2015年10月第4週 株 コメント

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投資部門別コメント週次20151106

週足株価201510-4Wブログ用


10月第4週の日経平均株価は前週末比258円高の19083円で引けた。週初は前週末のNY株高を好感して高く始まった。10月30日の日銀金融政策決定会合を控え、動きにくい状況が続いた。この日銀金融政策決定会合において、黒田バズーカ砲の第3弾を期待する向きも多かった。その第3弾は放たれなかったが、その後に急伸して引けることになった。こういうケースでは期待外れで下げるケースが多いのであるが、この時は決定直後に少し下げた後、大きく上昇した。株価の予想だけではなく、後講釈までもが難しい週であった。

10月第4週に日本株を最も大きく買い越していた主体は海外であった。現先合計で2886億円の買い越し。うち現物で912億円の買い越し。先物で1974億円の買い越し。うち日経平均ラージ先物で799億円の買い越し。手口はバークレーズ950億円、ニューエッジ500億円の買い越しが目立つ。TOPIXラージ先物で988億円の買い越し。手口はゴールドマン650億円、ニューエッジ600億円の買い越しが目立つ。

上記の外資系証券のうち、ニューエッジはヘッジファンドがよく利用する証券会社として有名である。特に日経平均ラージ先物では第3週に650億円の売り越しがあった。同じ主体かどうかは別にして、日経平均ラージ先物の方はヘッジファンドの買いである可能性が高い。ゴールドマンのTOPIX先物は依然として巨額の買い建玉を持ち、最近は再び買い建玉を増やしつつある。少し投機色を帯びた中長期の投資資金の買いが多いように見える。第4週については、投機、投資のどちらが多いと決めるのは難しく、短期、中期、長期のさまざまな種類の資金が混じって買い越していたとしか言いようがない。

銀行は現先合計で505億円の買い越し。うち現物で145億円の売り越し。先物で649億円の買い越し。うち日経平均ラージ先物で693億円の買い越し。第2週、第3週の合計で銀行は日経平均ラージ先物を645億円売り越していたので、その分の買い戻し。

個人は現先合計で573億円の売り越し。うち現物現金で1749億円の売り越し。信用で488億円の買い越し。先物で688億円の買い越し。日本郵政株の申込期間と重なったので、現物現金で他の株を買う余裕はなかったようである。しかし、株価上昇局面であるのにもかかわらず、スイングトレーダーを中心に、信用、先物で買いを入れていた。

投信は現先合計で1790億円の売り越し。うち現物で270億円の売り越し。野村総研によると、10月第4週の国内株式型の公募投信は184億円の資金純流入になっている。にもかかわらず売り越しである。私募投信の解約売りが出たと解釈するしかない。この週は、日銀によるETF買いは無かった。

投信先物は1520億円の売り越し。うち日経平均ラージ先物で1270億円の売り越し。その中で、野村アセットの「NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」が日経平均ラージ先物を820億円前後の売り越しと計算できる。加えて、この週は同じく野村アセットの「NEXT FUNDS 日経ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」が日経平均ラージ先物を300億円前後の売り越しと計算できる。さらにもうひとつ、大和投信の「ダイワ・ブルベア・ファンドⅣ ブル3倍日本株ポートフォリオⅣ」が日経平均ラージ先物を150億円前後の売り越しと計算できる。この3つの投信の合計で1270億円前後の売り越しとなり、投信全体による日経平均ラージ先物の売越額に非常に近い金額になる。

10月第4週に日本株を最も大きく売り越していた主体は信託であった。現先合計で1821億円の売り越し。うち現物で1192億円の売り越し。先物で629億円の売り越し。信託は8月半ばから現物先物合計で買い越しが続いていた。9月までは買い下がりであり、逆バリを好む多くの種類の信託が買い越していた可能性が高い。10月に入ってからの第1週と第3週は株価上昇局面であるにもかかわらず大幅な買い越しになった。2015年10月からGPIFと3つの共済年金の運用一元化が実施に移された。相対的に株式組入比率の低い3共済は高値でも株を買い上がるようになった。その3共済による買いも、どうやら第3週で終了したようである。10月第4週は公的年金というクジラを除く信託が利食いの売りを出してきたものと思われる。

10月第4週を合計すると、「海外の買い越しvs信託、投信、個人の売り越し」であった。株価の上昇局面ではよく見られる典型的なパターンであった。


10月月間

投資部門別コメント月次20151106


10月の日経平均株価は前月末比1358円高の19083円で引けた。

10月の最大の買い手は海外。現先合計で7439億円の買い越し。10月の株価上昇の大半は、この海外による買い越しが原因であった。

信託は現先合計で1301億円の買い越し。GPIFと3つの共済年金の運用一元化が実施に移されたため、相対的に株式組入比率の低い3共済が現物を買い上がることになった。

自己は現先合計で1069億円の買い越し。この中で、日銀ETFによる現物買いは336億円であった。

10月の最大の売り手は個人。現先合計で9542億円の売り越し。個人は株価が戻ったことに加えて、郵政3社の申込期間と重なったため、結果として大幅な売り越しになった。

10月月間の現先合計は、「海外7439億円の買い越し、信託1301億円の買い越し、自己1069億円の買い越しvs個人9542億円の売り越し」であった。中心は「海外の買い越しvs個人の売り越し」であり、株価上昇局面ではよく見られるパターンであった。ただ6月~9月に海外が8兆5824億円も売り越す中、日経平均株価は2838円下落していた。10月は個人以外の国内の売り圧力が小さかったため、海外による規模が大きいとは言えない7439億円という買越額で、日経平均株価は1358円というそこそこの戻りを達成することができた。

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