2016年4月第3週 株 コメント

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投資部門別コメント週次20160428

週足株価20160-3Wブログ用

先物手口201604-3W


2016年4月第3週の日経平均株価は前週末比724円高の17572円で引けた。2週連続の大幅高であったが、上昇の理由も2週連続で円安であった。18日月曜日は熊本地震本震の影響もあったが、主として円高が理由で株価は下げた。その後、円安とともに株価は上昇に転じる。22日金曜日の13時30分に日銀によるマイナス金利拡大という観測報道が流れ、その後は円安進行とともに急速な株高となり週を終えることになった。

4月第3週の最大の買い手は海外であった。現先合計で9008億円の買い越し。うち現物で5321億円の買い越し。先物で3687億円の買い越し。うち日経平均ラージ先物で1442億円の買い越し。TOPIXラージ先物で1333億円の買い越し。

月曜日に公表され、その日にツイッター上に掲載している4月第3週の先物建玉の変化から見た大手証券会社の株式先物手口概算を示す表を今週も最初に掲載している。第2週の先物買い越しの最大手はニューエッジで買ってクレディスイスへ移管したと思われる投資家であった。1枚連続買いという奇妙な買い方をしていたので、ヘッジファンド、商品ファンドなどの投機筋である可能性が高い。第3週は第2週よりも現物先物をバランスよく買っている。先物買い越し証券会社トップであるゴールドマンの客層は広い。一方、3番目の買い手であるABNクリアはヘッジファンドなどの投機筋の比率が高い。投機から投資まで幅広い参加者が買ったと思われる。ちなみにドイツの売りの多くは海外ではなく自己の裁定形成である。投機筋以外では、オイルマネーを運用している欧米の機関投資家が、円安に加えてオイルマネーの売り越し縮小が見えたので、現物と先物の両方で買いを増やした可能性が高い。

自己は現先合計で685億円の売り越し。うち現物で1032億円の買い越し。先物で1718億円の売り越し。この週の裁定売買は新規裁定形成超過であり、その金額は約1250億円。この大部分が自己部門で入っている。また、この週は日銀ETF買いが393億円入っている。従って、日銀ETF以外の自己は現先合計で1100億円前後の売り越しになる。日銀ETF以外の取引所外取引で自己による買いが1100億円前後存在していた可能性が高い。

信託は現先合計で706億円の売り越し。うち現物で698億円の売り越し。先物で8億円の売り越し。クジラ以外の信託のファンドマネージャーにとっては、多少の円安くらいしか材料のないこの上昇局面は当然売りであろう。

投信は現先合計で2192億円の売り越し。うち現物で156億円の売り越し。野村総研によると、4月第3週の国内株式型の公募投信は513億円の資金純流出になっている。最近は現物買越額が資金純流入額を上回るケースが増えた。以前は下回るケースの方が多かった。変化が起こったのは今年2月からである。マイナス金利で運用難に陥った銀行を始めとする機関投資家の資金が私募投信に流入し、現物株を少し買い越したと推測する。

投信先物は2035億円の売り越し。うち日経平均ラージ先物で1615億円の売り越し。その中で、野村アセットの「NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」が日経平均ラージ先物を1250億円前後の売り越しと計算できる。大和投信の「ダイワ・ブルベア・ファンドⅣ ブル3倍日本株ポートフォリオⅣ」は日経平均ラージ先物を50億円前後の買い越しと計算できる。観察している比較的大口の同種のファンドでは、大和のブル3倍のような買い越しのものは少なく、売り越しのものが多い。その結果、投信による日経平均ラージ先物は1615億円の売り越しになった。

4月第3週の最大の売り手は個人であった。現先合計で4560億円の売り越し。うち現物現金で3681億円の売り越し。信用で925億円の売り越し、先物で46億円の買い越し。個人の逆バリ傾向はバブル崩壊後から20数年間続いている。今年に入ってから個人の逆バリ傾向は、強まっている。最近は上がれば、ほぼ必ず売り越しになる。

合計すると4月第3週は「海外の買い越しvs個人、投信、信託の売り越し」であった。この週も株価を動かしたのは円安に反応した海外であった。個人だけではなく、国内投資家の戻れば売りのヒステリシスという病は回復方向に向かいつつあるが、依然として病的なほど重い。4月第3週は、バブル崩壊後、クジラが買い越しを始める少し前まで株価上昇時によくあった古い典型的なパターンに戻ってしまった。


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