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2018年10月第5週 株 コメント

10月第5週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20181102


10月第5週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20181102



時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次) 
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ



(2018年10月第5週の株式市場の概況)
日経平均株価終値 22244円 前週末比+1059円

10月第5週の外部環境は、ドル円レートは円安、NY株は上昇であった。企業業績はアナリスト予想ほどは強くなかった。それでもソニーなどの代表的な会社の決算で上方修正があり、指数の上昇につながった。NY株も戻り局面になり、日本株の引き上げ材料になった。週末にはトランプ大統領と習近平総書記が会談して、最大の懸案事項である米中貿易摩擦が解決方向に向かうのではないかという期待がアメリカだけではなくアジアの株価を上昇させた。日経平均株価は4週連続で下げた後に、大幅な上昇で週を終えることになった。


買い方
(1)投信
現先合計  3160億円の買い越し
現物    1001億円の買い越し
先物    2159億円の買い越し

野村総研による日本株型公募投信の資金流出入
 815億円の純流入(この中の多くの部分が現物株の買いになる)

ブルベア型投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1570)
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 900億円前後の買い越し
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1357)
「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」
 300億円前後の買い越し
大和投信
「ダイワ・ブルベア・ファンドⅤ ブル3倍日本株ポートフォリオⅤ」
 250億円前後の買い越し

上記のファンドを含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で1650億円前後の買い越し。

解約とブルベア型投信7本以外の投信による売買
現物          190億円前後の買い越し
日経平均ラージ先物  1140億円前後の買い越し
それ以外の先物     600億円前後の売り越し
合計          720億円前後の買い越し

解約とブルベア型投信7本を除くその他もろもろの投信の売買は、現先合計では上記のように720億円前後の買い越しであった。金額としてはやや大きい。通常の公募投信に加え、私募投信も含めた買い越し金額である。

第5週は投信に日経平均ラージ先物買い・TOPIXラージ先物売りが600億円ほど見える。信託にも日経平均ラージ先物買い・TOPIXラージ先物売りが1100億円ほど見える。

投信には10月月間でも同様の売買が合計で1400億円前後見える。よくわからないが、同じ運用会社が信託勘定と私募投信勘定の両方で日経平均ラージ先物買い・TOPIXラージ先物売りを行っている可能性がある。

(2)自己
自己はいつも最後に掲載

買い方
(3)信託
現先合計  1681億円の買い越し
現物    1426億円の買い越し
先物     255億円の買い越し

火曜にGPIFなどの年金が買ったという噂が流れた。環境を考えると、GPIFなどの公的年金が押し目買いに動いた可能性は高かったと思う。

投信のところで書いたように、信託にも先物に日経平均ラージ先物買い・TOPIXラージ先物売りが1100億円ほど見える。月間なら3500億円前後見える。投信と信託で合計5000億円前後見える。同じ運用会社の売買であるかもしれない。

第5週の日経平均株価が大きく戻したのは、NY株上昇や米中貿易摩擦緩和期待などを材料に、主として投信と信託が買い越したためである。加えて、急落後の戻りをかなり上値まで買い上がったのが、大幅上昇した最大の理由であった。


売り方
(1)海外
現先合計   4639億円の売り越し
現物      262億円の買い越し
先物     4902億円の売り越し

大手証券(外資系14社、日系大手5社)の先物手口概算を示す。


10月第5週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20181102

上記の先物手口概算(3種の先物)の外資系14社合計と、先物の投資部門別売買状況の海外(3種の先物)とを比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較20181102

いつものように海外と外資系を比較した。(1)はほぼ毎週ある裁定絡みの売買の修正である。

修正後の外資系と海外の差は3017億円。4週連続で非常に大きい。2月にも同様なことがあった。このうちかなりの部分は外資系自己の買いで一部は海外の売りが日系大手に流れたと考える。

自己のところで説明するが、日銀ETF以外の自己の売買は700億円前後である。第5週の自己による海外の代理としての買いは700億円と推定する。

第5週の海外は現先合計で4632億円であるが、OTCを通じた自己による代理の買いの分を差し引くと、実質的な売り越し金額は4000億円弱と考える。

そして自己で代理買いをした証券会社は、第4週と同じ理由でソシエテないしはドイツになる。外資系と海外の差が大きいのは第5週もTOPIXラージ先物である。ソシエテかドイツの自己による代理買いはTOPIXラージ先物に入っている。ソシエテかドイツの顧客勘定はかなり大幅な売りになる。この2社は普段から自己と海外顧客が混じって大量の売買をしており、背景はわからない。

先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフは第5週も先物手口に関心がある方はぜひ見ていただきたい。

第5週も重要な点はツイッターですでに説明しているので、それを再掲載する。


第5週の海外の売りも先物が中心である。

上記の内容を繰り返すが、第4週までのような売り手は第5週もクレディ・スイスを中心に一部は存在する。しかし、バークレーズの売りは長期性の資金である可能性が高い。ABNの売りもCTAかもしれない。ただ昔から回転売買が多い会社であり、10月の損はクレディ・スイスのように大きいとは言えない。

つまり、第5週の海外は先物売りが中心であるが、第4週までのように大きな損をしている会社の投げ売りは非常に少なかった。損切りの売りが多かったとしても、夜間のアメリカ株の先物が戻っている時間も長く、投げ売りをしなければならない環境は少なかった。従って、第5週の海外の先物売りは上値の指し値売りが中心になった。

