2017年7月第4週 株 コメント

7月第4週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20170728

7月第4週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20170728

7月第4週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20170728


時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次) 
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ



(2017年7月第4週の株式市場の概況)
日経平均株価終値 19960円 前週末比-140円

前週末にトランプ政権のスパイサー報道官が辞任し、円高が進行した。NY株はダウ、NASDAQともに下落した。この円高、NY株安を嫌気して、日本の株価は週初から下落して始まった。水曜はNY株の上昇のため日本株も上昇した。その日の夜のFOMCの声明がややハト派的と解釈されて円安が進行した。この円安を受けて木曜は上昇した。金曜はNASDAQでハイテク株が再度大きく下落したので、日本株の下落につながった。森友学園の時と同じように加計学園問題を海外が嫌っているという噂も流れた。日経平均株価は週間では下落して終えることになった。


買い方
(1)自己
自己はいつも最後に記載
 
(2)事法
現先総合  387億円の買い越し
現物    334億円の買い越し
先物     52億円の買い越し

大部分が自社株買い。小口の買いの集積。

(3)その他法人
現先総合  357億円の買い越し
現物    365億円の買い越し
先物      8億円の売り越し

従業員持株会の買いが中心。7月中はボーナスの時期なので通常より買い越し金額が大きい。

(4)個人
現先総合 289億円の買い越し
現物現金 173億円の売り越し
信用   703億円の買い越し
先物   241億円の売り越し

下げ相場なのでスイングトレーダーの買いが入った。信用の買いが中心。

ここで、先物の投資部門別売買状況の個人と、先物手口概算のその他(ネット証券等)の金額とを比較してみる。

     先物投資部門別売買状況 個人 vs 先物手口概算 その他
日経平均ラージ先物  278億円の売り vs 300億円の売り
日経平均ミニ先物   254億円の買い vs 200億円の買い
TOPIXラージ先物 221億円の売り vs 200億円の売り
3種の先物合計    245億円の売り vs 250億円の売り

であった。この2つの金額はいつもそれなりに近いが、7月第4週は特に近かった。


売り方
(1)海外
現先総合 3658億円の売り越し
現物   1283億円の買い越し
先物   2375億円の売り越し

先物の投資部門別売買状況の海外と先物手口概算(3種の先物)の外資系14社を比較すると下記のようになる。


ブログ外資系と海外の比較20170728

この週は個人とその他が非常に近かったが、外資系と海外には1983億円もの大きな差があった。この週の海外の売買については確度の高いことはわからない。以下は状況証拠はあっても、有力な証拠はない推測である。

第3週の外資系の自己による裁定売買はごくわずかである。日系の機関投資家の売買が外資系に流れた金額、海外の売買が日系大手に流れた金額は当然あるが、両方を合計しても数百億円レベルであろう。ドイツの買いが自己であるかもしれない。数百億円レベルで日銀ETF絡みの先物買いがあった可能性がある。残りの1000億円前後はどこかの外資系に自己の買いがあったと思われる。具体的には買い越し金額の大きい証券会社である。つまり、シティ、バークレーズなどが有力な候補にになる。

この1000億円前後の買いはどこかの外資系の自己が海外にOTCデリバを1000億円前後売った分を、同じ会社の自己が先物にカバー買いを1000億円前後入れたと見ている。後で示す通り、日銀ETF以外の自己の買いが950億円あるのでこれに相当すると思われる。

つまり、海外が現先合計で3658億円の売り越しというのは少し金額が大きいので、OTCデリバで1000億円前後の買い越しがあり、実質的には2700億円の売りに近かった可能性が高いと見ている。

先物手口概算の売り方のトップであるABNアムロクリアリングの売りはヘッジファンドなどの投機筋の売りである可能性が高い。これはロングの手じまい売りである。それ以外の手口を見ても、投資よりも投機の方が割合が高い感じがする。

