ISバランス論(貯蓄投資バランス論)の意義と限界

マクロ経済学で最初に学ぶ理論の一つとして、ISバランス論(貯蓄投資バランス論)というものがある。今回は、このISバランス論を批判することにより、従来から繰り返し述べている海外への資金流出拡大=経常収支の黒字拡大と考えることが望ましいことを説明する。そして、金融緩和の強化は、国によってはデメリットの方が大きい国も存在する。しかし、日本の場合はメリットの方が大きいので、早急に金融緩和の強化を実施に移す必要があるという結論で終わることにする。

ISバランス論(貯蓄投資バランス論)は初級者向けのマクロ経済学の教科書に出てくる基本理論である。GDP(国内総生産)、GNP(国民総生産)ないしはGNI(国民総所得)をYとし、消費をC、投資をI、政府支出をG、輸出をEX、輸入をIMとする。すると、Yは次のような恒等式で表わされる。

Y=C+I+G+(EX-IM)

ここで、税金をTとして上記の式を変形すると

(Y-T-C)+(T-G)-I=EX-IM

となる。(Y-T-C)は貯蓄であり、これをSとおいて、この式をもう一度変形すると

(S-I)=(G-T)+(EX-IM)・・・A式と表す
貯蓄投資差額=財政収支+経常収支
   ↑
(民間部門)       ↑
(YがGDPの時は貿易・サービス収支)

A式は初級のマクロ経済学の教科書に掲載されている式である。

この式は重要な式であり、知っておく必要がある式である。注意書きとして、恒等式であるが、因果関係を示す式ではないとも普通は書かれている。しかし、大きな問題点を含む式でもある。重要な式だとは思うが、同時に、正確に使うことが不可能な式でもある。理論としては正しいが、統計上、成立することを確認することができない式でもあるのだ。実際の国民経済計算で成立する式は、A式ではなく、下記のB式である。

B式
(S-I)=(G-T)+(EX-IM)+資本移転等収支+統計上の不突合
貯蓄投資差額=財政収支+経常収支+資本移転等収支+統計上の不突合

統計上の不突合は、統計上は存在しても、理論的には存在しない。統計上の不突合はやむをえないものである。しかし、それよりももっと大きな問題が存在する。YがGDPである場合は、理論的には(EX-IM)は経常収支ではなく、貿易・サービス収支となる。しかし、国民経済計算の統計からその具体的な数字を示すことはできない。そのため、YがGDPではなく、GNPまたはGNIとするケースが多い。その場合、理論的には(EX-IM)は経常収支となる。ところが、YがGNP、GNIの場合でも、具体的な数字を示すことはできない。国民経済計算では、(EX-IM)は経常収支ではなく、「経常収支+資本移転等収支」であるからだ。少し前までは「経常収支+その他資本収支」であった。「資本移転等収支」、「その他資本収支」は経済学の初級者には難しすぎる。そのため、実際の統計上の数字を使って説明する場合、「経常収支+資本移転等収支」を単に経常収支と言い換えることが多い。

A式は経済学の初歩とされているが、実際には正確に使うことができない式でもある。理論的には、(EX―IM)は貿易・サービス収支か経常収支でなければならない。しかし、実際の国民経済計算では、貿易・サービス収支も経常収支も使うことができない。「経常収支+資本移転等収支+統計上の不突合」、または「経常収支+資本移転等収支」というややこしい言葉で示される数字を使わなければならない。

経済現象は複雑であり、正しく説明すると、経済学の初級者には理解できないことが多い。初級者のためには単純化、より正確にはゴマカシが必要である。ゴマカシのない正確性の高い内容は、あまりにも複雑すぎて初級者に理解できるものではない。ただ、ゴマカシの仕方が気に入らない。正確な理解を広めるためのゴマカシは必要である。しかしこのゴマカシは、誤解を広めるようなゴマカシになっているからだ。別のゴマカシの仕方がより望ましいと考える。そのため、A式は経済学の初級の教科書に掲載すべきではない。

初級の教科書に掲載するのであれば、日銀の資金循環統計の資金過不足の方を使うべきである。項目の定義などが異なるので、資金循環統計の資金過不足の数字と国民経済計算で示されているもう一つの資金過不足の数字とは同じではない。しかし、国民経済計算の資金過不足の数字は、日銀の資金循環統計をベースにして再編成されているのである。国民経済計算は年1回発表で、発表される時期も遅い。日銀の資金循環統計は年に4回発表されており、速報性もある。そのため、日銀の資金循環統計が実際の経済分析では使われるケースが多い。日銀の資金循環統計で示される資金過不足(=貯蓄投資バランス)のグラフを下記に示す。

