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2019年2月第1週 株式需給コメント

2月第1週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次2019020

2月第1週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20190208


時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次) 
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ



(2019年2月第1週の株式市場の概況)
日経平均株価終値 20333円 前週末比-455円

2月第1週の外部環境は、ドル円レートは円安、NY株は上昇であった。日本の株価は上昇してもおかしくない環境であった。それでも週後半を中心に日本株が下げたのは、日本と世界のファンダメンタルズの悪化が原因であろう。日本企業の決算結果は予想より悪いものが多かった。木曜はトヨタの純利益が悪化したことが重荷であった。木曜の引け後に、EUが今年の経済成長率見通しを下方修正し、米中貿易摩擦に関しても悲観的な材料が出たため、NY株が下げた。それを嫌気したこともあり、金曜の日本株も下げた。結局、日経平均株価は5週ぶりの下落となり、下落幅もやや膨らんで週を終えることになった。


買い方
(1)自己

 いつも最後に掲載

(2)事法
現先合計  1231億円の買い越し
現物    1159億円の買い越し 
先物     73億円の買い越し

現物は自社株買いが中心。公表済みの分では、6日の協和発酵キリンによる226億円買いが一番大口。新規の自社株買い発表も多く、比較的高水準の買いが続きそう。

(3)個人
現先合計    860億円の買い越し
現物現金    331億円の売り越し
信用      600億円の買い越し
先物      592億円の買い越し

個人は伝統の順張りの買い。高年齢富裕者層は現物現金を相変わらず売り越し。スイングトレーダーは信用と先物を3週連続で買い越した。


売り方
(1)信託
現先合計  1552億円の売り越し
現物      199億円の売り越し
先物    1354億円の売り越し


信託は3週連続の売り越し。それ以前は信託方式の自社株買いを含むが、押し目を中心に買い越しの週も多かった。その分の利食い売り が現物と先物の両方に入っているものと思われる。1月第5週の後半や昨年の高い頃に買った分は、損切りもあったと思われる。

(2)投信
現先合計  1387億円の売り越し
現物      238億円の買い越し
先物    1625億円の売り越し


野村総研による日本株型公募投信の資金流出入
 65億円の純流入(この中の多くの部分が現物株の買いになる)

ブルベア型投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1570)
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 550億円前後の売り越し
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1357)
「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」
 300億円前後の売り越し
大和投信
「ダイワ・ブルベア・ファンドⅤ ブル3倍日本株ポートフォリオⅤ」
 150億円前後の売り越し

上記のファンドを含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で1250億円前後の売り越し。

設定と大口ブルベア型投信7本以外の投信による売買

現物          170億円前後の買い越し
日経平均ラージ先物   380億円前後の売り越し
それ以外の先物       10億円前後の売り越し
合計          220億円前後の売り越し

設定と大口ブルベア型投信7本を除くその他もろもろの投信の売買は、現先合計では上記のように220億円の売りであった。

私募投信が、現物買い・日経平均ラージ先物売りのロング・ショートをまた実施しているかもしれない。220億円は小幅の売りであるが、1月は買い越し傾向であったので、利食い売りや、一部は早めの損切り売りが多かったと思われる。


売り方
(3)海外
現先合計     646億円の売り越し
現物     1536億円の売り越し
先物       890億円の買い越し

大手証券(外資系14社、日系大手5社)の先物手口概算を示す。


2月第1週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20190208

上記の先物手口概算(3種の先物)の外資系14社合計と、先物の投資部門別売買状況の海外(3種の先物)とを比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較20190208

いつものように海外と外資系を比較した。

(1)はほぼ毎週のようにあるドイツによる裁定がらみの売りである。(2)は金曜の日銀による ETF 買いをドイツの東京自己が売り向かい、ヘッジ分の先物を買い戻したと考えた。

修正後の海外と外資系の差は1549億円。差としては通常の週よりかなり大きい。ただ SQ週ならこれくらいの差はよく発生する。

先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフは先物手口に関心がある方はぜひ見ていただきたい。

先物の最大の買い手はパリバ。この大半は現物売りとセットになっていると考える。自己のところで説明するが、裁定残が減っているからだ。東証に裁定残を保有していると報告している証券会社で、第1週に先物を大量に買っている外資系はパリバくらいしか存在しない。前回説明したように、パリバの海外自己は撤退中である。

ただパリバの裁定残の大半はTOPIX型である。第1週は日経平均型の買いが大半であるため、確度は少し低くなる。先に外資系と海外の差が1549億円あると書いたが、パリバの東京自己が日経平均型で裁定解消の買いをしたと考えると一番都合が良い。その可能性はあるが、確度はさらに低くなる。

買い方の2番目は ABN アムロクリアリング。 ABN の売買の大半は投機と考えてよい。

売り方の3番目、そして外資系の売り方のトップはクレディ・スイス。これは1月第5週に続いてCTAなどの投機筋の売りであろう。

なお、SQ時にオプションとの裁定で日経平均ミニ先物は、「ソシエテの買い vs モルガン MUFG 、バークレーズの売り」になっている。そして先物は買いよりも売りの方が少し多い。ツイッターではオプションとの裁定で 先物は買いと書いたが誤りで、売りが正しい。

