2017年6月第1週 株 コメント

6月第1週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20170609

6月第1週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20170609

6月第1週 日経平均株価 日中足チャート

週足株価ブログ用20170609

時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次) 
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ



2017年6月第1週の株式市場の概況
日経平均株価 20013円 前週末比-158円

前週末のアメリカ雇用統計の結果が少し弱く、円高が進行。月曜は日本でも円高で始まったが、その割には株価の下げは小幅。火曜はNYが下げ、円高も進行したことから下落。それからは木曜のコミーFBI前長官の議会証言、イギリスの総選挙を控えて小動き。コミー証言は予想以上の新たな悪材料は出ず。イギリス総選挙は保守党が過半数割れ、ハングパーラメントという悪い結果。ただこうした悪材料は昨年のブレグジットの経験から織り込み済みで、金曜の株価は上昇。週間の日経平均株価は小幅安。

買い主体
(2)個人
現先総合 1206億円の買い越し
現物現金  865億円の売り越し
信用    821億円の買い越し
先物   1250億円の買い越し
個人は今年に入ってから23週中21週で逆張り。

少し下がると、スイングトレーダーがどっと押し目買いを入れてきた。特に大きく買い越したのが先物であり1250億円の買い越し。これは5月第5週に1154億円の売り越しがあったためであり、ドテン買い越しになった。

後でも触れるが、この週は大口ブルベア型投信7本が1400億円の売り越しであった。先物を売買する個人とブルベア型投信を売買する個人とは重なる場合も多い。6月第1週に関しては重なり、すなわち先物と信用を買って、ブルベア型投信を売った個人は少なかったと考えている。荒っぽく要約すると、先物と信用は短期志向であり、中期志向もあるがやや少なめ。ブルベア型投信は短期もあるが、中期の方がやや多め。この週の個人は短期志向の個人の買いであり、それが信用と先物の買いに現れた。中期志向の個人はブルベア型投信に現れたようにまだ売り向かっていた。現物現金は短中長期志向の全ての投資家が参加。その中で一番影響力が大きいのは原則として売り一辺倒の高年齢富裕者層。そのため個人の現物現金は売り越しになっている。

(3)事法
現先総合 718億円の買い越し
現物   656億円の買い越し
先物    62億円の買い越し
大半が自社株買い。6月に入ってからの6月分の自社株買い終了の発表は数も少なく小口ばかり。7月上旬に6月分をまとめて公表されることになるであろう。

自己という特殊な部門
6月第1週は買い主体の(1)になった
現先総合 1845億円の買い越し
現物   1963億円の買い越し
先物    118億円の売り越し

日銀ETF
自己に含まれる日銀ETF 1516円の買い越し
日銀ETF以外の自己 300億円前後の買い越し(現先合計)
300億円ならディーラーのポジション調整の売買として許される範囲内の金額。

裁定売買
東証発表の裁定売買は123億円の裁定解消(現物売り・先物買い)
裁定売買を実施した主な証券会社
  裁定解消の上位の証券会社 三菱UFJ1500億円
  裁定形成の上位の証券会社 みずほ1250億円、ドイツ250億円
東証発表の裁定残株数変化から計算した裁定解消売買の推計値
 30億円前後の裁定解消(現物売り・先物買い)
どちらにしろ東証に報告されている狭義の裁定売買は、売り買い合計の差額は小さかった。

メジャーSQのあった週なので、先物売買に占める自己のシェアが25%強と通常の週の2~3倍になっている。その中で自己は裁定売買だけではなく、取引所の内外で様々な種類の売買を実施するので、日銀ETF以外の自己による取引所内取引のポジションは売り買いのどちらかに大きく傾くケースが多い。この週も取引所外で様々な種類の売買があり、それに対応する形で取引所内での売買も増えたはずである。しかし、その売り買い合計の差額がたまたま小さい週になった。メジャーSQがあった週にしては珍しい。後に海外の所でも触れる。

