海外投資家の日本株買いが円安を引き起こす理由

2014年10月31日13時44分に、日銀が予想外の金融緩和の強化を発表した。その直後から、海外投資家が大量に日本株を買い始め、株価は急激な上昇に転じた。今回の海外投資家の買いは、半分以上が先物市場を通じた買いであったが、現物市場においても大量といってよいほど多くの日本株買いが見られた。一方、為替市場においては、円売り外貨買いが殺到し、円相場は急激な下落に転じた。しかし、海外投資家が日本株を大量に買うということは、その際、大量の円買い外貨売りが発生しているはずである。その大量の円買いがあったにもかかわらず、円は急上昇したのではなく、急落した。円買いが入ると、円安が発生する。今回は、この現象が発生するメカニズムを説明することにする。

この点については、前回でもごく簡単にふれた。また、この現象は、2012年11月14日のアベノミクス相場開始直後からの展開と同じであり、以前に何度も詳しく説明したことがある。そして、「超円高が20%の確率で発生する」と何度か書いてきた。しかし、超円高が発生しなかった理由については、まだ書いていない。

前回説明したように、日本株については、東証が投資部門別売買状況という統計を週に一度発表している。為替についての統計は存在するが、株ほど便利でわかりやすいものは存在しない。株については、統計上の数字から、何が起こったかが、事後的にはほぼ間違いなく特定できることがたくさんある。一方、為替については、多分、このようなことが発生しているのであろうと、推測できることは多々存在する。しかし、証拠が統計数値として存在し、間違いないと断定できるものは多いとは言えない。確かな証拠はないが、多分発生しているであろうと思われる推測を含んだ内容について書くことにする。

為替売買が発生する原因は、いくつも存在する。その中で今回は、証券投資から発生する売買に光を当てることにする。1996年以降の証券投資の累積金額を表すグラフを下記に示す。


証券投資長期

月ごとのグラフを掲載すると、変動が激しすぎてトレンドがつかめないので、売買の累積金額を示した。上記の統計は、1996年-2013年がIMF国際収支マニュアル第5版に基づくものであり(符号だけは変更している)、2014年からが第6版に基づくものとなっている。

最初に書いたとおり、証券投資と為替レートについては、為替の需給関係だけを考えたならば、証券投資が赤字になると円買い=円高が発生し、黒字になると円売り=円安が発生するように思える。しかし、短期的に見た場合は、その反対の現象が起こりやすい。理由は、円安→日本の輸出企業の収益回復→海外投資家の日本株買い=証券投資の赤字拡大→株高、といった因果関係が存在するからだ。こうした傾向は昔から存在していた。それがより明確化したのは、2012年11月14日のアベノミクス相場の開始以降である。それがさらに極端化したのが、2014年10月31日13時44分以降である。為替レートの決定要因は多種多様である。証券投資の売買以上に為替レートに大きく影響を与える要因が存在する。その要因があるために、大量の円買いが発生しているにもかかわらず、円高には向かわず、正反対の円安へと向かう。その要因をこれから明らかにしていく。

アベノミクス相場開始以降の、証券投資の内容をもう少し詳しく示したグラフを下記に示す。


証券投資短期

2012年11月に円安株高が発生して以降、2013年末頃までの間に、海外投資家による大量の日本株買いが入っていた。その他にも海外投資家は日本の債券も少し買い、国内投資家も外国株や外国債券を売っていた。なお、証券投資の累計金額は、2012年12月にプラスになっている。しかし、この時プラスになった原因は、12月に証券の貸借取引を通じて、国内から海外へと資金が大量に流出していたからである。貸借取引は、証券投資というより、単なる短期資金の貸し借りに近い。そのため、国際収支マニュアル第6版からは、証券投資における貸借取引の計上は取りやめることになった。従って、2012年に国際収支マニュアル第6版を遡及適用していた場合、11月と12月の累計の証券投資はマイナスになっていたのである。

