FC2ブログ

2018年6月第4週 株 コメント

6月第4週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20180629

6月第4週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20180629


時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次) 
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ



(2018年6月第4週の株式市場の概況)
日経平均株価終値 22305円 前週末比-212円

6月第4週の外部環境は、為替レートが円安、NY株は下落であった。月曜の寄り前にトランプ大統領が中国の対米投資や米ハイテク製品の中国への輸出を制限することを検討していると報じられた。そのため、月曜の株価は下落した。その後は具体的な保護貿易に関する大きな材料は出ていない。しかし、日米ともに第4週の株価が上昇することができなかった理由は、トランプ政権の保護貿易に対する懸念であろう。ブラフと思われたものが現実に近づき、対米報復関税も広がっている。日経平均株価は2週連続で下落して週を終えることになった。


買い方
(1)自己
自己はいつも最後に掲載。

買い方
(2)個人
現先合計  1661億円の買い越し
現物現金   357億円の買い越し
信用     343億円の買い越し
先物     960億円の買い越し

今年に入って個人は26週中23週で逆張りが続く。先物はショートになっていたので買い戻しが入った。現物はスイングトレーダーを中心に押し目買いが続いた。ただ2週連続の下げであるため、現物現金、信用ともに買い越し金額は少し減少した。

買い方
(3)信託
現先合計   869億円の買い越し
現物    2156億円の買い越し
先物    1287億円の売り越し

信託のTOPIXラージ先物は1132億円の売りである。これは配当込みTOPIX連動目的でTOPIXラージ先物を買っていた分を売却し、現物を買っている分である。そうした先物売り・現物買いを除いても、信託の現先合計は現物中心に869億円の買いである。第3週よりも買い越し金額は少し増加している。

買い方
(4)投信
現先合計   557億円の買い越し
現物     672億円の買い越し
先物     115億円の売り越し

野村総研による日本株型公募投信の資金流出入
 607億円の純流入(この中の多くの部分が現物株の買いになる)

ブルベア型投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 350億円前後の買い越し
大和投信
「ダイワ・ブルベア・ファンドⅣ ブル3倍日本株ポートフォリオⅣ」
 100億円前後の買い越し

上記のファンドを含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で100億円前後の買い越し。

設定とブルベア型投信7本以外の投信による売買
現物           70億円前後の買い越し
日経平均ラージ先物   170億円前後の買い越し
それ以外の先物     390億円前後の売り越し
合計          160億円前後の売り越し

設定とブルベア型投信7本を除くその他もろもろの投信の売買は、現先合計では上記のように160億円前後の売り越しであった。金額としては少ない。第4週の投信売買の多くは設定とブルベア型投信による売買で説明できることになる。


売り方
(1)海外
現先合計 6954億円の売り越し
現物   2858億円の売り越し
先物   4096億円の売り越し

大手証券(外資系14社、日系大手5社)の先物手口概算を示す。


6月第4週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20180629

上記の外資系14社合計の先物手口概算(3種の先物)と先物の投資部門別売買状況の海外(3種の先物)とを比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較20180629

いつものように海外と外資系を比較した。(1)、(2)はほぼ毎週のようにある裁定売買の分であるが、第4週は外資系自己による裁定売買の金額が非常に少なかった。(3)は中心限月である日経平均ミニ先物の9月限の建玉がわからないので、今の時期は入れている修正である。

修正により差が370億円が11億円まで縮小した。日経平均ラージ先物とTOPIXラージ先物という銘柄までは一致していない。それでも合計金額が11億円の差しかないのは、まれにしか見られない小さな差である。

ここから先は先物の手口についてだが、まず、ABNアムロクリアリングとソシエテについて記す。この先は第3週の繰り返しもあり、ツイッターに書いた内容とも重なる。第4週は第3週と共通点が多いので、内容もどうしても似てしまう。

売り方上位で4番目のABNアムロクリアリング(1番上のグラフ)はヘッジファンドを中心とする投機筋の売りである。あまりショートにはならない会社なのであるが、今回は久々にショートが拡大している。まだもう1~2発売ってくるかもしれない。それでも、その後は近い将来に買い戻しになる。

