2018年7月第1週 株 コメント

投資部門別コメント週次201807013



7月第1週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20180706

7月第1週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20180706


時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次) 
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ



(2018年7月第1週の株式市場の概況)
日経平均株価終値 21788円 前週末比-516円

7月第1週の外部環境は、ドル円レートは横ばい、NY株は上昇であった。月曜は午後から急落したが、これは上海株の下落に並行した下げであった。米中貿易摩擦は6日金曜日13時1分の関税引き上げから現実のものになった。月曜の下げはそれを懸念した中国株の下落が主因であろう。その後も木曜までは戻りはなかった。金曜は関税引き上げの織り込み済みや、米独間の自動車関税撤廃期待を理由に反発した。日経平均株価は3週連続で下落して週を終えることになった。

買い方
(1)自己
自己はいつも最後に掲載。

買い方
(2)信託
現先合計   918億円の買い越し
現物     997億円の買い越し
先物      79億円の売り越し

現物中心の買い。信託方式の自社株買いが混じっているかもしれない。しかし、それを除いても買い越しに変わりはない。昔の信託よりも買いを入れる水準が上がっている。

買い方
(3)事法
自社株買いが中心。

買い方
(4)その他法人
半分は従業員持ち株会によるボーナス資金の買い。

買い方
(5)個人
現先合計   359億円の買い越し
現物現金   799億円の買い越し
信用     165億円の売り越し
先物     275億円の売り越し

今年に入って個人は27週中24週で逆張りが続く。個人の日経平均型の先物は6月第4週末時点で、多分ショートになっていた。7月第1週はそこから売り乗せもあったし、少し前に買った分の損切りの売りもあった。信用は買いが続いていたので損切り中心の売りになる。現物現金は押し目買い。

全体でも359億円の買い越しであるが、下げの週にしては金額が小さい。個人は買い越しは維持したが、この買い越し金額の減少、先物、信用の売り越しが、第1週の下げ幅を大きくした一因でもあった。


売り方
(1)海外
現先合計 2960億円の売り越し
現物    314億円の売り越し
先物   2646億円の売り越し

大手証券(外資系14社、日系大手5社)の先物手口概算を示す。


7月第1週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20180713


上記の外資系14社合計の先物手口概算(3種の先物)と先物の投資部門別売買状況の海外(3種の先物)とを比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較20180706


いつものように海外と外資系を比較した。(1)、(2)はほぼ毎週のようにある裁定売買の分である。(3)は中心限月である日経平均ミニ先物の9月限の建玉がわからないので、今の時期は入れている修正である。

修正により差が4762億円から3770億円まで縮小した。6月第4週は11億円の差であった。差が非常に少ない週もあるのだが、翌週は大きく開いてしまった。

この3770億円のうち3000億円前後はゴールドマン自己のTOPIXラージ先物買いである可能性が高いと見ている。これならTOPIXラージ先物の海外と外資系がほぼ一致する。続きは自己のところで詳しく説明する。

そうであるならば、ゴールドマンの海外はTOPIXラージ先物を1000億円以上売り越しであることになる。最大の買い手ではなく、最大の売り手ということになる。ただゴールドマン(上から2番目のグラフ)の場合、売買をするのは投機から投資まで客層が広い。だいたい特定できる週もあるが、第1週は難しい。

売り方の上位で1番目はバークレーズ。バークレーズの先物売買のグラフを下記に示す。

BZブログ20180706

ツイッターで示したものと同じである。バークレーズのTOPIXラージ先物は、以前から順張りのUBSと共同行動をとったことがあるなど、順張り傾向のある証券会社であった。昨年は前半に買い、大きく上昇した後半は動かずと、順張り傾向ながらも少しは異なっていた。今年2月の下落局面以降は、下がれば売り、上がれば買いで順張り傾向が強くなっている。

バークレーズは日々の売買が多い会社であり、大きな売買があるとCTAなどと言われることも多い。しかし、その建玉の大半は他社へと移管される。CTAかもしれないが、建玉はバークレーズには残らない。バークレーズに残る建玉は、週次ではあまり大きく動かない。1000億円の建玉変化があれば大きい方である。この点が週間に3000億円くらいの建玉変化があるUBSとの大きな差である。バークレーズのTOPIXラージ先物は第1週は950億円の売り、全体で1100億円の売りであるが、これで売り方のトップになった。

繰り返すが、バークレーズの建玉は長い目で見れば順張り傾向が強い。これはバークレーズに少数、おそらく1社の超大口顧客がいて、順張り傾向の売買をしているからである。ただ回転の遅さから見て、バークレーズの主力は先物の他に現物のインデックス買いがあると見る。順張りの先物は組み入れ比率の調整に使われているのではないか。この点もUBSと大きく異なる。UBSは本体運用部が大部分であるが、先物だけで運用していた。週次の変化がUBSは大きく、バークレーズは小さくなる一因でもある。

バークレーズの超大口顧客による順張り傾向の売買は、今後もしばらくは継続する可能性が高い。

海外は現先合計で2960億円の売り越しである。ゴールドマンにしろバークレーズにしろ、米中貿易摩擦の行方と上海株の動向を横目に見ながら順張り気味に日本株を売ってきたものと思われる。実際に関税の引き上げが開始されたのは6日金曜日であるが、その日はもう織り込み済みである。