こうした形で証券投資を通じて大量の資金が日本に流入し、その際、大量の円買い外貨売りが発生する中で、円高ではなく、円安が進行していた。2014年に入ると、累積の証券投資の変動は小さくなった。そして10月31日に異次元緩和の第2弾が実施されるとともに、海外投資家は日本株を大挙して買い始めた。その買いを含めた証券投資の赤字の累計金額は、10月と11月(最初の2週間だけ)に大きく拡大した。円安は、8月頃から進行し始めたが、10月31日から、証券投資に伴う円買い外貨売りが大量に発生する中で、急速な円高ではなく、急速な円安が進行した。

円安が発生することを説明するために、下記のグラフを示す。


証券投資と相資金移動

2012年11月-2013年末に発生した円安も、2014年10月31日以降の円安も、メカニズムは共通点が多いと思う。それを理解するためには、国際収支表について、いくつかの論点を押さえておく必要がある。ここでは重要な部分だけを取り出して説明することにする。国際収支表を構成する主要4項目を下記に記す。

経常収支=貿易収支+サービス収支+第一次所得収支+第二次所得収支
金融収支=直接投資+証券投資+金融派生商品+その他投資+外貨準備
資本移転等収支(=金額が小さく重要でもないので、ほとんど無視する)
誤差脱漏

となる。そして、この上記4項目の間では下記の式が恒等式として成立する。

(Z) 経常収支+(資本移転等収支)-金融収支+誤差脱漏=0

証券投資は、直接投資と並んで、金融収支を構成する大きな要素である。金融収支には他に、金融派生商品、その他投資、外貨準備が存在する。

以前は、「その他投資+金融派生商品-誤差脱漏」(国際収支マニュアル第5版の頃だったため、「その他投資+金融派生商品+誤差脱漏」と表現していた)を取り上げて、ヘッジや投機を目的とする売買が含まれる項目としていた。今回は、それに外貨準備も加えた「その他投資+金融派生商品+外貨準備-誤差脱漏」の合計数値を上記のグラフに黒線で示した。

証券投資以外で、ヘッジや投機を目的とする売買があった場合、その売買が処理される項目は、「金融派生商品+その他投資-誤差脱漏」が多いと考えている。「金融派生商品」は、最初からヘッジや投機のための売買として使われることを目的に作られた商品である。「その他投資」は、名前の通り一部の取引以外の売買をすべて含むものであるが、そうした売買の多くは、ヘッジや投機を目的とする取引と直接関係するもの以外に、広義のヘッジや投機を目的とする売買と間接的に関係する取引が多く含まれていると考えている。誤差脱漏は、原因は多様であると思うが、金額が大きく、売買回転の速い投機目的の売買の申告漏れが、誤差脱漏の最も大きな原因になっていると推測している。これを金融収支の中の項目に加える場合、符号をマイナスにしなければならない。

以上のように、「その他投資+金融派生商品-誤差脱漏」は、ヘッジや投機を目的とする売買に近い金額になると考えられる。しかし、外貨準備は全く性質が異なっており、「その他投資+金融派生商品-誤差脱漏」と同類のものとして扱うのは、通常なら正しくない。ただ、2012年11月-2014年9月の外貨準備は、3.9兆円の黒字である。その間、政府と日銀の外貨準備等の資産において、407億ドルの資産を、為替の先物買いという外貨準備の外にある資産から、外貨準備の中にある外国証券などの買いに資産を移している。この操作が行われると、「407億ドルの外貨準備の黒字増加=407億ドルのその他投資の黒字減少」が発生する。本来ならば、この407億ドルを円換算した4.1兆円をその他投資の収支から差し引くのが一番正確なのである。ここでは、説明しやすくするために、発生する0.2兆円弱の差に目をつぶって、「その他投資+金融派生商品-誤差脱漏」を「その他投資+金融派生商品+外貨準備-誤差脱漏」に替えたのである。長くなるので、「その他投資+金融派生商品+外貨準備-誤差脱漏」を(C)と記す。2012年11月-2014年9月に実施された証券取引以外のヘッジや投機を目的とする売買の合計を、(C)として上記のグラフの1項目として表示したのである。