売り方の上位で10番目はソシエテ(上から7番目のグラフ)。日経平均型先物は2月と3月に大量に売った分の買い戻しである。グラフの形からすると、買い戻しは終了である。それにしても、直近のグラフの形はものすごいV字型をしている。後で中小口はわからないと書くが、こうした超大口はわかるケースが時々ある。こんな売買ができる超大口顧客は世界にごく少数しかいないからだ。しかし、わからない。なお、TOPIXラージ先物の売りは別の顧客の売りである。

ところで、売り方上位のUBSやモルガンMUFGについて書いていない。

UBSは大きな売買があると、UBS本体運用部が動いた可能性が高まる。しかし、週に1000億円では可能性が高いと断言するには金額が足りない。1000億円は大口に近い中口であり、UBSであろうと他の外資系であろうと、週に1000億円の日本株先物を売ることのできる顧客はたくさんいる。たくさんいる以上、その中のどこであるかを当てることは難しい。短期の投機的資金か中長期の投資的資金かの見極めすら難しい。

海外は現先合計で6954億円の売り越しである。その中では日経平均型先物よりも、現物とTOPIXラージ先物の売りの比率が高い。そのことから、一般論としては投機的資金よりも投資的資金の比率が高いと言える。大元はトランプ保護主義を嫌気しての売りである。

しかし、先物手口は見事、中小口に分かれている。売りの中で投資的資金の比率は高めであると思う。それでも投資、投機、その中間などのいろいろな種類の資金が混じっているはずである。そのいろいろな種類の資金が中口小口に分かれて先物を中心に売りを出した。こうした分散は毎週あるが、第4週は通常よりも分散が大きかった。この結論は多分間違いではないと思う。しかし当たりの場合は、これ以上深い分析ができない。


(*)自己という特殊な部門
6月第4週は買い方の(1)になった

現先合計 3738億円の買い越し
現物    797億円の売り越し
先物   4535億円の買い越し

裁定売買
東証発表の裁定売買
 1195億円の裁定解消(現物売り・先物買い)

裁定売買を実施した主な証券会社
裁定解消売買上位の証券会社
 みずほ1050億円

東証発表の裁定残の株数変化から計算した裁定売買の推計値
 2500億円前後の裁定解消(現物売り・先物買い)

2種類の方法の差は1300億円

確かなことはわからない。自己の現物売りが797億円であることを考えると、裁定解消売買は少なかったと思われる。日銀ETFの買いが多かったので、裁定勘定から日銀ETF準備用勘定に移したインデックスのポジションが1300億円に近かったのではないか。裁定解消売買は1195億円であり、ポジションの移動も含めた裁定残の減少は2500億円前後になったと考える。

自己に含まれる日銀ETF
 3575億円の買い
 週間では過去最高

日銀ETF以外の自己
 150億円前後の買い(現先合計)

150億円は小さく、ディーラーのポジション調整の売買として許される範囲内の金額である。


(6月第4週合計)
合計すると「自己、個人、信託、投信の買い越しvs海外の売り越し」であった。

第4週は売り方も買い方も第3週とほとんど同じであった。トランプ政権による保護貿易政策は拡大しつつあり、縮小の気配が見えない。その悪いシナリオまで考慮して、海外投資家による売りは続いた。

自己に含まれる日銀ETFは週間の買い越し金額としては過去最高であった。個人、信託、投信も第3週に続いて逆張りの買いを入れた。

「日銀、国内中心の買いvs海外の売り」という、最近の下げ相場ではよくあるパターンであった。

週末の日経平均株価は212円下落した位置で需給は均衡し、6月第4週を終えることになった。


6月月間

6月月間 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント月次201806

6月月間 大手証券 先物手口概算
ブログ月間先物手口201806


記録にとどめておくべき事項、数字

(1)投信現物
野村総研によると5月の公募型日本株投信は404億円の資金純流入

(2)投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 450億円前後の売り越し
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」
 50億円前後の売り越し
大和投信
「ダイワ・ブルベア・ファンドⅣ ブル3倍日本株ポートフォリオⅣ」
 1億円前後の売り越し

