2015年4月第2週 株 コメント

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投資部門別コメント週次20150416

週足株価201504-2Wログ用


4月第2週は前週末比473円高の19,908円で引けた。チャートを見ると、ほとんどが右肩上がりの非常に強い週であった。10日の寄り付き直後に日経平均株価は一時2万円台をつけ、お祭り騒ぎのようにもなった。

この上昇した週の最大の買い手は、4月第1週に続いて海外であった。現先合計で7116億円の買い越し。うち現物が5910億円の買い越し、TOPIXラージ先物が818億円の買い越し。一般論であるが、ヘッジファンドは、売買に日経平均ラージ先物を使うケースが多い。年金、投信、投資顧問を通じる長期性の資金は、現物とTOPIXラージ先物を使うケースが多い。買いの中心はヘッジファンド以外の長期性の資金である可能性が高い。ちなみに、4月第2週末のゴールドマンのTOPIXラージ先物6限月の建玉は+112,821枚、前週末比+4150枚であり、これがその長期性資金の一部である。

銀行は現先総合で650億円の買い越し。TOPIXラージ先物だけで663億円の買い越しであった。先々週、先週と説明してきたように、TOPIXラージ先物の銀行の売買は3月第3週から、-513億円→-1093億円→+953億円→+663億円となっている。3月後半のヘッジ売りを4月前半に買い戻したものである。

信託は現先合計で683億円の売り越し。現物だけでは1379億円の売り越し。クジラは3月以降、ほとんど買っていない。企業年金などのクジラ以外の投資家が継続的に売りを出す。

投信は現先合計で2825億円の売り越し。現物は103億円の売り越し。日銀ETF730億円の買い越しを差し引くと833億円の売り越し。先週書いたように、野村アセットの「日本企業価値向上ファンド」が4月第1週に1000億円前後買い越した。このファンドは4月16日現在で純資産が2177億円にまで増えており、一時販売停止が発表された。一方、野村総研によると、国内株式型の投信は、4月1-10日の間に856億円の資金純流出となっている。一部の投信には資金が流入し始めているが、ETFを除く国内株式型全体では依然として資金が流出しているのである。

投信はTOPIXラージ先物を754億円売り越し。これは3月第3週-4月第1週に1023億円買い越した分の反対売買。

投信は日経平均ラージ先物を1959億円売り越し。投信は11月-2月第1週の期間に9028億円売り越しであり、それに近い金額の3限月から6限月へのロールオーバーが存在した。それが踏み上げ買い戻しとなり、4月第1週末時点でショートがまだ5800億円前後残っていた。この金額分がさらなる買い戻しになる可能性が高いと先週も書いた。売っていたのは野村アセットの私募投信と見ている。しかし、4月第2週は買いと正反対の大幅な売り越しであった。日経平均ラージ先物の売り金額が増え、買い金額が減っていることから、野村の私募投信の買いが止まったことまではわかる。昨年10月以前には、投信が日経平均ラージ先物を1959億円も売り越すこと自体が、長期間存在しなかった。何か特別な理由があるはずである。4月第2週の日経平均ラージ先物を枚数で見ると、投信は9854枚の売り越し。この週の日経平均ラージ先物6限月の主な売り手口は、野村3432枚、クレディ・スイス3357枚、以下は外資系証券が続く。野村の売り越し枚数が中途半端な売り越し枚数であり、現時点では売りの理由は不明。

個人は現先合計で3376億円の売り越し。うち現物現金で3587億円の売り越し。デイトレーダー、スイングトレーダーの売りもあるかもしれないが、ずっと昔から大量の株を保有している高齢の資産家の売りが中心と見る。

合計すると、海外の買い越しvs個人の売り越しという24年間続く株価上昇時の典型的なパターンであった。

これで現物だけの海外の買い越し金額は、2012年11月第2週のアベノミクス相場開始以降で18.9兆円、1991年以降では90.7兆円。自己という難しい存在があるため、この金額は国内投資家の売り越し金額に等しくはないが、近い金額ではある。海外が買っているだけという見方は正しい。しかし、もう一つ重要な視点は、国内投資家が長期間ひたすら大規模に日本を売り続けているという事実である。国内投資家は、1991年以降の株価上昇時には、大規模に日本を売り続けており、アベノミクス相場開始以降、日本を売る金額が拡大した。黒田バズーカ砲第1弾が放たれた翌週は、過去最大の日本売りになった。バズーカ砲第2弾の翌週は、現先合計でみると過去最大の日本売りになった。そして、日経平均株価が2万円台に一時回復した週も大量の日本売りであった。こうした声は、個人のブログやツイッター上には存在する。株価が上昇すると大規模な日本売りが発生するという24年間続く事実、強列なヒステリシスの存在が、プロの証券会社や運用会社からは全く聞こえてこない。バブルだ、公的相場操縦だ、こうした声ばかりであるのは非常に悲しい。


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