資金過不足6部門

金融機関、非金融法人企業、一般政府、家計、対家計民間非営利団体、海外の6部門の資金過不足の合計=0・・・C式と表す

C式は、A式というマクロ経済学の基本式とはアプローチが全く異なっている。しかし、実際によく使われるのは、A式ではなく、C式の方である。A式では3部門にしか分かれていないが、C式は6部門に分かれている。

そこで6部門に分かれているC式を3部門にまとめてみる。すなわち、金融機関、非金融法人企業、家計、対家計民間非営利団体の4つを1つにまとめる。これを民間と表すことにする。そのグラフを下記に示す。


資金過不足3部門

民間、一般政府、海外の3部門の資金過不足の合計=0

上記の式がA式で示したISバランス(貯蓄投資バランス)に相当する式である。理論という点では意味合いが異なるのであるが、定義を完全にそろえた場合、結果は同じ数字にならなければならない。しかし、アプローチ、すなわち算出方法が全く異なっているため、定義を完全にそろえても、統計上の不突合が積もる結果、両方の数字が一致することはない。ちなみに、日銀の資金循環統計には統計上の不突合が多いのであるが、巧みに隠すことにより、統計上の不突合が表面上は存在しない統計になっている。

この統計の民間と一般政府を国内という部門に統合したグラフを下記に示す。


資金過不足2部門

国内+海外=0

上記の式をもう少し具体的に表現すると、下記のようになる。

国内の資金過不足=海外との資金流出入

私が重要な式だと考えている式が、上記の式である。私は、初級のマクロ経済学の教科書で上記の2部門モデルを最初に教えるべきだと思う。その後、上級に進むにつれて、6部門モデル、3部門モデルへと拡張していけばよい。最初に3部門モデルから入るのは、理論的には正しい。しかし、実際の統計上には正確な数字が存在しないので、正確に理解することも難しくなってしまう。一番シンプルな2部門モデルを最初にマスターすべきである。

国際収支統計の場合、下記の式も恒等式として成立する。

経常収支+資本移転等収支+誤差脱漏=金融収支

誤差脱漏は、統計上必ず発生するが、理論上は存在しない。従って、理論的には、

経常収支+資本移転等収支=金融収支

が成立する。ここで初めて、ゴマカシ、すなわち単純化をするのである。「経常収支+資本移転等収支」を単に「経常収支」と表示する。

経常収支=金融収支

が成立することにする。先に、

国内の資金過不足=海外との資金流出入

が成立すると書いた。この上記の二式は同じものである。つまり、

経常収支=金融収支=国内の資金過不足=海外との資金流出入

である。この恒等式を事後的には必ず成立する式として頭に入れると、正しい理解がしやすくなる。さらに具体的な説明として、

経常収支の黒字=金融収支の黒字=国内の資金余剰=海外への資金流出

といった式まで示せばよい。それならば、海外への資金流出拡大が発生すると、同時に経常収支も改善することがだれでも理解することができる。経済学を少しでも学んだことのある人には、経常収支を改善させたいならば、海外への資金流出拡大をめざすことが当然と受け止められるようになる。

ところが日本では、海外への資金流出拡大が発生すると、経常収支が改善するのではなく、金利の急上昇が発生して財政破綻、国家破綻へとつながるということが当然のごとく語られることがある。この現象は世界においては、過去にいくつもの国で実際に発生したことがある現象である。しかし、現在の日本では発生することはありえない。海外への資金流出拡大が金利の急上昇につながったトルコを例にして、日本との違いを説明する。

海外への資金流出拡大=経常収支の改善は、日本であろうと、トルコであろうと、世界中の国において、事後的には必ず成立する。この「事後的には」という言葉の中に、世界の経済現象の多様性が含まれている。「事前的には」成立しないのである。事前的な不成立から事後的な成立へと変化する間に、経済環境が急激に好転することもあり、反対に悪化することもある。トルコでも海外への資金流出拡大が発生すると、必ず経常収支は改善に向かう。Jカーブ効果のような時間差もなく、同時である。しかし、経常収支の改善が進行する過程で、経常収支以外の経済現象で悪化する点がいくつもある。そのためトルコの場合、経常収支の改善をめざさないで、経常収支の改善に等しい海外への資金流出拡大を防ごうとした時期もあるのだ。

トルコでは、経常収支が改善する過程で、悲惨な状況が発生する可能性がある。理由は、海外への資金流出拡大が発生すると、トルコリラのレートが下落する。一方、トルコ経済の供給サイドはあまり強くないので、トルコリラが下落しても、輸出は少ししか増えない。この場合、経常収支が改善するためには、トルコリラが急落する必要がある。そうすれば、輸入品の価格が高騰し、輸入金額が大きく減少する。トルコリラが急落した結果、輸出が少し増え、輸入が大幅に減少し、その結果、経常収支は改善する。この過程で、トルコ国民は、輸入品の価格が急激に上昇し、輸入品を買うことができなくなってしまう。そのため輸入が大きく減少し、経常収支が改善するのであるが、トルコの消費者は、高い輸入品が買えなくなることにより生活水準が大きく低下してしまう。

