2017年1月第1週 株 コメント

1月第1週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20170106

1月第1週 大手証券 先物売買手口概算
ブログ週間先物手口20170106

1月第1週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用2010106

時系列データ
 投資部門別売買状況 長期時系列表 (日本株)
 株式先物 投資部門別売買状況 累積買越枚数 グラフ
 大手証券 先物建玉残高 枚数推移 グラフ


2017年1月第1週の日経平均株価は前週末比340円高の19454円で引けた。正月休み中にNY株価が上昇し、円安が進行した。これを好感して4日の株価は大きく上昇した。その後は円高へと戻る中で、中国政府による人民元防衛策のため人民元レートが上昇した。その結果、米ドルが売られるとともに、同時に円も買われた。この円高を嫌気する形で5日以降の株価は弱含んだ。しかし4日の貯金が大きく、日経平均株価は上昇したまま週を終えることになった。

1月第1週の最大の買い手は海外であった。現先合計で2512億円の買い越し。うち現物で2326億円の買い越し。先物の投資部門別売買状況の海外と先物売買手口概算の外資系14社を比較すると下記のようになる。

先物の投資部門別売買状況の海外 vs 先物売買手口概算の外資系14社
日経平均ラージ先物   875億円の売り越し 550億円の売り越し
 日経平均ミニ先物  1143億円の買い越し 1150億円の買い越し
TOPIXラージ先物  126億円の売り越し  650億円の売り越し
    合計      185億円の買い越し   50億円の売り越し

この週の先物の投資部門別売買状況の海外と外資系14社の売買は、日経平均ラージ先物、日経平均ミニ先物においては比較的近い数字である。メリルの海外と野村の自己を中心にして日経平均ラージ先物、日経平均ミニ先物の間でそれぞれが正反対の裁定売買を1000億円以上も行っているのが見える。そして投資部門別と外資系の差はTOPIXラージ先物の差が一番大きい。外資系の売買の中には自己の売りが混じっている。過去の経緯からすると、その自己とはパリバのTOPIXラージ先物300億円売りであろう。この分を調整した場合、外資系を通じる海外によるTOPIXラージ先物の売りは350億円、先物全体の買いは250億円となり、先物の投資部門別の海外とある程度は近くなる。

少し前から書いているが、昨年秋頃から12月第3週以前の海外は、UBS、ゴールドマン、JPモルガン、バークレーズという4社の大口顧客のTOPIXラージ先物買いが主導して株価を引き上げてきた。1月第1週でもゴールドマン、JPモルガン、バークレーズは買い越しを維持している。メリルがTOPIXラージ先物を1150億円も売り越しているが、昨年10月に2000億円近く買った分の利食い売りである。

海外全体での先物買越額は少なく、現物の買いが中心である。これはセオリーからすると、中長期性の投資的資金が買いの中心ということになる。海外は先物では相場観が強弱に割れたが、現物では中長期性の投資的資金が中心に買い越し、今年の第1週は現先合計でも買い越しになった。

自己は現先合計で1339億円の買い越し。うち現物で1323億円の買い越し。先物で16億円の買い越し。

この週の日銀ETFは739億円の買い越しであった。従って、日銀ETF以外の自己は600億円前後の買い越しになる。ディーラーによるポジション調整の売買としては少し大きく、取引所外取引で自己に何らかの形での売りがあった可能性が高い。

この週の裁定売買は、東証発表の金額では452億円の裁定解消。裁定残はそれ以上に減少しているため、その減少株数から計算すると2200億円前後の裁定解消売買が入っていたことになる。現物と先物の投資部門別売買状況を見ても、自己であろうと、他の部門であろうと、2200億円前後もの現物売り・先物買いは見えない。いつも述べているように裁定残の統計はいい加減なので、この週の裁定解消売買は452億円に近かった可能性が高い。

東証発表の裁定売買の先物において、裁定解消の買いはみずほ400億円、ソシエテ400億円、裁定形成の売りではドイツ200億円、三菱UFJ100億円となっている。このうちソシエテの400億円売りは海外自己、すなわち海外部門で入っている可能性がある。ソシエテの裁定解消の買いがソシエテの海外自己であったならば、自己が現物も先物も買い越しであるにもかかわらず、裁定解消売りが452億円もあることを大体は説明することができる。これが正しいと言うつもりはないが、説明可能な1つの有力なシナリオとして示すことならできると思う。これ以外のシナリオも考えられるが、もっと無理が多く、可能性が低いものしか示せない。自己の売買は毎週複雑怪奇なので、本当の姿は証券会社の内部事情を知ることができる人間にしかわからない。

信託は現先合計で32億円の買い越し。うち現物で461億円の売り越し。先物で493億円の買い越し。うちTOPIXラージ先物で338億円の買い越し。この週はみずほ証券が5日と6日にTOPIXラージ先物を合計して5000枚、780億円ほどの買いをJNETで入れている。みずは12月26日、1月10日にも同様な買いがあり、4日合計では2.3万枚もの買いがある。10日分の投資部門別売買状況がわかる来週に結論を出す予定である。

投信は現先合計で403億円の売り越し。うち現物で430億円の売り越し。野村総研によると、1月第1週の国内株式型の公募投信は488億円の資金純流出であった。すなわち現物の売りの大半は解約に伴う売りであった。

投信先物は27億円の買い越し。うち日経平均ラージ先物で60億円の買い越し。この週に行われた2本の大口投信による日経平均ラージ先物の売買は下記のようになる。

野村アセット 「NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信(野村レバETF)」 50億円前後の売り越し。
大和投信 「ダイワ・ブルベア・ファンドⅣ ブル3倍日本株ポートフォリオⅣ」 100億円前後の買い越し。

この週は上記以外の同種のブルベア型ETFで資産規模が大きいものは小幅の売り越しであった。その他もろもろの投信を合計しても投信全体の先物は27億円の買い越しでしかなく、投信の売買は非常に少なかった。

1月第1週の最大の売り手は個人であった。現先合計で2974億円の売り越し。うち現物現金で2385億円の売り越し。信用で39億円の売り越し、先物で197億円の売り越し。個人は昨年1年間で52週中46週、全体の88%の週で逆バリであった。今年も年初の第1週から逆バリで始まった。

2014年から3年連続で1月第1週は個人買い・海外売りであった。2013年以前とは異なり、2014年にNISAという制度が導入されてから3年連続で同じ組み合わせになった。そのため1年前に、偶然の要素もあるが必然の要素もあるようなことを書いた。しかし、同じ現象の4年連続発生は実現しなかった。これで過去3年間の年初の個人買い・海外売りは100%偶然と決まったわけではない。ただ4年目に外れた結果、2014年-2016年に3年連続で起こった現象は偶然であった可能性がかなり高くなった。

合計すると、1月第1週は「海外、自己の買い越しvs個人、投信の売り越し」であった。正月休みに円安、NY株高が進行した結果、海外は今年の年初は買いから入ってきた。下値では日銀ETFも買った。上値では個人と投信が売った。過去に何度も見られた上昇相場の典型的パターンと同じであった。株価が上がったことは自体は幸先が良いスタートである。しかし、海外にも日銀ETFにも依存していない、国内の民間資金だけの高値買い上がりによる上昇相場は、いまだに実現していない。

テーマ : 経済
ジャンル : 政治・経済

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