売り方
(2)銀行
先物の投機的なヘッジ売りが中心。

売り方
(3)投信
現先合計   480億円の売り越し
現物      49億円の買い越し
先物     529億円の売り越し

野村総研による日本株型公募投信の資金流出入
 572億円の純流入(この中の多くの部分が現物株の買いになる)

ブルベア型投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信(1570)」
 950億円前後の買い越し
大和投信
「ダイワ・ブルベア・ファンドⅣ ブル3倍日本株ポートフォリオⅣ」
 250億円前後の売り越し

上記のファンドを含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で950億円前後の買い越し。

第1週は日銀が主に買う大型ETFの決算時分配金支払いに伴う先物売りもあった。

野村アセット 「225連動型上場投資信託(1321)」
 881億円の売り越し
日興アセット 「上場インデックスファンド TOPIX(1308)」
 213億円の売り越し
日興アセット 「上場インデックスファンド 225(1330)」
 145億円の売り越し

上記3本のファンドで1239億円の売り越し

設定とブルベア型7本、通常型大口ETF3本以外の投信による売買
現物          520億円前後の売り越し
日経平均ラージ先物   170億円前後の買い越し
それ以外の先物     420億円前後の売り越し
合計          780億円前後の売り越し

設定とブルベア型投信7本、通常型ETF3本を除くその他もろもろの投信の売買は、現先合計では上記のように780億円前後の売り越しであった。金額としてはやや大きい。公募もあるかもしれないが、私募の方が多いと思われる。第4週の投信売買は設定とブルベア型投信、ETF分配金支払いに伴う先物売り以外は、売り越しのものが多かったということになる。


(*)自己という特殊な部門
7月第1週は買い方の(1)になった

現先合計  938億円の買い越し
現物   3077億円の売り越し
先物   4015億円の買い越し

裁定売買
東証発表の裁定売買
 532億円の裁定形成(現物買い・先物売り)

裁定売買を実施した主な証券会社
裁定形成売買上位の証券会社
 野村750億円、みずほ500億円
裁定解消売買上位の証券会社
 ドイツ400億円、三菱UFJ350億円

東証発表の裁定残の株数変化から計算した裁定売買の推計値
 80億円前後の裁定形成(現物買い・先物売り)

2種類の方法の差は450億円。週間の差にしては小さい方。これ以上は追求しない。

この週の特徴は裁定以外のプログラム売買が4376億円の売り越しであったことである。この金額は非常に大きい。通常の週なら1000億円前後である。そして、現物を大量に売り越しているのは自己しかない。

これが意味するところは、東証には裁定売買とは届けられていないが、現物売り・先物買いという広義の裁定解消売買が3000~4000億円あった可能性が高いということである。

海外のところで書いたように、この自己がTOPIXラージ先物の買いであるならば、買い手はゴールドマンであり、金額も3000億円前後が適当になる。週に3000億円の裁定解消売買は特に大きくはない。それでも環境を考えれば、株価の下げにつながりやすいだけの金額であろう。

ゴールドマン自己が現物売り・TOPIXラージ先物買いを3000億円前後実施したと仮定すると、公表されている数字の多くが矛盾なく説明可能になる。めったに起こらない大量のプログラム売りも説明可能になる。

しかし、3000億円もの裁定ポジションをいつ形成したのか、何が目的で7月第1週にそのポジションを集中的に解消したのかなどの点は、非常に重要ではあるがわからない。


自己に含まれる日銀ETF
 765億円の買い
 
日銀ETF以外の自己
 170億円前後の買い(現先合計)

170億円は小さく、ディーラーのポジション調整の売買として許される範囲内の金額である。


(7月第1週合計)
合計すると「自己、信託の買い越しvs海外の売り越し」であった。

第1週はトランプ政権による保護貿易政策実施を前に、特に上海株が下落した。海外が上海株を見ながら、TOPIXラージ先物を中心に売りを出した。

大元は海外中心の先物売りが原因であるが、これに反応する形でゴールドマン自己と思われる広義裁定解消の現物売りが大量に出た。これが現物の株価を引き下げるのに大きく寄与した。

自己に含まれる日銀ETFは買いを入れた。信託も買った。しかし、相変わらず下値の指し値を中心とする買いであった。

「日銀、信託中心の買いvs海外の売り」という、最近の下げ相場ではよくあるパターンであった。ただ、個人は買い方を維持したが、買い越し金額は小さかった。信用、先物は売り方に回っていた。

週末の日経平均株価は516円下落した位置で需給は均衡し、7月第1週を終えることになった。



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2018年6月第4週 株 コメント

6月第4週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20180629

6月第4週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20180629


時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次) 
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ



(2018年6月第4週の株式市場の概況)
日経平均株価終値 22305円 前週末比-212円

6月第4週の外部環境は、為替レートが円安、NY株は下落であった。月曜の寄り前にトランプ大統領が中国の対米投資や米ハイテク製品の中国への輸出を制限することを検討していると報じられた。そのため、月曜の株価は下落した。その後は具体的な保護貿易に関する大きな材料は出ていない。しかし、日米ともに第4週の株価が上昇することができなかった理由は、トランプ政権の保護貿易に対する懸念であろう。ブラフと思われたものが現実に近づき、対米報復関税も広がっている。日経平均株価は2週連続で下落して週を終えることになった。


