2017年2月第4週 株 コメント

2月第4週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20170224

2月第4週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20170224

2月第4週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20170224


時系列データ
 現物と先物の投資部門別売買状況 時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次) 
 株式先物 投資部門別売買状況 累積買越枚数 グラフ
 大手証券 先物建玉残高 枚数推移 グラフ


2017年2月第4週の日経平均株価は前週末比49円高の19284円で引けた。この週もNY株価は連騰が続いたが、日本株に対する影響は小さかった。薄商いが続く日本の株価に大きな影響を与えたのは、第3週に続いて為替レートの動きであった。週前半は円安傾向であり、22日の寄りあたりまでは円安が維持された。株価も22日の寄りまでは上昇した。しかしその後は為替が円高方向に動き、株価も並行する形で下落した。週を通して見ると、日経平均株価はわずかばかりの上昇を維持して週を終えることになった。

2月第4週の最大の買い手は自己であった。現先合計で1099億円の買い越し。うち現物で1194億円の買い越し。先物で94億円の売り越し。

この週の日銀ETFは1468億円の買い越しであった。従って、日銀ETF以外の自己は400億円前後の売り越しになる。

自己は原則として売り越し買い越しはゼロかそれに近い金額になる。現先総合で400億円の売り越しがあった場合、400億円に相当するそれ以外の他の何らかの売買とセットになっていることが多い。具体的には現物の取引所外取引、SGX先物、CME先物、上場オプション、エクイティ・スワップ、日経平均リンク債、ETFなどが思いつくだけでもあげられる。それ以外にディーラーによる現物と先物だけのディーリング勘定での売買がある。日銀ETF買いを差し引いた自己の現先合計の売り越し買い越しの金額が小さかった場合、ディーリング勘定が大半であり、他の何らかの売買を合計すればゼロに近かったということもあるだろう。しかし、金額が大きくなると、他の何らかの売買での売り越し買い越しが東証現物と大証先物の取引所外に存在していた可能性が高くなる。こうした他のなんらかの売買と取引所を通じる現先合計の売買を足し合わせると自己はゼロに近くなるわけである。

日銀ETFの買いというのは現物の取引所外取引である。現物の取引所外取引の全体像は全くわからないが、その中で日銀ETF絡みの売買だけは金額まではっきりとわかる特別の取引である。中身と金額がわかるので、毎週特別扱いにしている。2月第4週の場合、日銀ETFを除くと、上記であげたSGX先物等の取引の合計が400億円の買い越しになっているわけである。もっと多い週もあるが、日銀ETF以外の自己は大きな金額にはならない。日銀ETF以外の自己は取引所で2月第1週は400億円の買い越しであるが、2007年1-2月は900億円の売り越しである(現物と先物だけのディーリング勘定がスクウェアであったと仮定)。日銀ETF以外の自己は売り越したり買い越したりであり、長期で見ると最近は売りか買いかのどちらかに大きく傾いてはいない。2010年12月から累計で12兆円以上買い越している日銀ETFと比較すると影響力が何ケタも小さいのである。

自己の現先合計マイナス日銀ETFの間にいくらかの差が常に発生している。この差が発生する原因は先に上げたとおりである。そして、差が発生する原因となる様々な取引の1つが日経平均リンク債絡みの売買である(海外自己が主体となっているものは海外の売買となるので除く)。

最近、日経平均リンク債からみの売買を日本経済新聞がよく報じている。日経平均リンク債絡みの売買は毎日存在していてもおかしくない。しかし、規模は大きなものではない。日経平均リンク債絡みの買いが一番大きく存在した時期は、バブルとその崩壊直後である。バブルの時代に日経平均リンク債が大量に発行され、先物は買われた。バブル崩壊とともに日経平均リンク債絡みの買いが大量に入った。しかし、バブル崩壊をくい止める力は限りなくゼロに近かった。こうした日経平均リンク債絡みの買いが大量に入っていたころ、日本経済新聞は何一つ報道しなかった。最近になって日経平均リンク債絡みの売買が増えているというような印象を与える記事が増えている。

日本経済新聞が日経平均リンク債絡みの買いについて書くことは報道の自由である。しかし、日経平均リンク債絡みの買いを書くのであれば、その金額は自己の売買のすき間に他の多数の種類の売買の1種類として現れ、最近では頻繁に売買があったとしても、売り越し買い越しの金額は大きくはないこと、バブル崩壊直後に大量の買いが入ったことなどの説明をどこかできちんと書くべきである。デリバティブのディーリングの経験のあるベテランやOBなどには、日経平均リンク債の歴史について詳しい人がいるはずである。そうした年長者に取材をして知識を持ってから記事を書くべきである。そうでないと、日経平均リンク債絡みの売買が相場を大きく動かしているというような全く誤った理解が世間に広まってしまうからである。