売りの動機は円高か加計学園かはわからない。ファンダメンタルズが良いので、海外があわてて売った金額は少なかったと思われる。余裕の利食い売りが多く、低い値段ではない指し値の売りが多かったはずである。1週間に日経平均株価が140円しか下げていないので、現物も含めて余裕の利益確定売りが多かったと考える。


(*)自己という特殊な部門
7月第4週は買い主体の(1)になった
現先総合 2419億円の買い越し
現物    254億円の買い越し
先物   2165億円の買い越し

日銀ETF
自己に含まれる日銀ETF
 1474億円の買い越し

日銀ETF以外の自己
 950億円前後の買い越し(現先合計)
先に書いた通り、どこかの外資系証券にOTCデリバで海外から1000億円前後の買いがあったので自己が売り向かい、先物で1000億円前後カバー買いをしたと考える。

裁定売買
東証発表の裁定売買
 676億円の裁定解消(現物売り・先物買い)

裁定売買を実施した主な証券会社
 裁定解消売買の上位の証券会社
  みずほ600億円

東証発表の裁定残の株数変化から計算した裁定売買の推計値
 1100億円前後の裁定解消売買(現物売り・先物買い)

この週の裁定解消売買は676億円と1100億円の中間であり、どちらに近いかよくわからない。


(7月第4週合計)
合計すると「自己、事法、その他法人、個人の買い越しvs海外の売り越し」であった。

この週は、売り方はほとんどが海外の一手売りであった。3658億円の売り越しだが、OTCでの買いが1000億円ほどあって、実際には2700億円前後の売り越しであったと考える。そして余裕を持った利食いの売りが多かったと思われる。買いは日銀ETFが中心であるが、自社株買い、従業員持株会、スイングトレーダーなども買い向かった。この結果、週間の日経平均株価は160円安と比較的小幅の下落で週を終えることになった。


7月月間

投資部門別コメント月次20170728

記録にとどめておくべき事項、数字

(1)投信現物
野村総研によると、7月の公募型日本株投信は583億円の資金純流出

(2)投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 450億円前後の買い越し
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」
 10億円前後の売り越し
大和投信
「ダイワ・ブルベア・ファンドⅣ ブル3倍日本株ポートフォリオⅣ」
 50億円前後の買い越し

上記を含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計では500億円前後の買い越し

(3)事法部門での自社株買い
ジャフコの613億円買いが一番大口だが同金額の持合解消売りがあった
純粋な買いとしてはブリヂストンの162億円買いが一番大口
(追記 8月4日公表 KDDI 206億円買いが最大でした)

(4)信託部門での自社株買い
トヨタの1574億円が最大
トヨタの自社株買いを除く信託の買いは、現先総合で378億円の買いになる

(5)自己
日銀ETFが4470億円の買い

(6)裁定売買(大部分が自己、一部は海外)
東証発表 裁定解消売買の金額合計
 1936億円(現物売り・先物買い)
東証発表 裁定残株数変化からの裁定解消売買推計値
 5000億円前後(現物売り・先物買い)

乖離が大きい。第3週にソシエテ自己が1600億円の現物売り、先物買いを実施したが、第3週にはそれに見合った裁定残の減少はなかった。7月の別の週に東証に対して裁定残の減少と報告していたポジションの売買が、実際に実施されたのは第3週であったと考える。

(7)合計
7月月間では

「自己5393億円の買い越し、信託1952億円の買い越しvs海外4838億円の売り越し、個人3102億円の売り越し」

であった。

自己は日銀ETFが4470億円の買い越し、信託はトヨタの自社株買いが1574億円の買い越しであった。

日経平均株価は74円下落。TOPIXは9ポイント上昇して7月の4週間を終えた。



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テーマ : 経済
ジャンル : 政治・経済

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Re: 分析見させて頂いています。

> 丁寧は分析に驚きました。
> チャートはエクセルか何かで作られているんですか?

表はエクセルです。
チャートは Yahoo Finance からのコピーです。
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