第1週の海外は裁定あるいはロング・ショートに加え、投機的な売買もぶつかり合い、現先合計では646億円の売り越しになった。金額は海外にしては小さく、株価の下げに寄与はしたと思うが、大きなものではなかった。


(*)自己という特殊な部門
第1週は買い方の(1)になった。

現先合計 1560億円の買い越し
現物     183億円の買い越し
先物   1376億円の買い越し

裁定売買
東証発表の裁定売買
 241億円の裁定形成(現物買い・先物売り)

裁定売買を実施した証券会社
裁定形成売買上位の証券会社
 みずほ350億円、ドイツ300億円
裁定解消売買上位の証券会社
 UBS350億円

東証発表の裁定残の株数変化から計算した裁定売買の推計値
 1100億円前後の裁定解消(現物売り・先物買い)
 
2種類の数字の差は1300億円。

海外のところで書いたように、この大半はパリバの海外自己による裁定解消売買のようである。繰り返すが、TOPIX型であればパリバと考えてほぼ間違いない。残念ながら日経平均型なので、ほぼ間違いないとは言えない。 それでも消去法で考えると、パリバである可能性が1番高い。2番目はソシエテとUBSの両社合計だが、確度としてはより低そうである。


自己に含まれる日銀ETF
 1468億円の買い

日銀ETF以外の自己
 100億円前後の買い

通常の週なら、ディーラーによるポジション調整の売買の差と考える。ただ第1週は SQ 週である。自己の売買を見ても 日銀 ETF によるTOPIXラージ先物の買いだけではない。もっと複雑である。

複雑な売買が積み重なって、日銀 ETF 以外の自己はたまたま100億円前後の買いという小さな金額になっただけである。中身は非常に複雑であり、売買をした証券会社の内部がわかる人以外には理解できるような単純な形ではないはずである。

その中の1つとして、パリバと思われる現物売り・先物買い1150憶円が海外自己ではなく、東京自己である可能性が存在する。


(2月第1週合計)
合計すると、「自己、事法、個人の買い越し vs 信託、投信、海外の売り越し」であった。

売り方は信託、投信、海外の売りが中心であった。従来は株価の下げを主導するのは海外であることが多かった。第1週の海外は下げに寄与はしたが、それほど大きなものではなかったと考える。むしろ、信託、投信といった国内勢が、利食いも損切りも順張りで売るという感じが強かった。海外に遅れる形で、国内勢もファンダメンタルズの悪化を嫌い始めたからであろう。

買い方は、日銀 ETF を中心とする自己、事法、個人という、いつもの下がれば買うメンバーであった 。

結果として、日経平均株価は455円下落した位置で週末の需給は均衡し、2月第1週を終えることになった。


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2019年1月第5週 株 コメント

1月第5週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20190201


1月第5週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20190201



時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次) 
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ




(2019年1月第5週の株式市場の概況)
日経平均株価終値 20788円 前週末比+15円

1月第5週の外部環境は、ドル円レートは円安、NY株は上昇であった。いつものようにNY株上昇が日本株の最大の上げ要因であった。特に水曜のFOMCが予想以上にハト派的な内容となったため、NY株は大きく上昇し、木曜の日本株も上昇した。しかしその前の火曜の引け後にマザーズのサンバイオに大きな悪材料が出た。これが水曜の日本株下落の要因になった。サンバイオはマザーズ上昇の中心銘柄であったが、一部までも動かすことは珍しい。日経平均株価は4週連続の上昇となったが、連騰の疲れもあり上昇幅は小幅であった。TOPIXは下落で終えた。


買い方
(1)事法
現先合計  542億円の買い越し

大半は自社株買い。

(2)銀行
現先合計   185億円の買い越し
現物      88億円の売り越し
先物     273億円の買い越し

現物は持ち合い解消売り。先物の大半は第4週に売った分を中心とする買い戻し。

(4)個人
現先合計     31億円の買い越し
現物現金    331億円の売り越し
信用      254億円の買い越し
先物      108億円の買い越し

個人は日経平均で見ると順張りの買いになった。火曜日の引け時点でサンバイオを持っていた人は大けがであったと思う。しかしそれは運の悪い一部の人だけであった。スイングトレーダー全体では信用と先物を少し買い越した。


売り方
(1)信託
現先合計   332億円の売り越し
現物    1064億円の買い越し
先物    1397億円の売り越し

現物にはトヨタの信託方式の自社株買いが入っている。しかし最終局面なので、66億円だけの買いであった。それ以外では398億円の売り越しになる。

第4週に、信託の中で投機的な売買が増えたと書いた。

第5週の特徴は1000億円前後の現物買い・先物売りである。この1000億円の現物買い・先物売りは裁定売買である。裁定売買の内容から考えると、裁定形成売買は自己には見えず、自己以外に1000億円ほどある。自己以外の1000億円は信託部門としか考えられない。

最近は私募投信がロングショートを頻繁に行っている。信託もロングショートを始めたようだ。最初は野村自己にロングショートの指導を受けている。東証には野村による1000億円の裁定形成売買、裁定残の増加として記録されている。