元に戻るが、この週の裁定売買は、東証発表の金額では436億円の裁定形成。裁定残はそれ以上増えているので、その増加株数から計算すると500億円前後の裁定形成売買が入っていたことになる。この週も差が存在するが、金額が小さいので深く追求しないことにする。なお、東証発表の裁定形成売買はドイツ200億円、みずほ150億円などが上位である。

事法は現先合計で611億円の買い越し。うち現物で621億円の買い越し。最も目立った自社株買いは、「日本ユニシス、2月24日、111億円」であった。それほど大口の売買ではない。ただ数十億円クラスの自社株買いは普段よりも多かった。

投信は現先合計で298億円の売り越し。うち現物で540億円の売り越し。野村総研によると、2月第4週の国内株式型の公募投信は321億円の資金純流出であった。私募投信も少し売っていた可能性が高い。

投信先物は242億円の買い越し。詳しくウォッチしている野村レバETF以下の6種類のブルベア型投信による日経平均ラージ先物は160億円の買い越しであった。残りはその他もろもろの投信の売買であろう。

海外は現先合計で534億円の売り越し。うち現物で728億円の売り越し。先物の投資部門別売買状況の海外と先物手口概算の外資系14社を比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較20170224

この週は先物の投資部門別売買状況の海外と大手証券先物手口概算の外資系14社もそれほど大口の売買はなかった。重要性が低いので上記以上の説明は省略する。

第2週には「ゴールドマンを通じる大手機関投資家数社の買いvsUBS本体運用部の売り」があり日経平均株価は上昇した。第3週はゴールドマンによる買いが縮小する中、UBS本体運用部による巨額の売りは続き、日経平均株価は下落した。それが第4週の先物売買は小粒化してしまった。小粒の売買というのは個人から大手の機関投資家まで何でもありなので裏はわからない。ただ一つだけ言えることは、第3週にはUBS本体運用部が2550億円前後の先物売りを出していた。その売りが第4週には激減した。UBS本体運用部の巨額の売りが激減したか、あるいはなくなったことが第4週の日経平均株価が値上がりした一つの大きな原因であったと思われる。

2月第4週の最大の売り手は個人であった。現先合計で936億円の売り越し。うち現物現金で587億円の売り越し。信用で178億円の買い越し。先物で527億円の売り越し。個人はやはり逆バリであり、今年も8週連続で逆バリが続く。小幅の値上がりにしては売りが多い感じはする。第3週に先物を大量に買ったスイングトレーダーが多少の戻りで先物の半分ほどを利食ってきたからである。彼らの相場観では先の天井は低いという読みもあったのであろう。

合計すると、2月第4週は「自己、事法の買い越しvs個人、海外、投信の売り越し」であった。いずれの主体も買い越し、売り越しの金額は小さい週であった。株価が上昇した原因は、いつもと同様に自己に含まれる日銀ETFの買いが入ったからであった。ただ日経平均株価が144円下がった第3週と比較すると、第4週はUBS本体運用部の2550億円の先物売りが激減、あるいはなくなったことが特徴として指摘できる。この大量売りがなかったために、日経平均株価は49円という小幅ではあるが上昇することができた。UBSによる大量売りが一巡したことが、別の角度から見た株価上昇の原因であった。



2月 月間 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント月次20170224

記録にとどめておくべき事項、数字。

投信現物
野村総研によると、2月の公募型日本株投信は2058億円の資金純流出。

投信による日経平均ラージ先物売買
野村アセット「NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信(野村レバETF)」150億円前後の売り越し。
野村アセット「NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信(野村ダブルインバースETF)」200億円前後の売り越し。
大和投信「ダイワ・ブルベア・ファンドⅣ ブル3倍日本株ポートフォリオⅣ」100億円前後の売り越し。

事法部門での自社株買い
2月9日に行われた三井物産による475億円の買いが一番大口。

自己
日銀ETFが5869億円の買い。

裁定売買(大部分が自己、一部は海外)
東証発表 裁定形成売買の金額合計 2634億円(現物買い・先物売り)。
東証発表 裁定残株数変化からの裁定解消売買推計値 2700億円前後(現物売り・先物買い)。


2月月間では、現先合計で「自己6087億円(うち日銀ETF5869億円)の買い越し、事法1452億円の買い越しvs海外4890億円の売り越し、投信1796億円の売り越し、信託1763億円の売り越し」で、日経平均株価は184円下落した。2月の株価は、日銀ETFという公的資金の買いによって下げを最小限に抑えることができた。相も変わらず続く官製相場であった。



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テーマ : 経済
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