加えて、トルコはドルやユーロ建ての対外純債務を大量に保有している。トルコリラの価値が急落すると、トルコリラ建ての実質的な対外純債務の価値が急激に拡大してしまう。トルコから海外への資金流出拡大が発生すると、トルコリラの価値の急落により、トルコ国民の生活水準の急激な低下と、実質的な対外純債務の急激な拡大が発生してしまう。これが市場原理である。しかし、市場原理をそのまま通用させると、国民の生活水準が急激に低下し、対外債務の返済も困難になる。トルコ国民は政府を攻撃し、暴動が発生したり、政権が転覆されてしまう可能性が出てくる。そのため、市場原理に従ってトルコリラの急落が発生してしまうことを、トルコ政府は容認できないのである。

2013年5月に当時のバーナンキFRB議長がテーパリングの開始を示唆すると、海外への資金流出拡大とトルコリラの下落が発生した。トルコは、トルコリラの下落を阻止するために、最初は外貨売り、トルコリラ買いという為替介入で対応した。そして、2014年1月には政策金利(1週間物レポ金利)を4.5%から10%へと大幅に引き上げるトルコリラ防衛策が発表された。介入も利上げも一時的には効果があったが、現在もトルコリラ安は続いている。今後、トルコに債権を持つ海外の投資家は、価値が下落するトルコリラ建ての債権だけではなく、トルコに対するドル建て、ユーロ建ての債権もいち早く回収しようとすることになるかもしれない。そうなるとトルコリラは今後さらに急落し、介入する外貨準備も尽きるかもしれない。借金の返済も不可能になってしまう。この現象を通貨危機という。この場合、IMFが介入し、トルコに外貨を供給する見返りに、緊縮財政などを要求し、輸入を減らすことを強要される。当然、国民の生活水準も大きく低下する。通貨危機が起こるのは、こうしたパターンが一番多い。現時点で、トルコでは通貨危機にまでは発展していない。しかし、将来、通貨危機が発生するというウワサが現在でも存在する国の一つである。

もう1つの例として、20年前の日本を例にあげてみる。20年前の日本の場合、海外への資金流出拡大が発生すると、ある程度の円安が進行する。20年前の日本経済の供給サイドは現在と違って強力であった。この場合、ある程度の円安が進行すると、日本製品の競争力は拡大し、輸出が拡大する。経常収支は海外への資金流出拡大金額と同額だけ同時に拡大する。海外への資金流出拡大が発生した場合、経常収支の黒字拡大の結果、日本のGDPも上昇する。

現在の日本はどうであろうか。20年前の日本と現在のトルコの中間であるが、20年前の日本の方がまだ近い。過去20年間、日本経済の供給サイドは大きく弱体化したが、現在のトルコよりは強力である。2012年11月に円安が始まった直後の2013年1月のダボス会議で、ドイツを中心にしていくつかの国が「為替操作」、「通貨戦争の仕掛け人」との非難を日本に浴びせてきた。この時、ドイツが見ていたのは、20年前の強い日本経済であったのだ。円高が修正されると、たちまち輸出が増え、経常収支が改善する。日本の経常収支の改善は、日本以外の国の経常収支の悪化につながる。その中には日本と競合する製品を作っているドイツも含まれる。そのため、ドイツは日本に「為替操作」という非難を浴びせてきたのである。

しかし2013年の日本は1993年の日本から大きく変身していた。超円高とアジア諸国のライバル企業の成長により、円安がすぐに輸出拡大と経常収支の改善にはつながらなかった。過去20年の間に日本経済の供給サイドは弱体化し、トルコのような弱い経済の供給サイドを持つ国へと近づいていたのである。ただ重要な点は、2012年11月以降、円安は進行したが、海外への資金流出拡大は発生しなかったことである。海外投資家による猛烈な日本株買いなどのために、海外への資金流出は縮小し、一時は資金流入超過に転落していたのである。経常収支が一時赤字になった月もあるが、これは海外からの資金流入超過が一時的に発生していたことを示す。資本移転等収支、誤差脱漏が存在するため、金融収支はより大規模な資金流入超過が発生していたことを示している。

20年前とは異なり、日本は円安の結果、輸出はすぐに増えなくなっていた。そのこともあり、2014年の秋頃から、円安デメリット論、円安亡国論が急速に台頭した。仮に日本経済の供給サイドが現在のトルコ並にまで弱体化していたならば、より急速な円安進行により、もっと早い段階で円安亡国論が噴出していたかもしれない。

