2017年4月第4週 株 コメント

4月第4週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20170428

4月第4週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20170428

4月第4週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20170428


時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次) 
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ


2017年4月第4週の日経平均株価は前週末比576円高の19197円で引けた。この週の最大の材料は23日日曜日に実施されたフランス大統領選挙の結果であった。マクロントップ、メランション落選という結果のため、フランスEU脱退の可能性が大きく低下した。ドイツではDAX指数が上昇し、過去最高値を更新した。NY株価も上昇した。ユーロ高が進行したことから円レートは対ユーロのみならず対ドルでも下落した。この材料を好感する形で日経平均株価は24日月曜日、25日火曜日に大きく上昇した。この上昇を維持し、大きく値上がりしたまま週を終えることになった。

4月第4週の最大の買い手は海外であった。現先合計で8546億円の買い越し。うち現物で2850億円の買い越し。先物で5697億円の買い越し。先物の投資部門別売買状況の海外と先物手口概算(3種の先物)の外資系14社を比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較20170428

後で示すが、ドイツには自己による裁定の売りが400億円存在する。この分を修正すると2つの数字が第4週はかなり近い。外資系による裁定以外の自己の売買、日系大手に流れた海外の売買、外資系が国内機関投資家から受けた売買、この3種類の売り合計と買い合計の差が少ないと必然的に近くなる。

この週の海外による買いは現物よりも先物の割合が高く、中でも日経平均ラージ、ミニ先物の買い越しが多い。海外が現物とTOPIXラージ先物を中心にして買い上がった昨年秋とは明らかに異なるメンバーが買っている。昨年秋はゴールドマンのTOPIXラージ先物買いに見られるように、年金などの長期性の資金が現物を買い、その上で中短期的には売ることをも想定してTOPIXラージ先物を買っていた。

4月第4週はゴールドマンが最大の先物の買い手とはいえ、買っているのは日経平均ラージ先物が中心である。大手証券先物手口概算の上位5社のうち、ゴールドマン、HSBC、クレディ・スイスは証券会社合計で日経平均ラージ先物の売り建玉を持っていた。JPモルガンとソシエテは合計では買い建玉を持っているが、両社とも客層は広く、中には売り建玉を持っていた投資家もいたはずである。第4週の買いは、中短期性の投機性の強い資金の買いであり、多くは買い戻しであったと思われる。現物とTOPIXラージ先物については、日経平均型の先物ほどではないと思うが、投機的資金が一定程度含まれていた可能性が高い。フランス大統領選挙で3度目のまさかが発生する可能性が大きく低下した。この材料をきっかけにして海外の投機筋が買い戻しにきたのであろう。すると買いが買いを呼ぶ形で、株価の上昇が続いた。

自己は現先合計で763億円の買い越し。うち現物で1942億円の買い越し。先物で1180億円の売り越し。

この週の日銀ETFは60億円の買い越しであった。従って、日銀ETF以外の自己は現先総合で700億円前後の買い越しになる。日銀ETF以外の自己というのは、後で示すが4月月間では売り越しである。それでももう少し長い期間で見るとプラスマイナスはゼロに近い。一方、週次では大幅な買い越し、売り越しがよくある。4月第1週、第2週と日銀ETF以外の自己は大きく売り越していた。その一部が第3週と第4週に買い戻してきた可能性が高い。

この週の東証発表の金額では裁定形成売買が872億円、裁定残はそれほど増えていないので、その増加株数から計算するとネットの裁定売買は600億円程度であったことになる。東証発表の裁定売買は、裁定形成で三菱UFJ550億円、ドイツ400億円、野村100億円、裁定解消ではみずほ200億円が上位である。投資部門別売買状況の現物と先物の自己を見る限り、裁定売買は600億円よりも872億円に近い。広義裁定まで含めるともっと多くの現物買い、先物売りがあった可能性が高い。

