2015年4月第3週 株 コメント

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週足株価201504-3Wブログ用


4月第3週の日経平均株価は前週末比255円安の19653円で引けた。一方、TOPIXは前週末比1ポイント安の1589であり、下げ幅は日経平均よりは小さかった。

この下落した週の最大の買い手は、3週連続で海外であった。現先合計で3293億円の買い越し。うち現物が3084億円の買い越し。買いの中心はヘッジファンド以外の資金、すなわち年金、投信、投資顧問を通じる長期性の資金の買いが多かったと推測する。海外がこれだけの金額を買い越すと株価は上昇するケースが多いが、海外以外の売り圧力が強く、4月第3週の株価は下落してしまった。

銀行は現先総合で542億円の買い越し。TOPIXラージ先物だけで602億円の買い越し。4月第1週-第3週で2218億円買い越している。2月第4週-3月第4週に2181億円の売り越しが見えるので、その分の買い戻し。3月末のヘッジ売りの買い戻しであろう。

投信は現先合計で248億円の売り越し。現物は86億円の買い越し。日銀ETF730億円の買い越しを差し引くと644億円の売り越し。野村総研によると、国内株式型の投信は4月第3週に530億円の資金純流出になっている。一部の投信には資金が流入しているようだが、ETF以外の国内株式型全体では資金純流出が続く。

投信は日経平均ラージ先物を52億円買い越し。第3週は買い金額も売り金額も少なく、野村の私募投信と思われる投信は動いていなかったようだ。それでも投信は、11月-4月第3週の合計で7707億円の売り越しであり、このショートは4月第3週末時点で残っているはずである。ただ現物とセットで保有している可能性はある。そのため、すぐには買い戻しにはならなくても、遠くない将来に、日経平均ラージ先物を買い戻してくる可能性は高いと考える。

信託は現先合計で1240億円の売り越し。現物だけで598億円の売り越し。クジラは3月以降、ほとんど買っていない。企業年金などのクジラ以外の投資家が継続的に売りを出す。

個人は現先合計で2689億円の売り越し。うち現物現金で3926億円の売り越し。

合計すると、海外の買い越しvs個人、信託の売り越しというよく見られるパターンであった。ただしこれは、株価上昇時に24年間継続して見られる典型的なパターンである。株価下落時にもこのようなパターンはあるが、多くはない。株価下落時には、国内投資家が海外の売り越しに対して買い向かうパターンの方がよく見られる。

官製相場、金余り相場という言葉が頻繁に聞かれ、下値不安が後退している。しかし、日銀以外のクジラは休んでおり、実際に株を買い越し続けているのは海外投資家だけである。年初来で海外投資家は現先合計で2兆4190億円買い越している。国内投資家はそれに近い金額の株を売り越しているのである。

海外投資家が日本株を買い越し続ける中、国内投資家も近い将来、株価を上値でも買い越しになるだろうという予想は、バブル崩壊の少し後から言われ続けてきた。しかし、過去23年間外れ続けてきた。現在でも、近い将来、今度は国内投資家が買い越すようになるという予想は聞かれる。この予想は、いつか必ず当たる。特に今年度は、クジラがかなり大量に株を買い越すことが予想されている。国内投資家が上値で株を買い越すようになる日は明日からかもしれない。しかし、100年後からかもしれない。確実に言えることは、株価が戻れば、他にどんな好材料が出ようとも必ず株を売り越すというヒステリシスがあまりにも強くなってしまっているという事実である。最近参入したデイトレーダー、スイングトレーダーは上値でも株を買い越すことはあると思う。しかし、昔からずっと大量に株を保有し続けている高年齢の富裕投資家、クジラを除く上げ相場を経験したことのないプロのファンドマネージャーたちは、現在のような環境でさえも、株を買うことは全く考えず、株価が高い間は株をひたすら売り続け、預金へと資金を大量に移している。

日本企業の株というものは、日本国民にとっての大変貴重な財産である。それに対して日本の政府・日銀が過去にとってきた政策は、1989年12月29日の高値38,915円から2009年3月10日の安値7,054円まで、19年強の期間、最大で82%も日経平均株価を下落させ、国内投資家に株は儲からないものという非常に強い信念を抱かせたことである。そして、1991年以降、結果として取引所という流通市場だけで91兆円、発行市場も含めた国際収支ベースでは114兆円も安値で日本の株を海外投資家に売り渡すという犯罪的とも言える政策を続けてきたことである。この犯罪的な政策は現在も進行中である。ここまで来てしまった以上、有力な解決策はもはや存在しない。しかし、犯罪的な政策が現在も続いているという事実は、認識すらされていない。

テーマ : 経済
ジャンル : 政治・経済

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