東京自己と海外自己以外が裁定売買をしても、証券会社には裁定売買かどうかはわからない。そのため裁定売買と東証に報告されることはほとんどない。東証に野村の裁定売買と報告され、公表されたということは、野村自己が信託に裁定売買の手法を指導したからと考える。

(2)保険
現先合計   248億円の売り越し
現物     176億円の売り越し
先物      72億円の売り越し

現物は持ち合い解消売り。先物の大半はおそらくヘッジ売り。

(3)投信
現先合計    54億円の売り越し
現物     652億円の買い越し
先物     706億円の売り越し

野村総研による日本株型公募投信の資金流出入
 193億円の純流入(この中の多くの部分が現物株の買いになる)

ブルベア型投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1570)
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 200億円前後の売り越し
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ
「日経平均インバース・インデックス連動型上場投信」
 300億円前後の売り越し
(ダブルではなく、シングルの方)

上記のファンドを含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で650億円前後の売り越し。

設定と大口ブルベア型投信7本以外の投信による売買

現物          460億円前後の買い越し
日経平均ラージ先物    50億円前後の買い越し
それ以外の先物     110億円前後の売り越し
合計          400億円前後の買い越し

設定と大口ブルベア型投信7本を除くその他もろもろの投信の売買は、現先合計では上記のように400億円の買いであった。

この買いも確かなことはわからない。信託の先輩格である私募投信は投機的な売買が多い。400億円の買いの中には公募投信の買いも少しはあると思う。しかし、かなりの部分は投機的な私募投信の買いと考える。

売り方
(5)海外
現先合計     35億円の売り越し
現物     1294億円の売り越し
先物     1259億円の買い越し

大手証券(外資系14社、日系大手5社)の先物手口概算を示す。


1月第5週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20190201


上記の先物手口概算(3種の先物)の外資系14社合計と、先物の投資部門別売買状況の海外(3種の先物)とを比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較20190201

いつものように海外と外資系を比較した。外資系自己の裁定売買は少ないと考え、修正はしていない。

海外と外資系の差は695億円。平均よりは少し大きい。大半は外資系自己の買いと思われるが、第5週の自己は複雑でよくわからない。

先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフは先物手口に関心がある方はぜひ見ていただきたい。

重要な点はすでにツイッターに書いているので、それを再掲載する。


繰り返すと、クレディ・スイスの売りはCTAである可能性が高いが、それほど大口の顧客ではない。

バークレーズのTOPIXラージ先物買いは長期性の資金の買いである可能性が高い。ただ出遅れ型順張りなので、株価が上がり続けないと買いは続かない。

パリバの買いは海外自己。撤退のニュースはブルームバーグの記事に書かれていた。上記の「先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ」を見ればわかるように、パリバは巨大なショートを保持したまま株価が上昇しても踏まない。これは現物とは限らないが、ロングショートの形が多いからであろう。しかし、最近は建玉が非常に小さくなった。主力であった海外自己の撤退が原因に違いない。第5週は海外自己による現物売り900億円前後を伴っている可能性が高い。

あとUBSとソシエテが合計して200億円ほどの東証公表の裁定解消売買がある。海外自己による現物売り・先物買いである。

パリバ、UBS、ソシエテの合計で1100億円の現物売り・先物買いになる。

第3週の海外は、先物市場を見ると大口の売りと買いが激突している。しかしそれらと現物とを合計するとゼロに近かった。そして、現物売り・先物買いのロングショートが上記3社を中心に大量に存在した。


(*)自己という特殊な部門
第5週は売り方の(4)になった。

現先合計  43億円の売り越し
現物   621億円の売り越し
先物   578億円の買い越し

裁定売買
東証発表の裁定売買
 45億円の裁定形成(現物買い・先物売り)

裁定売買を実施した主な証券会社
裁定形成売買上位の証券会社
 野村1000億円
 ソシエテ海外自己100億円、UBS海外自己100億円
裁定形成売買上位の証券会社
 みずほ500億円、三菱UFJ250億円

東証発表の裁定残の株数変化から計算した裁定売買の推計値
 50億円前後の裁定解消(現物売り・先物買い)
 
2種類の数字の差は100億円。誤差のレベルであり、無視。

ただ、自己の現物は621億円の売りでしかない。信託のところで書いたように、野村自己が1000億円の裁定形成売買を指導して信託が裁定売買をしたとしか考えられない。従って、自己の売買はみずほと三菱UFJの合計750億円の裁定解消売買に近い。


自己に含まれる日銀ETF
 764億円の買い

日銀ETF以外の自己
 800億円前後の売り

日銀ETFの先物買いと日銀ETF以外の先物売りが重なっているので、自己は裁定解消売買しか見えない。第5週の自己は、日系も外資系も複雑である。複雑な自己の売買は、外から見て読み切れるものではない。