しかし、日本経済は、20年前よりは大きく弱体化していたが、まだそれなりの潜在能力を残していたのである。円安デメリット論が噴出する少し前から日本の経常収支、貿易収支は改善し始めていた。その後、急激な原油安の恩恵も重なり、国際収支ベースでの季節調整済の貿易収支は1月に黒字化した。3月には通関ベースでの季節調整前の貿易収支、季節調整済の貿易収支も黒字化した。時間はかかったが、円安の影響で、日本経済の供給サイドは少しずつ強化されていたのである。より重要な点は、最近は、海外への資金流出拡大=金融収支の黒字拡大が同時に発生しているのである。だからこそ、貿易収支、経常収支が同時に著しく改善しているのである。

もう一つトルコと日本の決定的に重要な相違点は、日本が世界最大の対外純資産国であるということだ。急激な円安が発生すると、対外純債務が急激に拡大するのではなく、対外純資産が急激に拡大する。現在の円安は、日本に巨額の利益をもたらす。日本の対外純資産は2011年末265兆円(財務省確報値)→2014年末377兆円(財務省推計値)と実際に急激に拡大している。

このように、トルコとは異なり、現在の日本では、海外への資金流出拡大→金利の急上昇は発生しえないのである。現在の日本は、現在のトルコとは全く異なった国である。20年前ほどは強くはないが、3年前よりは強くなった経済の供給サイドを持つ国へと変化しているのである。日本経済がいかなる状況にあろうとも、日本から海外への資金流出拡大は、必ず同時に経常収支の黒字拡大を伴う。問題は、その際発生する円安が、急激か緩やかかのどちらかであるかだ。急激な円安が進むのであれば、輸入物価は大幅に上昇し、国民の生活が圧迫される。ただし、日本経済の供給サイドは過去2年半近い円安の結果、多少は強化されている。今後は、海外への資金流出拡大により多少の円安が進むことはあっても、急激なものにはなりにくい。急激な円安が発生する前に経常収支の黒字が拡大するはずであるからだ。円安を伴う日本の海外への資金流出拡大は、輸出拡大と経常収支の黒字拡大が必ず並行して発生するため、金利を急上昇させて円の急落を防ぐ必要性が発生することはありえない。

一方、日本は完全雇用の状態にあるため、輸出=生産を増やすのは不可能、という意見も存在する。しかしそれとは反対に、製造業は雇用吸収能力がないので輸出振興は意味がない、という意見も存在する。真理はその中間である。製造業は生産性の上昇率が高いため、雇用は少ししか増えず、賃金の上昇率が低い間は、雇用の少しばかりの拡大は可能なのである。

ただし、現在の日銀は量的緩和の出口戦略を語らない。そのため、出口をしくじると、ある程度の速度の金利の上昇は発生する。この場合、海外への資金流出拡大が発生し、円安が進行することは、起こるとは限らないが、起こることはありうる。それでも、海外への資金流出拡大金額とほぼ同金額の経常収支の黒字拡大を必ず伴うことになる。

経常収支=金融収支=国内の資金過不足=海外との資金流出入は経済学の初級者向けの教科書に書かれるべき恒等式である。統計上の定義から導き出される恒等式であるが、経済を正しく理解するためには重要な式であるからだ。日銀の国債購入金額の拡大による、国内の資金余剰の拡大=海外への資金流出拡大=金融収支の黒字拡大=経常収支の黒字拡大は、日本にとって破綻ではなく、大変大きな恩恵をもたらす。最近、何度も書いているように(*1など)、日銀による国債購入金額の拡大は、国債発行残高ゼロという本物の財政再建を実現するためには必要な政策である。経済の供給サイドがある程度の力を回復し、国債発行残高がゼロへと向かう途中においては、金利の急上昇が発生することはありえない。しかし、「為替操作」、「一国繁栄型の近隣窮乏化政策」という非難を海外から浴びることは間違いない。こうした制約は存在するが、国際政治上許されるギリギリの線まで、日銀による国債購入金額を拡大させることは、必要不可欠なのである。


リンク先記事
金融抑圧による財政再建 経済財政諮問会議資料における試算(*1)


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日本のAIIB(アジアインフラ投資銀行)への参加について

3月12日に、イギリスがアジアインフラ投資銀行(AIIB)への参加を表明した。その後、ヨーロッパ諸国、オーストラリア、韓国などが相次いでAIIBへの参加を表明した。そのため、日本も参加すべきかどうかの議論が高まっている。私は参加すべきという立場である。私なりのAIIBに対する一番望ましいと思われる対応策を述べてみたいと思う。

