2016年6月第1週 株 コメント

投資部門別コメント週次20160603

先物手週間口20160603

週足株価20160603ログ用


時系列データ
 投資部門別売買状況 長期時系列表 (日本株)
 株式先物 投資部門別売買状況 累積買越枚数 グラフ
 大手証券 先物建玉残高 枚数推移 グラフ

2016年6月第1週の日経平均株価は前週末比193円安の16642円で引けた。この週も株価は為替レートに大きく左右された。週末の3日金曜日は円高が進む中で少し株高になった。この3日を除くと、株価は為替レートと似た動きを示した。週前半は円安が少し進行するのに並行して株高、週後半は円高とともに株安になった。週を通せば日経平均株価はやや下げて終えることになった。

6月第1週の最大の買い手は事法であった。現先合計で1179億円の買い越し。うち現物で1150億円の買い越し。大部分が自社株買い。この週に購入し、直近までに公表された自社株買いの中で最も金額が大きかったものは、関西ペイント、6月2日、200億円であった。これ以外に公表された自社株買いの件数は多かったが、買越額は小粒のものが多かった。

自己は現先合計で1175億円の買い越し。うち現物で116億円の売り越し。先物で1291億円の買い越し。東証が公表している裁定残高から計算すると、この週は700億円前後の裁定解消売買があり、その大部分が自己による現物売り、先物買いとして計上されている(一部は海外の可能性もある)。一方、日銀ETF買いが758億円入っている。従って、日銀ETF以外の自己は現先合計で420億円前後の買い越しになる。この程度の買い越しなら、ポジション調整の売買の範囲内であったと考える。

個人は現先合計で895億円の買い越し。うち現物現金で547億円の売り越し。信用で896億円の買い越し、先物で546億円の買い越し。個人は今年にはいってから22週のうち20週が逆張りであり、逆張りに徹底している。スイングトレーダーは信用と先物にかなり大量の押し目買いを入れた。しかし、現物現金は売り越しである。原則として売り一辺倒である高年齢富裕者層の売りが増えた可能性が高い。

信託は現先合計で233億円の売り越し。うち現物で512億円の買い越し。先物で745億円の売り越し。うちTOPIXラージ先物で706億円の売り越し。信託には半年度始めに配当込みTOPIXへの連動を目指して先物を買っていた分が存在する。信託は配当金を受け取った後、TOPIXラージ先物を売って現物に乗り換えている。先物投資部門別売買状況のグラフの上から4番目が信託の売買である。半年度の始めに買った分を現在売り越している最中であることがわかる。従って、信託による現物買い先物売りはもう少し続く。なお、この週は信託方式の自社株買いもいくらか入っているので、信託の先物には純粋なヘッジ目的の売りも含まれている。上記に掲載している株式先物手口概算の表では、信託の売りのシェアが高いのは野村と大和である。しかし、両社のTOPIXラージ先物は買い越しである。両社には自己による裁定解消買いなども混じっていると思われ、外からは信託の売りは見えない。
 
投信は現先合計で881億円の売り越し。うち現物で250億円の売り越し。野村総研によると、6月第1週の国内株式型の公募投信は171億円の資金純流出になっている。現物売りの大半は解約に伴う売り越しであり、私募投信の売りも少し入っていた可能性が高い。

投信先物は630億円の売り越し。うち日経平均ラージ先物で224億円の売り越し。TOPIXラージ先物で370億円の売り越し。この週は野村アセットの「NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信(野村レバETF)」が850億円の売り越し。この週の同種のブルベア型ETFで純資産が大きいものは、先物売買がトントンに近かった。これ以外に日経平均ラージ先物で600億円買い越し、TOPIXラージ先物で370億円の売り越しがある。よくわからないが、こうした売買をする投信の多くは、私募投信であるとしか考えられない。

6月第1週の最大の売り手は海外であった。現先合計で1872億円の売り越し。うち現物で1462億円の売り越し。先物で410億円の売り越し。うち日経平均ラージ先物で433億円の売り越し。日経平均ミニ先物で621億円の売り越し。TOPIXラージ先物で480億円の買い越し。

株式先物手口概算の表において、外資系15社合計の日経平均ミニ先物は600億円の売り越し、TOPIXラージ先物は200億円の買い越しであり、金額は異なるが方向は海外と同じである。日経平均ラージ先物は200億円の買い越しであり、海外とは方向が異なる。これは外資系15社の先物買いの中に自己の裁定解消買いが混じっているからである。可能性が一番高いのはドイツ証券の日経平均ラージ先物500億円売りである。裁定解消買いを差し引くと、海外単独の売越額は500億円をさらに大きく上回っていたと思われる。こうした裁定解消買い分を除くと、外資系15社合計の日経平均ラージ先物は方向としては海外と同様に売り越しになるはずである。

6月第1週の海外による売買は、日経平均型の先物と現物は売り越し、TOPIXラージ先物は買い越しである。このパターンから推測すると、この週に売り越した海外は、投資よりも投機に近い種類の資金の割合が高かったと考える。

合計すると6月第1週は、「事法、自己、個人の買い越しvs海外、投信の売り越し」であった。もう少し具体的に表現すると、「自社株買い、日銀ETF、個人スイングトレーダーの買い越しvs投機が多めの海外、野村レバETFの売り越し」であった。



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