2017年4月第3週 株 コメント

4月第3週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20170421

4月第3週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20170421

週足株価ブログ用20170421

時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次) 
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ


2017年4月第3週の日経平均株価は前週末比285円高の18621円で引けた。この週のNY株は小幅高、為替レートは小幅の円高であった。株価に間接的には影響があったものの、直接的に影響を与えた材料とは言いにくかった。株価を直接に動かした材料としては、ムニューシン米財務長官の発言があった。18日の寄り前に「長期的に見て強いドルは良いこと」と発言。21日の寄り前にも「税制改革を発表する時期は近い。」と発言した。こうした発言を好感する形で日本の株価は上昇が続いた。日経平均株価は5週連続の下げを記録していたが、6週ぶりに上昇して週を終えることになった。

4月第3週の最大の買い手は投信であった。現先合計で1137億円の買い越し。うち現物で208億円の買い越し。野村総研によると4月第3週の国内株式型の公募投信は27億円の資金純流出であった。私募投信の少しばかりの買い越しを仮定するしかない。

投信先物は930億円の買い越し。うち日経平均ラージ先物で1011億円の買い越し。TOPIXラージ先物で87億円の売り越し。この週に行われた投信による日経平均ラージ先物の大口売買は下記のようになる。

野村アセット「NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信(野村レバETF)」500億円前後の買い越し。
野村アセット「NEXT FUNDS 日経平均インバース・インデックス連動型上場投信」200億円前後の買い越し。

上記の2本で700億円の買い越しになる。同種のブルベア型投信で資産規模が大きい野村の1本、大和の2本とシンプレックスの2本を加えると、7本合計で900億円前後の買い越しであった。上記7本以外のブルベア型投信、それ以外の公募投信、私募投信が合計で日経平均ラージ先物を110億円ほど買い越し、TOPIXラージ先物を87億円売り越していたことになる。

自己は現先合計で961億円の買い越し。うち現物で1866億円の売り越し。先物で2827億円の買い越し。

この週の日銀ETFは785億円の買い越しであった。日銀ETF以外の自己は現先合計で200億円前後買い越していたことになる。これはディーラーのポジション調整の売買として許容される範囲内の金額である。

この週の東証公表の統計では裁定解消売買が2148億円入っていた。裁定残はより大きく減少しているので、その減少株数から計算するとネットの裁定売買は2700億円前後の裁定解消売買になる。東証公表の大口裁定売買は、裁定解消がみずほ1100億円、三菱UFJ700億円、野村250億円、ソシエテ100億円、ドイツ50億円であった。この週は裁定以外のプログラム売買(25銘柄以上の同時売買)が1035億円の売り越しであった。従って、裁定解消売買は2700億円に近く、上記以外に550億円ほど広義をも含む裁定解消売りがあった可能性が高い。確かなことはわからない。しかしこの週は外資系の裁定売買が少ない。外資系にはもう少し多くの裁定売買があった可能性が高い。過去の例から1社を選ぶとしたらソシエテである。自己による550億円ほどの裁定解消と報告されていない広義の裁定解消売買があった可能性が高いと見ている。

銀行は現先合計で765億円の買い越し。うち現物で42億円の売り越し。先物で807億円の買い越し。うち日経平均ラージ先物で730億円の買い越し。銀行は4月第1週に日経平均ラージ先物を1214億円売り越していた。第2週の747億円買い、第3週の730億円買いの大部分はその反対売買である。この銀行は先物を1社だけで売買しているわけではない。しかし、その半分以上は野村証券で売買していたた可能性が高い。先物手口概算の日経平均ラージ先物における野村の1600億円の買いは、ETF3本が700億円の買いであり、残りの多くが銀行と裁定の買いである。ちなみに、みずほと三菱UFJの先物買いの多くも裁定解消買いであるが、それ以外に同じ銀行の買いも少し含まれていた可能性がある。

海外は現先合計で740億円の売り越し。うち現物で2770億円の買い越し。先物で3510億円の売り越し。先物の投資部門別売買状況の海外と先物手口概算(2種の先物)の外資系14社を比較し、その中身を自己と海外に分けて考える。

ブログ外資系と海外の比較20170421

自己のところでソシエテに広義の裁定買いがあると考えたのは、上表を頭に入れていたからでもあった。ただし外資系の自己は、パリバ、ドイツ、クレディ・スイス、ゴールドマンなども大きく動くことがある。ソシエテの可能性が一番高いとは思うが、別の外資系の自己であるかもしれない。他の外資系であっても自己の買いなら全く問題はない。裁定とそれ以外の外資系自己の買いを700億円除外すると、上表の2種類の数字はある程度は近い金額になる。

先物手口概算を見ると、売り方のトップはABNアムロクリアリング。これはHFTを含むヘッジファンドの売買の割合が高い会社である。この週の売りはHFTではないが、ヘッジファンドなどの投機の売りの可能性が高い。売り方の2番目はUBS。この週のUBSの売りの多くはUBS証券で売られている。従って他社で売ってUBS証券に移管(またはギブアップ)することが多いUBS本体運用部の売りではない。おそらく、昨年秋の上昇相場時に、UBS本体運用部と共に買い上がった別の大手顧客の売りである可能性が高い。この売りは投機というよりは、中期志向の投資家の売りである。

海外は現物買い・先物売りなので、普通ならばアービトラージ型の売買が多いと推測する。しかし先にも書いたとおり、この週のプログラム売買は1035億円の売り越しである。従って、アービトラージ型の売買もあったとは思うが、多くはない。中心は株価指数ではなく、割安感を感じた個別の現物株を買った海外であり、その合計が最大で2770億円であったと考える。投機も投資もあまり関係なく、両方ともあったと思う。この海外による現物株の買い越し、買い上がりがこの週の日経平均株価を引き上げた最大の原動力であった。

個人は現先総合で2342億円の売り越し。うち現物現金で707億円の売り越し。信用で176億円の売り越し。先物で1459億円の売り越し。個人は今年に入ってから13週目までは連続で逆バリ、14週目から2週連続で順バリの後、16週目で再び逆バリに戻った。

合計すると、4月第3週は「投信、自己、銀行の買い越しvs個人、海外の売り越し」であった。この週は先物に海外と個人を中心に大量の売りが出た。ブルベア型投信と銀行は先物の買い方であった。しかし先物は買いよりも売りの金額の方が大きく、裁定解消売りが2千数百億円も出た。しかし、現物株の買いの力はそれ以上に強かった。17日月曜日の安い時点では日銀ETFが買っていた。その後、最も大量に現物株を買い上がったのは、海外による個別株物色の現物買いの集積であった。海外は現先総合では売り越しであり、普通なら株価を引き下げる主体である。しかしこの週は普通の週ではなかった。株価が上昇した最大の原動力は、裁定解消売りを上回る勢いで現物株の上値を買い上がった海外による買いの力であった。


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テーマ : 経済
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