりに高い確率になりうる。古くからあった日経平均ラージ先物については売り裁定以外の買いも存在することがわかっている。

このあたりの実務をご存じの方がおられれば、教えていただければ大変あり難い。どこでもよいから書いていただくようお願い申し上げます。


(11月第1週合計)
合計すると、「海外、事法の買い越しvs信託、個人、投信の売り越し」であった。

それまで4週連続で大きく売り越していた海外が買い越しに転じた。自社株買いも入った。

信託、個人、投信中心に国内勢は売り向かった。国内勢、特に信託が株価があまり上昇していないのに大きく売り越してきた。信託を中心とした国内勢に株価の先安感が広まっている可能性が高い。

海外が買ったのにもかかわらず、国内勢が低めの指し値で売った。結果として週末の日経平均株価は7円上昇した位置で需給が均衡し、11月第1週を終えることになった。



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テーマ : 経済
ジャンル : 政治・経済

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