(1月第5週合計)
合計すると、「事法、銀行の買い越しvs信託、保険、投信の売り越し」であった。

買い方は事法の自社株買いと銀行の先物買い戻しが中心であった。

売り方は信託、保険、投信の小口売りが中心であった。その中で一番まとまった売りは、ロングショートを除くとブルベア型投信7本の利食い売りであった。

先物手口を見てわかる通り、大口の売り手も買い手も存在していた。しかし、同一部門内でぶつかり合い、現先合計では部門間での売買は小幅なものになった。

結果として、日経平均株価は15円だけ上昇した位置で週末の需給は均衡し、1月第5週を終えることになった。


1月月間


1月月間 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント月次201901

1月月間 大手証券 先物手口概算
ブログ月間先物手口201901

記録にとどめておくべき事項、数字

(1)投信現物
野村総研によると1月の日本株型公募投信は667億円の資金純流入

(2)投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1570)
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 450億円前後の売り越し
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1357)
「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」
 400億円前後の売り越し
大和投信
「ダイワ・ブルベア・ファンドⅤ ブル3倍日本株ポートフォリオⅤ」
 150億円前後の買い越し

上記を含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で1450億円前後の売り越し

(3)事法部門での自社株買い
東芝の430億円買いが一番大口

(4)信託部門での自社株買い
トヨタの982億円買いが一番大口

この買いを除くと信託は売り越し

(5)裁定売買(自己が多いが、海外と信託もある)
東証発表 裁定形成売買の金額合計
 2470億円(現物買い・先物売り)
東証発表 裁定残株数変化からの裁定形成売買推計値
 3500億円前後(現物買い・先物売り)

上記2つの数字の差は1000億円。差は小さい。

(6)自己
日銀ETFが3056億円の買い

(7)合計
1月月間では

  自己    2646億円の買い越し
  事法    1264億円の買い越し
              vs
  個人    4630億円の売り越し
  保険     508億円の売り越し
  
であった。

売り方は逆張りの個人が中心。

買い方は日銀ETFを中心とする自己と、大半は自社株買いである事法。特に日銀ETFは買い上がる主体ではない。

12月は海外の大量売りで日経平均は大きく下げた。1月は第1週に下落し、第2週が急上昇であった。第2週は投信が上げの最大の主役であった。第3週以降は海外が上値を買い上がった時に株価は上昇し、海外が売って少し下がった局面で主に日銀ETFが買って下げを食い止めた。自己と事法が1月の大口の買い手である。しかし株価上昇の貢献度としては、340億円と小幅の買い越しでしかない海外の方が大きかったかもしれない。

結果として、日経平均株価は774円上昇して月末の需給は均衡し、1月の5週間を終えることになった。


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2019年1月第4週 株 コメント

1月第4週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20190125


1月第4週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20190125



時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次) 
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ




(2019年1月第4週の株式市場の概況)
日経平均株価終値 20774円 前週末比+107円

1月第4週の外部環境は、ドル円レートは小幅の円安、NY株は上昇であった。中国が対米輸入を大幅拡大させるという観測報道で前週末のNY株は大幅上昇であったが、月曜の日本株の上昇幅は小さかった。火曜はIMFが世界経済の成長率予想を引き下げという悪材料が出たこともあり下げた。金曜は好材料の少ない日ではあったが、多くのアジア市場の株価と同様に上昇した。基本は日本時間を含むNY株の上下と為替レート、そしてそれらを動かすファンダメンタルズや貿易戦争などの材料によって株価は動いた。結果は3週連続で日経平均株価は上昇であるが、上昇幅は小幅なものにとどまった。


買い方
(1)海外
現先合計   2012億円の買い越し
現物     1202億円の売り越し
先物      811億円の買い越し

大手証券(外資系14社、日系大手5社)の先物手口概算を示す。


1月第4週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20190125

上記の先物手口概算(3種の先物)の外資系14社合計と、先物の投資部門別売買状況の海外(3種の先物)とを比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較20190125

いつものように海外と外資系を比較した。外資系自己の裁定売買は少ないと考え、修正はしていない。

海外と外資系の差は155億円。差は小さい。

先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフは先物手口に関心がある方はぜひ見ていただきたい。

買い方のトップはUBS。ここではUBSによる海外自己の裁定解消の買いが650億円あると考える。これ以外にも何通りかの考え方はあるが、仮定を必要としない1番シンプルな考え方を採用する。

第4週は裁定解消売買が出ている。しかし、自己の現物売り・先物買いの金額は少ない。そこでUBSの裁定解消を海外自己と考えた。UBSの裁定売買は規模が小さいので東京自己か海外自己かわからない。第4週の売買を見ると、海外自己を使ったと考えるのが妥当と思われる。

ただその場合、海外は現物売り・先物買いが650億円あることになる。現先合計で海外の買いは2012億円であるが、その大半の実質は現物買いであったことになる。

ゴールドマンの先物は合計ではゼロである。しかし、日経平均型先物が1000億円買い・TOPIXラージ先物が1050億円売りである。ゴールドマンの先物売買には、様々な種類のロングショートがよく見られる。第4週の売買も全部が先物間のロングショートとは言えない。それでも日経平均型先物買い・TOPIXラージ先物売りのロングショートが数百億円レベルで存在していた可能性は、それなりに高いと思う。

ゴールドマンより金額は小さいが、JPモルガンとモルガンMUFGにも日経平均型先物買い・TOPIXラージ先物売りが見える。これらの何割かも先物間のロングショートであると思われる。

海外の先物買いは日経平均ラージ先物買い・TOPIXラージ先物売りになっている。ここから先物間のロングショートを差し引くと、実質的な日経平均ラージ先物の買い越し金額は小さくなり、TOPIXラージ先物は売り越しではなく買い越しになりそうである。

