2017年2月第1週 株 コメント

2月第1週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20170203

2月第1週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20170203

2月第1週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20170203

時系列データ
 投資部門別売買状況 長期時系列表 (日本株)
 株式先物 投資部門別売買状況 累積買越枚数 グラフ
 大手証券 先物建玉残高 枚数推移 グラフ


2017年2月第1週の日経平均株価は前週末比549円安の18918円で引けた。この週の外部環境はNY株安、円高であった。週初から円高傾向で安く始まった。1月27日にトランプ大統領が中東・アフリカ7か国からの移民・難民の入国を拒否する大統領令を発令した。この命令に対する内外での反発が30日から顕在化した。日本時間の31日11時頃、大統領令に反発した司法長官代行の解任が発表された。こうしたアメリカ国内の混乱材料がNY株安、円高を引き起こし、日本株の下落につながった。週の後半は横ばいであったが、週間ではやや大きめの下げを演じたまま週を終えた。

2月第1週の最大の買い手は個人であった。現先合計で2886億円の買い越し。うち現物現金で623億円の買い越し。信用で1419億円の買い越し。先物で844億円の買い越し。個人はやはり逆バリであり、今年も5週連続で逆バリが続く。しかしそれにしても、個人の現物現金の買越額が小さい。

今年に入って5週間の間に個人は現物現金で4408億円の売り越しである。ちなみに昨年は年初の5週間に個人は現物現金で8204億円も買い越していた。年初に株価急落を記録した昨年と小幅安の今年とでは環境が異なる。それを考慮しても、現物現金の買い越しが少ない。昨年末に税金対策で売却した資金、NISAを通じる新規資金がもう少し入るかと思っていたが、入っていない。高年齢富裕者層を中心とする個人投資家の株式離れは明らかに存在するが、それが加速化する可能性も出てきた。短期売買を繰り返す若手は増えつつあるが、運用資産の金額は小さい。個人の運用資産の大半を握っているのは、バブル崩壊を体験した高年齢富裕者層である。

自己は現先合計で2658億円の買い越し。うち現物で1090億円の買い越し。先物で1567億円の買い越し。うち日経平均ラージ先物で421億円の売り越し。TOPIXラージ先物で1915億円の買い越し。

この週の日銀ETFは2169億円の買い越しであった。従って、日銀ETF以外の自己は500億円前後の買い越しになる。これくらいならディーラーのポジション調整の売買として許される金額の範囲内である。

この週の裁定売買は、東証発表の金額では548億円の裁定形成。裁定残はそれ以上に増加しているため、その増加株数から計算すると1500億円前後の裁定形成売買が入っていたことになる。投資部門別売買状況の自己を見るだけでは、1500億円前後の裁定形成売買は見えない。ただ後で述べるように、この週はゴールドマンの自己と思われる現物売り・先物買いが2700億円前後も入っている。従って、裁定形成売買は1500億円に近かった可能性が高い。東証発表の裁定形成売買は、みずほ300億円(売り裁定の解消売りが正しい)、ドイツ150億円が中心であった。

信託は現先合計で736億円の売り越し。うち現物で596億円の売り越し。先物で140億円の売り越し。信託は1月第4週に特殊な買いが大量に入っていたが、それを除いても買い越しであった。それが一転して下げ局面でも売り越しとは残念な感じがする。

投信は現先合計で956億円の売り越し。うち現物で757億円の売り越し。野村総研によると、2月第1週の国内株式型の公募投信は500億円の資金純流出であった。私募投信も売り越しであった可能性が高い。

投信先物は199億円の売り越し。うち日経平均ラージ先物で162億円の売り越し。この週に行われた投信による日経平均ラージ先物の大口売買は下記のようになる。

野村アセット 「NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信(野村レバETF)」 150億円前後の買い越し。
野村アセット 「NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信(野村ダブルインバースETF)」 200億円前後の売り越し。
大和投信 「ダイワ・ブルベア・ファンドⅣ ブル3倍日本株ポートフォリオⅣ」 100億円前後の売り越し。

