2016年8月第2週 株 コメント

8月第2週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20160812

8月第2週 大手証券 先物売買手口概算
ブログ週間先物手口ミニ含む20160812
日経平均ミニ先物は限月交代があったため誤差が大きい。そのため、Twitterでは除外したが、今回は含めた。

8月第2週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価20160812ブログ用

時系列データ
投資部門別売買状況 長期時系列表 (日本株)
株式先物 投資部門別売買状況 累積買越枚数 グラフ
大手証券 先物建玉残高 枚数推移 グラフ


2016年8月第2週の日経平均株価は前週末比665円高の16920円で引けた。5日金曜日に発表されたアメリカの雇用統計が非常に強く、NY株高と円安が進行した。それを受けて8日月曜日の株価は大きく上昇して始まった。その後はとりたてて良い材料は出なかったが、堅調に推移した。10日木曜日には前場の株価が下げると、後場には日銀がETFを多めに買ったという情報が、おそらくETFの売買を担当する証券会社サイドから流れ、下げづらい展開となった。実際に日銀は多めのETFを購入していた。日経平均株価はそのまま右肩上がりで週を終えることになった。

8月第2週の最大の買い手は自己であった。現先合計で1498億円の買い越し。うち現物で434億円の買い越し。先物で1064億円の買い越し。この週の日銀ETF買いは755億円であり、特に大きな買越額ではなかった。1日で719億円買ったのは、10日水曜日だけであった。日銀ETF買い以外の自己は750億円弱の買い越しであったことになる。自己の売買については、確実なことは何もわからない。ただ一番ありえそうなシナリオとしては、海外が取引所外取引で750億円買い越し、自己が取引所外取引で750億円売り越し、自己が取引所内取引で750億円買い越していた可能性が高い。

信託は現先合計で1280億円の買い越し。うち現物で1205億円の買い越し。先物で75億円の買い越し。現物の買いの大部分は自社株買いである可能性が高い。先週も書いた通り、トヨタ1社だけで300億円程度の信託方式の自社株買いを実施していた可能性が高い。この買いの発表は来月になる。最近発表された大口の自社株買いとしてはソフトバンク、8月1-17日、2499億円があげられる。しかし、発表資料に信託方式か事法に属する市場買付けなどの記載がない。普通は買付金額だけではなく、買付方式も記載されて発表される。ソフトバンクが昨年実施した自社株買いの際も、信託方式と記載されていた。そこでソフトバンクに直接電話をし、IR担当者に買付方式について質問した。しかし、公表できないという一点張りであった。公表できないということは、2499億円全額が同じ方式ではなく、別の方式も混じっていたのであろう。方式といっても、取引所で購入する限りは事法か信託しかありえない。8月第1週、第2週合計の現物株の買越額は、信託が2931億円、事法が936億円である。ソフトバンクが事法だけで自社株買いを実施したことはありえない。おそらく、2499億円の大部分は信託の買いであり、事法も少し混じっていた可能性が高い。何らかの特殊な事情があったのだとは思うが、その内容を公表できない理由は見当がつかない。この場合、第2週の信託の現物買い越し1205億円の全部、または大半は自社株買いということになる。クジラを中心とする普通の信託は、少額の買い越しか、場合によっては売り越しであった可能性もありえる。

海外は現先合計で289億円の買い越し。うち現物で484億円の買い越し。先物で196億円の売り越し。

上記の先物売買手口概算の表でわかる通り、8月第2週の売り方のトップはUBSである。過去2週にも書いたことを繰り返す。UBSの過去における売買は、大手証券 先物建玉残高 枚数推移 グラフの上から11番目にある。UBSは4週連続で売り越し、うち3週は売り方のトップであった。4週合計で4600億円の先物を売っている。大部分の売りはUBS本体の運用部門である。上がっても下がっても売りなので、過去に戦略的に買い建てていたポジションを単に閉じているとしか見えない。12日終了時点においても、全UBSの先物ロングはまだ5000億円弱残っている。

買い方トップのソシエテには、東証発表の裁定解消買いが600億円存在している。これは、自己の買いであろう。そのこともあり、海外による買い方のトップは2番目のドイツということになる。ドイツは12日金曜日に大量の裁定形成売買をし、週間でも400億円ほどの裁定売りを先物に入れている。従って自己の裁定を除く海外だけでは1200億円弱の買い越しである。大手証券 先物建玉残高 枚数推移 グラフの上から13番目がドイツである。最近は日経平均型の先物の買い建玉が一方的に増加している。先物手口を詳細に分析すると、UBSのように比較的多くのことがわかるケースもある。しかしドイツの場合は、内容についてわかるケースもたまにはあるが、わからないケースの方が多い。今回も全くわからない。ドイツを中心とする謎の買い、UBS本体の投資的な資金の処分売りの差し引きの結果、海外による先物買越額は196億円の売り越しとなった。現物の買い越しと合わせると、海外の買越額は289億円と非常に小幅でしかなかった。しかし小幅買い越しとはいえ、8月第2週に上値を買い上がった最大の主体は、ドイツを中心とする海外であった可能性が高い。

投信は現先合計で40億円の買い越し。うち現物で33億円の売り越し。野村総研によると、8月第2週の国内株式型の公募投信は124億円の資金純流出になっている。従って、私募投信が現物株を少し買い越していた可能性が高い。

投信先物は73億円の買い越し。この週は野村アセットの「NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信(野村レバETF)」が日経平均ラージ先物を50億円前後の売り越しと計算できる。同じく野村アセットの「NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」が日経平均ラージ先物を150億円前後の買い越しと計算できる。この週の同種のブルベア型ETFで純資産が大きいものは、先物は少しばかりの売り越しである。おそらくブルベア型ETFによる先物買いは、全部合計してもトントンに近かったと思う。ということは、通常の公募投信、私募投信が先物全体を小幅に買い越していたことになる。

8月第2週の最大の売り手は個人であった。現先合計で2816億円の売り越し。うち現物現金で1492億円の売り越し。信用で622億円の売り越し。先物で702億円の売り越し。個人の逆バリは伝統的である。上値に置いていた売り指し値が株価が上がったために実際に売りとなり、結果として最大の売り越し主体になった。

合計すると、8月第2週は「自己、信託の買い越しvs個人の売り越し」となった。自己の買いのうち755億円は日銀ETFの買いであった。残りは実質的には海外の買いであった可能性が高い。信託の買いの大半はソフトバンクとトヨタの自社株買いであった可能性が高い。

この週は、ソフトバンク以外の株において、自己の多くと信託は買い上がりの主体ではなかった。実際に起こったことを不正確だがわかりやすく単純化すると、次のようになる。少し下に自己と国内投資家の買い指し値があった。ずっと上に個人の売り指し値があった。少し下の買い指し値に売り向かったのはUBSを中心とする海外の売りであった。ずっと上の売り指し値に買い向かったのも、ドイツを中心とする海外の買いであった。海外は少し下を売り越し、ずっと上を買い越し、その金額が近かったので、買越額は小さかった。「自己、信託の買い越しvs個人の売り越し」は記録だけである。記録には残らないが、実際には海外、あるは自己と記録されている海外が上値を買い越したのである。さらにもう一つ重要な要因は、日銀が年間6兆円のETFを買うという情報が解釈しなおされた結果、売り方も買い方も全体的に指し値が上方へ移動し続けた可能性が高い。その結果、日経平均株価は週間で665円とある程度の上昇幅を実現したのであった。

テーマ : 経済
ジャンル : 政治・経済

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