買い方
(1)自己
自己はいつも最後に掲載。

買い方
(2)個人
現先合計  1661億円の買い越し
現物現金   357億円の買い越し
信用     343億円の買い越し
先物     960億円の買い越し

今年に入って個人は26週中23週で逆張りが続く。先物はショートになっていたので買い戻しが入った。現物はスイングトレーダーを中心に押し目買いが続いた。ただ2週連続の下げであるため、現物現金、信用ともに買い越し金額は少し減少した。

買い方
(3)信託
現先合計   869億円の買い越し
現物    2156億円の買い越し
先物    1287億円の売り越し

信託のTOPIXラージ先物は1132億円の売りである。これは配当込みTOPIX連動目的でTOPIXラージ先物を買っていた分を売却し、現物を買っている分である。そうした先物売り・現物買いを除いても、信託の現先合計は現物中心に869億円の買いである。第3週よりも買い越し金額は少し増加している。

買い方
(4)投信
現先合計   557億円の買い越し
現物     672億円の買い越し
先物     115億円の売り越し

野村総研による日本株型公募投信の資金流出入
 607億円の純流入(この中の多くの部分が現物株の買いになる)

ブルベア型投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 350億円前後の買い越し
大和投信
「ダイワ・ブルベア・ファンドⅣ ブル3倍日本株ポートフォリオⅣ」
 100億円前後の買い越し

上記のファンドを含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で100億円前後の買い越し。

設定とブルベア型投信7本以外の投信による売買
現物           70億円前後の買い越し
日経平均ラージ先物   170億円前後の買い越し
それ以外の先物     390億円前後の売り越し
合計          160億円前後の売り越し

設定とブルベア型投信7本を除くその他もろもろの投信の売買は、現先合計では上記のように160億円前後の売り越しであった。金額としては少ない。第4週の投信売買の多くは設定とブルベア型投信による売買で説明できることになる。


売り方
(1)海外
現先合計 6954億円の売り越し
現物   2858億円の売り越し
先物   4096億円の売り越し

大手証券(外資系14社、日系大手5社)の先物手口概算を示す。


6月第4週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20180629

上記の外資系14社合計の先物手口概算(3種の先物)と先物の投資部門別売買状況の海外(3種の先物)とを比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較20180629

いつものように海外と外資系を比較した。(1)、(2)はほぼ毎週のようにある裁定売買の分であるが、第4週は外資系自己による裁定売買の金額が非常に少なかった。(3)は中心限月である日経平均ミニ先物の9月限の建玉がわからないので、今の時期は入れている修正である。

修正により差が370億円が11億円まで縮小した。日経平均ラージ先物とTOPIXラージ先物という銘柄までは一致していない。それでも合計金額が11億円の差しかないのは、まれにしか見られない小さな差である。

ここから先は先物の手口についてだが、まず、ABNアムロクリアリングとソシエテについて記す。この先は第3週の繰り返しもあり、ツイッターに書いた内容とも重なる。第4週は第3週と共通点が多いので、内容もどうしても似てしまう。

売り方上位で4番目のABNアムロクリアリング(1番上のグラフ)はヘッジファンドを中心とする投機筋の売りである。あまりショートにはならない会社なのであるが、今回は久々にショートが拡大している。まだもう1~2発売ってくるかもしれない。それでも、その後は近い将来に買い戻しになる。

売り方の上位で10番目はソシエテ(上から7番目のグラフ)。日経平均型先物は2月と3月に大量に売った分の買い戻しである。グラフの形からすると、買い戻しは終了である。それにしても、直近のグラフの形はものすごいV字型をしている。後で中小口はわからないと書くが、こうした超大口はわかるケースが時々ある。こんな売買ができる超大口顧客は世界にごく少数しかいないからだ。しかし、わからない。なお、TOPIXラージ先物の売りは別の顧客の売りである。

ところで、売り方上位のUBSやモルガンMUFGについて書いていない。

UBSは大きな売買があると、UBS本体運用部が動いた可能性が高まる。しかし、週に1000億円では可能性が高いと断言するには金額が足りない。1000億円は大口に近い中口であり、UBSであろうと他の外資系であろうと、週に1000億円の日本株先物を売ることのできる顧客はたくさんいる。たくさんいる以上、その中のどこであるかを当てることは難しい。短期の投機的資金か中長期の投資的資金かの見極めすら難しい。

海外は現先合計で6954億円の売り越しである。その中では日経平均型先物よりも、現物とTOPIXラージ先物の売りの比率が高い。そのことから、一般論としては投機的資金よりも投資的資金の比率が高いと言える。大元はトランプ保護主義を嫌気しての売りである。

しかし、先物手口は見事、中小口に分かれている。売りの中で投資的資金の比率は高めであると思う。それでも投資、投機、その中間などのいろいろな種類の資金が混じっているはずである。そのいろいろな種類の資金が中口小口に分かれて先物を中心に売りを出した。こうした分散は毎週あるが、第4週は通常よりも分散が大きかった。この結論は多分間違いではないと思う。しかし当たりの場合は、これ以上深い分析ができない。


(*)自己という特殊な部門
6月第4週は買い方の(1)になった

現先合計 3738億円の買い越し
現物    797億円の売り越し
先物   4535億円の買い越し

裁定売買
東証発表の裁定売買
 1195億円の裁定解消(現物売り・先物買い)

