2016年6月第4週 株 コメント

投資部門別コメント週次20160624

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週足株価20160624ブログ用


時系列データ
投資部門別売買状況 長期時系列表 (日本株)
株式先物 投資部門別売買状況 累積買越枚数 グラフ
大手証券 先物建玉残高 枚数推移 グラフ

2016年6月第4週の日経平均株価は前週末比648円安の14952円で引けた。この週の株価を動かした最大の要因は、23日木曜日に実施されたイギリスのEU離脱をめぐる国民投票に対する予想とその結果であった。24日の11時頃まではEU残留派が勝つという予想が支配的で、株価はやや強めを維持していた。しかし11時頃から離脱派の優勢が明らかになり、その後は急速な円高とともに株安が進行した。24日の日経平均株価は前場の9時7分につけた高値から1437円も下げて引けることになった。週間の値下がり幅は先に書いた通り648円であった。

6月第4週の最大の買い手は個人であった。現先合計で479億円の買い越し。うち現物現金で177億円の買い越し。信用で178億円の買い越し。先物で124億円の買い越し。今年の個人は逆バリに徹しており、25週中23週が逆バリである。最大の買い手が479億円の買い越しというのは少ない。年末年始やゴールデンウィークで営業日が少ない週には見られるが、5営業日の週では珍しいほどの小幅の買越額であった。

その他法人は現先合計で312億円の買い越し。うち現物で316億円の買い越し。大部分が従業員持株会の買い。6-7月のうちのいくつかの週において、夏のボーナス分での買いが300億円程度入るケースはよく見られる。

事法は現先合計で257億円の買い越し。うち現物で261億円の買い越し。大部分が自社株買い。この週に購入し、直近までに公表された自社株買いの中で金額が大きかったものとしては、積水ハウス、6月22日、54億円があげられる。この週の自社株買いで発表済みのものは、小粒のものばかりであった。

信託は現先合計で244億円の買い越し。うち現物で1251億円の買い越し。先物で1007億円の売り越し。うち日経平均ラージ先物で386億円の売り越し。TOPIXラージ先物で601億円の売り越し。すでに何回か説明しているが、信託には半年度始めに配当込みTOPIXへの連動を目ざして先物を買っていた分が存在する。信託は配当金を受け取った後、TOPIXラージ先物を売って現物に乗り換えるというオペレーションを続けている。先物投資部門別売買状況のグラフの上から4番目が信託の売買である。5月第4週から5週連続で半年度の始めに買った分を売り越しており、売り越しは第4週で終わりに近いことがわかる。従って、信託による現物買いのうち、TOPIXラージ先物売り601億円に相当する分は、先物から現物への乗り換えである。信託による現物の買越額は1251億円であるので、ここから乗り換え分を差し引いた650億円前後が、クジラを始めとする他の投資家のニューマネーを使った押し目買いである。

海外は現先合計で177億円の買い越し。うち現物で1301億円の売り越し。先物で1478億円の買い越し。うち日経平均ラージ先物で2497億円の買い越し。日経平均ミニ先物で330億円の売り越し。TOPIXラージ先物で588億円の売り越し。

上記の株式先物手口概算の表において、日経平均ラージ先物の最大の買い手はABNクリアの2650億円の買い越しである。過去の経緯から、これは自己ではなく海外である。野村の2000億円売り越しとは方向が正反対の売買になっている。ABNクリアは2月頃から野村と正反対の売買を始め、最近はその傾向が強くなっている(大手証券 先物建玉残高 枚数推移 グラフの1番上がABNクリア、上から16番目が野村、わかりにくいが参考まで)。6月第4週では急落した24日金曜日の日中売買で、野村証券12674枚売り越し、ABNクリア14191枚の買い越しになっている。27日月曜日の日中売買で、野村証券7761枚買い越し、ABNクリア13519枚の売り越しになっている。この売買に関しては、ABNクリアは利益を獲得していたはずである。しかし、野村の反対の売買を続けても合計すれば大損と大儲けはない。合計すると利益を獲得していたとしても少しである。たとえ少しであったとしても、一定の期間でプラスの利益を獲得できるケースが多いからこのような売買を実施しているとしか考えられない。しかし、野村の売買をABNクリアが事前に正確に把握することなどできない。従って、空振りの日もある。それでも週次の日経平均ラージ先物の売買を見る限り、最近は結果として野村と正反対の売買になっている週が多い。レバETFの売買などから全野村の先物売買をアルゴリズムを使って推定し、その反対の売買をしているヘッジファンドだと思われる。

海外はABNクリアの日経平均ラージ先物2650億円買い越しを除けば売り越しである。イギリスのEU残留を予想して前から買っていた日本株のポジションを、離脱が明らかになってあわてて売却した海外が多かったと思われる。

投信は現先合計で1256億円の売り越し。うち現物で238億円の買い越し。野村総研によると、6月第4週の国内株式型の公募投信は29億円の資金純流出になっている。それでも現物が買い越しということは、私募投信が現物を買い越していた可能性が高い。

投信先物は1494億円の売り越し。うち日経平均ラージ先物で1583億円の売り越し。この週は野村アセットの「NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信(野村レバETF)」が日経平均ラージ先物を150億円前後の売り越しと計算できる。大和投信の「ダイワ・ブルベア・ファンドⅣ ブル3倍日本株ポートフォリオⅣ」は日経平均ラージ先物を200億円前後の売り越しと計算できる。この週の同種のブルベア型ETFで純資産が大きいものは、先物売買では小幅の売り越しのものが多い。しかし全部足し合わせても1583億円よりはずっと少ない。上記の株式先物手口概算の表から、日経平均ラージ先物を大量に売っているのは野村証券である。この売りは野村アセットのヘッジファンド型の私募投信の売りであり、金額はおそらく1000億円前後であったと思われる。6月24日の野村証券の日経平均ラージ先物は「レバETF売り(6650枚)+私募投信売り(レバETFより少し少ない)+裁定解消の先物買い+その他もろもろの売買」の合計が12674枚の売り越しである。ABNクリアは14191枚買い向かった。野村の先物売買で計算可能な売買はレバETFの売りくらいであり、それ以外の先物売り越し枚数をどうやって推定したのかは全くわからない。

合計すると、6月第4週は、「個人、その他法人、事法、信託、海外の買い越しvs投信の売り越し」であった。日経平均ラージ先物だけを取り上げると、「ABNクリア買い越しvs野村証券売り越し」が存在していた。23日木曜日まではイギリスのEU離脱の投票結果をめぐる不透明感のため、国内も海外も様子見状態が続いていたと思う。24日の予想外の投票結果に驚いて一部の海外は現物と先物の両方に売りを入れた。国内勢も予想外の結果であったため、積極的な買いを入れなかった。その中で、「いかなる材料が出ても大きく下がれば買い」という信念をもつ個人、あるいは信託などにいる一部の国内投資家が下値で買いの指し値を入れた。結果として「国内の買い越しvs海外の売り越し」という旧来型のパターンで少額の売買のまま値段だけが下に飛んだ。繰り返すが、この旧来型のパターンに加えて、日経平均ラージ先物では「ABNクリア買い越しvs野村証券売り越し」という別のパターンが存在していた。



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テーマ : 経済
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