日経平均株価の戻りが大きかった理由は、海外の売りが減ったことに加え、その売りも投げ売りから上値の指し値売りに変化したということも大きかった。

売り方
(3)個人
現先合計  2779億円の売り越し
現物現金  1058億円の売り越し
信用     605億円の売り越し
先物    1116億円の売り越し

今年に入って個人は44週中41週で逆張り。10月第2週は1089円安で22695円が終値であった。第2週の個人による現先総合の買い越し金額は8177億円であったが、過去最高の買い越し金額でもあった。それが第5週は1059円高であるが終値は22244円で第2週末に届いていない。第5週の逆張りの中には、損切りも含まれていたようである。ただ、投げ売りではなく従来型の上値の指し値売りが中心であったことが、戻りが大きかった理由である。


(*)自己という特殊な部門
10月第5週は買い方の(2)になった。

現先合計 2208億円の買い越し
現物   1470億円の売り越し
先物   3678億円の買い越し

裁定売買
東証発表の裁定売買
 476億円の裁定形成(現物買い・先物売り)

裁定売買を実施した主な証券会社
裁定形成売買上位の証券会社
 三菱UFJ300億円、ドイツ200億円

東証発表の裁定残の株数変化から計算した裁定売買の推計値
 950億円前後の裁定解消(現物売り・先物買い)

2種類の数字の差は1400億円。自己の現物は1470億円の売り越しである。

裁定売買は950億円前後の裁定解消と推測する。うち700億円がOTCを使って現物を売り、先物を買っている。これをやるのは第4週で説明した通りソシエテかドイツかのどちらかである。700億円は取引所を使った現物売り・先物買いだが非公表の裁定解消売買である。これはソシエテとドイツに加えて日系大手もありうる。この2つにプラスして公表分の裁定形成が476億円ある。

これ以外に具体的な証券会社はわからないが、外資系自己が現物売り・先物買いをかなり実施しているようである。海外と外資系の差である3017億円の先物買いのかなりの部分は裁定解消と、外資系自己の現物売り・先物買いである。

日系大手の自己も主として日銀ETF準備用に現物買い・先物売りをしているはずである。日銀ETF買いが多いので、ある程度はやらざるをえない。

上記のような売買が中心と思われるが、他にも様々な売買があり、現物の自己は1470億円の売り越しになった。


自己に含まれる日銀ETF
 1466億円の買い

日銀ETF以外の自己
 700億円前後の買い(現先合計)

この金額を自己のOTCを使った裁定解消売買と推定してみた。OTCでは現物で海外顧客が700億円買い、ソシエテかドイツの自己が700億円売っている。

財務省の統計では第5週の海外現物は1076億円の買い越し。東証統計では262億円の買い越し。差は800億円前後。700億円は推定ではあるが、大きな外れでもなさそうである。


(10月第5週合計)
合計すると、「投信、自己、信託の買い越しvs海外、個人の売り越し」であった。

第4週まで大きく下げた後に第5週は主としてNY株が戻り始めたので、投信と信託が戻りを買い上がった。株価が下がった月曜と木曜は日銀ETFが買い支えた。

海外と個人が戻りを売った。個人による上値の指し値売りはいつもと同じである。海外の実質的な売り越し金額は4000億円弱と公表値よりさらに少なく、夜間のNY株が上昇していた時間を中心に投げではなく高めの指し値で売った。

結果として週末の日経平均株価は1059円上昇した位置で需給が均衡し、10月第5週を終えることになった。


10月月間


10月月間 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント月次201810

10月月間 大手証券 先物手口概算
ブログ月間先物手口201810

記録にとどめておくべき事項、数字

(1)投信現物
野村総研によると10月の日本株型公募投信は3142億円の資金純流入

(2)投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1570)
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 7850億円前後の買い越し
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1357)
「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」
 600億円前後の買い越し
大和投信
「ダイワ・ブルベア・ファンドⅤ ブル3倍日本株ポートフォリオⅤ」
 950億円前後の買い越し

上記を含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で1兆円前後の買い越し

(3)事法部門での自社株買い
富士フイルムの217億円買いが一番大口

(4)信託部門での自社株買い
野村ホールディングスの215億円買いが一番大口

(5)裁定売買(大部分が自己、一部は海外)
東証発表 裁定解消売買の金額合計
 4513億円(現物売り・先物買い)
東証発表 裁定残株数変化からの裁定解消売買推計値
 1.8兆円前後(現物売り・先物買い)

上記2つの数字の差は1.3兆円。差は大きい。大部分はソシエテ、一部はドイツのOTCをも使った裁定解消売買が多かった。

(6)自己
日銀ETFが9427億円の買い

(7)合計
10月月間では

  投信  1兆4381億円の買い越し
  自己  1兆3687億円の買い越し
  個人  1兆2623億円の買い越し
            vs
  海外  4兆2758億円の売り越し
  
であった。

日経平均株価は1876円下落し、月末の需給は均衡して10月の5週間を終えることになった。

日経平均株価は第1週の10月2日が27年ぶりの戻り高値であったが、その後は下げた。

海外は第1週に買い越したが、第2週以降は4週連続で売り越しであった。特に第2週-第4週はCTAを中心とする投げ売りが多かった。そして月間の海外の売り越し金額は4兆2758億円まで膨らんだ。今年2月の3兆8118億円を上回る過去最高の売り越し金額であった。

ただ2月は4週間、10月は5週間なので、週平均なら日経平均株価が2093円下げた2月の方が多かった。



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