裁定売買を実施した主な証券会社
裁定解消売買上位の証券会社
 みずほ1050億円

東証発表の裁定残の株数変化から計算した裁定売買の推計値
 2500億円前後の裁定解消(現物売り・先物買い)

2種類の方法の差は1300億円

確かなことはわからない。自己の現物売りが797億円であることを考えると、裁定解消売買は少なかったと思われる。日銀ETFの買いが多かったので、裁定勘定から日銀ETF準備用勘定に移したインデックスのポジションが1300億円に近かったのではないか。裁定解消売買は1195億円であり、ポジションの移動も含めた裁定残の減少は2500億円前後になったと考える。

自己に含まれる日銀ETF
 3575億円の買い
 週間では過去最高

日銀ETF以外の自己
 150億円前後の買い(現先合計)

150億円は小さく、ディーラーのポジション調整の売買として許される範囲内の金額である。


(6月第4週合計)
合計すると「自己、個人、信託、投信の買い越しvs海外の売り越し」であった。

第4週は売り方も買い方も第3週とほとんど同じであった。トランプ政権による保護貿易政策は拡大しつつあり、縮小の気配が見えない。その悪いシナリオまで考慮して、海外投資家による売りは続いた。

自己に含まれる日銀ETFは週間の買い越し金額としては過去最高であった。個人、信託、投信も第3週に続いて逆張りの買いを入れた。

「日銀、国内中心の買いvs海外の売り」という、最近の下げ相場ではよくあるパターンであった。

週末の日経平均株価は212円下落した位置で需給は均衡し、6月第4週を終えることになった。


6月月間

6月月間 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント月次201806

6月月間 大手証券 先物手口概算
ブログ月間先物手口201806


記録にとどめておくべき事項、数字

(1)投信現物
野村総研によると5月の公募型日本株投信は404億円の資金純流入

(2)投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 450億円前後の売り越し
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」
 50億円前後の売り越し
大和投信
「ダイワ・ブルベア・ファンドⅣ ブル3倍日本株ポートフォリオⅣ」
 1億円前後の売り越し

上記を含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で850億円前後の売り越し

(3)事法部門での自社株買い
三井住友フィナンシャルグループ(持ち株会社は事法扱い)の314億円買いが一番大口

(4)信託部門での自社株買い
トヨタ1216億円買いが一番大口

(5)裁定売買(大部分が自己、一部は海外)
東証発表 裁定解消売買の金額合計
 222億円(現物売り・先物買い)
東証発表 裁定残株数変化からの裁定解消売買推計値
 7700億円前後(現物売り・先物買い)

上記2つの数字の差は7500億円。月間の差としても大きい方。

(6)自己
日銀ETFが7270億円買い

(7)合計
6月月間では

  自己   5983億円の買い越し
  信託   3195億円の買い越し
           vs
  海外   7811億円の売り越し
  投信   2370億円の売り越し
  
自己の買いには日銀ETFの買いが7270億円含まれていた。信託の買いにはトヨタの自社株買いが1216億円含まれていた。売り方は海外、投信の売りが中心であった。

第1週に信託買い・投信売りと思われるセット売買が2100億円ほどあった。この特殊な売買を除くと投信の売りはわずかな金額となり、トヨタの自社株買いを除く信託は売り越しになる。

結局、6月の売買は「日銀ETF買いvs海外売り」が中心であった。

日経平均株価は133円上昇し、月末の需給は均衡して6月の4週間を終えることになった。

海外の売りがやや多めに出たにもかかわらず、日経平均株価は上昇している。日銀ETFの買い支え効果は非常に大きかった。



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2018年6月第3週 株 コメント

6月第3週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20180622

6月第3週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20180622



時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次) 
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ



(2018年6月第3週の株式市場の概況)
日経平均株価終値 22517円 前週末比-335円

6月第3週の外部環境は、為替レートが円高、NY株は下落であった。NYダウは日本株に影響のある15日から21日までは5日連続で下落した。大元はトランプ大統領が対中関税の引き上げを正式発表し、中国が報復関税を発表するなど、貿易摩擦の拡大が最大の悪材料であった。それがNY株の下げを通じて、日本株の下げを招いた。日経平均株価は2週連続上昇した後の下げとなった。TOPIXは44ポイントの下げであり、戻りが鈍かった割には大きく下げた。


買い方
(1)自己
自己はいつも最後に掲載。

買い方
(2)個人
現先合計  3065億円の買い越し
現物現金  1469億円の買い越し
信用     647億円の買い越し
先物     949億円の買い越し

今年に入って個人は25週中22週で逆張りである。海外が貿易摩擦といったファンダメンタルズを左右する材料に敏感なのに対して、個人は株価の上下に敏感である。だからといって、個人がファンダメンタルズと無関係というわけではない。

個人は今年に入って買い越しである。個人が過去の基準から見て高い位置でも買い越しである理由は、日本経済のファンダメンタルズが良いと言わなくても、悪くはないからである。

個人がこの位置で買い越す理由には、リスク回避志向の弱まりもある。日銀ETFの買いにより大きくは下げにくくなったこともある。

こうした中でも景気後退に陥ると、個人の買い指し値は下へと移動し、信用には投げ売りが出る。

買い方
(3)信託
現先合計   729億円の買い越し
現物    1452億円の買い越し
先物     723億円の売り越し

信託のTOPIXラージ先物は488億円の売りである。これは配当込みTOPIX連動目的でTOPIXラージ先物を買っていた分を売却し、現物を買っている分である。日経平均ラージ先物の売りは投機色も含むヘッジ売りであろう。