AIIBの設立準備という、序盤のそのまた序盤の段階においては、中国は勝利を獲得した。しかし、日本はこれから中国と戦争を始めなければならない。日本は中国と武力を使った戦争をしてはいけない。一旦、戦争が勃発してしまうと、戦闘という点では、どちらか一方が戦闘の勝者になることができる。しかし、より大きな政治経済的な観点から見た場合、日中双方が戦争の敗者になることは間違いない。戦争を抑止するための自衛力は必要であるにしても、実際に武力を使った戦争は絶対に避けなければならない。しかし、平和的な激しい競争、経済戦争はいくらでもすべきである。案件によっては日本対中国、日米対中国だけではなく、日中対アメリカ、日本対米中という組み合わせもありうる。経済戦争であるから、戦争の敗者を除き、顧客と勝者の双方が戦争の勝利者になる。

中国がなぜAIIBの設立をはかったのであろうか。理由は2つ考えられる。1つは、第二次世界大戦後、主としてアメリカが作り上げたIMF・世銀体制に、中国が十分に意見を通すことができないことがある。習近平は、「中華民族の偉大な復興という夢を実現する」ことを国家目標として打ち出した。中国は世界第2位の軍事大国、経済大国へと成長した。そして、国連においては、5つしかない常任理事国の1つの席を獲得している。しかし、経済面においては、世銀への出資シェアは、(以下は財務省のHPに掲載されている数字)アメリカ16.7%、日本7.2%に対して、中国は4.6%でしかない。IMFにおいても、アメリカ17.1%、日本6.1%、その後、ドイツ、イギリス、フランスと続き、中国は6番目の3.7%である。アジア開発銀行(ADB)においては、日本15.6%、アメリカ15.6%、中国6.4%である。中国は今や世界第2位の経済大国であるにもかかわらず、国連以外の経済分野では影響力が少ない。影響力を引き上げようと努力はしてきたものの、アメリカというIMF・世銀体制を作り上げた大国が、中国の発言権を引き上げるのに不熱心である。そのため、中国は、現体制の中で発言力を高めるのではなく、その外側に中国主導の新体制を作ることを狙ったのだと思う。

もう1つの要因は、アジア諸国にある巨額のインフラ需要の存在である。少し古い数字であるがよく引用されるものとして、2009年にADBが、2010年-2020年の11年間に、アジア諸国のインフラ需要は8兆ドルにのぼるという見通しを発表した。その8兆ドルの資金需要に対して、ADBの2014年末時点の投融資残高は843億ドルでしかない。全然足りていない。

世銀・ADBというアメリカが作り上げた現体制下では、アジアのインフラ資金需要を満たすことができない。そこに中国は自国主導の新金融システムの存在意義があることを発見した。そのため、中国が主導して、アジアインフラ投資銀行=AIIBの設立をぶちあげたのである。その中国の呼びかけに応じる国が、直近において50ヶ国前後にまでにのぼっている。

先に序盤の序盤では中国の勝ちと書いたが、最大の敗者はアメリカである。アメリカこそがIMF・世銀体制の設立者であり、現体制を主導する国家である。IMF・世銀に対して、日本はアメリカに次いで第2位の出資国であるが、発言力は出資比率以下である。日本が経済的に台頭してきても、アメリカは日本に発言権を与えず、カネを出させても口は出させないという態度をとってきた。IMFは、トップのポストこそはヨーロッパ勢が独占している。それでも一番大きな影響を与えている国は、IMFの本部があるアメリカであることに変わりはない。

アメリカは、アジアにおいてさえ、日本の政治力が拡大することに反対し続けてきた。1990年にマレーシアのマハティール首相は、日本をリーダー格とするEAEC構想を提唱したが、アメリカは容認しなかった。2009年に鳩山政権が提唱した東アジア共同体も認めようとしなかった。そして、アメリカが主導するTPP体制の中に日本を組み入れようとしている。また、1997年のアジア通貨危機の際に、日本がIMFのアジア版であるAMFを作り、通貨危機に陥ったアジア諸国を救済しようとした。しかし、このAMFに対してもアメリカは反対して潰した。結局、アジア通貨危機は、背後でアメリカが主導するIMF体制の中で危機の処理が行われた。

このように、アメリカは、軍事同盟締結国である日本に対してですら、アジアを主導することを認めようとしなかった。アジアの主導者は、日本ではなくアメリカでなければならなかったのである。ただし、その中で唯一日本に権限を委任した分野がある。それが、1966年に設立されたADBである。世銀を補完する開発金融を行う機関である。この「アジアにおける開発金融の主導者」という地位だけは、アメリカが日本に委任したのである。これは、開発金融の性格が、援助でもあり、負担も伴うものであるからだ。アメリカは自らの負担を軽減させるために、負担とセットにする形で主導権を日本に委任したのである。そして、アメリカは、ADBに対する日本と同金額の出資者として、背後から日本を支援し、同時に監視もするような体制を作り上げた。

