2017年3月第1週 株 コメント

3月第1週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20170303

3月第1週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20170303

3月第1週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20170303

時系列データ
 現物と先物の投資部門別売買状況 時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次) 
 株式先物 投資部門別売買状況 累積買越枚数 グラフ
 大手証券 先物建玉残高 枚数推移 グラフ


2017年3月第1週の日経平均株価は前週末比186円高の19469円で引けた。この週も日本の株価に大きな影響を与えたのはNY株価と為替レートの動きであった。アメリカのFRBでFOMCの投票権を持つメンバーが続々と3月利上げを支持する発言をしたため、円安が進行し、株価も上昇した。3月2日の上昇は前日のNY株価の急騰を好感したものであるが、その理由は2月28日のトランプ大統領の議会演説でとりたてて悪材料が出なかったことが原因と解説されたりした。週を通してみると、日経平均株価は2週連続で上昇して終えることになった。

3月第1週の最大の買い手は海外であった。現先合計で1208億円の売り越し。うち現物で797億円の買い越し。先物で2004億円の買い越し。先物の投資部門別売買状況の海外と先物手口概算(3種の先物)の外資系14社を比較すると下記のようになる。
ブログ外資系と海外の比較20170303

外資系14社の売買に自己である可能性が高いドイツの250億円の売りを差し引いたものが下の方の表である。2種類の数字に少し乖離があるが、それほど大きな差でもない。

先物手口概算で買い方のトップはABNアムロクリアリング。日経平均ミニ先物の850億円買いが中心である。これは手口が公表されていない6限月売りとセットになったスプレッド裁定と考えている。裁定の元となった6限月に海外が850億円ほどの買いを入れ、そのために割高になった6限月売り・3限月買いというスプレッド裁定を海外のトレーディング会社かヘッジファンドが実施した。裁定という証拠はないが、ABNアムロクリアリングには様々な種類の裁定売買が好きな海外顧客が多いことだけは確かである。

この週の先物手口は1000億円以上の大口の売買をした証券会社はない。つまり海外といっても大手顧客が大きく動くことはなかった。中口小口の売買の積み重ねである。UBSが大量に売買をすればUBS本体運用部が動いた可能性が高いが、合計で500億円ではUBS本体運用部が少し動いたのか、全く別の顧客が売買したのか区別をつけられない。手口の分析というのは大口でないとわからない。中口小口だと超大手から個人まで何でもありえることになってしまうからだ。

海外の売買で1つだけわかることがある。海外の現物とTOPIXラージ先物が売り越しで日経平均ラージ先物、日経平均ミニ先物が買い越しである場合は、短期志向の投機筋が買い越し、中長期志向の投資家が売り越しであるケースが多い。昨年秋からゴールドマンを中心にして買い上がった中長期志向の大口の投資家の買いは、無くなったか急減している。代わりにNY株価や円安に投機筋が反応して買いを入れた。ただその投機筋も中口小口ばかりで、大手の投機筋による大口の買いはなかった。

自己は現先合計で1137億円の買い越し。うち現物で2536億円の買い越し。先物で1399億円の売り越し。

この週の日銀ETFは764億円の買い越しであった。従って、日銀ETF以外の自己は400億円前後の買い越しになる。先週説明したように、この400億円の中に、ディーラーの現物先物のディーリング用の買いと、取引所外取引での現物売り、SGX等の大証以外の上場先物、オプション、日経平均リンク債、スワップなどの売りポジションをカバーするための買いが含まれており、それらをすべて合計すると400億円前後の買い越しになっているのである。

この週の裁定売買は東証発表の金額では403億円の裁定形成。裁定残はそれ以上増えているので、その増加株数から計算すると1400億円前後の裁定形成売買が入っていたことになる。この週の現物買い・先物売りの金額からすると、裁定売買は1400億円に近かった可能性が高い。東証発表の裁定形成売買はみずほ350億円、ドイツ250億円が大口の裁定形成売買であった。先物手口からすると、みずほの現物買い先物売りは350億円の2倍の700億円くらいはあったのではないか。半分の350億円は現物買いと先物売りの時間が同時ではないため、裁定形成売買ではないが、事後的には裁定残と同じ形になったものと考える。

信託は現先合計で720億円の売り越し。うち現物で381億円の売り越し。先物で339億円の売り越し。

3月3日にGPIFの2016年10-12月期の決算が発表された。そこから推定できる日本株の買越額は600億円前後しかなかった。GPIFは2016年3月以前は日本株を大量に買い越していた。それが2016年4月以降、買越額は激減し、推計誤差を考えると買い越しが確かとさえ言えないないくらいの小幅の買越額に減ってしまった。GPIF以外の信託の大半は上値は売り上がりが基本であり、大きく下がらないと買い越しにはなりにくい。

投信は現先合計で814億円の売り越し。うち現物で588億円の売り越し。野村総研によると、3月第1週の国内株式型の公募投信は384億円の資金純流出であった。私募投信も少し売っていた可能性が高い。

投信先物は226億円の売り越し。うち日経平均ラージ先物で132億円の売り越し。TOPIXラージ先物で108億円の売り越し。この週に行われた投信による日経平均ラージ先物の大口売買は下記のようになる。

野村アセット「NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信(野村レバETF)」140億円前後の売り越し。
野村アセット「NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信(野村ダブルインバースETF)」20億円前後の売り越し。
大和投信「ダイワ・ブルベア・ファンドⅣ ブル3倍日本株ポートフォリオⅣ」40億円前後の売り越し。

上記の3本で200億円の売り越しになる。同種のブルベア型投信で資産規模が大きい大和の1本とシンプレックスの2本を加えると、6本合計で250億円前後の売り越しであった。この6本のブルベア型投信以外の公募、私募投信が合計して日経平均ラージ先物を120億円買い越し、TOPIXラージ先物を108億円売り越していたことになる。

3月第1週の最大の売り手は個人であった。現先合計で1164億円の売り越し。うち現物現金で1070億円の売り越し。信用で230億円の買い越し。先物で324億円の売り越し。個人はやはり逆バリであった。年初から9週連続で逆バリである。

合計すると、3月第1週は「海外、自己の買い越しvs個人、投信、信託の売り越し」であった。いずれの主体も買い越し、売り越しの金額は小さい週であった。NY株高と円安に反応して、投機筋が中心と思われる海外が日経平均型の先物で買い上がった。週初の安い局面では日銀ETFも買いを入れていた。しかし、個人、投信、信託の国内勢は皆上値に戻り待ちの売り指し値を置いていた。結果として3月第1週は日経平均株価が186円だけ上昇して週を終えることになった。

テーマ : 経済
ジャンル : 政治・経済

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