これらを考慮しても、信託は現物を買い越している。昔の信託は株価がもっと下がらないとまとまった買いを入れることはなかった。この位置でも買いを入れる理由は個人と同じである。株式市場のヒステリシスはなくなってはいないが、弱まりつつはある。


売り方
(1)海外
現先合計 8606億円の売り越し
現物   4307億円の売り越し
先物   4299億円の売り越し

大手証券(外資系14社、日系大手5社)の先物手口概算を示す。


6月第3週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20180622

上記の外資系14社合計の先物手口概算(3種の先物)と先物の投資部門別売買状況の海外(3種の先物)とを比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較20180622

いつものように海外と外資系を比較した。(1)、(2)はほぼ毎週のようにある裁定売買の分である。(3)は中心限月である日経平均ミニ先物の9月限の建玉がわからないので、今の時期は入れている修正である。

修正前の1025億円から修正後の434億円へと差が縮小した。これくらいの差は平均的である。後で自己のところで少しふれるが、深くは追求しない。

ツイッターにも書いたが、売り方上位で1番目のABNアムロクリアリング(1番上のグラフ)はヘッジファンドを中心とする投機筋の売りである。あまりショートにはならない会社なのであるが、今回は久々にショートになった。従って、大半は新規の売りである。まだもう1~2発売ってくるかもしれない。それでも、その後は近い将来に買い戻しになる。

下から2番目はBNPパリバ(上から14番目のグラフ)である。この会社の売りは外資系大手14社の中で、ロングショートの売りである可能性が一番高い会社である。第3週は日経平均ラージ先物の売りが中心であるが、第3週末のポジションからして9月限買い・12月限売りである。BNPパリバの建玉の多くの割合がロングショートであると考えて良いと思う。しかし、第3週の売買がロングショートである確度となると、特に高いとまでは言えない。ロングショート以外の顧客もいると思われるからだ。

下から3番目はクレディ・スイス(上から15番目のグラフ)である。この会社の売りは普通はわからない。しかし第3週に関しては、グラフがやや特殊な形になっている。過去に買った分の売りと考えるのが一番自然な形である。ただ、売り越し金額が850億円であり、可能性が高いというには売り越し金額が少し少ない。そして、どういう投資家の売りであるかまではわからない。

買い方のトップはソシエテ(上から7番目のグラフ)。2月と3月に大量に売った分の買い戻しである。特に3月の大量売りはUBSの買いに対してクロスで売り向かったものであった。当初は大量の売りに対して何らかのカバーが存在し、買い戻しはない可能性が高いと考えていた。実際には3月の分も含めて買い戻しが続いている。これには驚きを感じている。グラフの形もすごい。買い戻しが終盤であることはほぼ間違いない。グラフを見ればわかる。

先物手口売り方上位3社と買い方上位1社について説明した。しかし、この4社はいずれも日経平均ラージ先物の売買が中心である。日経平均ミニ先物は中心限月である9月限の建玉変化がわからないので仕方がない。しかし、海外が一番大量に売っているTOPIXラージ先物の説明をしていない。

海外によるTOPIXラージ先物の売り手口で一番大口はゴールドマンによる550億円の売りである。しかし、ここまで小口になってしまうと何でもありになってしまう。ひょっとすると大部分が個人の売りかもしれない。クレディ・スイスのところでも少し振れたように、手口の分析というのは大口であるほど確度が高まる。小口になると何でもありになってしまうので確度は低くならざるをえない。第3週のTOPIXラージ先物の売りは中小口の様々な種類の売りの集積ということ以上のことを説明することができない。

第3週は海外による現物の売りも多い。これは原則としてわからない。ただ先物の売りの多様さを考えると、現物も通常の週以上に様々な種類の売りが混じっているのではないか。投機が中心、投資が中心というよりも両方混じっているのであろう。そのことは現物だけではなく、現先合計の8606億円の売りについても同じである。売りの動機はトランプ政権の保護貿易政策とNY株の下落であったと思われる。投資家、投機家に関係なく日本株を売ってきた。


(*)自己という特殊な部門
6月第3週は買い方の(1)になった

現先合計 3811億円の買い越し
現物    326億円の売り越し
先物   4137億円の買い越し

裁定売買
東証発表の裁定売買
 1565億円の裁定解消(現物売り・先物買い)

裁定売買を実施した主な証券会社
裁定解消売買上位の証券会社
 みずほ1000億円、野村350億円、ソシエテ150億円
 三菱UFJ150億円

裁定形成売買上位の証券会社
 ドイツ100億円

東証発表の裁定残の株数変化から計算した裁定売買の推計値
 2500億円前後の裁定解消(現物売り・先物買い)

2種類の方法の差は900億円

この差についても確かなことはわからない。それでも1000億円未満というのは小さい方である。

それと同時に日銀ETF準備用の現物買い・先物売りを始めとして、それ以外の理由でも現物買い・先物売りが入っている。それが自己の現物売りが326億円の売りと少なかった理由である。差が小さい方なので、これ以上は追求しない。

自己に含まれる日銀ETF
 2872億円の買い

日銀ETF以外の自己
 900億円前後の買い(現先合計)

