製造業の重要性(その2)

日本経済を衰退させた産業構造の大変化

日本の就業者数(雇用者+自営業者)の変化 (総務省HP、労働力調査より)
________2002年____2011年_____増減
総数_____6,330万人___6,244万人___ -86万人   
製造業____1,202万人___1,041万人___-161万人
医療・福祉___ 474万人____ 676万人___+202万人

過去10年間に、日本は就業者を、製造業から、医療・福祉産業へと継続して移動し続けてきた。
 
問題点
製造業
(1)生産性が高く、生産性の伸び率も高い。
(2)それもかかわらず、超円高で製品価格高となり、多くの企業が、競争力を失っている。
(3)産業全体で、税金・保険料を、政府に大量に納めている。
医療・福祉産業
(1)生産性が低く、生産性の伸び率も低い。
(2)その結果、医療はともかく、福祉の中には低賃金労働者が多い。
(3)産業の大部分が、税金・保険料を財源とした政府からの移転経費で成り立っている。

過去10年間、日本の実質GDPが伸び悩み、財政赤字が拡大した最大の原因は、こうした就業構造、すなわち産業構造の変化にある。

今後、日本は、製造業が衰退する中で、医療・福祉産業が肥大化する可能性が高い。しかし、基幹産業たる製造業が衰退に向かえば、税金を産み出すことができず、税金バカ食いの医療・福祉産業を支えることができなくなる。そうなると、次には、医療・福祉産業までも衰退してしまう。

製造業の衰退の最大の原因は、中国の工業化に伴う日本経済の空洞化。残念ながら、これは避けることはできない。

しかし、もう一つ大きな原因がある。それは、中国、韓国、台湾などの、極端な自国通貨安誘導政策である。日本円は、購買力平価で見て、中国、韓国、台湾などの通貨より、約2倍の割高状態が継続している(後日詳述)。これに対しては、日本にも対抗策がある。介入と金融の量的緩和の強化による円安誘導政策である。

介入と金融の量的緩和の強化により、円安誘導を実施し、製造業の成長を維持することが、日本経済にとって必要な政策である。

テーマ : 経済
ジャンル : 政治・経済

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中国の工業化

中国の工業化による日本の工業の空洞化は避けられないとお考えですが、そうなると仮に円安に誘導して、韓国や台湾などに対抗したとしても、究極的には中国の製造業には対抗できないということでしょうか?そうなると、やはり、一時的に製造業の衰退を食い止めることが出来たとしても、その後は製造業以外に活路を見出すしか無いんでしょうか?その場合、どのような産業が良いとお考えですか?

中国の競争力

http://stockbondcurrency.blog.fc2.com/blog-entry-13.html
を御覧下さい。
中国の競争力は、「労働力の賃金が安い割には、労働力の質が良い。」ことです。ただ「賃金が安い」というのは、何割かは、過去の中国人民銀行による人民元安誘導政策の結果です。この人民元安誘導政策の分は、日本も円安誘導政策をとれば、対抗できます。人民元安誘導政策が無かった場合でも、中国の賃金は日本より安いでしょう。しかし、労働の質は現在は日本の方が上回っています。人民元と円がパリティであれば、中国の工業化により、ローエンドの製品は中国に負けてしまいますが、ハイエンドの製品は、依然として日本の方が競争力を持つことになると思います。日本の製造業の多くは、超円高がなければ、まだ競争力があるはずです。
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