上記を含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で850億円前後の売り越し

(3)事法部門での自社株買い
三井住友フィナンシャルグループ(持ち株会社は事法扱い)の314億円買いが一番大口

(4)信託部門での自社株買い
トヨタ1216億円買いが一番大口

(5)裁定売買(大部分が自己、一部は海外)
東証発表 裁定解消売買の金額合計
 222億円(現物売り・先物買い)
東証発表 裁定残株数変化からの裁定解消売買推計値
 7700億円前後(現物売り・先物買い)

上記2つの数字の差は7500億円。月間の差としても大きい方。

(6)自己
日銀ETFが7270億円買い

(7)合計
6月月間では

  自己   5983億円の買い越し
  信託   3195億円の買い越し
           vs
  海外   7811億円の売り越し
  投信   2370億円の売り越し
  
自己の買いには日銀ETFの買いが7270億円含まれていた。信託の買いにはトヨタの自社株買いが1216億円含まれていた。売り方は海外、投信の売りが中心であった。

第1週に信託買い・投信売りと思われるセット売買が2100億円ほどあった。この特殊な売買を除くと投信の売りはわずかな金額となり、トヨタの自社株買いを除く信託は売り越しになる。

結局、6月の売買は「日銀ETF買いvs海外売り」が中心であった。

日経平均株価は133円上昇し、月末の需給は均衡して6月の4週間を終えることになった。

海外の売りがやや多めに出たにもかかわらず、日経平均株価は上昇している。日銀ETFの買い支え効果は非常に大きかった。



【いつもクリックで応援していただき、大変感謝しております】      
  

テーマ : 経済
ジャンル : 政治・経済

コメントの投稿

非公開コメント

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
 株式関連 株 コメント一覧

  • 投資部門別 現物先物 時系列表

  • 投資部門別売買状況 時系列グラフ

  • 12月第1週 株 コメント

  • 11月第4週 株 コメント

  • 11月第3週 株 コメント

  • 11月第2週 株 コメント

  • 11月第1週 株 コメント

  • 10月第5週 株 コメント

  • 10月第4週 株 コメント

  • 10月第3週 株 コメント

  • 10月第2週 株 コメント

  • 10月第1週 株 コメント

  • 9月第4週 株 コメント

  • 9月第3週 株 コメント

  • 9月第2週 株 コメント

  • 9月第1週 株 コメント

  • 8月第5週 株 コメント

  • 8月第4週 株 コメント

  • 8月第3週 株 コメント

  • 8月第2週 株 コメント

  • 8月第1週 株 コメント

  • 7月第4週 株 コメント

  • 7月第3週 株 コメント

  • 7月第2週 株 コメント

  • 7月第1週 株 コメント

  • 6月第4週 株 コメント

  • 6月第3週 株 コメント

  • 6月第2週 株 コメント

  • 2017年年間 株 コメント

  • 日銀資金循環統計 株 長期グラフ

  • 日銀資金循環統計 株 コメント

  • 株式先物投資部門別売買状況

  • 大手証券 先物建玉推移 グラフ

  • 投資部門別売買状況のアノマリー

  • 海外投資家の日本株国別売買保有

  • 海外投資家の株式買い越し金額

  • 世界の株価 国別 長期推移

  • 世界の住宅用不動産価格

  • 長期の実質実質為替レート

  • 政府・日銀の犯罪的な政策の誤り

  • 最新記事
    カテゴリ
    全記事表示リンク
    目次のページを表示

    最新コメント
    Twitterを表示
    経済指標が意味するところを解説
    FC2カウンター
    最新トラックバック
    検索フォーム
    リンク
    ブロとも申請フォーム

    この人とブロともになる

    QRコード
    QR
    RSSリンクの表示
    Web Analytics