2012年11月-2014年9月に発生した証券投資(Aと記す)にかかわる売買に対して反対売買として立ち向かったのが、最初は(C)であり、その次が直接投資(Bと記す)である。この3つを合計したものが、黒線で示した合計である。3つの合計金額は、金融収支-誤差脱漏と等しくなる。時間をかけて先に示した国際収支の定義をよく見てもらえば、こうなることがわかるはずである。さらにこれはまた、上の(Z)の式から、「経常収支(+資本移転等収支)」(Dと記す)にも等しくなる。つまり、上記のグラフで4つの項目に分けて記したものは次のような関係にある。

(A)+(B)+(C)=(D)

この式を変形すると、下記の式になる。

(C)+(B)-(D)=-(A)

海外投資家による日本株買いなどの証券投資(A)による円買いの金額が増加しても、円安が進行する最大の原因は、それ以上に(C)を中心とした円売りの金額の方が、その時は大きかったからである。円安が進行した2012年11月以降、しばらく、上記のグラフの青色の線で示した(C)、あるいは直接投資(B)の金額が大きく、そこから経常収支(D)を差し引いた円売りの金額は、赤色の線で示した証券投資(A)を通じる円買いの金額を上回っていたのである。上記の式は、事後的には必ず成立する。事後的には成立するが、事前的には下記の式が成立していたのである。

(C)+(B)-(D)>-(A)

これは、ヘッジや投機目的の円売りなどの金額が、事前的には、日本株買いなどの証券投資(A)による円買いの金額を上回っていたことを意味する。どんなに大量の日本株買いに基づく円買いが入っても、それ以上に円の先安予想から発生するヘッジや投機目的の円売りなどの金額の方が大きかった。そのため、事前的には(>)であったものが、事後的には(=)になるまで円安が進行したのである。

(C)の定義は、「その他投資+金融派生商品+外貨準備増減-誤差脱漏」である。その具体的な中身で、一番大きな部分を占めていたのは、海外投資家が
170兆円以上(2012年9月末現在)保有していた、日本の株や債券などの円建て資産をヘッジするための売りであったと考えている。

(C)が10数兆円レベルで存在していた頃、私は、巨額な円のヘッジ売りの巻き戻しから、超円高発生という最悪のシナリオが、20%の確率で発生すると書いていた。そして、起こる確率が一番高いのは、2番目に悪いシナリオである、空洞化シナリオであるとも書いていた。これは、ヘッジャーの売りが少しずつ買い戻され、直接投資に伴う売買に吸収されていくシナリオであった。この場合、円安が維持されながら、経常収支(D)は変化せず、あるいは悪化し続けることも起こりうる。この直接投資の赤字が増え続け、経常収支が改善しないシナリオを、悪い円安、空洞化シナリオと書いてきた。20%の確率で発生すると書いた超円高は発生しなかったが、2番目に悪いシナリオである空洞化シナリオが、実際に発生した現象である。直接投資(B)の進行とともに(C)の金額は減少し続け、現在では、もはや超円高に戻る可能性は非常に低くなった。つまり、アベノミクス相場開始の時から発生した証券投資(A)に伴う円買いは、最初は主として(C)での円売りによって吸収され、最終的には直接投資(B)で発生する円売りへと吸収されていったのである。その結果、経常収支(D)の増加は発生せず、一時的には赤字に転落することもあった。経常収支(D)は、直近では少し右肩上がりであるが、途中で少し右肩下がりの時期もあり、その時、経常収支は赤字が続いていたのである。

