2016年4月第2週 株 コメント

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投資部門別コメント週次20160421

週足株価201604-2Wブログ用

先物手口201604-2W


2016年4月第2週の日経平均株価は前週末比1027円高の16848円で引けた。この週の株価は為替レートが少しばかり円安方向に進行すると、それを好感して大きく上昇する展開が続いた。円安進行が止まった15日金曜日には株価も少し値下がりした。円安ドル高は原油高とも連動性が高く、これらを材料にして日経平均株価は1027円という大幅な上昇で週を終えることになった。

4月第2週の最大の買い手は海外であった。現先合計で6584億円の買い越し。うち現物で3849億円の買い越し。先物で2735億円の買い越し。うち日経平均ラージ先物で2006億円の買い越し。

月曜日に公表され、その日にツイッター上に掲載している4月第2週の先物建玉の変化から見た大手証券会社の先物売買概算を示す表を今週も最初に掲載している。14日、15日と1枚買いの注文を連続して出して株価を引き上げたと思われるニューエッジが売り越しになっている。ニューエッジの買いはクレディスイスに建玉移管されたと考えるのが普通だと思う。買いが新規買いではなく買い埋めであったのならば、ギブ・アップという制度の利用もありうる。どちらであるにしろ、ニューエッジの買いはクレディスイスに移された可能性が高い。

海外の先物買いはニューエッジ(→クレディスイス)、ABNクリアの日経平均型が中心である。先物に関してはヘッジファンドなどの投機的な買いが多かった可能性が高い。現物は4月第1週に今年初めて小幅の買い越しになり、第2週に一気に買越額が増加した。年初来現物を5兆円売り越した後、4000億円の買い越しである。オイルマネー以外の、オイルマネーの売りに怯えていた欧米の機関投資家が買い越しに転じたと考える。

信託は現先合計で563億円の買い越し。うち現物で891億円の買い越し。先物で328億円の売り越し。高値警戒感を抱いた信託による先物の売り越しは理解できる。銀行と保険も現物と先物の両方で売り越しになっている。しかし、これほどの上げ相場で現物が891億円の買い越しになることは、よくあることではない。上値を買う可能性がある主体はクジラか信託方式の自社株買いしか考えられないので、そのどちらかの買いであろう。

投信は現先合計で220億円の売り越し。うち現物で1075億円の買い越し。野村総研によると、4月第2週の国内株式型の公募投信は97億円の資金純流出になっている。現物買越額が純流入額を1200億円近く上回っている。乖離はよく発生するが、これほど大きな乖離は最近では発生したことがない。内容のわからない投信が1200億円前後現物を買い越していたことになる。

投信先物は1296億円の売り越し。うち日経平均ラージ先物で710億円の売り越し。TOPIXラージ先物で595億円の売り越し。その中で、野村アセットの「NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」が日経平均ラージ先物を600億円前後の買い越しと計算できる。大和投信の「ダイワ・ブルベア・ファンドⅣ ブル3倍日本株ポートフォリオⅣ」は日経平均ラージ先物を100億円前後の買い越しと計算できる。観察している範囲内では、同種のブル型投信は買い越しのものが多い。通常なら投信による日経平均ラージ先物は700億円以上の買い越しになるはずである。ところがこの週の投信の日経平均ラージ先物は710億円の売り越しである。上記2ファンド以外で1400億円前後の売り越しになっている。また、TOPIXラージ先物の595億円売り越しは通常よりも水準が高い。投信先物は上記2ファンド以外で2000億円前後の売り越しになっている。

現物で1200億円前後の買い越し、先物で2000億円前後の売り越しがあるが内容がよくわからない。投信のファンド本数は膨大であり、内容がよくわからない売買は毎週存在する。しかし、4月第2週は普段よりもケタが一つ多い。これだけの規模の売買が、ETFを含む公募投信で発生することは考えにくい。現物1200億円買い越し、先物2000億円売り越しの多くは、私募投信の売買である可能性が高い。最初に掲載した大手証券会社の先物売買概算から、日経平均ラージ先物は野村証券の売り越しが多かったことがわかる。野村アセットの私募投信が日経平均ラージ先物を1000億円前後売り越した可能性が高い。野村アセットの私募投信は1000億円単位で逆バリの売買を時々実施する。証拠なき直観であるが、当たりの可能性は低くはないと思う。それ以外に現物買い、先物売りが1000億円前後存在する。消去法により、私募投信がアービトラージ型の売買を1000億円前後実施したと推測するしかない。これは前例のない売買なので、当たりの可能性は高くはないと思う。

自己は現先合計で780億円の売り越し。うち現物で1646億円の売り越し。先物で866億円の買い越し。この週の実質裁定残の増加額は400億円。これは株価値上がり分も含まれているため、その分を除くと700億円前後の現物売り先物買いの裁定解消売買が出ているはずである。この大部分が自己部門で実施されている。また、この週は日銀ETF買いが726億円入っている。従って、日銀ETF以外の自己は現物中心に1500億円前後の売り越しになる。取引所外取引で自己による買いが1500億円前後存在していた可能性が高い。自己に対して売りを出した先としては、海外の可能性がある。その場合、取引所外取引も含めた海外による買越額は6584億円以下になる。この部分は影しかわからないので、可能性があるで止めておくことにする

4月第2週の最大の売り手は個人であった。現先合計で4366億円の売り越し。うち現物現金で2595億円の売り越し。信用で870億円の売り越し、先物で900億円の売り越し。この売りは従来と変わらない非常にわかりやすい売り越しである。加えて最近の個人は従来以上に逆張り傾向がより強くなっている。ここまで株価が大きく上昇すれば、個人の大幅売り越しは当然である。

合計すると4月第2週は「海外、信託の買い越しvs個人の売り越し」であった。この週は円安とともに原油高も進行した。オイルマネーとその売りに怯えていた欧米の機関投資家の売りが止まった可能性が高い。欧米の機関投資家は原油高だけではなく、円安による企業収益の改善をも期待して日本株を再び買い越し始めた。株高に反応して売りを出したのは国内投資家であり、従来と全く同じように個人が一番大きく売り越すことになった。

テーマ : 経済
ジャンル : 政治・経済

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