海外は現先合計では2012億円の買い越しで、UBSの裁定解消を除くと現物買いが中心であった。売りと買いが両方出る中、主としてNY株高と多少の円安を材料にして買いの方が多かった。日経平均株価は週間でも少しばかりの上昇であったが、この海外による買いが最も大きく寄与していた。

買い方
(2)自己
自己はいつも最後に掲載。


売り方
(1)個人
現先合計    743億円の売り越し
現物現金    830億円の売り越し
信用       72億円の買い越し
先物       15億円の買い越し

個人は伝統の逆張りの売りになった。高年齢富裕者層を中心に現物現金の売り切りが続いている。スイングトレーダーは戻り売りが続いていたが、売りが減少し、一部で買いに転じる者が出始めた。そのため、信用と先物は小幅の買い越しになった。

売り方
(2)信託
現先合計   599億円の売り越し
現物     153億円の売り越し
先物     446億円の売り越し

昔の信託は年金や生保系の特金など、長期性の資金が大半であった。今もそうした主体の売買は当然ある。加えて、トヨタを中心とする信託方式の自社株買いが第4週も現物に入っているはずである。

ただ、投機的な売買をする信託が少し増えている感じがする。私募投信と同様に、株での運用金額は小さいと思うが、売買回転率が高いのであろう。第4週の信託の売りはずっと以前に買った年金等の売りもあると思う。一方、信託は1月第2週と第3週が買い越しであった。その期間に買った投機筋の利食い売りも含まれている可能性が高い。

売り方
(3)投信
現先合計   568億円の売り越し
現物     178億円の売り越し
先物     390億円の売り越し

野村総研による日本株型公募投信の資金流出入
 64億円の純流入(この中の多くの部分が現物株の買いになる)

ブルベア型投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1570)
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 250億円前後の売り越し
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1357)
「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」
 200億円前後の売り越し

上記のファンドを含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で650億円前後の売り越し。

設定と大口ブルベア型投信7本以外の投信による売買

現物          240億円前後の売り越し
日経平均ラージ先物   140億円前後の買い越し
それ以外の先物     110億円前後の買い越し
合計           10億円前後の買い越し

設定と大口ブルベア型投信7本を除くその他もろもろの投信の売買は、現先合計では上記のように10億円の買いであった。

投信の売りは設定の買いとブルベア型7本の売りで大半が説明できる。それ以外は10億円だけの買いにすぎない。ただ中身を見ると、現物買い・先物売りである。ロングショート的な私募投信の売買が含まれている可能性がそれなりに高い。


(*)自己という特殊な部門
第4週は買い方の(2)になった。

現先合計 280億円の買い越し
現物   137億円の売り越し
先物   417億円の買い越し

裁定売買
東証発表の裁定売買
 694億円の裁定解消(現物売り・先物買い)

裁定売買を実施した主な証券会社
裁定解消売買上位の証券会社
 みずほ800億円、UBS650億円、
裁定形成売買上位の証券会社
 野村650億円、三菱UFJ150億円

東証発表の裁定残の株数変化から計算した裁定売買の推計値
 1200億円前後の裁定解消(現物売り・先物買い)
 
2種類の数字の差は500億円。

自己の現物は137億円の売りにすぎない。そのため、海外のところで書いたように、UBSの裁定解消は海外自己と考えた。

それを除いても現物売り・先物買いの裁定解消売買がどこにあるかが見えない。裁定解消売買は694億円に近かったと考える。それを上回る裁定解消売買があったとすれば、日銀ETF準備用の現物買い・先物売りとセットで自己に存在していたと考えるのが一番自然な形になる。


自己に含まれる日銀ETF
 60億円の買い

日銀ETF以外の自己
 220億円前後の買い

ディーラーによるポジション調整の売買差額の範囲内として許される金額である。


(1月第4週合計)
合計すると、「海外、自己の買い越しvs個人、信託、投信の売り越し」であった。

買い方は海外の買いが中心であった。海外は売りと買いがぶつかりあい、合計すると海外にしては大量とは言えない買い越し金額であった。しかし第4週の株価が上昇したのは、大半がこの海外による買いが寄与していた。

売り方は個人、信託、投信が中心であった。戻り相場が続いていたので、売り指し値もあまり高くはなかったようである。

結果として、日経平均株価が107円上昇した位置で週末の需給は均衡し、1月第4週を終えることになった。



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2019年1月第3週 株 コメント

1月第3週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20190118


1月第3週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20190118



時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次) 
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ




(2019年1月第3週の株式市場の概況)
日経平均株価終値 20666円 前週末比+306円

1月第3週の外部環境は、ドル円レートは円安、NY株は上昇であった。第3週もこの2つを主な材料として戻り相場が続いた。火曜は安く始まったが、中国の景気刺激策に対する期待が高まり上昇。水曜と木曜は買いが続いた疲れから反落。木曜の引け後に日本電産が中国経済の急速な悪化を理由に決算を下方修正。しかしその後、ムニューシン財務長官が対中関税の撤廃を検討との報道があり、NY株が上昇。これを受けて金曜の日本株も上昇した。週間では2週連続の上昇で週を終えることになった。