直接投資が、全て悪い直接投資であるとは言わない。成功と言えるM&Aや、ノウハウの流出以上の見返りを日本にもたらす非製造業を中心とする海外進出は、良い直接投資である。一方、M&Aの失敗確率は高いので、失敗したM&Aや、先端的な技術やノウハウの流出が伴いやすい製造業を中心とする海外進出は、悪い直接投資と言えるであろう。直接投資の何割かは悪い直接投資であり、日本が一方的に損失を被るものであった。その金額はわからないが、合計すれば相当大きな金額になっていたであろう。超円高に耐えきれずに、やむをえず海外に進出して技術やノウハウを取られただけの製造業、超円高で安くなったことを利用して、外国の企業をあまりにも高値で買ってしまい、結局は損失となったM&Aなどは、かなりの金額で存在していたはずである。悪い直接投資が増えると、日本経済は一方的に空洞化したり、利益を失うだけである。しかし、具体的に悪い直接投資と良い直接投資がいくらの金額になるかはわからないし、その結果をまだ出すことができないものも存在する。ただ、現在の途中経過を見る限り、悪い直接投資の割合が高く、日本は小さなウィンと大きなルーズを獲得したとしか思えない。2000年以降の日本経済の不振を見ると、そうとしか考えられないのである。

一方、通説的な見解は、(C)の中身はヘッジファンドの円売り、または購入する日本株に100%ヘッジをかけている株への投資資金に対するヘッジ売りであるというものである。

(C)の中にヘッジファンドの円売りが含まれていることは間違いない。ヘッジファンドの円売りの金額は、一時的には(C)の大部分を占めていた時期もあったはずである。しかし、ヘッジファンドを中心とする投機筋は、大量に円を売ったと思うが、そう長い期間、円売りポジションを持ち続けるはずがない。大部分の円売りポジションは短期で閉じられているはずであり、1年以上にわたり円売りポジションを維持していたものもあるとは思うが、割合としてはごく一部であるはずだ。従って、(C)の中身の大半がヘッジファンドであった時期は、円安発生の直後の時期にはあったとは思うが、2年近い年月の間に、(C)の中身の大部分を占めたのは、年金、投信などの海外の機関投資家による円のヘッジ売りであったと考える。(C)の実体はヘッジファンドの売りポジションというのは、多数説だと思う。しかし、大部分がヘッジファンドでの売りであるという証拠はない。私の主張である海外の機関投資家のヘッジ売りであるという証拠もない。海外の機関投資家が日本の円安を予想した場合、その保有する円建て資産の何割かに円の売りヘッジをかけてくるはずである。そうしたヘッジ売りのポジションは、数ヶ月~2年程度維持するものが多かったと思う。一方、年単位にわたって円の売りポジションを持ち続けるヘッジファンドは、一部に存在するとは思うが、多いとは考えられないのである。

また、海外投資家が日本株を買う際、購入する日本株に100%ヘッジをかけているという説もある。これは、主として日本株のストラテジストの中に存在する意見である。大量の日本株買い=円買いが入っているにもかかわらず、円高が進行しないのは、日本株の買いに対して100%のヘッジ売りがかかっているためと考えているようである。私は、こうした新規の日本株に対する100%のヘッジ売りというのも、存在することは間違いないが、全体のごく一部であると考えている。大多数のファンドマネージャーは、自分が保有する円建て資産のポジション全体を見て、ヘッジ比率を調整するのであり、新規の円建て資産の購入分にだけヘッジをかけるということはほとんどありえないと考えている。最初から、日本の株を買って100%の円売りヘッジをかけると事前にルールを決めているタイプの投信や年金は、一部に存在する。そうした特殊な資金以外は、新規購入分だけにヘッジをかけるという行動を取るファンドマネージャーは、いたとしても非常に少ないはずである。これも確たる証拠があるわけではないが、私の感覚としては、ほんの一部であり、多数であるとは考えられないのである。

海外投資家による日本の株や債券などの円建て資産の保有金額は、2012年9月末時点では170兆円以上、2014年6月末時点では260兆円以上も存在している。そのうち、円の売りヘッジ比率がゼロというのは、100%ありえない話である。2014年6月末時点でも、ヘッジ比率が、10%なら26兆円、20%なら52兆円となる。これくらいの円のヘッジ売りのポジションは、現在でも存在している可能性が高い。2012年11月から、円建ての資産を保有している海外の機関投資家のヘッジ売りが大量に出て、そのヘッジポジションが2年近くかけて少しずつ買い戻された。そしてその買いは、日本企業の直接投資のための円売りへと少しずつ変化していった。私は、(C)の実体は、こうした円売りポジションの変化の割合が一番高かったと考えている。一方、為替ディーラーやエコノミストの何割かは、こうした円のヘッジ売りポジションが全く見えていない。日本株のストラテジストの何割かも、新規の日本株買い以外に大量に存在している海外投資家保有の円建て資産のことを忘れている。