第2週は2900億円の売りであり、その多くは海外による代理の売りの可能性があると書いた。第3週はその反対売買かもしれない。海外のところで書いたように、外資系自己には434億円の買いがある。この外資系自己の買いは海外の代理の買いであるかもしれない。

しかし、取引所外の現物やデリバの取引は国内の機関投資家も利用しており、数百億円レベルなら海外も国内も両方考えられる。そもそも証券自己の取引は非常に複雑である。あまり大口でない取引についてまであれこれ考えることは生産的ではない。わからないにしておく。


(6月第3週合計)
合計すると「自己、個人、信託の買い越しvs海外の売り越し」であった。

トランプ政権による保護貿易政策が具体化するにつれ、NY株は下がった。それを嫌気して投機も投資も含めて海外による日本株の売り越し金額は増えた。

それに対して、自己に含まれ、株価が下がれば買う日銀ETFは買った。個人、信託も逆張りの買いを入れた。

「日銀、国内中心の買いvs海外の売り」という、最近の下げ相場ではよくあるパターンであった。

週末の日経平均株価は335円下落した位置で需給は均衡し、6月第3週を終えることになった。



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2018年6月第2週 株 コメント

6月第2週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20180615


6月第2週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20180615



時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次) 
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ



(2018年6月第2週の株式市場の概況)
日経平均株価終値 22852円 前週末比+157円

6月第2週の外部環境は、為替レートが円安、NY株は小幅下落であった。火曜に米朝首脳会談、水曜に米FOMC、木曜にECB理事会、金曜に日銀金融政策決定会合があった。あえて言うなら、米朝首脳会談は期待で買われ、実際に悪材料は出なかった。FOMCはややタカ派的でNY株が売られたので、木曜の日本株も売られた。ECBはややハト派的でユーロが売られ、金曜の日本株も買われた。日銀は影響がなかった。日経平均株価は2週連続で上昇して引けることになった。


買い方
(1)海外
現先合計 5477億円の買い越し
現物    318億円の買い越し
先物   5160億円の買い越し

大手証券(外資系14社、日系大手5社)の先物手口概算を示す。


6月第2週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20180615

上記の外資系14社合計の先物手口概算(3種の先物)と先物の投資部門別売買状況の海外(3種の先物)とを比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較20180615


いつものように海外と外資系を比較した。(1)(2)はほぼ毎週のようにある裁定売買の修正である。(3)は中心限月である日経平均ミニ先物の9月限の建玉がわからないので、今の時期は入れている修正である。

修正前の2705億円から修正後の1864億円へと差が縮小した。この1900億円近い売りが外資系の自己の売りであることはほぼ間違いない。

第2週に日経平均ラージ先物を大きく売り越している主体は自己以外は投信だが、投信の売りは大半が日系大手に回っている。従って、外資系で1900億円も売ることのできる主体は自己しかない。後で自己の所で示すが、第2週は日銀ETF以外の自己が2900億円の売り越しである。この自己の売りの何割かが外資系の自己の売り1900億円に相当すると考える。

自己が取引所内取引で1900億円も売り越す場合、取引所外では1900億円の買いがあるはずである。従って、何らかの主体が自己に対して1900億円売っている。何らかの主体とは海外であろう。第1週はここに4000億円近い海外による買いがあった。その反対売買としての売りがあったと考える。

海外の買いは現先合計で5477億円である。取引所外をも含めた海外の買いは、この分を差し引き、3600億円以下であった可能性が高い。2600億円であった可能性もある。それでも海外が最大の買い主体であったという事実に変わりはない。そして、日経平均ラージ先物を中心に買い越している。

先物の買い方上位5社中4社のゴールドマン、ソシエテ、メリル、モルガンMFUGは第1週と同じである。そして日経平均ラージ先物については、以前売った分の買い戻しが続いている可能性が高い。

買い戻しはTOPIXラージ先物にもいくらか入っている。それがパリバ、JPモルガン、クレディスイスのTOPIXラージ先物売り・日経平均ラージ先物買いを通じて、日経平均ラージ先物の買いに変わっている。

上から上位4番目のABNアムロクリアリングは売ったり買ったりしているが、ヘッジファンドを中心とする投機筋の買いである。建玉はゼロ近辺を移動しており、買い戻し、新規買いの両方がある。

第2週の海外は、米朝会談やECB理事会、そして円安といった材料を見ながら、日経平均ラージ先物を中心とした先物を買い戻す、あるいは投機的に買う投資家が多かった。


売り方
(1)個人
現先合計  2146億円の売り越し
現物現金  1631億円の売り越し
信用     204億円の買い越し
先物     720億円の売り越し

個人は5月第4週、第5週の下げ局面では押し目買いを入れていた。それが6月第1週、第2週に株価が上昇すると売り越しになった。逆張りの継続で売りになっている。信用だけは小幅だが買い越しである。スイングトレーダーは利食い売りから新規買いに転じる者が増えた。売り一辺倒の高年齢富裕者層による現物現金を中心とする売りは出ている。

売り方
(2)自己
自己はいつも最後に掲載。

売り方
(3)信託
現先合計  1187億円の売り越し
現物     307億円の売り越し
先物     880億円の売り越し

信託のTOPIXラージ先物は822億円の売りである。これは配当込みTOPIX連動目的でTOPIXラージ先物を買っていた分を売却し、現物を買っている分である。それを考慮すると、信託の売りの大半は現物に出ている。5月第5週、6月第1週と信託は買い越しになった。第2週は現物を中心に売り越しになった。この位置の信託は通常は売り越しであろう。