買い方
(1)自己
自己はいつも最後に掲載。

買い方
(2)海外
現先合計    970億円の買い越し
現物      543億円の売り越し
先物     1512億円の買い越し

大手証券(外資系14社、日系大手5社)の先物手口概算を示す。


1月第3週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20190118

上記の先物手口概算(3種の先物)の外資系14社合計と、先物の投資部門別売買状況の海外(3種の先物)とを比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較20190118

いつものように海外と外資系を比較した。外資系自己の裁定売買は非常に少ないので修正はない。

海外と外資系の差は1051億円。海外以外の主体が先物を売っている。この大部分、すなわち1000億円前後は外資系自己の売りと推定する。自己の現物買いから見て、外資系自己は1000億円前後の現物買い・先物売りを実施していた可能性が高い。詳細は自己のところで説明する。

その反対に海外が1000億円前後の現物売り・先物買いを実施していたと思われる。海外による1000億円前後のロングショートの解消を外資系自己が受けたと考える。

1社か数社の少数の大口顧客が、1社か数社の少数の外資系証券でこの売買を実施したと考える。ただ外資系の先物手口が海外買いと自己売りがセットになっているはずなので、どこの外資系証券が使われたかはわからない。ただ金額を考えると、売買枚数の多い外資系証券ということになる。

第2週も含めて、今までは現物買い・先物売りのロングショートが多かった。その反対売買も当然あるはずである。

先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフは先物手口に関心がある方はぜひ見ていただきたい。

買い方のトップはクレディ・スイス。第2週も買っていた。昨年秋にCTAが大量に売買して大損をした例がある。投機筋の買いである可能性が高い。

買い方の2番目はゴールドマン。ここも第2週に買っていた。ゴールドマンの日経平均型は投機筋の買いである可能性が高い。TOPIX型は長期性の投資的資金も多い。ただ比率を考えるならば、投機性の資金の比率が高いと思われる。

売り方のトップはモルガンMUFG。ここも日経平均型は回転が速い。やはり投機筋の売りである可能性が高い。

海外は現先合計で970億円の買いである。そこに1000億円前後の現物売り・先物売りのロングショートがあると考えている。これを除けば買い越しの金額は現物も先物も半々くらいになる。

先に書いた通り、先物は主として投機筋の売買がぶつかって買い越しになった。現物はわからない。それでも比率を考えると、現先合計でも投機筋の比率が高かったと思われる。そこに1000億円のロングショートが加わる。

第3週はNY株や為替動向を見ながら海外の中でも売りと買いがぶつかった。海外全体では買い越しになった。買い越しの金額は小さかったが、株価上昇の最大の原動力になった。


売り方
(1)個人
現先合計   1586億円の売り越し
現物現金    887億円の売り越し
信用      110億円の売り越し
先物      589億円の売り越し

個人は伝統の逆張りの売りになった。個人の売買パターンからすると、売り上がりが普通であろう。信用と先物は大きく売った後は買いに戻るが、まだその段階までは達していなかった。

売り方
(2)投信
現先合計   722億円の売り越し
現物     155億円の売り越し
先物     568億円の売り越し

野村総研による日本株型公募投信の資金流出入
 112億円の純流入(この中の多くの部分が現物株の買いになる)

ブルベア型投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1570)
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 150億円前後の売り越し
野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1357)
「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」
 100億円前後の売り越し
大和投信
「ダイワ・ブルベア・ファンドⅤ ブル3倍日本株ポートフォリオⅤ」
 100億円前後の買い越し

上記のファンドを含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で200億円前後の売り越し。

設定と大口ブルベア型投信7本以外の投信による売買

現物          270億円前後の売り越し
日経平均ラージ先物   360億円前後の売り越し
それ以外の先物      20億円前後の売り越し
合計          650億円前後の売り越し

設定と大口ブルベア型投信7本を除くその他もろもろの投信の売買は、現先合計では上記のように650億円の売りであった。

第2週はこれが1260億円の買いであった。私募投信の投機的な買いが中心であると考えた。その買いの一部が利食いやヘッジで売られた割合が高いと考える。


(*)自己という特殊な部門
第3週は買い方の(1)になった。

現先合計 1027億円の買い越し
現物   1536億円の買い越し
先物    509億円の売り越し

裁定売買
東証発表の裁定売買
 108億円の裁定形成
 (現物買い・先物売り、売り裁定の解消売買も含む)

裁定売買を実施した主な証券会社
裁定形成売買上位の証券会社
 三菱UFJ200億円(売り裁定の解消売買と思われる)
裁定解消売買上位の証券会社
 野村100億円

東証発表の裁定残の株数変化から計算した裁定売買の推計値
 300億円前後の裁定形成(現物買い・先物売り)
 
2種類の数字の差は200億円。

海外のところで書いたように、外資系自己の現物買い・先物売りが1000億円前後あると考える。すぐ後で説明するが、現物買い・先物売りの裁定売買は250億円に近かったと考える。


自己に含まれる日銀ETF
 752億円の買い

日銀ETF以外の自己
 280億円前後の買い(現先合計だが現物が中心)