ADBの設立以来、アジア諸国は著しい経済成長をとげている。このアジアの成長に対して、ADBが大きな貢献をしたとは言えない。基本的にはアジアにあるそれぞれの国の努力の結果である。それでも、アジアの成長には、ADBの開発融資と日本の援助がある程度貢献したことも間違いない。アメリカが主導したラテンアメリカ、ヨーロッパが主導したアフリカをしのぐ成長を、アジアはとげてきたのである。そして、ADBの最大の借り手である中国(最近では1位かインドに次ぐ2位)が、世界第2位の経済大国となり、今度は中国が主導する開発金融機関を設立しようとしているのである。この点について、日本は少しは誇りに思ってもよいと思う。ADBの総裁がアメリカ人であれば、アジアの発展は、少しだけかもしれないが遅れていたであろう。

アジアの大部分の国が、AIIBに参加することは合理的である。日本と中国の両方に協力し、競争させることにより、より多くの融資や利益を獲得するというアジアの国々の知恵である。問題は、その中に政治的には反中国の立場にあるベトナムと、同じく反中国であり、ADBの本部のあるフィリピンまでもが加わっていたことである。これは、フィリピンでさえも、日本が主導するADBに十分満足していなかったことがあるはずだ。

一方、イギリスとヨーロッパのAIIBへの参加は、アメリカの失態、ないしは力の衰えととらえるべきであろう。過去に没落していてもおかしくないイギリスが現在のような地位を依然として保持している大きな理由の一つとして、ロンドンが国際金融センターとして大きな地位を獲得していることがあると思う。ポンドだけではなく、世界の多くの通貨の取引の中心地はロンドンである。イギリスが現在のロンドンの地位を守るためには、人民元取引の中心地となることが必要である。人民元の国際化を中国政府は進めつつあるので、ロンドンが中国国外での人民元の取引の中心地となることは、イギリスの繁栄を維持するために不可欠の条件である。人民元取引の中心地となるために、古い友人であるアメリカの反対を振り切り、中国に恩を売るという行動にイギリスは出たのである。イギリスに続くヨーロッパ諸国は、リーマンショック以降、アジアでの地位が大きく低下していた。ヨーロッパの金融機関、インフラ関連企業が失地を回復することができる一つの手段として、AIIBを利用したいのであろう。

中国は、日本にもAIIBへの参加を求めている。これは、中国が日本の資金力に期待しているからではない。日本がインフラ融資についてのノウハウを提供してくれることを期待しているのである。中国は、日本からインフラ融資のノウハウを受け取り、そのノウハウを利用して中国主導のアジアでの融資体制を作り上げようとしたいのである。中国にはインフラ融資のノウハウという点で、日本を始めとする先進国よりも劣っている。ここに中国の最大の弱点がある。このインフラ融資のノウハウを獲得するために、日本以外の先進国にも参加を求めていたのである。そして、ヨーロッパの先進国の多くが、AIIBへの参加を決めた。

日本はここから中国に対して巻き返しをはかる必要がある。そしてその反攻に出るための拠点の一つがADBである。しかし、ADBには中国も加盟しており、その情報は中国に完全に筒抜けとなる。従って、日本がAIIBに対抗して勝つためには、日本もAIIBに参加する必要がある。つまり、日本は中国の求めに応じてインフラ融資のノウハウを提供するためではなく、AIIBサイドの情報を盗み取るために、日本もAIIBに参加するのである。敵を知らずして戦いに勝つことはできない。この理由を、アメリカには十分説明しておかなければならない。ここでは、日中両国は、キツネとタヌキのだまし合いをするしかない。互いのホームグランドであるADBとAIIBに両国が参加し、両国が互いにだまし合いながら、アジアのインフラ融資の主導権をめぐる戦争をすることになる。そして日本のAIIBへの参加は、万が一戦争に負けた場合に、少しばかりだと思うがヘッジにもなる。

日本では、少し前からインフラ輸出が重要な成長戦略であるという認識は広まっていた。そして、2013年にインフラシステムの輸出という計画が日本再興戦略の中に取り入れられた。日本は国際協力銀行(JBIC)とメガバンクなどが協力してインフラ融資を行い、インフラシステムの輸出を推進する体制を整えた。

しかし、日本再興戦略は、オールジャパンで、日本企業が建設に参加するインフラシステムの輸出を増やすための体制作りであった。現地企業が単独で行う地域密着型のインフラ融資資金を供給するためのものではない。このような地域密着型のインフラ融資を増やすためには、日本は組織を再編成する必要がある。従来は、インフラそのものの輸出に力点が置かれており、インフラ融資はその補完であった。今後は、インフラ融資の方により力を入れる必要がある。インフラ融資が主役であり、インフラ輸出がなくても対応が可能になる体制に再編成する必要がある。

