2016年8月第3週 株 コメント

8月第3週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20160819

8月第3週 大手証券 先物売買手口概算
ブログ週間先物手口20160819

8月第3週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価20160819ブログ用

時系列データ
投資部門別売買状況 長期時系列表 (日本株)
株式先物 投資部門別売買状況 累積買越枚数 グラフ
大手証券 先物建玉残高 枚数推移 グラフ


2016年8月第3週の日経平均株価は前週末比374円安の16546円で引けた。この週はNY株安、円高が少し進行した。こうした外部環境下では、日本の株価も上がりにくくなる。そのためダラダラとした株安が進行した。一方、日銀がETF購入増額を決定していたので、日銀ETF買いへの期待は高かった。しかしこの週は、日銀ETF買いが少ししか入らなかった。その失望感から、値を下げることもあった。週を通しては、第2週の上昇分の約半分を失うことになった。

8月第3週の最大の買い手は個人であった。現先合計で1562億円の買い越し。うち現物現金で168億円の買い越し。信用で599億円の買い越し。先物で795億円の買い越し。個人の逆バリは伝統的である。株価が下がれば、すかさず買い方に回る。今年に入ってからの個人は、33週中29週が逆バリである。

信託は現先合計で956億円の買い越し。うち現物で1080億円の買い越し。先物で124億円の売り越し。トヨタの信託方式の自社株買いが、7月は週平均で400億円入っていたので、8月は週平均で300億円程度入っていると想定している。また、ソフトバンクも8月1-17日に2500億円の自社株買いを実施済みなので、第3週だけでも600億円前後買った可能性がある。これも先週書いた通り、大半が信託方式であった可能性が高い。他にも野村証券を始めとして信託方式の自社株買いが入った可能性がある。そうするとクジラなどの普通の信託は、現先合計では買い越しであったかもしれない。しかし買い越しであったとしても、買い越しの金額は小さかった可能性が非常に高い。

事法は現先合計で872億円の買い越し。うち現物で865億円の買い越し。直近に発表された自社株買いは、小粒のものが大半であった。9月になってから、8月1か月分の買いとしてかなり大き目の金額の自社株買い終了の発表がある可能性が高い。例えば日産は、4000億円の自社株買い予定のうち、7月1か月分の買いが397億円であったことを8月2日に発表している。

自己は現先合計で593億円の買い越し。うち現物で682億円の売り越し。先物で1275億円の買い越し。この週の日銀ETF買いは60億円だけであった。そのため、日銀以外の自己は500億円強の買い越しになる。日銀は8月10日に719億円のETF買いを実施した後、まとまったETF買いがなかった。そのため、様々な憶測が駆け巡った。本日8月25日にようやく719億円のETF買い実施が発表された。また、この週は東証発表の裁定解消売買、すなわち現物売り、先物買いが962億円存在した。

投信は現先合計で1154億円の売り越し。うち現物で276億円の売り越し。野村総研によると、8月第3週の国内株式型の公募投信は216億円の資金純流出になっている。私募投信がほんの少し現物を売り越していた可能性が高い。

投信先物は878億円の売り越し。うち日経平均ラージ先物で676億円の売り越し。この週は野村アセットの「NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信(野村レバETF)」が日経平均ラージ先物を650億円前後の売り越しと計算できる。同じく野村アセットの「NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」が日経平均ラージ先物を200億円前後の売り越しと計算できる。この週の同種のブルベア型ETFで純資産が大きいものは、トントンに近かった。通常の公募投信、私募投信が合計して200億円前後の日経平均ラージ先物を買い越し、その金額に近いTOPIXラージ先物を売り越していたことになる。

8月第3週の最大の売り手は海外であった。現先合計で3091億円の売り越し。うち現物で1667億円の売り越し。先物で1424億円の売り越し。うち日経平均ラージ先物で476億円の売り越し。日経平均ミニ先物で824億円の売り越し。TOPIXラージ先物で152億円の売り越し。日経平均ミニ先物の売りが突出しているが、これは海外が日経平均ミニ先物売り、日経平均ラージ先物買いの裁定取引を実施していた可能性が高い。いずれにしても海外は、日経平均型の先物売りを1300億円前後出している。

上記の先物売買手口概算の表でわかる通り、8月第3週の売り方のトップはUBSである。過去に何度も書いたことを繰り返す。UBSの過去における売買は、大手証券 先物建玉残高 枚数推移 グラフの上から11番目にある。UBSは5週連続で売り越し、うち4週は売り方のトップであった。5週合計で6600億円の先物を売っている。大部分の売りはUBS本体の運用部門である。いつもUBSだけでは売らず、モルガンMUFGなどの他社でも大量に売ってUBSに建玉移管しているので間違いない。19日終了時点においても、全UBSの先物ポジションは、日経平均型の先物はショート、TOPIXラージ先物はロングである。TOPIXラージ先物だけのロングが26000枚、3300億円残っている。

UBSの売りに買い向かったのはドイツ。大手証券 先物建玉残高 枚数推移 グラフの上から13番目がドイツである。くやしいが、UBSとは異なって背景が全く読めない。本日8月25日にドイツは日経平均ラージ先物をJ-NETで大量に売り越している。こういう特殊な売買があると、将来何らかの背景が見えてくる可能性がある。1週間後までに背景を掴むことができたらよいと思う。しかし一見しただけでは不思議な売買の組み合わせなので、どうなるかわからない。ドイツは8月第2週は日経平均ラージ先物中心の買いであったが、第3週はTOPIXラージ先物中心の買いであった。ドイツがTOPIXラージ先物を1150億円も買い越していたため、海外全体の先物売り越しは日経平均型が中心になった。

先物売買手口概算の表の買い方で、東証が発表している裁定解消買いの金額は、ドイツ25億円、ソシエテ250億円、クレディ・スイスが200億円であり、大半が自己である。パリバは東証発表の裁定売買に掲載されることはない。これは厳密な裁定解消ではなく、裁定類似の解消売買なのであろう。そして450億円の先物買いの大半はパリバの自己の買いだと考えている。

海外は現物も1667億円売り越している。先物はUBSという特殊な主体の売り越しが中心である。この週の現物売りについては、投機が中心か投資が中心かわからない。ただ売り越した理由は、NY株安、円高が小幅ながらも進行したことを嫌気したものであろう。

合計すると8月第3週は、「個人、信託、事法の買い越しvs海外、投信の売り越し」であった。最近の下げ局面ではよく見られるパターンであった。海外の売り越しが3091億円とやや大きかったが、下げ幅は374円であり、大きいとも小さいとも言えない。ただ日銀ETFがあと700億円でも買い出動していたならば、下値不安の後退から海外も投信も売越額が減少し、株価の下げ幅もかなり小さなものとなっていた可能性が高い。

テーマ : 経済
ジャンル : 政治・経済

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