ディーラーによるポジション調整の売買差額の範囲内として許される金額である。


上記のような売買を想定して自己の現物と先物の売買を計算すると

現物
外資系自己1000億円買い+裁定250億円買い+ディーラー280億円買いで合計1530億円買い
      ↑
実際は1536億円の買い、誤差6億円

先物
外資系自己1000億円売り+裁定250億円売り+日銀ETF750億円買いで合計500億円売り
      ↑
実際は509億円の売り、誤差9億円

現物で誤差6億円、先物で誤差9億円。自己の売買は他にも複雑な売買があるはずである。誤差はたまたま小さくなっただけと考える。

それでも自己には、上記のようなロングショートの受けや裁定売買があった可能性が高い。


(1月第3週合計)
合計すると、「自己、海外の買い越しvs個人、投信の売り越し」であった。

買い方は日銀ETFを中心とする自己が最大であるが、これは水曜の下げ局面での買いが中心である。次は海外の買いが多い。NY株上昇や円安を材料に、投機筋を中心に買い上がったと考える。

売り方は個人、投信が中心であった。上昇相場での個人による上値の指し値売りは伝統的パターンである。投信も私募投信の売りが多かったと考える。利食いのため、個人と同様に上値の指し値売りが中心であったと思われる。

結果として、日経平均株価は306円上昇した位置で需給が均衡して1月第3週を終えることになった。



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2019年1月第2週 株 コメント

1月第2週 投資部門別売買状況 現物先物合計 現物 先物
投資部門別コメント週次20190111


1月第2週 日経平均株価 日中足チャート
週足株価ブログ用20190111


時系列データ
 投資部門別売買状況 現物と先物の時系列表
 投資部門別売買状況 長期時系列グラフ(月次) 
 投資部門別売買状況 先物累積買越枚数 グラフ
 先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフ




(2019年1月第2週の株式市場の概況)
日経平均株価終値 20360円 前週末比+798円

1月第2週の外部環境は、ドル円レートはほぼ横ばい、NY株は大幅な上昇であった。アメリカでは4日に好調な雇用統計の結果が出た後、パウエルFRB議長が予想以上にハト派的な講演をした。このパウエル発言によりNY株の雰囲気が大きく変わった。4日のNY株は大きく上昇して引けた。その後は特に大きな好材料が出たわけではないが、NY株の戻りは続いた。このNY株の上昇を受けて、月曜の日本株も大きく上昇した。木曜だけは円高進行で反落した。週を通して見ると、日経平均株価は6週ぶりに上昇して週を終えることになった。


買い方
(1)投信
現先合計  1925億円の買い越し
現物    1337億円の買い越し
先物     587億円の買い越し

野村総研による日本株型公募投信の資金流出入
 159億円の純流入(この中の多くの部分が現物株の買いになる)

ブルベア型投信による日経平均ラージ先物の大口売買

野村アセット「NEXT FUNDS」シリーズ(1570)
「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」
 350億円前後の買い越し
大和投信
「ダイワ・ブルベア・ファンドⅤ ブル3倍日本株ポートフォリオⅤ」
 150億円前後の買い越し

上記のファンドを含む観察中の大口ブルベア型投信7本の合計で500億円前後の買い越し。

設定と大口ブルベア型投信7本以外の投信による売買

現物         1180億円前後の買い越し
日経平均ラージ先物   100億円前後の買い越し
それ以外の先物      20億円前後の売り越し
合計         1260億円前後の買い越し

設定と大口ブルベア型投信7本を除くその他もろもろの投信の売買は、現先合計では上記のように1260億円の買いであった。

私募投信は公募投信よりも株の売買代金は多い。しかし、純資産の変動額はずっと小さい。すなわち、株の組入比率は公募より私募がずっと低く、私募は公募よりもずっと売買回転率が高い。私募の売買は公募とは異なり、短期の投機的な売買が多いことを示す。

第2週も現物を中心に株の買い越し金額は大きい。公募の買いも一部はあるにしても、買いの多くは私募であった可能性が高い。NY株急騰を材料に、海外のように高値を買い上がっていたことになる。

買い方
(2)信託
現先合計  1096億円の買い越し
現物     385億円の買い越し
先物     711億円の買い越し

現物にはトヨタの自社株買いが335億円あると推測する。2月にならないと正確なことはわからないが、12月20日以前は1日に67億円ずつ買っていた。残りの現物買いにも、トヨタ以外の自社株買いが含まれている可能性が高い。

信託の先物買いは日経平均ラージ先物994億円の買いが中心である。TOPIXラージ先物とは異なり、日経平均ラージ先物は投機的な売買の比率が高い。第2週も投機的な買いが入ったと考えざるをえない。

まるで海外の買いのように高値を買い上がっており、信託の買いのようには見えなかった。

買い方
(3)自己
自己はいつも最後に掲載。


売り方
(1)個人
現先合計   2724億円の売り越し
現物現金   1005億円の売り越し
信用      739億円の売り越し
先物      981億円の売り越し