インフラ融資の特徴は、リスクが高いことでもなく、リターンが低いことでもない。最大の特徴は、資金の回収期間が10年以上という長い時間を必要とするということだ。期間が長いが、安定的なキャッシュフロー収入が見込まれるので、ローリスク・ハイリターンであるという意見も存在する。日本の場合、従来のインフラ融資の主体は、JBICの他は、主として銀行であった。しかし、調達する預金の期間との関係で、銀行が期間が10年以上の融資をするのは長すぎる。銀行では対応しきれないケースが多い。そのため、欧米では、銀行ではなく、年金などのより長期性の資金を扱う金融機関が、インフラに対する投資をする機関として成長しつつある。

通常の融資をする銀行には、融資の期間が長すぎて、アジアでのインフラ需要に対する十分な資金を貸し付けることができない。一方、日本では、長期性の資金を運用する年金、生保、投信の運用は、株や債券への投資が中心であり、運用会社にインフラ投資のノウハウが不足している。欧米では、年金などの長期性の資金を運用する金融機関の側が、インフラ投資に従事する専門家を増やしつつある。この点においては、日本は欧米に比べて大きく遅れている。日本国内にはインフラ融資のノウハウを持つ人材がいるにもかかわらず、その人材と年金などの長期性資金の供給者との結びつきが弱く、国全体としてインフラ投資を短期間に拡大できる体制が整っていないのである。

日本にはカネがあり余っているが、融資対象がないと言われ続けてきた。しかし、日本だけではなく、アジアを見わたした場合、その正反対である。無限ともいえるインフラ資金需要があるのにもかかわらず、日本や他の先進国の資金が、ほんのわずかしかアジアのインフラ融資へと流れ込まなかった。その最大の責任は、アジアで昔からインフラ融資を担うADBを牛耳ってきた日本にある。日本が十分にインフラ融資の資金を供給することができなかったため、中国にAIIB設立というスキを与えてしまったのである。

アジアで不足するインフラ融資を短期間に増やすべきとの機運は、今まで日本では全く盛り上がらなかった。そもそも金融とは民間のやることであり、政府系の金融機関などは民営化してしまえとの声の方が大きかった。そこにAIIBが現れたのである。

ここは、日本も形だけは参加するAIIBを明確な敵と位置づけ、オールジャパンでインフラ融資システムを作り上げなければならない。強力な敵が出現して初めて、国内が一体化し、時間のかかる体制の整備が短期間で実現可能になる。経済発展のためには敵=競争相手が必要なのである。アジアのインフラ開発に必要な8兆ドルの資金はあまりにも巨額であり、日本一国で対応できるレベルの金額ではない。8兆ドルは無理にしても、従来の供給金額を大幅に上回る資金を捻出する必要があり、可能でもある。そのツールとしては、まずはJBICが中心にならなければならない。実際の資金の供給者は、従来のJBICや銀行だけではなく、年金、生保、投信などの長期性資金の運用者を加えなければならない。JBIC、あるいは国際協力機構(JICA)に蓄積されているインフラ融資のノウハウを、大急ぎで年金、生保、投信などの運用会社へと移転しなければならない。最初のうちは、年金、生保、投信などのインフラ投資に対して、JBICが保証をつけることも必要であろう。

日本は世界最大の対外純資産国である。日銀資金循環統計ベースで、2014年末の対外総資産は935兆円、対外純資産は376兆円ある。しかし、日本の対外資産には大きな欠陥がある。運用対象が、先進国の国債に偏りすぎていることだ。先進国の国債の金利は大きく低下し、マイナス金利の国債も増えた。日本の金融機関は、いやでも先進国の国債以外に新しい投資対象を見つけなければならない。

日本の年金、生保、投信には、先進国の国債以外に、アジアのインフラという巨額の資金の運用先があるのである。政府の指導により、JBIC、JICAから運用ノウハウを大急ぎで移転してもらい、短期間でインフラ投資が可能な体制を作り上げ、国策にも沿ったアジアへのインフラ投資を増やすことが必要である。インフラ投資と競合する超長期ゾーンではマイナス金利は発生していない。それでも、以前に比べて金利が低下していることに変わりはない。リスクは増えるが、それ以上のリターンを獲得するために、日本は満期が来た先進国の長期国債の多くを低金利の長期国債へと再投資せずに、アジアへのインフラ投資に切り替えることが可能になる。アジアへのインフラ投資は、国策としてだけではなく、日本のより有利な資金運用先の確保という点でも重要なのである。

