2018年6月第1週 株 コメント

6月第1週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20180608


6月第1週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20180608


時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次) 
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ



(2018年6月第1週の株式市場の概況)
日経平均株価終値 22695円 前週末比+523円

6月第1週の外部環境は、為替レートが円安、NY株は上昇であった。NASDAQが特に強く、過去最高値を更新した。6月1日に発表されたアメリカ雇用統計の数字が良く、1日のNY株は大きく上昇した。日本も月曜の日経平均は大きく上昇して始まった。その後に発表されたアメリカの経済統計には強いものがあり、NY株の上昇は続いた。第1週の日本の株価が上昇した理由は、このアメリカ経済の強さと株価上昇で説明できるであろう。円安は少しであり、付け足しである。日経平均株価は3週ぶりに上昇して週を終えることになった。

買い方
(1)信託
現先合計  2783億円の買い越し
現物    1119億円の買い越し
先物    1664億円の買い越し

第1週の信託による買いの最大のポイントは日経平均ラージ先物の2130億円の買いである。これは同じ運用会社が信託部門で買って、私募投信部門で売ったものと考えている。2017年1月第4週に先例がある。信託と投信による日経平均ラージ先物の売買を2016年1月から示したグラフを下記に示す。

投信と信託の先物売買20180608ブログ用

投信とは異なり、信託の先物売買はTOPIXラージ先物が中心であり、日経平均ラージ先物の大口売買は少ない。過去2年数か月の間、その少ない大口売買で1番規模が大きかったのが2017年1月第4週であった。この週の売買は投信の売りとのセット売買であり、合計すれば新しく買いのポジションをとったものではなかった。おそらく、同じ運用会社の中での信託買い・私募投信売りのセット売買である。

ただし、わかるのはここまでである。このポジションを作った目的が何かはわからない。反対売買は大口ではなく、小口にわけて少しずつ売買されたことまでしかわからない。私募投信の買いポジションを信託の買いポジションへと移したようにも見えた。しかし、確かなことはわからない。わからないことだらけと言った方がよい。それでも先例にはなっている。今回も同じ運用会社による私募投信とのセット売買であった可能性は高いと考える。

第1週の信託のTOPIXラージ先物は386億円の売りである。これは配当込みTOPIX連動目的でTOPIXラージ先物を買っていた分を売却し、現物を買ったものであろう。他にも現物買いにはトヨタなどの信託方式の自社株買いがいくらか入っていたかもしれない。

第1週の投信とのセット売買を除く信託は、現物を中心に買い越しであったと思われる。しかし、金額は小さかった可能性が高い。

買い方
(2)海外
現先合計 2272億円の買い越し
現物    205億円の買い越し
先物   2066億円の買い越し

大手証券(外資系14社、日系大手5社)の先物手口概算を示す。


6月第1週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20180608

上記の外資系14社合計の先物手口概算(3種の先物)と先物の投資部門別売買状況の海外(3種の先物)とを比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較20180608


いつものように海外と外資系を比較した。(1)はほぼ毎週のようにあるドイツの自己による裁定売買の修正である。

修正前の5337億円から修正後の5987億円へと差が拡大した。5987億円という差は大きい。

メジャーSQのある週はこの差が大きく開くことが多い。過去にもこれくらい開いたケースはあった。差は毎週発生するが、メジャーSQがある週は差が拡大しやすい。先に書いた信託の買い2100億円はおそらく外資系に流れたのであろう。それ以外の4000億円弱の解明は不可能である。

第1週の海外はTOPIXラージ先物中心の買いであるが、外資系のTOPIXラージ先物の買いは450億円と小幅である。海外の買いがどこの外資系証券を通じて買われたのかもわからない。第1週は先物手口分析から得られるものは少ない。海外による買いの背景も、NY株高が原因という誰にでもわかること以上のことはわからない。


売り方
(1)個人
現先合計  3510億円の売り越し
現物現金  2404億円の売り越し
信用     655億円の売り越し
先物     451億円の売り越し

個人は5月第4週、第5週の下げ局面では押し目買いを入れていた。それが6月第1週になってすかさず売りに転じた。5月第4週、第5週に買ったスイングトレーダーの大半は利食い売りである。売り一辺倒の高年齢富裕者層による現物現金を中心とする売りも増えたと思われる。

売り方
(2)投信
現先合計  2468億円の売り越し
現物      90億円の買い越し
先物    2558億円の売り越し

野村総研による日本株型公募投信の資金流出入
 71億円の純流出(この中の多くの部分が現物株の売りになる)

ブルベア型投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 400億円前後の売り越し
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」
 150億円前後の買い越し

上記のファンドを含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で250億円前後の売り越し。

設定とブルベア型投信7本以外の投信による売買
現物          160億円前後の買い越し
日経平均ラージ先物  2310億円前後の売り越し
それ以外の先物      10億円前後の売り越し
合計         2160億円前後の売り越し

設定とブルベア型投信7本を除くその他もろもろの投信の売買は、現先合計では上記のように2160億円の売り越しであった。そのうち、日経平均ラージ先物が2310億円の売りである。先に書いた通り、このうち2100億円前後は同じ運用会社の信託の買いとのセット売りである可能性が高い。公募投信では考えられないので、私募投信の売りであろう。設定とブルベア型以外の売りの大半もこの私募投信による売りで説明できる。


(*)自己という特殊な部門
6月第1週は買い方の(4)になった

現先合計  555億円の買い越し
現物   1871億円の買い越し
先物   1316億円の売り越し

裁定売買
東証発表の裁定売買
 2179億円の裁定形成(現物買い・先物売り)

裁定売買を実施した主な証券会社
裁定形成売買上位の証券会社
 みずほ2350億円、ドイツ650億円

裁定解消売買上位の証券会社
 ソシエテ300億円、野村200億円、UBS200億円
 三菱UFJ100億円

東証発表の裁定残の株数変化から計算した裁定売買の推計値
 4000億円前後の裁定解消(現物売り・先物買い)

2種類の方法の差は6000億円

この差についても、メジャーSQの週だから不明ということにさせてもらう。メジャーSQの週は通常の週よりも差が開きやすいことは真実である。先に書いた海外と外資系の差とも関係しているであろう。しかし、第1週に関しては解明は不可能である。

自己に含まれる日銀ETF
 60億円の買い

日銀ETF以外の自己
 500億円前後の買い(現先合計)

通常の週なら、500億円は小さく、ディーラーのポジション調整の売買として許される範囲内の金額である、で終わりである。

しかし、海外と外資系、裁定売買と裁定残変化の間で、メジャーSQの週らしく大変大きな差が発生している。日銀ETF以外の自己もプラスマイナスのどちらかに大きく傾いてもおかしくない。500億円という小さな金額になったのは、様々な偶然が重なった結果のはずである。


(6月第1週合計)
合計すると「信託、海外の買い越しvs個人、投信の売り越し」であった。

過去に先例があるので、「信託買いvs投信売り」は同じ運用会社によるセット売買である可能性が高い。それを除くと「海外の買いvs個人の売り」であった。

第1週は5月第4週、第5週と連続で売り越した海外が、NY株価の上昇を好感して買い越しになった。海外の買いで株価が上昇すると、上値を戻り売りするのは個人であった。

この昔からのパターンで、週末の日経平均株価は523円上昇した位置で需給は均衡し、6月第1週を終えることになった。




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テーマ : 経済
ジャンル : 政治・経済

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