一部の国内投資家は、今年の4月から、対外証券投資を始め、少しずつ証券投資を通じた資金流出が発生しつつあった。ところが10月から海外投資家による日本債券への投資が膨らみ始めた。10月31日に日銀が金融緩和を強化して以降、海外投資家は再び大量に日本株を買い始め、日本債券も継続して買い続けた。こうした証券投資の赤字=大量の円買いが復活し、円高ではなく、円安が進行した。現在発表されている統計は証券投資(A)の速報値だけである。11月分の(B)、(C)、(D)のデータが公表されるのは、来年の1月である。従って、確かなことはわからないが、2012年11月以降と同じことが発生している可能性が高い。10月31日から大量に発生した円売り外貨買いの資金は、短期で買い戻されるヘッジファンドを中心とする投機的な売りと、260兆円以上の円建て資産を持ち、そのポジションの為替リスクを減らすために円をヘッジ売りしている海外投資家の売りのどちらかであろう。

2012年11月-2013年末の円売りポジションは、悪い直接投資を多く含む直接投資に伴う円売り、外貨買いに最終的には吸収された。現在、作られている円売りポジションはどのように吸収されるのであろうか。今後、円を新規に売る主体がいなければ、円安は一時的なものとなり、円が買い戻されるにつれて、再び1ドル=100円台前半の元の水準に戻る可能性が高い。それとも前回と同様に、悪い直接投資を多く含む直接投資に吸収され、日本経済のいっそうの空洞化が進むのであろうか。この両方のシナリオを起こさせてはならない。日本の余剰資金を証券投資を通じて海外に流出させ、その際の円売り外貨買いによって吸収させなければならない。

今までの円安は良い円安、これから起こる対外証券投資が本格化して起こる円安は、金利上昇を伴う悪い円安になるという意見をよく聞く。しかしこれは、全く誤った考え方である。今までの円安は、投機、ヘッジから直接投資へと変化し、日本を空洞化させてきた悪い円安であった。従って、円安は進行しても、経常収支も貿易・サービス収支も改善しなかったのである。今までのような悪い円安を起こしてはならない。これからは良い円安にしなければならない。

良い円安というのは、上記のグラフの赤線の証券投資が下ではなく上に向き、薄灰緑の線の直接投資ではなく、黒の線の合計、ないしは経常収支を上方に移動させる円安である。赤の証券投資を下に引き下げるのではなく、上に引き上げ、同時に黒の経常収支を上に引き上げることが必要なのである。証券投資がネットで流出し始めて、日本の経常収支の黒字は拡大し、貿易・サービス収支も同時に改善するのである。かつての証券投資を通じる資金の大量流出が減って大幅なマイナスになったことが、すぐにではないが、しばらく時間をおいて超円高を引き起こし、経常収支の黒字を減らし、日本経済を弱体化させた大きな原因である。証券投資を通じる資金の流出の金額が増えれば、必然的に経常収支の黒字は増加し、貿易・サービス収支は改善し、日本経済も回復する。そのためには、資金を本格的に海外へと流出させなければならない。その際、発生する円安は、良い円安であり、経常収支、貿易・サービス収支を改善させるのである。日本国内にありあまった資金の一部が海外に流出するわけであるから、資金流出が金利の上昇を招くことは100%ありえないのである。

10月31日の異次元緩和第2弾は、今のところアベノミクス相場の初期と似たような現象を引き起こしている可能性が高い。今後も同じことが再び繰り返されるならば、経常収支の黒字拡大につながらない。同じ現象が起こったり、為替レートが元のレートに戻ってしまったならば、金融緩和はまだ不十分なことの証拠になる。証券投資を通じて資金が流出し、良い円安が発生しない場合には、追加の金融緩和を実施することが、必要不可欠なのである。

テーマ : 経済
ジャンル : 政治・経済

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