投信は、キャッシュフローがインフラ投資と一致しておらず、インフラ投資には必ずしも適しているとは言えない。しかし、投信で運用される確定拠出型年金は、今後確実に増加する。加えて、日本においてもインフラ債券投資ファンドがすでに存在している。現状でもインフラ投資に資金を振り向けることは可能である。その規模をさらに拡大させるためには、インフラ投資をよりやりやすくするような仕組みを新たに整備することも必要であろう。インフラ投資のノウハウを十分蓄積した投信会社が、インフラ投資の初期段階から積極的に関与する形で投信を運用することができるようにすることが望ましい。社会貢献型ファンドが一時ブームになったこともある。真の目的がアジアを支援するための中国との援助競争であり、国にも社会貢献にも結びつくインフラ投資ファンドに資金を投じる投資家はいるはずである。投信が多数のインフラ案件に分散投資し、その投信を多くの投資家が分散して保有できる仕組みを作ることができれば、リスクを減らし、安定的でやや高めのリターンを獲得することが可能になる。

これからは、アジアのインフラ融資の主導権をめぐる日本と中国の戦争になる。ヨーロッパが中国に協力するかもしれない。しかし、AIIBはアジアインフラ投資銀行であり、名前のとおり中心はアジアなのである。出資金の75%はアジアが出すことが決まっており、ヨーロッパは参加はできても、主導権を握ることはできない。主導権は中国にあることが最初から決まっている機関である。ヨーロッパが本気でAIIBを支援するかどうかわからない。現時点では、国家レベルの支援は明らかではなく、先進国からの個人レベルの支援にとどまっている。しかし、ヨーロッパが国家レベルで一定水準以上の支援をするという情報が入れば、日本もそれに対抗する必要がある。日本は、JBICというツールの他に、ADBというツールを使い、インフラ投資がヨーロッパ並に進んでいるアメリカに支援をしてもらう必要がある。その場合、日中戦争をこえて、最終的には、「ADB+日米連合」対「AIIB+中国・ヨーロッパ連合」との全面戦争になる。日本は何としてもこの経済戦争に勝たなければならない。

ヨーロッパが中国に一定水準以上の融資ノウハウを提供しないのであれば、中国の建設会社が関与する案件以外では、AIIBはADBと世銀の補完の役割を果たすことに徹することになるかもしれない。ADBと世銀は、AIIBの補完を拒むことはできない。この場合は、日本はADBや世銀に協力をしながらも、オールジャパンの力で別の分野を自力で開拓していく必要がある。日本が自力で開拓した案件にもAIIBが割り込んでくるかもしれない。それでも、中国の建設会社が関与しない地域密着型のアジアにおけるインフラ融資の主導権は、日本、ADB、世銀の側にあり、AIIBは日本、ADB、世銀の決定に従って、その資金の一部を拠出するだけの機関であると、融資を受ける側のアジア諸国が見なすようにさせなければならない。この場合、日本はAIIBを一種の封じ込めの状況に置くことになる。この封じ込めを維持し続けることこそが、中国との経済戦争に勝ち続けるということを意味する。そして、日本のAIIBに対する出資金は、増えることはないが、減ることもない。

日本がAIIBの封じ込めに成功しても、その先はイバラの道である。従来は、日本が主導するADB、世銀のなれ合い独占であった。しかし、今後は、封じ込めから常に復活する恐れのあるAIIBの脅威が常に存在する。かつてのような独占にあぐらをかくことは許されない。一方、ADB、世銀とAIIBの協調を唱える人も多い。しかしこの場合、アジアの大半の国が敗者となる。従来のADB、世銀のなれ合い独占が、ADB、世銀、AIIBのなれ合い独占に変わるだけだからだ。従来、日本は欧米以上にADBをうまく運営してきたが、独占であったがためにアジアのインフラ資金需要にほとんど対応できず、堕落していたのである。本当にアジアのことを大切に思う人は、ADBとAIIBの大戦争を主張すべきである。激しい競争、経済戦争こそがアジアを豊かにするのである。

アジア諸国に対するインフラ融資をも含む開発金融は、アメリカから日本に委任された日本の数少ない利権である。中国は、アメリカが作り上げた第二次世界大戦後のIMF・世銀体制に対抗するために、新たにAIIBを立ち上げた。ところが、地政学上の必然性から、AIIBと最初に衝突するのは、アメリカではなく、日本とADBになってしまう。従来、日本が巨額の資金を運用していた先進国の国債金利が大きく低下してしまったため、日本はインフラ融資の分野にも運用資金を移転させる必要がある。日本は、国内に分散してあまり機能していない現在のインフラ融資の能力、体制を整備し直さなければならない。そして、アメリカから全面的な協力を獲得してでも、最終的には中国との経済戦争に勝たなければならない。そのためには、最低限の資金、ノウハウ、情報をAIIBに提供し、見返りにAIIBから最大限の情報を獲得して敵の内情を深く知る必要がある。日本はAIIBに参加すべきである。


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