2017年8月第1週 株 コメント

8月第1週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20170804

8月第1週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20170804

8月第1週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20170804

時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次) 
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ



(2017年8月第1週の株式市場の概況)
日経平均株価終値 19952円 前週末比-8円

8月第1週の外部環境として、NY市場ではダウ平均が過去最高値を更新し続けた。NASDAQは少しばかりの下げであり、上昇したのは1日火曜だけであった。為替レートは少しばかり円高方向に動いた。日本株が目立って上昇したのは2日水曜だけであったが、これはNASDAQの上昇を反映した電機株中心の上げであった。木曜のアメリカのISM非製造業景況指数が悪く、円高が進行し、金曜の日本の株価は下落した。それでも週間の日経平均株価はごくわずかな下げにとどまった。なお、TOPIXはNASDAQの下げの影響が小さく、10ポイント上昇としっかりとした動きであった。


買い方
(1)自己
自己はいつも最後に記載
 
(2)投信
現先総合   407億円の買い越し
現物    1135億円の買い越し
先物     728億円の売り越し

野村総研による日本株型公募投信の資金流出入
 220億円の純流出(この中の多くの部分が現物株の解約売りになる)

ブルベア型投信による日経平均ラージ先物の大口売買
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 50億円前後の売り越し

このファンドを含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で100億円前後の売り越し。

解約相当分の売りとブルベア投信の売買を除くと、現物1350億円の買い、先物630億円の売りとなる。公募投信も一部はあるが、多くは私募投信の売買であると考えざるをえない。日経平均ラージ先物については、最近はブルベア型投信以外の投信の売りが大きく増えている。アービトラージ、ロングショートと言われるような運用戦略を採用している私募投信が増えていると考える。そのため、現物だけの買いは720億円前後であった可能性が高い。

(3)事法
現先総合  373億円の買い越し
現物    364億円の買い越し
先物      9億円の買い越し

大部分が自社株買い。小口の買いの集積。


買い方
(1)海外
現先総合 1403億円の売り越し
現物    295億円の売り越し
先物   1108億円の売り越し

先物の投資部門別売買状況の海外と先物手口概算(3種の先物)の外資系14社を比較すると下記のようになる。


ブログ外資系と海外の比較20170804

この週も海外と外資系の差が大きい。その理由を全部説明すると非常に長くなるので、要約の説明だけにとどめさせていただく。

後で示すように裁定売買の金額がわかるので、日銀ETF用の買いが現物に少なく先物に多く入っていたことがわかる。そのため、日系大手5社の先物は数百億円レベルの買い越しになっていなければならない。ところが実際には850億円の売り越しであり、売りが多すぎる。売りが多すぎる理由は2つしかない。日銀ETF用の買いが外資系から入ったため日系大手が買う必要がなかったか、海外の売りが日系大手に流れたため日系大手の売りが増えたかのどちらかである。日系大手の買い越し金額は通常なら数百億円レベルの買い越しだが、850億円の売り越しということは、1千数百億円くらい売りが大きすぎるというところまではわかる。

そこで2種類の売買が日経平均ラージ先物で600億円、TOPIXラージ先物で500億円であったと仮定してみた。これは上記の表で修正された2つの金額がだいたい等しくなることから逆算した金額である。従って、1100億円という金額は正確性がそれほど高い高い金額ではない。しかし、日系大手による売りが1千数百億円くらい大きすぎるというところまでは正確性が高い。

もう一度強調しておきたいのは、仮に1100億円だったとしても、それは海外による買いが日系大手に流れた金額ではない。1100億円も流れたとすると、海外の買い越しはすべて日系大手に流れ、外資系では買い越していないことになる。1100億円の中にはドイツなどの外資系の東京自己が日銀にETFを売って先物だけを買った金額も含まれている。

先物手口概算の買い方と売り方の最大手はメリルとゴールドマンである。このうち日経平均型は同じ顧客がスワップを使ったさや取り売買をし、自己がカバリングした分である。これは6月第1週のブログで説明した。TOPIX型については過去に大規模に同じことを実施したことはない。ただ売買が多いとは言えない週であったので、TOPIX型でも同じことを実施した可能性はある。

海外の売り越しの半分強は日経平均ラージ先物の売りである。その2番目と3番目の売り手はABNアムロクリアリングとモルガンMUFGである。日経平均型ではニュートラルに近いところから売り越しになっている。両社とも日経平均型については長期保有のような玉は見えないので、ヘッジファンドのような投機筋の売りである可能性が高い。

日系大手に流れた分については見当がつかないが、ヘッジファンドではないと思う。投資的資金を運用するどこかの投資家が日系大手を中心にまとまった売りを出した可能性が高い。投機にせよ、投資にせよ、NASDAQかPMI非製造の弱さと円高を見て売りを出した分が多かったと考える。

(2)個人
現先総合  385億円の売り越し
現物現金 1598億円の売り越し
信用    196億円の買い越し
先物   1017億円の買い越し

この週も投資部門別売買状況の個人の先物と先物手口概算のその他(ネット証券等)の数字がかなり近い。特に日経平均ラージ先物で個人は680億円の買い越しになっている。このうち600億円前後は31日月曜日にSBI証券を通じて買いが入っていた。おそらく1人の個人の買いであろう。SBI証券では大口の個人の売買は多いが、大半は日ばかりである。週をまたいで保有する個人で、600億円前後も保有し続ける個人はあまり記憶にない。

この超大口の1個人を除いても、スイングトレーダーは信用と先物で買い越しである。売り方は高年齢富裕者層。TOPIXは続伸しているので、古くから保有していた大型株を中心に戻り売りを出し続けた。

(3)信託
現先総合  311億円の売り越し
現物     64億円の売り越し
先物    246億円の売り越し

信託はこの水準では売り越し。トヨタによる信託方式の自社株買いが少しは入っている可能性が高い。実質的な売り越し金額はもっと大きかったと思われる。


(*)自己という特殊な部門
8月第1週は買い主体の(1)になった
現先総合 1680億円の買い越し
現物    634億円の買い越し
先物   1046億円の買い越し

日銀ETF
自己に含まれる日銀ETF
 1526億円の買い越し

日銀ETF以外の自己
 150億円前後の買い越し(現先合計)

ディーラーのポジション調整の売買として許される範囲内の金額である。

裁定売買
東証発表の裁定売買
 256億円の裁定解消(現物売り・先物買い)

裁定売買を実施した主な証券会社
 裁定解消売買の上位の証券会社
  三菱UFJ250億円、みずほ250億円、ソシエテ50億円
 裁定形成売買の上位の証券会社
  ドイツ300億円

東証発表の裁定残の株数変化から計算した裁定売買の推計値
 250億円前後の裁定解消売買(現物売り・先物買い)
 めすらしくほとんど一致。


(8月第1週合計)
合計すると「自己、投信、事法の買い越しvs海外、個人、信託の売り越し」であった。

海外と個人がともに売り越しになることは頻繁にあることではない。海外は先物を中心に売り越し、個人は現物の大型株に高めの指し値で売りを出していた。日経平均が下がったのは海外の先物売りの効果が大きかった。買い方はいつもと同様に自己を通じる日銀ETFの買いが中心であった。事法もいつもと同じ自社株買いで、投信は私募投信を中心に買いを入れていた。TOPIXが上昇したのは、投信と一部のスイングトレーダー、全体では売り越しである海外の一部が上値を買っていた可能性が高い。

この結果、週間の日経平均株価は8円安とわずかな低下、TOPIXは10ポイントの上昇で週を終えることになった。


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