信託は現先合計で1145億円の売り越し。うち現物で6億円の売り越し。先物で1138億円の売り越し。クジラという特殊な投資家が買わなくなった以上、信託は株価が戻ればどうしても売ってしまう。

投信は現先合計で1901億円の売り越し。うち現物で556億円の買い越し。野村総研によると、4月第4週の国内株式型の公募投信は415億円の資金純流出であった。この週は私募投信が970億円ほど買い越していた可能性が高い。普段より金額がかなり大きい。他に根拠はないが、こう考えるしか説明のしようがない。

投信先物は2457億円の売り越し。うち日経平均ラージ先物で2311億円の売り越し。TOPIXラージ先物で136億円の売り越し。この週に行われた投信による日経平均ラージ先物の大口売買は下記のようになる。

野村アセット「NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信(野村レバETF)」1500億円前後の売り越し。
野村アセット「NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信(野村ダブルインバースETF)」150億円前後の売り越し。
大和投信「ダイワ・ブルベア・ファンドⅣ ブル3倍日本株ポートフォリオⅣ」200億円前後の売り越し。

上記の3本で1850億円の売り越しになる。同種のブルベア型投信で資産規模が大きい野村の1本、大和の1本とシンプレックスの2本を加えると、7本合計で2000億円前後の売り越しであった。この7本のブルベア型投信以外の公募、私募投信が合計して日経平均ラージ先物を300億円ほど売り越し、TOPIXラージ先物を136億円売り越していたことになる。

4月第4週の最大の売り手は個人であった。現先合計で5348億円の売り越し。うち現物現金で3470億円の売り越し。信用で979億円の売り越し。先物で899億円の売り越し。個人は今年に入ってから17週中15週で逆張りである。

合計すると、4月第4週は「海外の買い越しvs個人、投信、信託の売り越し」であった。フランス大統領選挙の結果を見て、海外が投機筋を中心に一気に買い戻しを始めた。国内は個人を中心に売り向かった。バブル崩壊後28年間に頻繁に起こったパターンと同じであった。ここまで長く続くと国内投資家の戻れば売りは強固なヒステリシスとなり、行動パターンを変えるのが難しくなる。株価が右肩上がりではない相場が続く限り、生き残るためには戻れば売るしか方法は存在しないのである。4月第4週は、過去と同じパターンで週間の日経平均株価は576円上昇することになった。


4月月間

投資部門別コメント月次20170428

記録にとどめておくべき事項、数字。

投信現物
野村総研によると、4月の公募型日本株投信は350億円の資金純流出。

投信による日経平均ラージ先物売買
野村アセット「NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信(野村レバETF)」100億円前後の売り越し。
野村アセット「NEXT FUNDS 日経平均インバース・インデックス連動型上場投信(野村インバースETF)」1100億円前後の買い越し(ダブルではなくシングルの方。機関投資家の解約に伴う買い)。
大和投信「ダイワ・ブルベア・ファンドⅣ ブル3倍日本株ポートフォリオⅣ」100億円前後の売り越し。
上記を含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で1050億円の買い越し。

事法部門での自社株買い
NTTによる432億円の買いが一番大口。

自己
日銀ETFが5315億円の買い。

裁定売買(大部分が自己、一部は海外)
東証発表 裁定形成売買の金額合計 263億円(現物買い・先物売り)。
東証発表 裁定残株数変化からの裁定解消売買推計値 2200億円前後(現物売り・先物買い)。

4月月間では、「海外6055億円、自己2118億円(うち日銀ETF5315億円)の買い越しvs個人8254億円、信託1699億円の売り越し」で、日経平均株価は287円上昇して引けた。

投資部門別売買状況のアノマリー
では、現物株売買の長期平均をとると4月は「海外買い越しvs個人売り越し」で株価上昇であった。平均値でしかないことから、過去においてはそうした傾向が強かっただけであり、将来を確実に予想できるものではない。2017年4月は過去においては比較的よく起こったパターンと同じことが実際に起こった。


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テーマ : 経済
ジャンル : 政治・経済

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