売り方
(4)投信
現先合計   690億円の売り越し
現物      69億円の売り越し
先物     620億円の売り越し

野村総研による日本株型公募投信の資金流出入
 382億円の純流出(この中の多くの部分が現物株の売りになる)

ブルベア型投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 550億円前後の売り越し
大和投信
「ダイワ・ブルベア・ファンドⅣ ブル3倍日本株ポートフォリオⅣ」
 150億円前後の売り越し

上記のファンドを含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で800億円前後の売り越し。

設定解約とブルベア型投信7本以外の投信による売買
現物          310億円前後の買い越し
日経平均ラージ先物    80億円前後の売り越し
それ以外の先物     270億円前後の買い越し
合計          500億円前後の買い越し

設定解約とブルベア型投信7本を除くその他もろもろの投信の売買は、現先合計では上記のように500億円の買い越しであった。この金額なら、公募より私募の方が少し多いという感じはする。投信全体では売り越しであるが、この位置を買う投信もあるということだ。


(*)自己という特殊な部門
6月第2週は売り方の(2)になった

現先合計 2120億円の売り越し
現物    871億円の買い越し
先物   2991億円の売り越し

裁定売買
東証発表の裁定売買
 359億円の裁定形成(現物買い・先物売り)

裁定売買を実施した主な証券会社
裁定形成売買上位の証券会社
 ドイツ400億円、みずほ150億円、UBS100億円

裁定解消売買上位の証券会社
 三菱UFJ200億円

東証発表の裁定残の株数変化から計算した裁定売買の推計値
 1500億円前後の裁定形成(現物買い・先物売り)

2種類の方法の差は1100億円

この差についても確かなことはわからない。勘のレベルでは、第1週の公表裁定残は少し減りすぎであり、第2週は減りすぎた公表裁定残を事実上訂正して少し増やしているような感じがする。自己による現物買いが871億円であるから、この前後が真の裁定形成売買の数字の1つの目途になるかもしれない。

自己に含まれる日銀ETF
 763億円の買い

日銀ETF以外の自己
 2900億円前後の売り(現先合計)

かなり大きく増加した。海外のところでも書いたように、取引所外で2900億円売った主体があり、同じく取引所外で自己が2900億円買っているから取引所内の自己に2900億円の売りが現れる。

取引所外で売った主体のうち、少なくとも1900億円は海外である。残りの1000億円はわからない。その多くも海外である可能性はそれなりに高いと思われる。


(6月第2週合計)
合計すると「海外の買い越しvs個人、自己、信託、投信の売り越し」であった。

自己には日銀ETFの買いが含まれている。従って、それ以外に多くの売りが存在している。その多くは海外の代理の売りである可能性が高い。海外の実質的な買い越し金額は減少するが、最大の買い越し主体であることに変わりはない。日経平均ラージ先物に対する買い戻しが多かった。

個人に加え、信託、投信の上値の戻り売りは続いた。

戻り相場での「海外の買いvs国内中心の売り」という伝統的なパターンであった。

週末の日経平均株価は157円上昇した位置で需給は均衡し、6月第2週を終えることになった。



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2018年6月第1週 株 コメント

6月第1週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20180608


6月第1週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20180608


時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次) 
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ



(2018年6月第1週の株式市場の概況)
日経平均株価終値 22695円 前週末比+523円

6月第1週の外部環境は、為替レートが円安、NY株は上昇であった。NASDAQが特に強く、過去最高値を更新した。6月1日に発表されたアメリカ雇用統計の数字が良く、1日のNY株は大きく上昇した。日本も月曜の日経平均は大きく上昇して始まった。その後に発表されたアメリカの経済統計には強いものがあり、NY株の上昇は続いた。第1週の日本の株価が上昇した理由は、このアメリカ経済の強さと株価上昇で説明できるであろう。円安は少しであり、付け足しである。日経平均株価は3週ぶりに上昇して週を終えることになった。

買い方
(1)信託
現先合計  2783億円の買い越し
現物    1119億円の買い越し
先物    1664億円の買い越し

第1週の信託による買いの最大のポイントは日経平均ラージ先物の2130億円の買いである。これは同じ運用会社が信託部門で買って、私募投信部門で売ったものと考えている。2017年1月第4週に先例がある。信託と投信による日経平均ラージ先物の売買を2016年1月から示したグラフを下記に示す。

投信と信託の先物売買20180608ブログ用

投信とは異なり、信託の先物売買はTOPIXラージ先物が中心であり、日経平均ラージ先物の大口売買は少ない。過去2年数か月の間、その少ない大口売買で1番規模が大きかったのが2017年1月第4週であった。この週の売買は投信の売りとのセット売買であり、合計すれば新しく買いのポジションをとったものではなかった。おそらく、同じ運用会社の中での信託買い・私募投信売りのセット売買である。

ただし、わかるのはここまでである。このポジションを作った目的が何かはわからない。反対売買は大口ではなく、小口にわけて少しずつ売買されたことまでしかわからない。私募投信の買いポジションを信託の買いポジションへと移したようにも見えた。しかし、確かなことはわからない。わからないことだらけと言った方がよい。それでも先例にはなっている。今回も同じ運用会社による私募投信とのセット売買であった可能性は高いと考える。