売り主体
(1)投信
現先総合 2764億円の売り越し
現物   1644億円の売り越し
先物   1100億円の売り越し

野村総研による日本株型公募投信の資金流出入
 1511億円の純流出

ブルベア型投信による日経平均ラージ先物の大口売買
野村アセットの「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 800億円前後の売り越し
野村アセットの「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」
 300億円前後の売り越し
大和投信
「ダイワ・ブルベア・ファンドⅣ ブル3倍日本株ポートフォリオⅣ」
 200億円前後の売り越し
この3本を含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で1400億円前後の売り越し。

上記以外の投信による売買
現物         130億円前後の売り越し
日経平均ラージ先物  500億円前後の買い越し
TOPIXラージ先物 234億円の売り越し
合計         140億円前後の買い越し
日経平均ラージ先物の買い越しの多くはブルベア型投信以外に私募投信と思われる売りが大量にあるので、その一部の買い戻しである可能性が高い。残りは金額が小さく、公募、私募の両方の投信による通常の売買の合計。

売り主体
(2)信託
現先総合 983億円の売り越し
現物   558億円の売り越し
先物   425億円の売り越し
信託方式の自社株買いが少しは入っているはずなので、それ以外の通常の信託は売り越し金額はもっと大きくなる。19700円前後の水準の5月第4週は買い越しであったが、それ以外の週は最近では売り越しの週が多い。次の19700円はどうなるかはわからない。基本は株価が大きく下がると、大きく買い越す主体。

売り主体
(3)海外
現先総合 408億円の売り越し
現物   354億円の売り越し
先物    53億円の売り越し
先物の投資部門別売買状況の海外と先物手口概算(3種の先物)の外資系14社を比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較20170609

外資系の売りと買いを整理して、海外の売買とを比較したが、差は463億円になった。9限月の手口が未公表の日経平均ミニ先物に差が残るが、日経平均ラージ先物とTOPIXラージ先物の差は非常に小さい。自己の所にも書いたが、メジャーSQのある週は外資系の売買の中でも自己の売買の比率が高まる。従って、海外と外資系の売買の間に数千億円レベルの差が発生するのが普通である。今回のSQは特殊であった。外資系も日系大手も自己が大きな売買をしているはずだが、売り買い合計の差額が偶然にも小さい金額であった。

先物手口概算を見て目立つことは、日経平均ラージ先物でのメリル3800億円買いvsゴールドマン3900億円の売りである。今回ほど金額は近くないが、昨年3月のメジャーSQ時から5回連続して現れているパターンである。その内容は次のように推測している。大手の海外顧客が日経平均型で次のSQ時を期限とするエクイティ・スワップをメリルとゴールドマンで正反対の売買をし、少しばかりの裁定の利益を獲得しているのではないか。スワップを受けたメリルとゴールドマンの自己が日経平均ラージ先物でヘッジし、そのポジションをSQ時に閉じている。その金額はSQ時におけるメリルとゴールドマンのポジションから見ると2千数百億程度はあった可能性が高い。

この週の日銀ETFを除く自己の現先総合のポジションに傾きが小さい理由は、これよりももっと複雑な形式が含まれているとは思うが、取引所内だけを合計すると両建ての形成、解消が多かった可能性が高い。そして海外もまた売り買いの両方がある中で、取引所内だけの売り買い合計の差額は408億円の売り越しという絶対値が小さい金額の週となった。自己とは異なり、海外の場合はSQとは無関係であり、全ての週の中でも非常に小さい方である。

6月第1週総合
合計すると、6月第1週は「自己、個人、事法の買い越しvs投信、信託、海外の売り越し」となった。日銀ETFを除く自己による売り買い合計の差額はメジャーSQのある週にしては小さかった。同時に海外の売り越しの金額も小さかった。スイングトレーダーを中心とする個人が買い越したが、投信、信託、個人現物が買い越すにはまだ株価が高すぎた。そして押し目を浅くしたのは、自己に含まれる日銀ETFの買い支えであり、日経平均株価は週間で164円の下落で済むことになった。




(6月23日追記)
6月9日にゴールドマンによる日経平均ラージ先物約1万枚のクロスが存在していた。ゴールドマンのクロスは通常は東京自己買い、海外顧客売りなのであるが、この週に関しては海外自己買い、海外顧客売りと考えるしかない。


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テーマ : 経済
ジャンル : 政治・経済

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