2015年4月第1週 株 コメント

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投資部門別コメント週次20150409

週足株価201504-1Wログ用

週間で日経平均株価が149円上昇した4月第1週の最大の買い手は、海外であった。4346億円の買い越しであり、現物だけなら4454億円の買い越しであった。これで年初からの海外の現物の買い越し金額合計は2842億円と、今年初めてのプラスになった。アグレッシブに大きく上昇した局面はあまりなかったので、おそらくは、ヘッジファンド以外の年金、投信、投資顧問を通じる長期性の資金が大半であったと推測する。

投信現物は53億円の買い越し。日銀ETF買い352億円を差し引くと299億円の売り越し。4月7日の日本経済新聞に、野村アセットの「日本企業価値向上ファンド」が1062億円設定され、その大半の資金が4月3日に株の買い付けに回ったと報道された。このネタは、一見するとガセだったようにも見える。しかし、実は正しかった。今年に入ってからの投信現物の買い金額、売り金額、買い越し金額を表すグラフを下記に示す。

投信売買2014年4月第1週

投信の買い金額は前週比で1558億円増加している。野村アセットは3日に現物を1000億円前後買っていたのである。3日の日経平均は前日比122円高、売買代金は2兆円であった。投信のファンドマネージャーの買いが上手だったのか、野村アセット以外に買い手が少なかったのか事情はわからない。結果は、投信1000億円買いのマーケットインパクトは小さく、日経平均はあまり大きく上昇しなかった。野村の投信と日銀ETF以外の投信は、大きく売り越していたのであった。

投信先物は日経平均ラージ先物だけで1509億円の買い越し。枚数では7783枚。この週に野村証券の日経平均ラージ先物の買い建て玉が7079枚増加。以前から野村の売買と一致はしないが、似た局面はあった。この主体は、野村アセットで私募投信を設定し、日経平均ラージ先物を昨年11月-3月第1週までに9028億円前後カラ売りしていた。それが3月第2週から踏み上げとなっている。4月第1週末現在で5800億円前後、33140枚前後のショートを残している。この私募投信の買いの合計は49834枚前後、平均買い単価は18116円(9028億円÷49834枚)前後である。買い戻しを始める直前の3月第1週末の日経平均株価は18971円、4月第1週末時点の日経平均株価は19435円。1枚当たり1000円以上の損を出している。4月第1週末時点の損失合計は500億円以上であり、4月9日終了時点ではさらに上回っている。相当巨額の損失であり、後日、表面化するかもしれない。

銀行のTOPIXラージ先物は953億円の買い越し。3月第4週の1093億円売り越し分の買い戻し。先週、近い将来に買い戻すと書いたが、本当に近かった。年度末に1000億円前後の先物売りヘッジを1日だけかけたようである。よく見れば、2013年度末には290億円前後、2012年度末には100億円前後同じことをやっていた。枚数では6000枚強の売買があったはずだが、3月第4週、4月第1週のTOPIXラージ先物の手口からは、この売買が全く見えない。これは、銀行に対して銀行系の証券自己が、買い越し、売り越しで向かっていたからと考える。

信託現物は1194億円の売り越し。過去5週間で2420億円の売り越し。クジラはどこに行ってしまったのであろうか。

自己は現先合計で1858億円の売り越し。2週連続で売り越しだが、それ以前に買いが積み上がっていたので、当然の売り越しである。そして、この売り越しの中の1000億円前後は、先に書いた銀行に対する売り越しと考える。3月第4週の自己の現先合計は216億円の売り越しであるが、自己の対銀行での買いがなければ、1216億円前後の売り越しになっていたと考える。対銀行以外の売り越しの背後には、証拠はないが、海外による上場先物以外のデリバ売りに自己が買い向かい、自己が取引所で先物に売りを出していたという疑いを強く持っている。

個人は現先合計で4346億円の売り越し。投信と同じく上がれば売りという強列なヒステリシスから抜け出すことができない。

合計すれば、海外、投信(先物買い戻しと日銀)の買い越しvs個人、自己(背後は銀行と多分海外)、信託の売り越しという24年間続く株価上昇時の平均的なパターンに近い形であった。実質投資収益率が高くなる可能性がある株というリスク資産から資金が大量に逃げ出し、超金融緩和でジャブジャブになり、インフレのため実質投資収益率がほぼ確実にマイナスである無リスク資産へと資金が大量に流入する逆バブル現象は続く。

テーマ : 経済
ジャンル : 政治・経済

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