第1週の信託のTOPIXラージ先物は386億円の売りである。これは配当込みTOPIX連動目的でTOPIXラージ先物を買っていた分を売却し、現物を買ったものであろう。他にも現物買いにはトヨタなどの信託方式の自社株買いがいくらか入っていたかもしれない。

第1週の投信とのセット売買を除く信託は、現物を中心に買い越しであったと思われる。しかし、金額は小さかった可能性が高い。

買い方
(2)海外
現先合計 2272億円の買い越し
現物    205億円の買い越し
先物   2066億円の買い越し

大手証券(外資系14社、日系大手5社)の先物手口概算を示す。


6月第1週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20180608

上記の外資系14社合計の先物手口概算(3種の先物)と先物の投資部門別売買状況の海外(3種の先物)とを比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較20180608


いつものように海外と外資系を比較した。(1)はほぼ毎週のようにあるドイツの自己による裁定売買の修正である。

修正前の5337億円から修正後の5987億円へと差が拡大した。5987億円という差は大きい。

メジャーSQのある週はこの差が大きく開くことが多い。過去にもこれくらい開いたケースはあった。差は毎週発生するが、メジャーSQがある週は差が拡大しやすい。先に書いた信託の買い2100億円はおそらく外資系に流れたのであろう。それ以外の4000億円弱の解明は不可能である。

第1週の海外はTOPIXラージ先物中心の買いであるが、外資系のTOPIXラージ先物の買いは450億円と小幅である。海外の買いがどこの外資系証券を通じて買われたのかもわからない。第1週は先物手口分析から得られるものは少ない。海外による買いの背景も、NY株高が原因という誰にでもわかること以上のことはわからない。


売り方
(1)個人
現先合計  3510億円の売り越し
現物現金  2404億円の売り越し
信用     655億円の売り越し
先物     451億円の売り越し

個人は5月第4週、第5週の下げ局面では押し目買いを入れていた。それが6月第1週になってすかさず売りに転じた。5月第4週、第5週に買ったスイングトレーダーの大半は利食い売りである。売り一辺倒の高年齢富裕者層による現物現金を中心とする売りも増えたと思われる。

売り方
(2)投信
現先合計  2468億円の売り越し
現物      90億円の買い越し
先物    2558億円の売り越し

野村総研による日本株型公募投信の資金流出入
 71億円の純流出(この中の多くの部分が現物株の売りになる)

ブルベア型投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 400億円前後の売り越し
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」
 150億円前後の買い越し

上記のファンドを含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で250億円前後の売り越し。

設定とブルベア型投信7本以外の投信による売買
現物          160億円前後の買い越し
日経平均ラージ先物  2310億円前後の売り越し
それ以外の先物      10億円前後の売り越し
合計         2160億円前後の売り越し

設定とブルベア型投信7本を除くその他もろもろの投信の売買は、現先合計では上記のように2160億円の売り越しであった。そのうち、日経平均ラージ先物が2310億円の売りである。先に書いた通り、このうち2100億円前後は同じ運用会社の信託の買いとのセット売りである可能性が高い。公募投信では考えられないので、私募投信の売りであろう。設定とブルベア型以外の売りの大半もこの私募投信による売りで説明できる。


(*)自己という特殊な部門
6月第1週は買い方の(4)になった

現先合計  555億円の買い越し
現物   1871億円の買い越し
先物   1316億円の売り越し

裁定売買
東証発表の裁定売買
 2179億円の裁定形成(現物買い・先物売り)

裁定売買を実施した主な証券会社
裁定形成売買上位の証券会社
 みずほ2350億円、ドイツ650億円

裁定解消売買上位の証券会社
 ソシエテ300億円、野村200億円、UBS200億円
 三菱UFJ100億円

東証発表の裁定残の株数変化から計算した裁定売買の推計値
 4000億円前後の裁定解消(現物売り・先物買い)

2種類の方法の差は6000億円

この差についても、メジャーSQの週だから不明ということにさせてもらう。メジャーSQの週は通常の週よりも差が開きやすいことは真実である。先に書いた海外と外資系の差とも関係しているであろう。しかし、第1週に関しては解明は不可能である。

自己に含まれる日銀ETF
 60億円の買い

日銀ETF以外の自己
 500億円前後の買い(現先合計)

通常の週なら、500億円は小さく、ディーラーのポジション調整の売買として許される範囲内の金額である、で終わりである。

しかし、海外と外資系、裁定売買と裁定残変化の間で、メジャーSQの週らしく大変大きな差が発生している。日銀ETF以外の自己もプラスマイナスのどちらかに大きく傾いてもおかしくない。500億円という小さな金額になったのは、様々な偶然が重なった結果のはずである。


(6月第1週合計)
合計すると「信託、海外の買い越しvs個人、投信の売り越し」であった。

過去に先例があるので、「信託買いvs投信売り」は同じ運用会社によるセット売買である可能性が高い。それを除くと「海外の買いvs個人の売り」であった。

第1週は5月第4週、第5週と連続で売り越した海外が、NY株価の上昇を好感して買い越しになった。海外の買いで株価が上昇すると、上値を戻り売りするのは個人であった。

この昔からのパターンで、週末の日経平均株価は523円上昇した位置で需給は均衡し、6月第1週を終えることになった。

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