上記3ファンド合計で150億円の売り越し。この週は上記以外の同種のブルベア型ETFで資産規模が大きいものはトントンに近かった。ブルベア型ETF以外の通常型の投信は、公募、私募を足し合わせても先物は小幅の売り越しであった。

2月第1週の最大の売り手は海外であった。現先合計で4718億円の売り越し。うち現物で2448億円の売り越し。先物の投資部門別売買状況の海外と先物手口概算の外資系14社を比較すると下記のようになる。

 先物の投資部門別売買状況の海外 vs 先物手口概算の外資系14社
日経平均ラージ先物   357億円の買い越し 1800億円の買い越し
 日経平均ミニ先物   675億円の売り越し  550億円の売り越し
TOPIXラージ先物 1941億円の売り越し   50億円の売り越し
   先物合計     2270億円の売り越し1200億円の買い越し

いつもとは異なり、先物の投資部門別売買状況の海外と先物手口概算の外資系14社合計との乖離が非常に大きい。

その理由はゴールドマンとみずほが大口のクロスを実施しているので、その売り方が海外、買い方が自己であるためと考える。

日経平均ラージ先物 J-NET
1月31日-2月1日
ゴールドマン1800億円の買い、みずほ1500億円の売り
→自己1500億円買い、海外1500億円売り
TOPIXラージ先物 J-NET
1月30日-2月3日
ゴールドマン1600億円の買い、ゴールドマン1200億円の売り
→自己1200億円買い、海外1200億円売り

こうであるならば

 先物の投資部門別売買状況の海外 vs 先物手口概算の外資系14社
日経平均ラージ先物   357億円の買い越し   300億円の買い越し
 日経平均ミニ先物   675億円の売り越し   550億円の売り越し
TOPIXラージ先物 1941億円の売り越し  1250億円の売り越し
   先物合計    2270億円の売り越し  1500億円の売り越し

(先物手口概算の外資系14社の中には、海外がみずほを通して売った分を含む)

まだ差はあるがある程度は近くなる。他社でも小口の同様な売買があったと思われる。

1月26日の日経平均ラージ先物のJNETでゴールドマン1000億円買い・みずほ900億円売りというクロスと思われる売買があった。これは海外買いの自己売りである。大口ポジションのカバリング技術はゴールドマンがみずほより上だが、1月26日はゴールドマンの自己が動けない事情があって、ゴールドマン自己ではなく、売り裁定の解消売りの機会を狙っているみずほ自己に売り向かいを頼んだのではないか。その返礼のために、2月第1週はゴールドマンと付き合いの深い大手でみずほとも少しばかりの取引がある海外顧客がみずほを通して日経平均ラージ先物を1500億円売却し、ゴールドマンの自己が買い向かった。ここが苦しい説明になるのだが、これくらいしか説明のしようがない。ゴールドマンの自己は先物を2700億円買い越しているので、現物を2700億円前後カバーのために売り越している可能性が高い。

この説明が間違いであったとしても、大口顧客がどこかの証券会社で海外売り・自己買いのクロスを大量に実施していた可能性は高いと思う。そう考えないと先物の投資部門別売買状況と先物手口概算の外資系14社の間の大きな差を説明することができないからだ。いずれにせよ、3000億円以上の海外売りが先物手口概算の中のどこかに埋没していることだけは間違いない。同金額の自己買いも同様に埋没している可能性も高い。

海外は現先合計で4718億円の売り越しである、そのうち2700億円がゴールドマンに関係する大口顧客2社の売りということになる。ゴールドマンの場合は客層が広いので、これだけではどういう種類の顧客かの特定は難しい。

合計すると、2月第1週は「個人、自己の買い越しvs海外、投信の売り越し」であった。トランプ政権の政策が徐々に見え始め、混乱が起こったり、日本の不利益になる政策が現実化する可能性も高まりつつある。ゴールドマンと関係の深い大手2社を中心にして海外が大量に売ってきた。下値はいつものように個人が買ったが、短期売買を好むスイングトレーダー中心の買いであった。そして最も大きく株価を支えたのは、いつもと同様に自己を通じる日銀ETFの買いであった。日銀ETFの買いがなければ、株価は急落していた可能性が高い。

テーマ : 経済
ジャンル : 政治・経済

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