個人は伝統の逆張りの売りになった。第1週の下げ局面は小幅ではあるが買い越しであった。第2週は株価が大きく上昇したので売り越しになり、金額も増加した。

売り方
(2)海外
現先合計   1830億円の売り越し
現物     2905億円の売り越し
先物     1076億円の買い越し

大手証券(外資系14社、日系大手5社)の先物手口概算を示す。


1月第2週 大手証券 先物手口概算
ブログ週間先物手口20190111


上記の先物手口概算(3種の先物)の外資系14社合計と、先物の投資部門別売買状況の海外(3種の先物)とを比較すると下記のようになる。

ブログ外資系と海外の比較20190111

いつものように海外と外資系を比較した。(1)はほぼ毎週のようにある外資系自己の裁定売買による修正である。(2)は中心限月である日経平均ミニ3月限の建玉変化が計算できないので入れている修正である。

修正後の差は2191億円。通常は外資系の自己が買っているケースが多い。ただ第2週の自己の先物は売り越しである。外資系自己の買いはあったとしても少ない。信託や銀行の買いが外資系に流れた分が多かったと思われる。

先物建玉残高 証券会社別枚数推移 グラフは先物手口に関心がある方はぜひ見ていただきたい。

買い方のトップはHSBC。このうち1300億円前後はSQ決済である。おそらく、SQで日経平均ミニ先物を買い、現物を1300億円売ったと思われる。裁定解消と同じ形であり、現物売り・先物買いのロングショートであった可能性が高い。

買い方の2番目はゴールドマン。ここもロングショートは多い。それでも比率としては、投機の買いの方が高い。

買い方の3番目はクレディ・スイス。昨年10月の急落で投機的なCTAが死亡している。まだ生き残っていた投機筋が買ったと思われる。

先物買い方上位の4番目はパリバ。この会社はいつもロングショートの比率が高いと書いてきた。12日にブルームバーグがパリバ自己取引撤退とのニュースを報道していた。

パリバの海外自己は裁定をも含むロングショートを大量に実施してきた可能性が高い。そのポジションは、最近、閉じられつつある。建玉は売りも買いも少なくなった。第2週の売買の多くもロングショートの手仕舞い売買の比率が高かったと思われる。

パリバのロングショートは対現物もあるが、対OTCデリバ等との様々なロングショートを実施していたはずである。

自己勘定では、CTAとは異なり大きなリスクは取れない。純粋な買いや売りは顧客の売買ならあったはずである。ただ、その比率はそれほど高くはなかったと思われる。

売り方のトップはABNアムロクリア。ここの売りは投機の売りである可能性が高い。

売り方の3番目はドイツ。自己の裁定の売りが350億円ある。これ以外にも自己の売りがあると考えていた。ただ海外の先物の投資部門別を見る限り、裁定以外のドイツの売りの大半は海外の売りであった可能性が高い。

海外先物にはHSBCによる現物売り・先物買いのロングショートがあった。それ以外にもSQ時を中心にロングショートはあったと思うが、方向は先物買いも先物売りも両方あったと思われる。加えて先物にはCTAなどの投機筋の買いはあったとは思うがABNやドイツを中心に売りもあった。海外先物はロングショート以外の純粋なロングと純粋なショートの合計も小さな金額となった。

結果として、海外は現物を中心に売り越しになった。

海外が逆張りになることは時々ある。しかしこれだけNY株が急騰した週に、海外が現先合計で1830億円も売り越しになることは非常にめずらしい。NY株が急騰なので、相当上値の指し値で売ったのであろう。海外の売りにもかかわらず株価が大きく上昇した一因であった。


(*)自己という特殊な部門
第2週は買い方の(3)になった。

現先合計  908億円の買い越し
現物   2358億円の買い越し
先物   1450億円の売り越し

裁定売買
東証発表の裁定売買
 2785億円の裁定形成(現物買い・先物売り)

裁定売買を実施した主な証券会社
裁定形成売買上位の証券会社(または売り裁定の解消売買)
 三菱UFJ950億円、みずほ850億円、野村700億円
 ドイツ350億円

東証発表の裁定残の株数変化から計算した裁定売買の推計値
 4000億円前後の裁定形成(現物買い・先物売り)
 
2種類の数字の差は1200億円。自己の現物は2358億円の買いである。裁定形成売買は2785億円に近かった可能性が高い。

いずれにしろ第2週は裁定形成の現物買いが非常に多い。海外、信託、投信により先物が買われ、現物に裁定買いが入って株価が上昇したという要因は大きかった。


自己に含まれる日銀ETF
 764億円の買い

日銀ETF以外の自己
 150億円前後の買い(現先合計)

ディーラーによるポジション調整の売買差額の範囲内として許される金額である。


(1月第2週合計)
合計すると、「投信、信託、自己の買い越しvs個人、海外の売り越し」であった。

買い方は投信、信託が中心であった。NY株が急反発に転じ、投機的な売買をする投信、信託を中心に現物も先物も買ってきた。この買いはかなり積極的な買い上がりもあったため、海外の買いであるかのように見えた。そして先物の買いは自己の現物に大量の裁定買いをもたらした。下げ局面では自己を通じて日銀ETFも買った。

売り方は個人、海外が中心であった。個人の逆張りの売りは伝統的パターンである。NY株急騰という環境下で、海外が逆張りの売りになることは、非常に珍しい非伝統的なパターンであった。両主体ともNY株が急騰したので、上値の指し値売りが中心であったようだ。

結果として、日経平均株価は798円上昇した位置で需給が均衡して1月第2週を終えることになった。



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